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VMware Cloud Foundationに関するアップデート

*本内容は、2024年5月2日(米国時間)にBroadcomが発表した報道資料を基にブログにしています。

Broadcom Inc.は、VMwareのソフトウェア・ポートフォリオとBroadcom Advantage Partner Programに関するGo-To-Market(GTM)戦略を刷新しました。今回の刷新を通じて、顧客のイノベーションを促進し、価値を向上させると同時に、パートナー間でのビジネス機会の創出と収益の向上を支援します。

主な変更は以下のとおりです。

  • サブスクリプション型のライセンス、コア単位の価格設定への移行によるビジネスモデルの簡素化
  • VMware by Broadcomソフトウェア・ポートフォリオとGTM戦略の簡素化
  • パートナーエコシステムの標準化

よりシンプルなビジネスモデルへの転換

Broadcomは、VMware Cloud Foundation(VCF)を無期限ライセンスからサブスクリプション型のライセンスに移行すると発表しました。このライセンス形態は今日、すべての大手エンタープライズ・ソフトウェアプロバイダの標準モデルとされ、顧客の継続的なイノベーションの実現に最適だと考えられています。

さらに、顧客に新たな利点を提供するために、VCFのサブスクリプションにライセンスのポータビリティが追加されました。これにより、オンプレミス環境で導入したサブスクリプションを、サポート対象のハイパースケーラやVMware Cloud サービスプロバイダ(VCSP)環境にいつでも柔軟に移行できます。Google Cloudは、このVCFのライセンスポータビリティをサポートする最初のクラウドとなりました(詳細は、こちらの英文リリースをご参照ください)。今後、他のハイパースケーラやパートナークラウドでのサポートも予定されています。

Broadcomは、160以上あった製品ポートフォリオをVCFとVMware vSphere Foundationを中心に集約し、再編しました。VCFは、お客様がビジネスクリティカルなモダンアプリケーションをより安全で堅牢、かつコスト効率の良い方法で実行できるようにするフラッグシップとなるエンタープライズクラスのプライベートクラウドソリューションです。VMware vSphere Foundationは、中小規模のお客様向けに簡素化されたエンタープライズグレードのワークロード・ソリューションで、vSphereをインテリジェントなオペレーション管理と統合し、優れたパフォーマンス、可用性、効率性を実現し、より高い可視性とインサイトを提供します。

そして、Broadcomは今回、VMware Cloud Foundation部門を設立することで、今後この部門を通じてすべての中核技術を包括した単一の統合された製品を提供していきます。VCF部門には、R&D、GTM、およびプロフェッショナルサービスが含まれ、顧客に最大限の価値を提供することを目指しています。

ポートフォリオの変革による迅速なイノベーションの促進

Broadcomは、VMwareの買収から100日以上経過した今日まで、VCFの事業構造の簡素化に取り組んできました。この取り組みを基にVCFのイノベーションを継続し、今回、新たなVCF製品および戦略的なアドオン製品を発表しました。

VMware Cloud Foundationの新バージョン:最新リリースのVMware Cloud Foundation 5.1.1は、VMware Private AI Foundation with NVIDIAの初期提供(Initial Availability)版に加え、VCFの一層の統合を可能にする多段階なプログラムでの第1段階となる新しいソリューションライセンスをサポートします。詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。

インフラ/アプリサービスの自動化:データサービス、ロードバランシング、Private AIの3つの自動化機能を追加し、プライベート/ハイブリッドクラウド全体にわたり次世代のクラウドネイティブ/AI搭載アプリを実現します。

  • データサービスの自動化:VCFはデータサービス向けにネイティブなインフラの自動化および管理機能を提供します。IT部門はエンタープライズ向けに強化されたPostgres、MySQL、Google AlloyDB Omni(技術プレビュー)をセルフサービスでチームに提供できるとともに、開発者のイノベーションを促進、ITコストを削減、データの耐障害性を実現します。詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。
  • ロードバランシングサービスの自動化:VCFに実装されたこの自動化機能により、クラウド管理者はアプリチームに対してL4~L7 ロードバランシングサービスへのセルフサービスアクセスを付与できます。これらの機能は提供が開始され、数ヵ月以内にVMware Avi Load Balancerアドオンでのサポートも予定されています(提供開始されたサービスの詳細は、こちらの英文ブログをご確認ください)。
  • Private AI向け自動化サービス:VCFに実装されたこの自動化機能により、Private AIサービスのセットアップと、MLワークロード用のGPU対応マシンのプロビジョニングを自動化できます。VMware Private AI with NVIDIAをサポートする機能の詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。

統合ネットワークオペレーション機能:VCFの一部として提供される最新の統合ネットワークオペレーション機能は、ITユーザーのネットワークへの可視性の向上やネットワークパフォーマンスに関するインサイトの獲得、ネットワークに関する問題の迅速な特定と解決を支援します。詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。

ランサムウェア対策とディザスタ リカバリの統合:VMware Live Recoveryアドオンサービスはビジネスニーズや脅威の変化に柔軟に対応できるライセンスで利用でき、お客様はこのサービスによりオンプレミス環境とパブリッククラウドにまたがり、最新のランサムウェア攻撃や各種災害からアプリとデータを保護できます。VMware Live Recoveryには、VMware Cloud Disaster Recovery、VMware Ransomware Recovery、VMware Site Recovery Managerによって提供されている既存の機能が統合されるとともに、vSphere Replicationの機能強化(RPO:1分)や、オンプレミス環境のディザスタリカバリをランサムウェア対策のリカバリを利用してパブリッククラウドにシームレスに拡張できる機能などが新たに追加されます。これらの機能はすべて統合管理環境のもと、VCFの単一のアドオンサブスクリプションで利用できます。詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。

VMware Private AI Foundation with NVIDIANVIDIAとVMwareの2社協業の生成AIプラットフォームにより、RAGワークフローの実行、LLMモデルのファインチューニングとカスタマイズ、データセンター内での推論ワークロードの実行が可能になり、プライバシーや選択肢、コスト、パフォーマンス、コンプライアンスなどの課題に対処できます。このソリューションは、NVIDIA NIMマイクロサービスを含むNVIDIA AI Enterprise、NVIDIA LLM、VCF上で動作する他のコミュニティモデル(Hugging Faceモデルなど)へのアクセスで構成されています。VMware Private AI Foundation with NVIDIAの初期提供版は、こちらの英文ブログをご参照ください。

エコシステムの変革:標準化によるエクスペリエンスの改善

Broadcomは今回の刷新を通じて、イノベーションに最適なサブスクリプション型プライベートクラウドソリューションとして、VCFの採用を促進します。VMwareユーザーが新サブスクリプションモデルに移行し、プライベートクラウドインフラへのVMwareソフトウェア導入を進めるためには、パートナーが重要な役割を果たします。2024年1月以降、18,000社以上のVMwareリセラーパートナーは、Broadcom Advantage Partner ProgramにVMwareでの同等のレベルで参加できます。

Broadcomでは、VMware Cloudサービスプロバイダ(VCSP)プログラムの基準を改め、新たなレベルと特典を追加しリニューアルしました。VCSPパートナーを対象とする新しいBroadcom Advantage Partner Programは、最も重要なパートナーとの関係を強化し、評価できる仕組みを取り入れ、簡素化された価格設定や利益率の改善、豊富な特典を通じてパートナーのビジネスの成長に貢献します。

VCSPパートナーは、VCFを広範な企業/法人顧客にマネージドプライベートクラウド/ハイブリッドクラウドサービスとして提供できるだけでなく、データレジデンシー、高度なコンプライアンス、その他の司法管轄権への対応管理をサポートするソブリンクラウドサービスも提供できます。リニューアルされたVCSPプログラムの詳細は、こちらの英文ブログをご参照ください。