Tanzu アプリケーションのモダナイゼーション

Tanzu Application Service に関するアップデート

VMware Tanzu Application Service (以下、TAS )は、旧 Pivotal 時代からお客様に提供している Cloud Foundry をベースとした PaaS 製品です。マルチクラウド上のモダンなアプリケーションの開発と運用効率を高める製品で、日本においてもヤフー様や SB ペイメントサービス様、日立ソリューションズ様など多くの実績がある製品です。

当社はここ数年 Kubernetes に注力していますが、それは TAS への投資をやめたという意味ではありません。 お客様のニーズにあわせて Kubernetes をおすすめすることもありますし、TAS をおすすめることもあります。

今回は、TAS に関して最近のアップデートをまとめてみました。

クレイグ マクラッキーが Cloud Foundry Foundation のチェアマンに就任

VMware の R&D バイスプレジデントであるクレイグ マクラッキーは、先日 Cloud Foundry Foundation の運営委員会のチェアマンに就任しました。クレイグは Kubernetes の共同開発者であり、この新しい役職はよりインパクトのあるものです。最近の TFIR: Let’s Talk のエピソードで、クレイグが Cloud Foundryとその将来についての見解を述べています。

 

オープンソースの Cloud Foundry に対するこのような取り組みにより、VMware は、同じ基盤をベースにした商用サービスである TAS への投資を継続することが可能になります。

Tanzu Application Service の長期サポートプログラム

TAS の長期サポート( LTS )プログラムによって、セキュリティやバグ関連の修正が継続的にメンテナンスされます。このため、より緩やかなアップグレードスケジュールを好むお客様にも、プラットフォームを維持し、環境全体の変化量を減らすチャンスがあります。さらに、新しい TAS の LTS バージョンが利用可能になると、VMware は、TAS の LTS バージョンから次のバージョンに直接アップグレードできる「ジャンプグレード」パスを提供し、その間、すべてのリリースを繰り返す必要がありません。

TAS の LTS リリースに加え、VMware は LTS リリースの間にリリースされる最新機能に対応するため、ファストトラックリリースサイクルを提供し続けています。ファストトラックリリースは 9ヶ月間サポートされ、お客様は TAS にリリースされる新機能を迅速に導入することができます。

以下の図は、 TAS のお客様がサブスクライブできる2つのリリース・ケーデンスを示しています。

VMware Tanzu Application Serviceの長期サポートスケジュール

ファストトラック リリース ケイデンスを選択した場合、そのトラックが次の LTS バージョンになるまで、そのパスを維持する必要があることは注目に値します。さらに、この図は将来のリリースを表しており、変更される可能性があります。

ご覧の通り、VMware Tanzu Application Service と Cloud Foundry は、 VMware のポートフォリオの中で引き続き強力な投資分野になっています。Tanzu Application Service は、今後もミッションクリティカルなアプリケーションを実行するための最適な場所であることに変わりはありません。

Tanzu Application Service 次期リリースのスニークプレビュー

まもなく GA となる VMware Tanzu Application Service の新バージョンは、プラットフォームの開発者と運用者の両方にとって新機能が満載のものとなる予定です。機能のハイライトをチラッとご紹介しましょう。
(新機能については、現時点での計画に基づくものであり、確実に実装するものではない点はあらかじめご了承ください)

開発者向けの機能強化

開発者の労力を軽減するための継続的な取り組みとして、開発者がアプリケーションを再起動しなくても、アプリケーションセキュリティグループ( ASG )を動的に更新し、変更を有効にする機能を追加する予定です。これにより、新しい ASG の要件を実装する必要がある場合に、開発者のエクスペリエンスが向上し、アプリケーションの再起動をオーケストレーションする必要がなくなるため、時間を節約することができます。

オペレーター向け機能強化

TAS のオペレーターエクスペリエンスをさらに向上させるため、オペレーターレベルの機能強化が多数実施されています。そのうちの1つは、プラットフォーム上のルート認証局( CA )のローテーションに必要な労力を削減することで、運用チームの時間を節約することに焦点を当てています。 CA のローテーションを完了させるために、すべての仮想マシンを再作成する必要はありません。これにより、オペレータが必要とする時間が短縮され、プロセスを中断したところから再開することが可能になります。

クラウドサービスブローカーの機能強化

TAS のマルチクラウド対応を拡大するため、VMware Tanzu Cloud Service Broker for Azureの本番利用が可能になりました。新しい Tanzu Cloud Service Broker for Azure の採用や移行を開始することができるようになりました。

デモをご覧になりたい方は、こちらの動画をご覧ください。

Tanzu Cloud Service Broker for Azureの詳細については、リリースノートを確認し、ここからダウンロードしてください。