9月1日から2日にわたって、VMware Tanzu の年次イベントである SpringOne が開催されます。Day 1のメインステージ ( 基調講演 ) のハイライトを速報としてご紹介します。

SpringOne とは

SpringOne とは、VMwareが買収したPivotal Software の年次イベントです。イベント名が表すとおり、SpringやJavaの開発者、プラットフォームエンジニア、そしてITリーダーが世界中から集まるカンファレンスです。VMwareによる統合後もこのイベントは開催されています。

2019年までは米国で開催していましたが、2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響によりオンラインでの開催となりました。

SpringOne – 2019年の様子

Unlocking Developer Creativity – デベロッパーの創造力を引き出す

初日のメインステージ (基調講演)は二部構成になっています。最初の登壇者は、VMware の Modern Applications Platform 事業部門のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーである Ajay Patel です。

今日の開発者が集中できる状態、そして最終的にはそれがもたらす喜びを経験することを妨げているものがあります。世の中にはさまざまな選択肢や可能性がありますが、開発者は複雑なエコシステムをナビゲートしなければならず、それが前に進むことを妨げてしまうのです。この障壁を取り除くためにVMware Tanzu Application Platform を発表しました。Tanzu Application Platform は、Kubernetes 上でアプリケーションや API を構築・デプロイする企業に優れた開発者体験を提供することを目的としていますが、これは Patel 氏が紹介した障害の一つに過ぎません。

開発者がフローの状態に到達できないその他の要因として、コードを本番環境にデリバーする際の責任の拡大、セキュリティ、既存のアプリケーションとの統合などがあるとパテル氏は指摘します。「 Tanzu Application Platform の使命は、モジュール化されたシステムを通じて機能を提供し、アプリケーションやプラットフォームの運用者が、セキュリティや既存システムとの統合を簡素化しつつ、本番環境へのパスにおける摩擦を減らすことでフローを実現するエクスペリエンスを提供することです」と述べています。

Tanzu Application Platformは以下のことが可能にします。

  • Day 1 からKubernetesを利用して、開発者がもっとも生産性の高いツールを使って作業できるようにする
  • モジュール化されたプラットフォームは、Day 1 から利用でき、時間の経過とともにユーザーのニーズに適応することで、本番環境への移行を加速する
  • 開発チーム、セキュリティチーム、運用チームの役割を明確にし、作業を調整する
  • Kubernetesで稼働するクラウドネイティブアプリケーションに外部のアプリケーション、サービス、インフラを接続する際の複雑さと労力を軽減する

Tanzu Application Platformの詳細は発表記事をご覧ください。

 

Springの利用動向調査とSpringの進化

VMwareのJuergen Hoeller氏は、今年の「State of Spring 2021」の調査結果を紹介しました。

今年の SpringOne のテーマは、フローと開発者の生産性を引き出すことであり、これは Spring フレームワークが20年近くにわたって第一線で活躍してきたことでもあります。Hoeller 氏が今年の「State of Spring 2021」調査を紹介しながら述べたように、95%のユーザーが Spring Boot が開発者の生産性に大きなプラスの影響を与えたと回答しています。

Spring はその歴史の中で、開発者の視点から Java コミュニティが抱える多くの課題に取り組み、サーバーインフラやオープンソース技術との統合により、スムーズな開発を実現してきました。また、Hoeller  氏が講演の中で詳しく説明したように、Spring はアーキテクチャ上の課題に適応し続け、システムアーキテクトが統一されたプログラミングとコンフィギュレーションモデルで様々な種類のアーキテクチャを受け入れることを可能にしています。Spring チームは、2022年の第4四半期に GA 予定の Spring Framework 6.0 に向けて、機能や統合の追加を続けています。

 

エンタープライズ向けの Microsoft Azure Spring Cloud

Microsoftの Developer Divisionの CVP であるJulia Liuson氏が登壇し、Azure Spring Cloud Enterprise Tierのプライベートプレビューを発表しました。

昨年、VMware Tanzuと共同で構築・運用している Spring Boot アプリケーションのマネージドサービス「Azure Spring Cloud」をリリースして以来、Microsoft がいかに Java へのコミットメントを強化しているかを説明しました。そして、企業の Spring ユーザーの高度なニーズをよりよく満たすように設計された Azure Spring Cloud の新しいエディションである Azure Spring Cloud Enterprise を発表しました。

Azure Spring Cloud Enterprise Tier では、お客様は使用したい Tanzu コンポーネントを選択し、フルマネージドな Azure インフラストラクチャ上で実行することができます。お客様は Buildpack を完全にカスタマイズし、独自の Tanzu Buildpack エコシステムを利用することができます。Enterprise Tier では、Azure サービスとのネイティブな統合も可能です。また、開発者は、VMware のワールドクラスの24時間365日の VMware Spring Runtime サポートが付いているので安心してご利用いただけます。

Azure Spring Cloud Enterprise Tier の詳細と、プライベートプレビューへの参加方法については、こちらをご覧ください。

本記事は、SpringOne 2021: Day 1 Recap and Highlights を元に寄稿しています。より詳細はこちらをご覧ください (英語)。

初日の基調講演の後半は別記事にてご紹介いたします。