Sustainability

VMware のサステナビリティに関する取り組み

はじめに

地球温暖化による異常気象、また、それに伴うさまざまな自然災害の発生が急速に進行する中、社会、企業、個人が一丸となってこの喫緊の問題に対して責任感を持って取り組んでいく必要があります。この地球レベルの課題に対して VMware としても真摯に向き合い、サステナビリティな社会の実現に向けてさまざま活動や努力を行っています。そのような VMware のサステナビリティに関する取り組みをより多くの皆様に知っていただけたらという思いから、複数回に渡ってブログを書くことにしました。今回はその第1回目の記事となります。

ヴイエムウェアのビジョンとサステナビリティへの取組み

VMware  は、2030年までに我々が達成すべき 30 のゴールを “2030 Agenda” として定めており、Equity(平等)Trust(信頼)に加え、Sustainability(持続可能性)を大きな柱の1つに位置付けています。これは、現在世界中の企業に求められている ESG (Environmental, Social and Governance) という社会的責任に対して、VMware として積極的に貢献していくことをコミットしたものです。

例えば、2021 年に VMware が公表した ESG レポートでは、過去 1 年間の活動のハイライトとともに、VMware が今後、テクノロジー戦略、ビジネスモデル、企業文化といったあらゆる観点から、持続可能で公平かつ安全な世界を作り上げていくという、強い決意が示されています。

サステナビリティに関する日々の実感

一方、日々のビジネス活動の中でも、サステナビリティに対する意識の変化を実感する場面も多くなってきました。お客様と話していると「お付き合いする企業の選択肢は山ほどあるが、どうせ付き合うならサステナビリティに対して積極的に取り組んでいる企業とお付き合いをしたい」、そんな話を聞くことが多くなりました。他の企業ではサステナビリティは CSR  (Corporate  Social Responsibility) に関する取り組みの一部としてマーケティングや広報のチームがリードしているケースが多いかと思いますが、VMware では、サステナビリティに関する活動は Office of the CTO (OCTO) がリードをしています。OCTO が責任を持って取り組んでいるという点に、サステナビリティの推進という重要かつ困難な課題を、最新のテクノロジーを活用することで解決していこうという VMware の姿勢が強く現れていると思います。

仮想化テクノロジーでエネルギー消費を抑制

VMware はこれまでも、仮想化テクノロジーを提供することで、世界中の企業の電力消費量や温室効果ガス排出量の削減に大いに貢献してきました。上述の ESG レポートでも述べられていますが、VMware のテクノロジーによって削減された温室効果ガス排出量は 12 億 CO2 メトリックトンにも及びます。これは 2019 年に日本全体で排出された温室効果ガス排出量とほぼ同じ量です。そして私たちはこれからも、仮想化をはじめとする最新のテクノロジーをフルに活用することで、お客様の脱炭素への取り組みをサポートすると同時に、私たち自身もサステナブルな企業活動を一歩ずつ確実に推進していくことで、地球環境の維持に貢献する大きな力の一翼を担っていきたいと考えています。

既に VMware のソフトウェアで提供しているサステナビリティに関連する機能としては、例えば VMware vRealize Operations 8.6 に組み込まれたサステナビリティダッシュボードがあります。このダッシュボードには、仮想化テクノロジーを利用することで削減された二酸化炭素排出量のほか、サーバ数や消費電力の削減量がビジュアルに表示されます。さらに、稼働していない VM や使われていないリソースを発見したり、エネルギー効率の悪い古いハードウェアを特定するなど、より環境に配慮したインフラストラクチャ基盤を構築するための情報を提供してくれます。これらの機能については後日また詳しく本 Blog シリーズでご紹介をしたいと思っています。

ゼロカーボン クラウドの実現に向けて

VMware は、2021 年 5 月に「Zero Carbon Committed Initiative」を立ち上げました。このイニシアティブは、サステナビリティの目標を顧客とクラウドパートナーとで共有し、認定プロバイダーとのコラボレーションを通じて、2030 年までにゼロカーボン クラウドへの移行を促進、加速していこうという取り組みです。サステナビリティの推進はデータセンターやクラウド事業者のビジネスの競争力強化にも繋がります。なぜならグリーンなデータセンターを求める顧客が増えてきており、ゼロカーボンなクラウドの提供がビジネス上の優位性として成り立つ時代になってきているからです。現在、Google Cloud VMware Engine、Microsoft Azure、IBM Cloud、Equinix など、 30 ほどのクラウド サービスがゼロカーボン クラウド提供事業者として認定されています。

今後の予定

今回は、VMware のサステナビリティに関するコミットメントとゼロカーボンに向けた取り組みを簡単に紹介をさせていただきました。サステナビリティの重要性は広く認知されてはいるものの、なかなか実感を持って取り組むことが難しい部分もあると思います。VMware では、この困難な課題に真摯に向き合い、VMware の技術を最大限に活用しつつ社会に対してサステナブルなデジタル インフラを提供できるよう一層努力をしていきます。

次回以降の記事で、既に一部の製品に組み入れられているサステナビリティ関連機能の紹介や、VMware として今後の予定されているサステナビリティに関する活動などについてお届けをする予定です。ご期待ください。