IT部門に求められる代表的な要件はいつの時代も変わりません。すなわち、1)投資、運用の「コスト削減」、2) ITサービスの「俊敏性」と「柔軟性」の向上、3) 耐障害性、事業継続、ガバナンスといった「リスク管理」です。
特にITサービスの俊敏性といった面を見ると、まずインフラの提供に数日から数週間、その後のアプリケーションの提供に更に数週間から数ヶ月かかっているのがこれまで一般的でした。
インフラの面だけを見ると、仮想化によるサーバー統合で、投資コスト削減、ならびに提供までの時間短縮による俊敏性向上はある程度は実現されますが、ITサービス全体で見ると、まだまだ人の手を介することが多く、サービス提供が遅い、運用コストが高い、標準化されていない、といった課題があります。
そこで更なるコスト削減やインフラ管理の効率化のため、プライベートクラウドを構築し、自動化を促進されているお客様も多いのではないでしょうか。
ただ、一言に自動化といっても、実施しなければならないことは以下に示す通り非常に多くあります。
IT部門ではこれらを考慮し、既存のインフラ、ツールを利用しつつ、様々なユーザーのニーズに対応しなくてはなりません。
vCoud Automation Center (vCAC)は、これまで運用担当者による操作、現場で開発したスクリプト、そして機器やアプリケーション毎にバラバラに提供されている各種ツールを使用して実施していたこれら処理を自動化し、「サービスとしてITを提供」する事を可能にします。
vCACの主な機能は以下の通りです。
- カタログからのインフラ/アプリケーション/カスタムサービスの展開および自動化
- 標準化されたITサービスの展開
- ユーザーへの迅速なサービス提供の実現
- 自動化によるオペレーションミス、コンフィグレーションエラーの削減
- 構築時に都度対応していたネットワーク/ストレージ/アプリケーションチームとの連携不要
- 複数のハイパーバイザー、クラウドコントローラ、および物理サーバを管理可能
- vSphere、vCloud Director etc …
- Hyper-V、KVM、Xen、Amazon etc …
- 新しいITサービス(XaaS)をウィザードから数分で作成し、即時ユーザーへ展開 (ストレージ/バックアップ/デスクトップなど)
- IT部門のガバナンスを効かせたクラウドサービスのライフサイクル管理機能を実装
- 承認/回収/コスト等の承認ワークフロー機能を提供
- 運用の集約による運用管理工数、コストの削減
本ブログでは、vCACでできることをピックアップし、全4回に分けてご紹介していきます。
次回以降は以下の内容を予定しています。
2回目:vCACでできること (1) ~プロビジョニング~
3回目:vCACでできること (2) ~申請・承認~
4回目:vCACインストール概要