VMware Cloud on AWS クラウド

VMware Cloud Disaster Recovery の発表

こんにちは。VMware の吉田です。先日開催されたイベント「VMworld 2020」にて、新しい災害対策ソリューション「VMware Cloud Disaster Recovery」が発表されました。これがどのようなサービスでこれまでと何が違うのかなど、発表内容を速報としてご紹介します。

    

ついに登場!低予算で実現する災害対策

従来の災害対策ソリューションは、本番サイトの他にリカバリサイトとしてデータセンターにインフラ設備を構え、レプリケーション機能を利用してオンプレミスのデータを転送することで災害対策を実現してきました。

一方、今回発表した「VMware Cloud Disaster Recovery」は、DRaaS として提供される VMware Cloud サービスの一つであり、クラウドで災害対策を実現するソリューションです。例えば、オンプレミスにある仮想マシンのバックアップデータは、「DRaaS Connector」と呼ばれる中継アプライアンスによって、クラウド上のストレージ「Scale-out Cloud File System」に送られます(図1)。遠隔地にあるデータセンターに送るのではなくクラウドを活用することで、設備とインフラ運用管理コストを削減できます。

図1 クラウド(Scale-out Cloud File System)でデータを保持

 

リカバリサイトの設備が不要?!

このサービスのユニークな点は、クラウドのストレージを活用することだけではありません。VMware Cloud Disaster Recovery の最大の特長は、リカバリサイトとして遠隔地にデータセンターやインフラ設備を準備しておかなくても良いことです!インフラ設備を準備せず、どうやって被災時にサイトを切り替えるのか?その答えは、VMware Cloud on AWS の活用です。

VMware Cloud on AWS は、パブリッククラウドとして SDDC 環境を利用できるサービスです。VMware Cloud Disaster Recovery では、リカバリデータを Scale-out Cloud File System に保持しておき、いざという時にオンディマンドで SDDC 環境を展開してフェイルオーバーすることができます(図2)。これによって、リカバリサイトとしてデータセンターにインフラ設備を準備しておく必要がなくなり、従来の災害対策と比べて大幅にコストを削減できるというわけです。これがお客様にとって最大のメリットになるでしょう。

図2 オンディマンドフェイルオーバー

  

ランサムウエア対策にも使える

VMware Cloud Disaster Recovery を利用するメリットはまだあります。それはランサムウエア対策です。世界的にランサムウエア対策をきっかけとして災害対策を導入している企業が増えています(図3)。ランサムウエア攻撃で何が厄介かというと、攻撃が発覚した際に直近の状態に戻しても意味がない点です。

図3 Cause of DR events(出典:“The State of Enterprise Data Resiliency and Disaster Recover 2019”  by Datrium 2019 )

ランサムウエアの典型的な攻撃手法は、認証やパスワードを管理するサーバを乗っ取る行為です。またウイルスのように何らかの経路から侵入して、一定の潜伏期間を経てから時限爆弾のように乗っ取りを始めるパターンが多いと言われています。このような攻撃の後でリカバリすることを考えると、過去数週間から数ヶ月前の任意のリカバリポイント(フルバックアップ)から戻せるかどうかが、確実に復旧でるかどうかの判断材料であり、RPO と RTO を短くする鍵でもあります。

例えば、バックアップソフトウエアの中には、過去の古いバックアップデータを全てマージして、1つのバックアップイメージにまとめる仕様のものがあります。この仕様だと数週間以上前のフルバックアップはどんどんマージされてしまい、リカバリポイント(フルバックアップとして保持されるバックアップ個数)が少なくなってしまいます。

VMware Cloud Disaster Recovery は、仮想マシンのスナップショットから定期的にバックアップを取得し、それを全てフルバックアップとしてクラウドに保持します。したかって過去の任意の時点(フルバックアップ)からリカバリできるので、ランサムウエア攻撃の直前の状態で復旧できます(図4)。

図4 VMware Cloud Disaster Recovery  のリカバリポイント

    

まとめ

これまで災害対策は「大規模な予算が必要」という認識が一般的でした。一方、今回発表した VMware Cloud Disaster Recovery は、従来よりもコストを抑え、エンタープライズの要件を満たす DRaaS を提供します。今後も VMware Cloud Disaster Recovery のより詳しい情報を発信していきますのでご期待ください。

     

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