VMware Japan Culture Thought Leadership

ヴイエムウェア20周年:社長 山中が振り返る日本のIT業界とヴイエムウェア株式会社の20年

日本法人の設立から20周年の節目を迎えた2023年4月に、ヴイエムウェアでは日頃お世話になっている国内を代表する記者やアナリストの皆さんを招待した懇親会を開催しました。当日は、株式会社アイ・ティ・アール シニア・アナリスト 入谷 光浩様によるこの20年に起きたITインフラのイノベーションに関する講演をはじめ、社長の山中 直による挨拶、執行役員 パートナー技術本部 本部長の名倉 丈雄による米国VMware 25年の振り返りに関するプレゼンテーションなどを実施しました。今後3回に分けて懇親会の様子をお伝えします。第1回目となる今回は、社長の山中の懇親会でお話しした内容をご紹介します。

 

  • CEOラグー・ラグラムからのメッセージとCLOUD SMARTという新たな章

懇親会の冒頭では、VMware CEO のラグー・ラグラム(Raghu Raghuram)からのビデオメッセージを紹介しました。ラグーは、日本の顧客やパートナーに向けた謝意を述べ、日本がVMware本社にとってもグローバルの中で重要な市場であり、今年も来日を楽しみにしていると語りました。ラグーからの祝辞を受けた山中は、まずはVMwareの歴史を振り返りました。

プレゼンテーションでは、サーバ仮想化によるサーバの選択の自由を提供した第一章からスタートしたVMwareが進化を繰り返し、時代の要求にいかに応えてきたかということについて、テクノロジーの流れと共に紹介しました。山中は「Software-Defined Data Center とDigital Workspaceにより、お客様にハードウェア選択の自由を提供できるようになりました。また、第三章のHybrid Cloud とMulti-Cloudにより、AWSやAzureにGCPやOracle Cloudなど、クラウドの選択の自由も実現しました」と振り返り、「新たな章では、抽象化レイヤーを更にマルチ Kubernetes環境に引き上げて、クラウドネイティブアプリケーション実行環境も含むマルチクラウドによるサイロ化を取り払い、クラウドスマートを実現します」とエンタープライズの情報システムが目指すべき方向を示しました。

続いて、VMwareによるMulti-Cloud Leadershipを実現するアーキテクチャを示し「VMware Ariaという統合管理コンソールや、VMware CloudやVMware Tanzuにより、今後更に超分散化する環境を論理的に総合する様々な抽象化レイヤーにより、お客様のサイロ化されたクラウド環境をスマートに統合していく」ことを説明しました。

 

  • “Tech for Good”で新たな時代へつなぐ懸け橋となる

懇親会の後半では、日本法人の取り組みも紹介し、山中は「我々は、テクノロジーを司る仕事をしています。そのテクノロジーの力によって、社会をより良い方向に持っていくという思いを込めて “Tech for Good” というメッセージを掲げています」と強調しました。

 

“Tech for Good” は、VMworld 2019 のオープニングで、テクノロジー業界が世界にプラスの影響を与えるように求める願いを込めて発信されたメッセージです。また、“Force for Good” という言葉を大切にしている日本法人でも、その意思を尊重し「sweet heart project」や「VMware Sakura」を展開しています。

sweet heart project」は、国内の福祉工房で作られた「福祉のお菓子」に新たな価値を生み出すプロジェクトです。その志に賛同し、「グローバル企業だからこそ、我々がビジネスをさせて頂いているこの日本の社会の課題に対して、どう貢献できるかを社員一人一人が自然と考えるアイデンティティが日々醸成されており、手土産からマーケティングまでsweet heart projectのお菓子を全面的に採用している」とその取り組みに触れました。

また、「VMware Sakura」では、デジタルスキルアップやコミュニティ形成の機会提供を通じて、女性の職場復帰の最初の一歩を支援しています。山中は「世界中でデジタル環境が加速化する中、日本が後れをとらないためにもIT人材の育成は急務です。“VMware Sakura”は、デジタル人材ニーズが増加する中、女性が柔軟かつ長期的に働き続けられるキャリア機会を拡大できる第一歩をサポートします。2022年10月にスタートして、4月時点で80名強がリモートでトレーニングを受けています。社内からは約60名のボランティアが、ワークショップやリモートで課題をサポートしています。最終段階では、日頃お付き合いのあるお客様、パートナー様から共感パートナーを募り、卒業生の採用につながる可能性を広げていきます」と強調しました。

最後に「私がヴイエムウェアで働きはじめた16年前、お客様からは『VMwareにロックインされているんじゃないの?』というお言葉をいただいていました。我々は、その問いかけに対して『それ以上に、お客様に選択の自由を提供しています』とお答えしてきました。バーティカルなものをホリゾンタルにして、イノベーションにフォーカスできる重要なプラットフォームを提供できるテクノロジーカンパニーとして、我々は、これからもお客様、パートナー様、社員が一丸となり、テクノロジーの力で、新たな時代へつなぐ架け橋になりたいと願っています」と締めくくりました。

次回は、株式会社アイ・ティ・アール シニア・アナリスト 入谷 光浩様によるこの20年に起きたITインフラのイノベーションに関する講演の様子をお伝えします。