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Microsoft Azure Virtual WAN が SD-WAN と実現する次世代企業ネットワークとは

VMware SD-WAN by VeloCloud は Microsoft Azure Virtual WAN と Microsoft 365 のネットワーク認証パートナーです

 

Microsoft Azure Virtual WAN (以下 Virtual WAN)は、Microsoft の IaaS 環境である Azure とユーザー拠点やデータセンター環境を柔軟に接続することができるネットワークハブとなるソリューションです。今回は、この Virtual WAN の導入を加速し、さらに 120% 活用する VMware SD-WAN by VeloCloud (以下 VMware SD-WAN)とのユースケースについてご紹介していきたいと思います。海を渡る構成をご検討のユーザーさまは必見です!

コンテンツ:
VMware SD-WAN と Azure Virtual WAN の接続で実現!Azure 接続を最適化するネットワークとは
Azure Virtual WAN & VMware SD-WAN 連携による高品質な国際拠点間接続の実現

 

VMware SD-WAN と Azure Virtual WAN の接続で実現!Azure 接続を最適化するネットワークとは

Microsoft Azure はクラウド上のサービスのため、Microsoft 365 などの SaaS サービスと同様に、ユーザー環境からクラウドまでの WAN 環境の構成に依存して、運用性やユーザー使用体感に大きな影響があります。

ユーザー環境から Microsoft Azure 環境への接続としては、拠点ごとに Virtual WAN との VPN にて接続する、Azure ExpressRoute によりユーザー専用回線として接続する、などの方法が考えられます。しかしこれらの接続方式では、運用・管理面やコスト面での課題が考えられ、クラウド導入のボトルネックとなる可能性もあります。

VMware SD-WAN は Virtual WAN の接続パートナー認定を取得しており、ユーザー環境と Azure をつなぐソリューションとして十分に検証済みであり、また非常に簡単にユーザー環境と Virtual WAN 接続を実現することができるソリューションです。以下では、より具体的な課題と解決策について考えてみたいと思います。

Virtual WAN では VPN による接続拠点数に応じた課金体系があるため、Azureへの接続拠点が多い場合はコスト増が懸念されます。また暗号化のみを行う VPN 接続では、ベストエフォート型のブロードバンドインターネット回線を活用するWAN環境を構築する場合、ユーザー環境からクラウドまでのアクセス区間における通信品質担保が難しくなります。(図1)

図1 企業ネットワークから Azure 環境への接続課題

VMware SD-WAN はこのような課題を包括的に解決することが可能です。

VMware SD-WAN クラウドゲートウェイは Virtual WAN における外部ネットワークとの接続ポイントである Virtual Hub (vHub) との接続集約点となることが可能です。図2 の構成のように、VMware SD-WAN クラウドゲートウェイにて各拠点からのセキュアなアクセスを VMware SD-WAN クラウドゲートウェイで集約し、vHub への接続をシングルポイントとすることで、接続拠点数による Azure 側のコストを抑制できます。

また、WANの環境はインターネットブロードバンド回線を活用頂く場合においても、各拠点からクラウドまでをセキュアに且つ回線品質を改善することが可能な SD-WAN オーバーレイにより通信させることが可能です。

VMware SD-WAN の各拠点環境への展開も非常にシンプルな仕組みのため、企業ユーザーはこのような Microsoft Azure までのアクセス領域の構成を非常に簡単に、また短期間で実現することが可能となります。

図2 VMware SD-WAN クラウドゲートウェイを活用した Azure Virtual WAN への接続構成

VMware SD-WAN のクラウド接続に対する技術的な優位性については、こちらの記事も合わせてご参照ください。

 

Azure Virtual WAN & VMware SD-WAN 連携による高品質な国際拠点間接続の実現

グローバルに拠点を展開する企業では、各国の拠点間を接続するため、国際専用線を敷設するような場合があります。しかし、国際専用線接続のようなサービスは運用コストが非常に高くなることが多く見受けられます。一方でベストエフォート型のインターネット回線を使ってしまう場合、国内使用に比べ、更に回線の品質を担保することが困難となってきます。(図3)

図3 一般的な国際拠点間を結ぶ企業 WAN 構成の課題

このような国際拠点間接続の新たなアプローチとして、VMware SD-WAN & Virtual WAN の連携活用によるソリューションをご提供可能です。

Microsoftはビジネスレベルの可用性・セキュリティを兼ね備える高品質グローバルバックボーンを有し、これが高品質な SaaS/IaaS サービスの基盤となっています。大陸を跨ぐような拠点間接続を実現するにあたり、国際網にはこの Microsoft グローバルバックボーンを活用し、各国国内の WAN 接続には VMware SD-WAN をご利用頂くことで、以下図4 の構成のように国際拠点間接続を実現することが可能です。

図4 VMware SD-WAN と Azure Virtual WAN を活用した国際拠点間接続の構成

この構成では、各国のVMware SD-WAN 構成と Virtual WAN との接続が完了するだけで、国を跨いだ複数地域を高品質な Microsoft グローバルバックボーン経由で接続することができます。Azure のウェブポータルから設定するだけで Microsoft グローバルバックボーン経由の接続は構築可能なため、国際回線準備に時間を要することはありません。

VMware 社内 IT での本ソリューションの活用事例では、北米ーアジア間の接続をこの方式に置き換えることで、8割以上の運用コスト削減に成功したという報告されております。国際拠点間接続の構築リードタイムを大幅に短縮できることが見込めるだけでなく、運用コストの面でもメリットがでる場合が多いソリューションであると考えております。

 

まとめ

本稿では、Virtual WAN と VMware SD-WAN の連携ソリューションについてご紹介してまいりました。企業 WAN を Azure へ接続する際のソリューションとしてのみならず、国際専用線に代わり国際拠点間接続への活用も可能となります。当然、「つなぐ」のみならず、Microsoft Azure をご利用いただけるのが最大のメリットです!他にもまだまだ活用例が出てきそうな Virtual WAN と VMware SD-WAN の連携ソリューションですが、ユーザー様でも「こんな使い方はできないの?」などございましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。

VMware SD-WAN とクラウドに関連するお話は別の記事でもご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。

なぜ VMware SD-WAN by VeloCloud はクラウド時代の企業 WAN に最適なソリューションであるのか

VMware SD-WAN by VeloCloud でクラウド上に仮想拠点を建てる話

免責事項

  • 本稿でご紹介の VMware SD-WAN by VeloCloud のソリューションは一部開発中のものも含まれております。今後詳細が変更となる可能性もございますことご了承ください。
  • 本稿で記載の Microsoft ソリューション説明については、内容の完全性を担保するものではございません。Microsoft ソリューション詳細につきましては、全て Microsoft 社からの情報が優先されますこと、ご了承ください。

参考情報

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    • HOL-2140-01-NET – VMware SD-WAN by VeloCloud – Getting Started
    • HOL-2140-91-NET – VMware SD-WAN by VeloCloud – Lightining Lab

VMware SD-WAN by VeloCloud の最新情報 (英語)

VMware SD-WAN の最新情報はこちらでご紹介しております。

 

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