ヴイエムウェア、vRealize Automation 8.7 をリリース
― マルチクラウドにおける Kubernetes と DevSecOps のサポートを強化
ヴイエムウェアは本日、イベント駆動型の状態管理とコンプライアンス確保を可能にする、クラウドインフラストラクチャの自動化プラットフォームである VMware vRealize Automation 8.7の提供を開始しました。
vRealize Automation はアプリケーションのプロビジョニングと管理のためのポータルを提供することで、IT サービスのデリバリを自動化します。この製品はさまざまなコンポーネントを通じて、Microsoft Azure、AWS、Google Cloudなどマルチクラウドのプロビジョニング、アプリケーションやインフラストラクチャのデリバリの自動化、ソフトウェア構成管理、ワークフローの自動化を可能にします。IT 環境の複雑さを軽減し、IT プロセスを合理化し、DevOpsのための自動化プラットフォームを提供することで、スケーラビリティやスピード、柔軟性、信頼性の向上をサポートします。
vRealize Automation 8.7では、コンテナやマルチクラウドの運用を推進する上でより重要となる DevSecOps の機能を強化しています。
– SaltStack (注) および Carbon Black との統合
VMware のお客様は、Carbon Black Cloud Workload によって脆弱性をインテリジェントに検出し、その修復に vRealize Automation SaltStack SecOps による IT 自動化を組み合わせることができます。これらの技術を統合することで、セキュリティチームと IT チームは、セキュリティワークフローと IT ワークフローの間のギャップを埋め、統合された自動化ソリューションによってセキュリティ運用を改善することが可能になります。
– vSphere with Tanzuのオンデマンド ワークロード クラスタ
VMware Cloud Templates や vRealize Automation Service Broker のセルフサービス カタログ インターフェイスを介して、Tanzu Kubernetes Grid (vSphere with Tanzu) クラスタをセルフサービスで展開できるようになりました。この機能拡張により、ユーザーはTKGsクラスタを作成し、TKGsの自動プロビジョニングと管理サービスをvSphere環境全体に拡張することが可能になります。
– デプロイメント制限ポリシーの強化
クラウド管理者がデプロイメントのリソース利用制限を定義し、デプロイメント内のCPU数、メモリ、およびVM数を制限できるようになりました。また、デプロイメント制限ポリシー内において、デプロイメントリソース制限と呼ばれる定義を入れ子にすることで、デプロイメント内の特定リソースのCPUやメモリ等の利用制限をより柔軟に設定することができます。
– リソースタブでのリソースコントロール機能強化
クラウド管理者とエンドユーザーが、コンピュート、ストレージ、ネットワーク、セキュリティといったクラウドリソースを管理できるように、リソースタブで検出したリソースと本番運用時のDay2アクションを簡素化して表示・利用できます。今回のリリースでは、環境や構造に関係なく、お客様のクラウドジャーニーを通じてあらゆる背景からリソースを管理できるようサポートします。
– SaltStack Configuration用ジョブへの動的な入力の活用
管理者はSaltStack Configurationのジョブをより動的に活用し、スプロールを回避し、セルフサービスとしてジョブを実行できるようになります。また、ジョブの利用者はインフラストラクチャの深い知識がなくても、ドロップダウンのパラメータリストから入力値を選択してタスクを実行することで、簡単にジョブを利用することが可能になります。
– SaltStack SecOpsのためのカスタム修復
製品のデフォルトではサポートされていない脆弱性の修復を発見することができます。このリリースにより、お客様はカスタム修復を固有の脆弱性に関連付けることができ、今後遭遇した場合にそれを利用できるようになります。
VMware が推進する VMware Cross-Cloud Services を実現するために VMware vRealize Automation は、SaaS 版とオンプレミス版でお客様に提供します。VMware vSphere や VMware Cloud Foundation のみならず、AWS や Microsoft Azure、Google Cloud といったパブリッククラウドをサポートし、VMware Tanzu や VMware セキュリティとの連携によりセキュリティを強化しながらコンテナワークロードの管理をサポートします。
(注)SaltStack とは、オープンソースソフトウェアである「Salt」を開発している企業で、多くのIT管理者が、リモートからさまざまな作業を行うために Salt を使用しています。2020年9月に VMware は SaltStack を買収し、vRealize ポートフォリオに組み入れています。