本投稿では前回の「公式ドキュメントとナレッジベース 」に続き VMware ソフトウェア製品を導入・運用する際に必須となる情報「互換性ガイド : Broadcom Compatibility Guide と Interoperability Matrix の確認方法」を紹介します。
- VMware ソフトウェアのダウンロード方法
- セキュリティアドバイザリの確認方法
- 公式ドキュメントとナレッジベース
- 互換性ガイド : Broadcom Compatibility Guide と Interoperability Matrix の確認方法(本投稿)
- vSAN ReadyNode の選び方と構成のカスタマイズ(準備中)
- サポートライフサイクルマトリクスの確認方法(準備中)
- 構成上限・ネットワーク要件の確認方法(準備中)
- Broadcom Community の紹介 (準備中)
仮想化環境は、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器といったハードウェアと、ハイパーバイザーである ESX、管理コンポーネントである vCenter、NSX、VCF Operations、VCF Automation、そしてゲスト OS など、多種多様なコンポーネントの組み合わせで成り立っています。
これらのコンポーネントが相互に正しく連携できなければ、予期せぬシステムの停止、パフォーマンスの低下、データの破損といった深刻な問題を引き起こす可能性があります。
互換性ガイド(Broadcom Compatibility Guide および Product Interoperability Matrix) の重要な役割は、上記のようなリスクを未然に防ぎ、プライベートクラウドインフラストラクチャの安定稼働を維持することにあります。
本記事でご紹介する内容です。
- Broadcom Compatibility Guide : VMware 製品ソフトウェア / ハードウェア互換性ガイド
- Product Interoperability Matrix : VMware 製品間互換性ガイド
■ Broadcom Compatibility Guide : VMware 製品ソフトウェア / ハードウェア互換性ガイド
Broadcom Compatibility Guide (略称 : BCG) は、従来の VMware Compatibility Guide (略称 VCG) が Broadcom プラットフォームに移行されたシステムです。
Broadcom と各ハードウェアベンダー、サードパーティベンダーは、各 VMware ソフトウェアバージョンと、ハードウェアモデル毎のドライバ、ファームウェアの各バージョンで動作確認検証を行い、互換性が確認できた組み合わせを「動作互換性がサポートされた組み合わせ」てとして Broadcom Compatibility Guide に掲載し、サポートします。
このガイドは、VMware ソフトウェア製品で構成される仮想化環境において、使用するハードウェア、ソフトウェア、ゲスト OS などが公式にサポートされているかを確認するための不可欠なオンラインデータベースで、どなたでも利用可能です。
▼ Broadcom Compatibility Guide (互換性ガイド) の重要性
VMware ソフトウェア製品は Broadcom Compatibility Guide に掲載された「ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ」でのみ動作が保証されます。組み合わせ外の構成で利用した場合はハードウェアが認識されない、カーネルがクラッシュする、IO エラーが発生するなど、重大な不具合の原因となり、Broadcom のサポートが受けられません。
※ サポートされていないハードウェア、バージョンの組み合わせを利用する (Home Lab など) 場合、「動いた」としても Broadcom のサポートは受けられず、あくまでも自己責任・コミュニティレベルサポートでのご利用となるのでご了承ください。
VMware ソフトウェア製品のバージョンアップ時、およびハードウェアのドライバ、ファームウェアのバージョンアップを行うときは必ず Broadcom Compatibility Guide を確認し、サポートされる組み合わせの範囲内でメンテナンスを行います。
また、正式に動作互換性がサポートされた組み合わせであっても、その後に新たな不具合が発覚し、非サポート構成となる場合もあります。
定期的な VMware ソフトウェア製品側のライフサイクル運用と合わせて、各コンポーネントの提供ベンダーのサポートサイト等で不具合情報の確認が強く推奨されます。
vSphere Lifecycle Manager (vLCM)、または VCF Fleet Management を活用し、クラスタ内 ESX ホストのイメージ管理を行うことで、ESX のベースバージョンと合わせて、ドライバ、ファームウェアを同時に互換性確認し、メンテナンスすることも可能です。
詳細は公式ドキュメントを参照願います。
- 公式 TechDocs : クラスタおよびホストの vSphere Lifecycle Manager ハードウェアの互換性チェック
https://techdocs.broadcom.com/jp/ja/vmware-cis/vsphere/vsphere/9-0/managing-host-and-cluster-lifecycle/hardware-compatibility-checks.html
▼ 別名 ‐ ハードウェア互換性リスト : Hardware Compatibility List (略称 HCL)
Broadcom Compatibility Guide の別の名称として、ハードウェア互換性リスト : Hardware Compatibility List (略称 HCL) と表現されることもあります。
vSphere Client 上で “HCL DB” “vSAN HCL DB” などの表示は Broadcom Compatibility Guide に掲載された互換性リストを取り込み、ハードウェア互換性の健全性をチェックする機能の一つでもあります。
参考 :
- vSAN 健全性サービス – vSAN HCL の健全性 – vSAN HCL DB の更新状態
https://knowledge.broadcom.com/external/article/323152/ - Updating the vSAN HCL database manually
https://knowledge.broadcom.com/external/article/315556/
古いドキュメントや KB では、旧称の VMware Compatibility Guide (VCG)、または Hardware Compatibility List (HCL) として記載される場合があるので、Broadcom Compatibility Guide に読み替えてください。
▼ Broadcom Compatibility Guide の使い方
2025年8月時点で Broadcom Compatibility Guide は、
- サーバーの主要コンポーネント (サーバーモデル・CPU・NIC / HBA など IO デバイス)とゲスト OS 互換性をまとめた「Platform & Compute」
- ストレージやデータ保護ソリューションの互換性をまとめた「Storage & Availability」
- GPU 関連の互換性をまとめた「GPUs and Hardware Accelerators」
- VCF Automation (旧称 Aria Automation) 関連のソリューション互換性をまとめた「Management & Orchestration」
以上のの4つのカテゴリとそのサブカテゴリで公開されています。
例えば、ESX がサポートする「CPU」の互換性を確認したい場合は、「Platform & Compute」> 「CPU Series」を選択します。
各互換性リストは、対象とする ESX バージョン、対象とするハードウェアの提供ベンダー、機能、アーキテクチャなどでフィルタリングできる他、任意のキーワードで対象を絞り込めます。
現在利用しているハードウェアが分かっている、またはこれから利用予定のハードウェアモデルが決まっている場合は、モデル名称でのキーワードフィルタリングが便利です。
しかし、そのハードウェアが OEM モデルの場合、複数の提供ベンダーで同一名称のハードウェアとして掲載されている場合があります。その際は必ず利用する提供ベンダーが提供するモデルで確認してください。
後述する「ハードウェア・デバイス毎の固有識別子と互換性」で詳細を記していますが、同じハードウェアに見える場合でも、提供元ベンダーごとに異なる固有の ID が割り当てられ、異なるファームウェアが利用されていることが多くあります。
【カテゴリの変更】
閲覧中の項目から異なるカテゴリの互換性確認ページへ切り替える場合や、表示した互換性情報の保存・エクスポートを行う場合は、画面右側の「Select Desired Compatibility Guide」メニューや、「Export to CSV (PDF) 」ボタンを利用します。
「↓矢印」アイコンで CSV へのエクスポート、「フロッピーディスク」アイコンで PDF へのエクスポートが行えます。
「Select Desired Compatibility Guide」メニューは Broadcom Compatibility Guide のトップページと同じ、各互換性カテゴリのページへのリンクがまとまっています。
▼ ハードウェア・デバイス毎の固有識別子と互換性
サーバー筐体、ネットワークカード(NIC)、I/O コントローラ、ストレージアダプタ (HBA)、GPU など、すべてのハードウェアはモデルごとに固有の識別子を持ちます。
固有識別子は、VID = ベンダー ID、SVID = サブベンダー ID、DID = デバイス ID、SDID = サブデバイス ID などで構成され、次の KB 323110 で紹介する方法で確認できます。
- Determining Network/Storage firmware and driver version in ESXi
https://knowledge.broadcom.com/external/article/323110/
注意しなければならない点として、固有識別子は製造ベンダーごとに異なる識別子が付与されるため、一見同じに見えてもドライバやファームウェアが異なり、サポート・非サポートのステータスが分かれる場合があります。
例えば Broadcom 製の “BCM57414” チップが搭載された NIC でも、Broadcom ブランドの NIC と、OEM 提供された Dell、HPE の NIC では、異なる固有識別子が割り当てられ、それぞれに BCG 上でサポート情報が掲載されます。特にサポートされるファームウェアやドライバなどのバージョンなどが異なる場合が多々あるので、必ず固有識別子含めて確認することが重要です。
ドライバやファームウェアは、必ずその提供ベンダー、および Broadcom ががサポートしているソフトウェアを適用してください。
【ハードウェアの組み合わせの推奨事項】
ESX の OEM ベンダーごとのカスタムイメージは、それぞれのベンダーが開発・提供し、サポートされているハードウェアのデバイスドライバが含まれた状態で提供されています。
また、vSphere Lifecycle Manager (vLCM) の Hardware Support Manager (HSM) を利用する場合は、ハードウェアのファームウェア (Firmware) も合わせてサポートされる適切な状態を提供可能です。
これらの事から、従来よりクラスタを構成するハードウェアベンダーはなるべく同一ベンダーで揃え、ドライバ・ファームウェアの管理をシンプルにすることが推奨されます。
一方、VCF 9.0 (vSphere 9.0) からは、vLCM のイメージカタログ機能が提供され、同一クラスタに異なるハードウェアベンダーのサーバーイメージを混在にした場合においても、ESX ベースイメージ、ドライバ、ファームウェアを適切に組み合わせて適用することがサポートされました。
イメージカタログ機能を利用する場合、それぞれのハードウェアベンダーが提供するドライバ (カスタム ISO) やファームウェアイメージが正しく vLCM で設定される必要があるので、慎重に導入設定を行ってください。
また、一般的ではありませんが、NIC や HBA などのコンポーネント (PCIe カードなど) を異なる OEM ベンダーのサーバー間で流用する場合、「ハードウェア・デバイス毎の固有識別子と互換性」の項で記したように、ドライバやファームウェアの管理が複雑になりトラブルの原因になるため推奨されません。ご注意ください。
▼ vSAN ReadyNode の選び方
vSAN ReadyNode や vSAN で利用可能な SSD、IO デバイスの情報も Broadcom Compatibility Guide で公開されています。
詳細は次回のコンテンツにて紹介させていただきます。
- vSAN ReadyNode の選び方と構成のカスタマイズ(準備中)
▼ VCF 9 でサポートされるハードウェア、非サポートとなるハードウェア
2025/6/17 VCF 9.0 が正式リリースされましたが、VCF 9.0 でサポートされるハードウェアの情報は、VCF 9.0 Beta 版で評価をされているユーザー・パートナーの方々向けに4月頃には Broadcom Compatibility Guide にて公開が開始されました。
特に、ESX 9.0 で非推奨 (Deprecated)、または非サポート (End of Life) となるハードウェアについては次の KB 391170 に添付された Excel シートで公開されています。
- Deprecated devices in ESX 9.0 and implications for support
https://knowledge.broadcom.com/external/article/391170/
今回、各デバイスの新しいステータスとして Restricted (制限された) デバイスというフェーズが追加されました。
Restricted デバイスは ESX 9.0 でもサポートされ、動作しますが、製造・リリースされてから年月が経過したハードウェアであるため、製造元のソフトウェア開発が終了しているなどの理由で、ドライバ・ファームウェアの機能開発提供などが予定されていないものが多くあります。
そのため、新たな不具合が確認された場合、修正・ワークアラウンドともにベストエフォート対応となるリスクがあります。
非サポート (End of Life) にリストされたデバイスは、ESX 9.0 ではドライバが提供されないため、ハードウェアとして認識されません。
バージョンアップを検討されている既存サーバーで対象ハードウェアが利用されている場合は、バージョンアップをそのままでは行えないためご注意ください。サポートされるハードウェアに交換するなどのワークアラウンドが必要です。
【VCF 9 で非サポートとなる CPU】
ESX がサポートする CPU 世代に関しては、ESX 8.0 においても Intel® Xeon® Skylake 世代の CPU は非推奨 (Deprecated) となっていましたが、ESX 9.0 からは非サポート(Discontinue)となるので注意が必要です。
※ 実際は Skylake CPU 利用している環境に ESX 9.0 はインストール可能で動作もしますが、非サポート(Broadcom のサポート対象外)とります。ご注意ください。
また、Intel® Xeon® Cascade Lake 世代の CPU に関しても、ESX 9.0 で非推奨 (Deprecated) となり、将来のメジャーリリースで非サポート(Discontinue)となることが発表されています。
詳細は以下の KB 318697 を参照してください。
こちらもリリースから年月が経過し、マイクロコードなどの開発・更新が行われなくなっているため、セキュリティ脆弱性などの対応が困難となっています。新しい世代の CPU をサポートするハードウェアへの更新が推奨されます。
- CPU Support Deprecation and Discontinuation In VCF Releases
https://knowledge.broadcom.com/external/article/318697/
Broadcom Compatibility Guide で確認する際は、Platform & Compute > CPU Series を選択してください。
- Broadcom Compatibility Guide ‐ CPU Series
https://compatibilityguide.broadcom.com/search?program=cpu
サーバーメーカーによっては、Cascade Lake 世代の CPU を搭載しているサーバーモデルであっても、ESX 9.0 との組み合わせをサポートしていない場合があります。
バージョンアップする際は必ず Broadcom Compatibility Guide > Platform & Compute > Systems / Servers でご利用のモデルがサポートされているかを確認してください。
- Broadcom Compatibility Guide ‐ Systems / Servers
https://compatibilityguide.broadcom.com/search?program=server
▼ ゲスト OS のサポートステータス
ソフトウェアのサポートステータスは「ゲスト OS」にも当てはまります。Windows や Linux などゲスト OS に対しても、ESX や VMware Workstation など仮想マシンを稼働させるプラットフォームのシステム、バージョンごとにそれぞれのゲスト OS のサポートステータスが定義されています。
ゲスト OS のサポートステータスは Broadcom Compatibility Guide > Platform & Compute > Guest OS を選択し、対象のゲスト OS を確認できます。
- Broadcom Compatibility Guide ‐ Guest OS
https://compatibilityguide.broadcom.com/search?program=software
各ゲスト OS には 「 Support Level (サポートレベル)」の列に “Supported” や “Deprecated” などのフラグが確認できます。
サービス環境で利用するゲスト OS は Supported (サポート対象) または Legacy (レガシー)、Deprecated (非推奨) に設定された OS を選定してください。また、可能な限り Supported に設定された最近のゲスト OS の利用が推奨されます。
Tech Preview (Tech プレビュー)、Terminated (終了)、Unsupported (サポート対象外) のゲスト OS に対して Broadcom はサポートを提供しないためご注意ください。
特に Terminated、Unsupported なゲスト OS は、対応する VMware Tools が提供されていない、またはサポート切れの場合があり、正常に動かないリスク以外にも、セキュリティ脆弱性による環境全体のリスクとなる可能性があります。ゲスト OS についても適切なライフサイクル管理・運用を行いましょう。
ゲスト OS のサポートレベルの詳細については以下の KB にて解説されていますので、参考にしてください。
- Understanding guest operating system support levels (英語版)
https://knowledge.broadcom.com/external/article/344481/ - ゲスト OS のサポート レベルについて (日本語版)
https://knowledge.broadcom.com/external/article/345001/
■ Product Interoperability Matrix : VMware 製品間互換性ガイド
続いて、もう一つ重要な互換性ガイド、Product Interoperability Matrix : VMware 製品間互換性ガイド についても紹介します。
Product Interoperability Matrix は VMware 製品の組み合わせでサポートされるバージョン、バージョンアップ時のサポートされるアップグレードパスなど、Broadcom が提供するソフトウェア間の相互互換性情報を提供します。
Product Interoperability Matrix では 「Interoperability」「3rd Party Solution Interoperability」「Upgrade Path」の3つのカテゴリの互換性を確認でき、それぞれサイト上のタブで切り替えられます。
▼ Product Interoperability Matrix : Interoperability
Interoperability では VMware ソフトウェア製品間の互換性、バージョン依存性を確認します。
1 : 1 の製品互換性確認のほか、「Add Solution」から製品を追加して複数の製品を並べて互換性の有無を確認できます。
以下の例ではシンプルに「VMware vCenter」と「VMware ESX」のそれぞれのバージョン互換性を表示しています。
製品名称はプルダウンメニューから選択できる他、製品名称の一部を入力すれば、その文字列が含まれる製品にフィルタリングされます。
特定バージョンのみ確認したい場合は「Select a Version」からバージョンを選択してください。バージョンは複数指定も可能です。指定しなければ登録されているバージョン全てが対象となります。
標準では、サポートが提供されているメジャーリリースとマイナーバージョンが表示され、サポートの終了したバージョンや、パッチリリースバージョンは非表示となります。
サポートの終了したバージョンを確認したい場合は「Hide Legacy Releases」、パッチリリースを含めた詳細を確認したい場合は「Hide Patch Releases」のチェックをそれぞれ外してください。
「Hide Legacy Releases」のチェックを外すとサポートが終了した (End of General Support) バージョンとの互換性が表示されます。サポート終了したバージョンは薄くグレーで表示されます。
同様に「Hide Patch Releases」のチェックを外すと、パッチリリース、メンテナンスリリースの各バージョンが表示されます。
▼ Product Interoperability Matrix : 3rd Party Solution Interoperability
3rd Party Solution Interoperability は、他社製品のコンテンツ管理パックや、プラグインの互換性情報が提供されます。必要に応じて確認してください。
※ 確認する際は、必ず対象ベンダーのリリースノート、互換性ガイド、サポートマトリクスも併せて参照してください。Broadcom 側の互換性ガイドに載っていないバージョンなどがサポートされている場合もあります。
▼ Product Interoperability Matrix : Upgrade Path
Upgrade Path は対象製品をバージョンアップする際に現在のバージョン(縦軸)と、バージョンアップ先のバージョン(横軸)の互換性を確認できるマトリクスです。
Upgrade Path を確認する際は、「Hide Patch Releases」のチェックを外して確認することが推奨されます。
製品によっては、新しいメジャーリリース公開後にも、以前のメジャーリリースに対してパッチが提供されます。
例えば、vCenter 8.0 がリリースされた後も、vCenter 7.0U3 にはパッチが提供され続け、2025年8月時点で vCenter 7.0 U3v までバージョンが上がっています。
つまり、vCenter 7.0U3v から見ると、vCenter 8.0 U3 などは内部的には最新のセキュリティ脆弱性修正などが含まれない「古いバージョン」として見えるわけです。
Upgrade Path を確認すると、vCenter 7.0U3v は vCenter 8.0U3g のみがバージョンアップ先として認められてるのがわかります。
製品のリリースタイミングの新旧はバージョン番号、リリース名称だけでは判別し難いですが、各製品バージョンごとのビルド番号 (Build No) の大小で新旧を確認できます。
※ ビルド番号は全製品リリースを通してユニークな番号が順に振られており、番号がかぶることはありません。
主要な各製品のバージョン、リリース名称、ビルド番号の情報は以下の KB にもまとまっています。
- Correlating build numbers and versions of Broadcom products (英語版)
http://knowledge.broadcom.com/external/article/343944 - VMware 製品のビルド番号とバージョンの関連付け (日本語版)
https://knowledge.broadcom.com/external/article/337381/
また、バージョンアップを実施する際は Product Interoperability Matrix : Upgrade Path と併せて、リリースノートや製品ドキュメントに注記事項がないか、必ず確認を行ってください。
特に最新バージョンを適用する場合は、Interoperability や Upgrade Path に最新情報が反省されていない場合もあります。その様な場合はリリースノートに書かれた詳細を確認してください。