25 年前の創業以来、VMware を表す言葉は「イノベーション」です。スタートアップとして始まり、画期的な仮想化ソリューションを世に送り出しましたが、グローバル企業としてユビキタスなクラウド インフラを提供するまでに成長し、マルチクラウド時代を迎えた現在も創業時から変わらず、革新的な精神で時代をリードしています。この精神は、今週開催される Research and Development Innovation Offsite(通称:RADIO)でも発揮されます。
社内カンファレンスである RADIO は、顧客を対象にしたVMware Explore とは異なりますが、、VMware にとって重要なイノベーションの最大の促進剤としての役割を毎年、20 年以上担ってきました。3 日間にわたって開催する RADIO には、世界中から 1,400 人以上のエンジニアや社員が参集します。大きなインパクトをもたらした VMware 製品や機能のいくつかは、ここから生まれています。しかし何よりも重要なのは、多くの人々が力を合わせ、全体を見渡し、俯瞰的に考える機会であるということです。
今日から RADIO 2023 が始まるにあたって、私たちチームの一番の関心事はVMware の未来を、顧客に加えて、私たち自身のためにも形作っていくことです。
まず、顧客支援では、人工知能(AI)や機械学習(ML)といった新たなテクノロジーの可能性を最大限に引き出せるよう取り組んでいます。AI は飛躍の年を迎えており、ChatGPT などのツールで利用できる新興テクノロジーとして多くの人々に広まっています。しかし VMware、特に RADIO では、何年も前から AI と ML の活用に取り組んできました。
VMware の AI ソリューションはすでに顧客に大きな価値を提供しており、最新テクノロジーの導入が遅れがちな規制の厳しい業界でも利用されています。VMwareが取り組むイノベーションの実現で特に重要視している点は、高い信頼性のもと、誰でも利用できるようにすることであり、最新テクノロジーが導入される際の混乱を解消する方法を考えることです。AI や ML によって得られる変革の力を、顧客が重用しているプラットフォーム基盤に組み込む方法を生み出していく中で、そのメリットはさらに大きくなります。
また、未来のVMware 製品が地球の未来をどのように支えることができるかも考えています。VMware が取り組むサステナビリティは、すべてのビジネスの領域について包括的に考え、前進させていくという責任を負っています。特にこの責任が大きいのが、製品チームです。
VMware が提供するソリューションは常に環境に配慮してきましたが、環境対応は仮想化を活用することで得られる本質的なメリットの 1 つです。VMware の 2030 Agenda で掲げるとおり、サステナビリティ対応を製品の中核的な目的とすることを、より一層意識しています。これによりイノベーションを促進する新たな領域を切り開き、VMware自身のサステナビリティ目標に向けて前進しながら、顧客の目標達成も支援します。
これらの目標や優先事項の実現は、イノベーションに対する私たちのマインドセットそのものにかかっています。イノベーションは常に変化し続けるものであり、これまでうまくいっていたやり方が今後も通用するとは限りません。スキルとして常に俊敏性を高めておくことにより、必要に応じて方針転換し、時代の先端に立ち続けることができるのです。VMware ではこれを「イノベーションの手法のイノベーション」と呼んでいます。
このようなイノベーション手法の領域において、VMware はすでにプラットフォーム思考と製品主導の成長モデルの進化からイノベーションの概念の拡大まで、多くの進歩を遂げていますが、これらはオンボーディングや顧客体験、ライフサイクル管理および統合などのソリューション全体を考慮することにより実現しています。VMwareでは機能、製品機能強化、プロセスの改善などのアイデアを全社員から募集しています。そして私は、RADIO でイノベーション文化のサポートや拡大方法について議論/協力し合う中で新しい製品やサービスが生まれることを大いに期待しています。
私は毎日のように VMware のあちこちで起きている目覚ましいイノベーションに畏敬の念を抱いていますが、今週は特に期待しています。RADIO が活性化することにより、VMware の製品、チーム、会社は特別なものになります。いま VMware の未来は、これまで以上に多くの可能性で満ちあふれています。