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[TAM blog] VMware Flings のご紹介 ( ESXi Compatibility Checker )

こんにちは、VMware TAM の小林です。

今回は VMware Fligs についてご紹介いたします。

■ VMware Flingsって何?
VMware Flings ( https://flings.vmware.com )とは、弊社のエンジニアやコミュニティから提供されているツールやソフトウェアを公開しているサイトとなります。2021年9月12日現在150を超えるツールが公開されており、サポート対象外ですがすべて無料で利用することができます。
Flings で公開されたツールの中には実際に製品に導入されたものもあり、最近では Horizon session recording が VMware Horizon 2106 Enterprise に機能追加として統合されております。

また弊社 TAM 支援の中で、VMware OS optimization tool を活用して、VMware Horizon VDI 上の Windows に対して最適化を行うといったケースもございます。

今回は様々なツールでも、アップグレード時の互換性確認に有用な ESXi Compatibility Checker についてご紹介させていただきます。

■ ESXi Compatibility Checker
https://flings.vmware.com/esxi-compatibility-checker

VMware vSphere ESXi (以下 ESXi ) とハードウェアとの互換性を確認してくれる python スクリプトとなります。

通常 ESXi とハードウェアの互換性確認は、事前に サーバーの内部から、 CPUのファミリや IO デバイスの情報などを収集し、弊社 VMware Compatibility Guide のページ等にてハードウェア互換性を細かくチェックいただく必要がございます。
こちらのツールは、上のようなデバイス情報収集、ハードウェア互換性のチェックをツール側にてすべて実施する便利なものとなっております。実際のユースケースとしては以下のような場合が考えられます。

  • ESXi をアップグレードする際にアップグレード先の ESXi バージョンとの 互換性事前確認
  • 現時点での ESXi とハードウェアとの互換性問題の確認

実際のご利用方法としては次の通りです。

事前準備

  • Python 3.6 以降のインストール
  • Pyvmomi 6.5 以降のインストール
  • cypto, pyopensslのインストール
    注1) python 関連のインストール手順についてはこちらをご参照願います。
    注2) インストールする際は管理者での実施を推奨いたします。

実行例

ここでは、利用ケースとしてよくある ESXi のアップグレード先のバージョンと 互換性があるかを確認します。

  1.  下のコマンドを実行し、pythonスクリプトを起動します。
    python compchecker.py -s  [VMware vCenter Server もしくは ESXi のFQDN(もしくはIP)] -u [ユーザーID]
    以下は VMware vCenter Server (以下 vCenter )にログインした例
  2.  VirtualCenter XXXXX のプロンプトが表示されたら、hosts を入力し、ホストの一覧を表示させます。
  3.  先ほどのホスト一覧からアップグレードを確認したいホスト番号を確認し、以下のコマンドを入力することで、
    アップグレード可能なバージョンを確認するバージョンを確認することができます。
    host [番号]
    up
    下図の例ではアップグレード可能なバージョンとして、7.0.0 U1と 7.0.0 U2が表示されています。
  4.  upto [ESXiバージョン] と入力することで、指定した ESXi バージョンと対象ホストとのハードウェア互換性を確認できます。
    下図の例ではサーバー本体と、IOデバイスに互換性がない可能性を指摘しております。

今回は ESXi Compatibility Checker についてご紹介させていただきましたが、他にも HCI クラスター全体のテストを自動化する HCIBench や ESXi 用の PCIe ベースネットワークアダプタードライバーを提供する Community Networking Driver for ESXi 等、様々なツールがございます。 是非一度ご覧いただき、いくつかのツールをお試しいただければと思います。