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[GS Newsletter] vSAN で「ディスク・ディスクグループの削除が行えない」場合の対処方法

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こんにちは、VMware グローバルサポート Newsletter vSAN チームの曽田です。

今回は VMware vSAN のディスク障害時に「ディスク・ディスクグループの削除が行えない」問題に対処する方法についてご案内いたします。


1.はじめに

ディスク障害時に、通常は GUI から vSAN ディスクの削除を行いますが、エラーなどが原因で削除ができない場合があります。この場合は、CLI を利用してディスク削除を進めます。

先にこの記事をまとめると、以下の様になります。

症状

  • ディスクの削除タスクが完了しない

​原因

  • メディアエラーが発生したディスクの I/O エラーやリトライでタスクが遅延している
  • ディスクが既に見えなくなっている

​対処


2.ディスクが認識できない (Absent) 状態

削除が行えないディスクのステータスを確認すると、以下の様になっている場合があります。
vSphere Client > vSAN クラスタ > 構成 > ディスク管理

 

  • 削除が行えないディスクはデバイス名が表示されず、Absent vSAN Disk (vSAN UUID) 表記になる
  • 物理ディスクが見えないため、vSAN UUID とディスクの紐付けが出来ていない状況

3.GUI 上から削除が行えないケース

通常のディスク削除手順、vSAN からのディスク グループまたはデバイスの削除 で削除を行おうとした際、削除ボタンがグレーアウトしており、削除を行うことができなくなっている場合があります。

  • 「データの移行なし ( noaction )」を選択しても、タスクが完了出来ない表示になっている
  • 「削除」ボタンがグレーアウトしている

4.CLI を用いた削除

GUI 上から削除が行えない場合は、ESXi ホストに SSH 接続を行い、コマンドを用いて vSAN ディスクを削除していきます。

まず、localcli vsan storage list コマンドで Unknown なデバイスから vSAN UUID を特定します。

不明になっている vSAN UUID を指定して、localcli vsan storage remove コマンドで削除します。削除の際の移行モードは noAction を指定します。

※見えなくなってしまったディスクなどには noAction を指定しますが、通常時には noAction では実行しないようにします。

削除手順については、esxcli を使用して vSAN ディスク グループを手動で削除および再作成する方法 (2150567) もご参考ください。


5.エラー解消後

vSphere Client > vSAN クラスタ > 構成 > ディスク管理

コマンドでディスクが削除出来た後はエラー表示が解消され、Absent ディスクも表示されなくなります。


5.おわりに

ディスク障害時に「ディスク・ディスクグループの削除が行えない」問題に対処する方法についてご案内いたしました。
通常の GUI による削除が行えなかった場合にはぜひ参考にいただきたいと存じます。