VMware Cloud on AWS クラウド

オンデマンドな災害対策 VMware Cloud Disaster Recovery -パート1-

こんにちは。VMware  の有森です。「 VMware Cloud Disaster Recovery  」が米国西部(オレゴン)、米国東部(バージニア北部)、米国西部(北カリフォルニア)、米国東部(オハイオ)、カナダ(中部)、ヨーロッパ(ロンドン、フランクフルト)、アジアパシフィック(シドニー、シンガポール)でご利用頂けるようになりました。

今回はその VMware Cloud Disaster Recovery の全体構成、アーキテクチャについてご紹介します。

 

 

VMware Cloud Disaster Recovery の全体構成 

 

VMware Cloud Disaster Recovery は、保護サイト、クラウド ベース サービス、 VMware Cloud on AWS の 3つの環境で構成されます。(図1)

図1 VMware Cloud Disaster Recovery の全体構成

 

  1. 保護サイト

オンプレミスの vSphere 環境を保護するために、保護サイトの vSphere 環境に DRaaS Connector 仮想アプライアンス を配置します。 DRaaS Connectorは、保護サイトとクラウドベース サービス間のデータをレプリケートする役割があります。オンプレミスにはこの DRaaS Connector のみを配置するだけでよいので、オンプレミス側の構成変更を最小限に抑えられます。

 

  1. クラウドベース サービス

クラウドベース サービスは、 Scale-out Cloud File System と SaaS Orchestrator で構成されます。 Scale-out Cloud File System は、セキュアなクラウドストレージで仮想マシンスナップショットの保存先です。 SaaS Orchestrator は、SaaS として提供される管理ダッシュボードです。

 

  1. VMware Cloud on AWS

フェイルオーバー先として VMware Cloud on AWS を活用することができます。災害発生時に VMware Cloud on AWS の SDDC を構成し、その SDDC にフェイルオーバーさせます。より短時間での復旧が必要な場合のために平常時から SDDC を展開させておく Pilot Light のオプションもあります。

 

 

VMware Cloud Disaster Recovery のアーキテクチャ

VMware Cloud Disaster Recovery を構成し保護グループを作成すると、 VADP(VMware vSphere Storage APIs – Data Protection、VMware のデータ保護フレームワーク) によって仮想マシンのスナップショットが作成され Scale-out File System にレプリケーションします。(図2)

フェイルオーバー時には、仮想マシンのスナップショットが保存されている Scale-out Cloud File System が SDDC の NFS データストアとして Live Mount され、仮想マシンを起動します。仮想マシンイメージは、仮想マシンの起動後に Scale-out Cloud File System から SDDC の vSAN データストアに Storage vMotion されます。この Live Mount によって、バックアップデータを長時間かけてリストアする必要がなく、短い RTO を実現します。

テスト時は、 Live Mount 後に Storage vMotion をするかしないかの選択ができます。仮想マシンのパフォーマンス検証などが必要な場合は Storage vMotion することもできます。

図2 VMware Cloud Disaster Recovery のアーキテクチャ

 

 

VMware Cloud Disaster Recovery の管理

 

VMware Cloud Disaster Recovery の管理は、仮想マシンを管理する vCenter と SaaS として提供される管理ダッシュボードにより構成されます。

保護サイトと VMware Cloud on AWS の仮想マシンはそれぞれの vCenter で管理します。 これにより、異なるクラウドの新たな運用プロセスやツールを習得する必要がなくなるため、DR テスト時にもフェイルオーバー時にも使い慣れた vSphere の操作により運用管理ができます。

管理ダッシュボードは、 継続的な DR 環境の健全性チェックや自動化された監査レポートなど DR の運用を可能な限り簡素化してあり、利用者の負担を軽減します。(図3)

図3 管理ダッシュボード

 

DR環境の健全性チェック

DR の仕組みは構築して終わりではなく、災害時に正常にフェイルオーバーするためにも定期的なテストや環境チェックが必要です。

定期的なテストとはいえ、計画して手順を踏み確認する作業は簡単ではありません。その点 VMware Cloud Disaster Recovery は、ボタン一つでテストが可能です。また、 SaaS Orchestrator の管理機能により 30 分ごとに健全性チェックが行われ、必要なときにフェイルオーバーが機能するよう信頼性を高めています。テストやフェイルオーバーが実行された際には、監査レポートが発行され実施内容を確認することができます。(図4)

 

図4 30分毎の健全性チェック結果

 

 

まとめ

 

今回は、全体構成、アーキテクチャについてご紹介しました。

VMware Cloud Disaster Recovery は保護サイトに DRaaS Connector のみを配置するという比較的簡単な構成で DR 環境が構築でき、クラウドストレージの活用により低コストでオンデマンドな DR を実現します。

次回は、VMware Cloud Disaster Recovery の環境の構成についてご紹介します。

 

発表内容のリンク(英語 / 日本語)

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