グローバルサポート TIPS & Information

[Global Support] 2023年 より多くのお客様に Skyline を

みなさんこんにちは。VMware グローバルサポート Skyline チームの大野です。

昨年 VMware Japan Blog や VMware Explore Japan 2022 にて VMware Skyline ファミリーの新機能をご紹介してまいりました。昨年に続き 2023 年も VMware Skyline、VMware Skyline Health Diagnostics (SHD) において新たな機能が搭載された最新バージョンがリリースされています!

今年の大きなアップデート内容として、新たに ASP、HPPS、SaaS Subscription 契約のお客様も VMware Skyline を利用いただくことが可能になりました!!

今回の Blog ではそのアップデートの概要と利用時の注意点についてご紹介いたします!
※今回は Skyline Advisor Pro の GUI を利用してのプロアクティブサポート情報へのアクセス、Log Assist でのログ転送等の操作を総称して、”Skyline の利用” と定義しています。


  • ASP および HPPS サポート契約の追加

VMware Skyline は VMware の Production Support もしくは Success 360 / Premier Support の Entitlement Account (EA) を持つ一部お客様でのみ利用可能でした。

2023 年2月のアップデートを機に Authorized Service Provider (ASP) および Hyperscaler Production Provider Support (HPPS) の Entitlement Account でも VMware Skyline をご利用いただくことが可能になりました。

ASP および HPPS の契約をご利用のお客様は Production サポート契約と同等の機能の Skyline の機能をご利用いただくことができます。
Skyline Advisor 上から Account Type 欄で利用中の Entitlement Account に紐づくサポートレベルが確認可能です。

※Skyline の利用には Production Support 以上相当の有効なサポート契約が必要です。ほかにも Basic Support の契約体系がございますが、Basic Support の場合は Skyline は利用ができない点ご留意ください。

 

  • SaaS Subscription サポート契約の追加

ASP / HPPS 契約に加え、SaaS Subscription アカウントでも 2023 年 5 月のアップデートを機に、新たに Skyline へアクセスすることが可能になりました。VMware vSphere+VMware vSAN+VMware Cloud Foundation+ (VCF+) を含む Subscription ライセンスをご利用のお客様も Skyline Advisor Proでのプロアクティブサポート情報へのアクセス、Log Assistでのログの自動転送が可能です。組織に SaaS Subscription アカウントを紐づけたのち、Skyline Advisor上から確認いただくことが可能です。

※EA および SaaS アカウント両方が紐づけられている場合は、より上位のサポート契約に基づいてSkyline の機能をご利用いただけます。

 

  • 組織と Entitlement Account / SaaS Subscription の Link の注意点

多くのサポート契約で Skyline が利用可能となりましたが、VMware Cloud Service 組織が、適切な Entitlement Account および SaaS Account に紐づけられるように注意しましょう。Skyline の利用には「少なくとも一つの Production Support レベルの有効な EA もしくは SaaS Subscription アカウント」が必要になります。また、Skyline の機能はアカウントに紐づくサポートレベルに関連づけられています。適切な紐づけができていない場合、想定通りの Skyline 機能が利用いただけない場合がございます。

 

いくつか例を見ていきましょう。

Case 1 起票したはずの SaaS Subscription サポートリクエスト (SR) が表示されない

アップデートを機に vSphere+ など SaaS Subscription でも Skyline の利用が可能になりました。Customer Connect で紐づけし、従来利用していたアカウントで Skyline Advisor にアクセスから Log Assist を利用してログ転送を行おうと試みるも、vSphere+ 利用アカウントで起票したサポートリクエスト (SR) が見つからない可能性があります。新たに SaaS Subscription アカウントでも Skyline を利用するには、VMware Cloud Service 組織へ SaaS Subscription アカウントのリンクを行う必要があります。

Case 2 Success 360 / Premier サポート限定機能が利用できない

Skyline の機能は Entitlement Account に紐づくサポートレベルに関連づけられています。下記のような Insights Report の Success 360 Reports は VMware Success 360 および Premier Support 契約に紐づくアカウントでのみ利用可能な機能になります。Skyline Advisor を Production Support で利用していたSkyline 環境で「新たに Success 360 の追加購入を行ったのに上記のレポートが利用できない」といったシチュエーションが起こる可能性があります。その場合も VMware Cloud Service 組織へ S360 EA のリンクを行う必要があります。

 

Case 3 Entitlement Account 期限切れ後、Limited Mode 移行の発生

Skyline Advisor を今まで利用していた Entitlement Account の期限切れが発生してしまった場合や、アカウントの非アクティブ化、Basic Support へのダウングレードを行った場合、Skyline Advisor のアクセス後 Limited Mode で利用する通知が発生する可能性があります。Limited Mode は Skyline が用意する、期限切れ・ダウングレード実行から起算して 60 日間の猶予期間での利用モードになります。この  Limited Mode では Findings & Recommendations の更新は行われず、期間終了後は Skyline Advisor サービスは Deactivate されます。継続利用を行うために期限内に組織へ有効な EA / SaaS Subscription アカウントのリンク を行う必要があります。

 

ここからは、これまでの Case 1 – 3 にどう対処するのかを手順を解説していきます!

 

  • VMware Cloud Service 組織への EA と SaaS Account のリンク方法

VMware Cloud Service 組織へのリンク手順は Skyline Advisor Pro 右上の Settings > Accounts から行います。下記は実際の画面です。

遷移しますと対象の My VMware アカウントに現在紐づく EA および SaaS Subscription が一覧表示されます。Status が Linked は現在組織に紐づいているもので、右端 Action の Link で紐づけ、Unlink で解除が可能です。

なお、一度紐づけた Entitlement Account の Unlink は可能ですが、SaaS Subscription は Unlink はできません。詳細手順はドキュメントに記載がございますのでご一読ください。

※対象となる Entitlement Account および SaaS Subscription 側の紐づけに関しては Customer Connect の操作も必要になる場合がございます。不明点がございましたら弊社ライセンスサポートまでお問い合わせください。

 

  • Skyline Collector のバージョンアップに関する注意点

今回の変更を利用するために Skyline Collector が最新版(バージョン 3.4 2023 年7月執筆時点)となっているかご確認ください!Skyline Advisor > Collector > VIEW ALL からご利用中の Skyline Collector のステータスが確認できます。

現在 Skyline Collector のバージョン 3.0 および 3.1 をご利用の場合は、自動アップグレードに既知の不具合がりますため、手動でアップグレードする必要があります。KB (88449) に詳細手順がありますので、ご確認をお願いいたします。

 

また、最新版へのバージョンアップ後は、Auto-Upgrade も有効となっていることをご確認ください!Collector の GUI (https://CollectorIP) で確認いただけます。

有効にするだけで更新不要で Skyline を常に最新の状態でご利用いただくことが可能です。

N-2 サポートポリシーに基づき、執筆時点でサポートされる Skyline Collector のバージョンは 3.2 ~ 3.4 になります。Skyline 製品の Support Request の起票の際にはご注意ください。

N-2 サポートポリシーの考え方に関しては過去ブログをご一読ください。

 

  • まとめ

いかがでしたでしょうか?新たな契約体系のお客様でも Skyline をご利用いただくことが可能になりました。
それに伴い契約の紐づけ等の操作も必要になることが想定されます。今一度ご利用環境の状態を確認いただき、さらに拡充されたプロアクティブサポートをご体験ください!

 

  • 関連リンク

Skyline Advisor Support Entitlement Modes (79286)
https://kb.vmware.com/s/article/79286

Configuring Entitlement Accounts and SaaS Subscriptions with VMware Skyline Advisor
https://blogs.vmware.com/kb/2023/06/configuring-entitlement-accounts-and-saas-subscriptions-with-vmware-skyline-advisor.html

What’s New in VMware Skyline Advisor: May 2023
https://blogs.vmware.com/kb/2023/05/skyline_may_2023.html

VMware Skyline Advisor Pro: What’s New February 2023
https://blogs.vmware.com/kb/2023/02/skylinefeb23.html