VMware Cloud Foundation

VMware Data Services Manager:プライベートクラウド データ戦略の基盤

ラスベガスで開催された VMware Explore カンファレンスでは、オンプレミス データ戦略が多くの組織にとってこれまで以上に重要であることが明らかになりました。データベースは VMware 環境の要となっています。弊社の調査によると、vSphere 上の全ワークロードの約 25% がデータ関連であり、そのほとんどがリレーショナル データベース関連ですが、新しいオープンソース データ サービスに関するものもかなりあります。

オープンソース データ サービスの台頭

 

近年、オープンソース データベースや他のデータ サービスが導入される事例が急増しています。他のデータ サービスとしては、オブジェクト ストレージ、メッセージ バス、キーバリュー ストア、ドキュメント DB などが挙げられます。この傾向には、次のようないくつかの要因があります。

 

  • コスト:商用データベースのライセンス取得、仮想化、保守にかかるコストがますます高くなり、多くの企業が代替手段を求めるようになりました

 

  • 機能の同等性:MySQL や PostgreSQL のようなオープンソース データベースが成熟し、商用データベースと同等の機能を提供できるようになりました

 

  • モダン アプリケーションの要件:モダン アプリケーションには、リレーショナル データベース、ドキュメント ストア、ストリーミング プラットフォームなどの幅広いデータ サービスが要求されます

 

お客様の課題

 

弊社のお客様にとって、増加するオープンソース データ サービスと従来の商用データベースの両方を管理することは非常に困難です。

 

  • 一方では、中央の IT チームが商用データベースを扱っており、DBA 専門家と専用の運用プロセスが必要です。これらのサイロ(チーム、プロセス、ツール)は機能しますが、非常に高価です

 

  • 他方では、アプリケーション チームとビジネス部門が、オープンソース データ サービスを求めています。データ サービスのタイプもインスタンスの数も、従来の IT と DBA が扱っていたものとは桁違いです

VCF のデータ サービス戦略

 

弊社のお客様の進化するニーズに応えるため、VCF はIT チームとアプリケーション開発者の両者のためにデータ サービスの管理と利用を簡素化します。データ サービスは、弊社のお客様にプライベートクラウドを提供する上での主要コンポーネントであり、このコンポーネントは Explore カンファレンスで共有されたビジョンと整合しています(このビジョンの概要については、VMware Cloud Foundation 9 の紹介というブログをご参照ください)。

 

すべてのデータ サービスにおいて、VCFは次のような包括的な機能セットを提供します。

 

  • 堅牢なインフラストラクチャ:業界最高レベルの仮想化、コンテナのネイティブ サポート、効率的なストレージ、業界をリードするデータ保護

 

  • 自動化:VCF Automation によるカタログやブループリントの提供、および API によるデータ サービスのプロビジョニングと管理の効率化

 

  • 監視とトラブルシューティング:VCF Operations によるデータベースの監視とトラブルシューティングのための幅広いツールの提供

 

厳選された最新のデータ サービス一式に対して、VCF は Data Services Manager を通じて次のような拡張機能を提供します。

 

  • ライフサイクル管理:保守とアップデートのための自動化されたワークフロー

 

  • データ パスとリソース管理:データ フローとリソース使用率に関する包括的な可視性と制御性

 

  • 高可用性とクラスタリング:データ サービスの信頼性を確保するための堅牢な機能

 

  • エンタープライズクラスのサポート:VMware またはパートナー様による専用サポート

 

 

効率化された体験

 

VCF は、弊社のお客様の現行手法に沿った、単一の効率化された運用体験を提供します。これにより、データ サービスの管理に関わるすべてのペルソナにメリットがもたらされます。さらに、お客様はDBaaS などのデータ サービスを自社のアプリケーション チームに提供できるようにします。

 

従来の商用データベースについては、VCF は高いレベルで次の 3 つの主要なペルソナにサービスを提供します。

 

  • アプリケーション所有者は、アプリケーション ライフサイクル全体にわたって、データベースの効率的なセルフサービス式の展開と管理を求めています。VCF Automation のカタログとテンプレートを使用すると、チケットベースのレガシー システムから脱却してこのニーズに対処できます

 

  • DBA は、監視、パフォーマンス チューニング、構成、インデックス付け、ライフサイクル管理、スケーリングなどのタスクにおいて、各種のタスクを実行するために MS SQL Server Management Studio のようなベンダー固有のツールに大きく依存しています

 

  • インフラストラクチャ チームは DBA と連携して、サービスレベル アグリーメント(SLA)を遵守するために必要な基盤的なコンピュート リソース、ネットワーク リソース、ストレージ リソースを管理し、高可用性も確保しつつバックアップ戦略を実行します

 

 

最新のオープンソース データ サービスについても、弊社は前述の 3 つのペルソナの要求に応えますが、VCF がデータ サービス自体の運用を処理することで、従来の商用データベースに存在した運用上と専門知識上のサイロが解消されます。

  • アプリケーション チーム:VCF Automation を通じてセルフサービス式の利用をサポートし続けます。CI/CD 統合のための運用機能と Kubernetes ベースの API によって機能を拡張します。VCF Automation のソフト テナンシーと、VMware Cloud Director (vCD) のハード テナンシーとの統合の両方をサポートします

 

  • データ チーム:データベースのバージョン、監査、セキュリティ、アップグレード、保護ポリシーを管理します。データ サービスのサービスレベル アグリーメント(SLA)とサービスレベル目標(SLO)を監督します。VCF Operations と Data Services Manager を使用して、ライフサイクル全体を管理します

 

  • インフラストラクチャ管理者:データベース フリートを管理して、パフォーマンスとコンプライアンスを保証して、データ保護ポリシーを徹底します

 

 

 

まとめ

 

VCF は、従来のデータ サービスと最新のデータ サービスの両方を管理および利用するための統合プラットフォームを提供します。一貫した運用体験と包括的な機能を提供することで、VCF は組織が信頼性、拡張性、および安全性の高いデータ サービスを提供できるようにします。Data Services Manager の詳細については、下記をご参照ください。

 

  • のリンクから、ラスベガスで開催された Explore カンファレンスにおける Christos Karamanolis 氏のセッションをご覧ください

 

 

 

 

 

 

マイケル・ギャンディー(Michael Gandy)

マイケルは VMware Cloud Foundation データ サービスのプロダクト マーケティングの責任者です。2012 年にインターンとして VMware に入社以来、vSphere PnP、EVO:RAIL、CTOオフィスでの新しいイノベーションを含む複数の製品分野での取り組みを主導してきました。彼はシカゴ大学でMBAを、インペリアル・カレッジで修士号(MSc)を取得しています。