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Azure VMware Solution の Azure 西日本リージョン提供開始!

みなさま、こんにちは!マイクロソフトの前島です。

本日は大変嬉しいニュースがあります。2021年11月より、Azure VMware SolutionAzure 西日本リージョンでもご利用いただけるようになりました!
西日本リージョンでのサービス開始は、日本のお客様から頂いていた最も強いご要望の一つでした。少し時間はかかりましたが、皆様のフィードバックが後押しとなって提供できるようになったことをご報告させてください。

図1:西日本リージョンでも AVS が利用可能に!

■ 加速する AVSグローバル展開

AVS は 2020年10月に世界4リージョンでサービスを開始し、同年12月に東日本リージョンが仲間入りしました。その後も急速に提供リージョンを拡大しています。

西日本リージョンでの提供が始まったことで、2021年11月現在、世界19のリージョンでご利用いただけるようになっています。近日中にフランスや香港でのサービス開始も予定されており、AVS は世界で最も広範囲なリージョンで提供される VMware ソリューションによるプライベートクラウドになります。

今後も更なる機能の強化と提供リージョンの拡大を並行して行っていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

■ 西日本リージョン AVS の利用シナリオ

西日本でのサービス開始により、AVS をご活用いただける利用シナリオが広がりました。いくつか代表的なユースケースをご紹介します。

図2: 西日本リージョンでの AVS 活用シナリオ

1. 西日本リージョンを中心に Azure ご利用中のお客様

Microsoft Azure は、2014年2月に東日本リージョンと西日本リージョンが同時開設され、特に関西圏のお客様では西日本リージョンを主要クラウドプラットフォームとして活用いただいています。
たとえば、オンプレミスと Azure 西日本リージョンを接続するネットワーク (ExpressRoute) を構成済みの場合、同じ回線経由で AVS にもアクセスできるようになります。また AVS は同一リージョン内であれば原則ラフィック料金も発生しないため、より安価に、かつ高速に、他の Azure サービスと連携するプライベートクラウドを構成いただけます。

2. 関西以外でオンプレ VMware 基盤をお持ちのお客様

現在オンプレミスで VMware ソリューションによるプライベートクラウドを稼働している場合は、災害対策 (DR) サイトとして AVS 西日本リージョンが選択肢になってくるでしょう。AVS は Microsoft Azure で提供されるマネージ型サービスであり、データセンターファシリティから プライベートクラウド基盤に至るまでの多くの運用をお任せいただけます。そのため従来のような莫大な投資を必要とすることなく、災害対策サイトを構成いただけます。

特に首都圏を拠点とするお客様の場合、オンプレミスの災害対策サイトとして AVS をご検討いただくことはあっても、地理的に十分に離れていない Azure 東日本リージョンでは不十分なことがありました。AVS 西日本リージョンができたことにより、引き続きメインサイトはオンプレミスで維持しつつ、広域災害にも対応した BCP を策定できるようになります。

3. 東日本で AVS をご利用のお客様

すでに東日本で AVS をご利用中のお客様にとっても、国内で完結する災害対策サイトとして、あるいは地理的に分散したプライベートクラウドとして、西日本の AVS を活用いただけます。リージョン間の通信はマイクロソフトの所有する世界最大規模のバックボーンを利用できるため、高い信頼性と応答性を期待できます。

なお災害対策として利用する場合、VMware vSphere環境に最適化されたソリューションが不可欠です。AVS では、オンプレミスと AVS 間、あるいは異なるリージョンの AVS 間のいずれのシナリオにおいても、以下のような災害対策ソリューションがサポートされています。

提供ベンダー 製品名 関連技術ドキュメント
VMware Site Recovery Manager (SRM) VMware Site Recovery Manager を使用してディザスター リカバリーをデプロイする
JetStream JetStream Disaster Recovery JetStream DR を使用してディザスター リカバリーをデプロイする
Zerto Zerto disaster recovery Zerto ディザスターリカバリーを Azure VMware Solutionにデプロイする

また現在 Microsoft では、Azure ファーストパーティサービスとして AVS への災害対策を実現する仕組みも鋭意開発中です。現在限定的なプレビューを開始する段階に入っていますので、ご興味のあるお客様はマイクロソフト担当営業までご相談ください。

■ ハイブリッドクラウド管理を実現する Azure Arc on VMware vSphere

最後に、最近のアップデートをもう一つご紹介させてください。

マイクロソフトでは、今後ますますハイブリッドクラウドやマルチクラウドを利用するお客様が増えることを理解しており、多様化するリソースを一元管理できる仕組み “Azure Arc” を提供しています。Arc によって、データセンターの場所(Azure, オンプレミス, 他社クラウド等)やリソースの種類 (Windows, Linux, SQL Server, Kubernetes クラスター等) の違いを問わず、一貫性のあるリソース中央管理を実現します。

この度、Azure Arc のサービスがさらに強化され、Azure Arc on VMware vSphere というサービス(プレビュー)を開始しました。
本サービスをご利用いただくことで、AVS あるいはオンプレミスのプライベートクラウドに Arc 用仮想アプライアンスを導入するだけで、Azure IaaS と同様に、VMware ソリューションによるプライベートクラウド上の仮想マシンを Azure 上で管理できるようになります。

図3: Azure Arc によるプライベートクラウドの管理

今後ますますマルチクラウドが拡がっていくことが予測されていますが、システム管理者の視点ではそれら多様化するプラットフォームをどのように管理するかが非常に重要になってきます。Azure Arc は、オンプレミスでの長年の実績とグローバルでのエンタープライズクラウドを保有するマイクロソフトの知見が集約された唯一無二のサービスです。ぜひこちらも AVS と合わせてご検討ください。

まとめ

本日は、西日本リージョンでの AVS サービス開始という嬉しいニュースをお届けしました。

今後も皆様からフィードバックやご要望の声を最大限重視しながら、サービスの強化を行っていきます。ぜひ AVS をご検討・ご活用いただき、また少しでも気になる点は遠慮なくマイクロソフトにフィードバックいただけると幸いです。