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vROps 8.0 はオンプレミスからクラウドまで Part1

Part1:vROps バージョン 8.0でできること①
日本ヒューレット・パッカード株式会社の中川明美です。
仮想マシンやアプリケーションが稼働するインフラの変化により、vRealize Operations(以降vROps)も進化し続けています。 バージョン7.0が2018年9月に、7.5が2019年4月に、8.0が2019年10月にリリースされました。
またvROpsのSaaS製品「VMware vRealize Operations Cloud」も提供を開始します。Operations以外のvRealize製品のSaaS製品の提供が予定されていたり、クラウドファーストのお客様に向けたSaaS製品が提供されています。
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#1:vROps バージョン 8.0でできること①
#2:vROps バージョン 8.0でできること②
#3:ユーザーインターフェースの変更いろいろ
#4:スーパーメトリックもウィザードを強化
#5:アプリケーションの管理①
#6:アプリケーションの管理②
#7:Workbenchによるトラブルシューティング
#8:vROps 8.0のvSANダッシュボード/SDDCコンプライアンス
今回のBlogタイトルでは「8.0」と明記していますが、7.xから追加された機能も含めます。
8.0までにどのようなUpdateがなされたのでしょうか。
VMware vRealize Operations  8.0のリリースノートからさまざまな改善点が見受けられます。改善はおもに次の5つに分類されます。

「バージョン 8.0でできること」では、次の4つにフォーカスし、Part1でクラウド監視、Part2でおもにアプリケーションの管理についてご紹介します。

  • AWSおよびMicrosoft Azureのパブリッククラウド監視
  • トラブルシューティングWorkbench
  • ネイティブサービス検出
  • アプリケーションの監視

vROps 8.0のインストール直後に表示される「クイックスタート」画面です。
「ようこそ、admin。vRealize Operationsの使用を開始して、ハイブリッドクラウドの最適化、管理、および拡張を先見的に行います。」のメッセージが目に留まります。8.0は画面中央の「クラウドアカウントの作成」から始めます。
この画面から、追加機能の「Workbench」「サービスの検出」「アプリケーションの監視」メニューが確認できますね。

◆クラウドアカウント◆
8.0ではvCenter Serverアダプタインスタンスの追加方法が変更されています。vCenter Serverインスタンスを管理するためには、vCenter Serverのクラウドアカウントを追加します。VMware Cloud on AWSもvCenter Serverのクラウドアカウントから追加します。
右側の画面の「アカウント情報」タブの内容は、以前のバージョンから使用されている方はご存知の内容ですよね。vSANアダプタインスタンスは「vSAN」タブで構成します。

AWSおよびMicrosoft Azureのクラウドアカウントを追加するには、管理パックのインストールが必要です。設定方法は次のドキュメントを参照ください。
▼vRealize Operations Manager での Management Pack for AWS クラウド アカウントの構成
https://docs.vmware.com/jp/vRealize-Operations-Manager/8.0/com.vmware.vcom.config.doc/GUID-56A6674D-396E-475F-884E-03AC54DA6092.html
▼Management Pack for Microsoft Azure のクラウド アカウントの追加
https://docs.vmware.com/jp/vRealize-Operations-Manager/8.0/com.vmware.vcom.config.doc/GUID-15E7FB47-225F-44AC-97E8-BAB7BD8A447E.html
◆AWSおよびMicrosoft Azureの監視◆
使用頻度が高いサービスは、組み込みのダッシュボードが用意されています。


「環境」メニューからも2つのクラウドのサービスを監視することができます。
画面ショットはvCenter Serverオブジェクトを選択した画面ですが、vCenter Serverオブジェクトと同様にクラウドのサービスを監視することができます。

「AWSアダプタ」および「Microsoft Azureアダプタ」では、次のサービスが監視対象となります。

「VMware Cloud on AWS」については、ぜひこちらのBlog(英語)を参照ください。
https://blogs.vmware.com/management/2019/10/vrealize-operations-dashboards-to-monitor-vmware-cloud-on-aws.html?src=so_5a314d05e49f5&cid=70134000001SkJn
◆VMware vRealize Operations Cloud◆
クラウドファーストのお客様にも使用いただけるよう、SaaS製品の「VMware vRealize Operations Cloud」がリリースされます。オンプレミスのvROpsと同様の機能が提供されるそうです。vForum 2019 Tokyoで確認した「VMware vRealize Operations Cloud」に大きな違いは見受けられませんでした。多少画面構成は異なりますが、今までの知識を活用できそうです。
現在はベータ版が提供されています。私はSIGN UPが許可されるのを待っているところです。機会がありましたら、引き続きこちらのBlogでご紹介したいと思います。
https://cloud.vmware.com/vrealize-operations-cloud

◆VMware の監視SaaS製品◆
現在、SaaS製品として、マルチクラウド環境を管理する「CloudHealth by VMware」、仮想環境やクラウドで実行されるアプリケーションを監視および分析する「Wavefront」が提供されています。今回はFree TrialのURLをご紹介します。
ぜひ2つのSaaS製品をお試しください!!
WaveFrontはvROpsと連携できますから、こちらも引き続きご紹介できたらと思います。
▼CloudHealth Free Trial
https://go.cloudhealthtech.com/free-trial-signup
▼Wavefront Free Trial
https://www.wavefront.com/sign-up/
◆まとめ◆
vROpsの改善が目覚ましく、SaaSでも提供されるようになり、さらにCloudHealth by VMwareやWavefrontもリリースされ、情報収集だけでも大変になってきました (笑)
vROpsとWaveFrontを連携すると、オンプレとクラウドで稼働するアプリケーションをWaveFrontで監視することもできます。インフラ担当の方とアプリケーション担当の方で2つのツールから得た情報を共有し、効率のよい管理タスクを実行できそうですね。マイクロサービスやら、コンテナベースのアプリケーションやら、技術向上に向けても忙しくなりますね!
また、ハイブリッドクラウド環境ならvROpsでオンプレミスとクラウドの環境を、複数のクラウド環境を管理されるならCloudHealthも製品選択の対象になりますね。
私が担当するコースを受講するお客様もアプリケーション管理チームの方が増えてきました。「SRE(Site Reliability Engineering)」を目指されているとうかがいます。
今後もVMwareの監視製品を検討いただける内容をご紹介できたらと思います。お楽しみに~!