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イノベーションを続ける Azure VMware Solution

みなさま、こんにちは!マイクロソフトの前島です。

 

過去 3 年半以上にわたり、Microsoft は VMware と緊密に連携して、パブリッククラウド上の VMware プライベート基盤である Azure VMware Solution (AVS) を提供しています。

Broadcom による VMware 買収以降、“AVS はどうなるのか?”という心配の声をいただくことも増えているため、こちらのプラットフォームをお借りしていくつかポイントをお伝えします。

 

なお本稿は個人の見解に基づいた内容であり、所属する会社の公式見解ではありません。できる限り公式見解を引用・参照しながら解説を行いますが、いかなる保証を与えるものではない点は予めご了承ください。

 

【主なポイント】

  • AVS は、マイクロソフトのファーストパーティサービスです。Broadcom による VMware 買収後も、一貫してサービスやサポートを継続しています。
  • 今後も VMware by Broadcom (VMware)とのパートナーシップを継続し、更なるイノベーションと機能の強化を行っていきます。
  • AVS への移行を検討するお客様向けに、新しく発表した VMware Rapid Migration Plan など様々なオファリングをご提供しています。

 

一貫したサービスの提供と強化を続ける Azure VMware Solution

AVS は、2020年9月に一般提供を開始した、マイクロソフトのファーストパーティソリューションです。VMware製品部分もマイクロソフトからの一元提供であり、Azureの契約でご利用可能です。お客様ご自身でVMwareのライセンスや保守サービスを購入いただく必要はありません。

 

VMware と Microsoft による緊密な連携のもと、その後も絶え間ない進化を続けており、現在は世界32の Azure リージョンでサービスを提供しています。この規模は世界最大であり、国内でも多くのお客様にご活用いただいています。(関連記事: 国内事例から学ぶ Azure VMware Solution の価値 – VMware Japan Blog

 

Broadcom による VMware 買収発表以降も、一貫してサービスやサポートの強化に努めており、また、パートナーシップを続けていくことを宣言しています。

Continued innovation with Azure VMware Solution | Microsoft Azure Blog

Figure 1  AVS の継続的なイノベーションを宣言

 

実際に現在もサービスの強化を続けており、最近ではイタリアやUAEなどサービス提供リージョンの拡大を行っています。

 

Broadcom とのパートナーシップも継続され、今年8月に予定されている年次フラグシップイベント VMware Explore 2024 Las Vegasでは、Microsoft は最上位の Diamond Sponsor としてイベントを協賛します。イベントに参加される方は、ぜひマイクロソフトのセッションやブースにもお立ち寄りください!

Figure 2 VMware Explore 2024 の Diamond Sponsors

 

Broadcom によるVMware 買収後も一貫してサービスやサポートを継続・強化しているこれら事実を踏まえて、ぜひ安心して AVS を今後もご検討・ご活用いただければ幸いです。

 

 

AVS への移行支援オファリング

実際、今後の安定したプラットフォーム基盤として AVS を採用・検討いただくお客様が急増しています。

Microsoft ではお客様の AVS 移行をご支援するさまざまなオファリングを提供しており、最近では VMware Rapid Migration Plan という移行支援策を発表しました。

Introducing the VMware Rapid Migration Plan | Microsoft Azure Blog

 

詳細は上記ブログに記載されていますが、主なポイントを2つお伝えします。

 

1.      AVS 予約インスタンスの強化

AVS を含む Azure 上の一部サービス では、中長期の安定したサービス利用を望むお客様向けに、割引価格での予約インスタンス (Reserved Instance, RI) を提供しています。

Azure 上の予約インスタンスは、月額分割でのお支払いも可能でありながら、ご購入時の価格でお支払金額が確定するという特徴があります。そのため、今後 仮にAVS の料金に見直しが発生したとしても影響を受けることなく、お客様はご購入時点の価格でサービスを継続利用可能です。

 

AVS では現在、予約インスタンスに対する下記の期間限定プロモーションを行っています。

  • 1年間の予約インスタンスに対する20%の追加割引
    予約インスタンスはもともと割引価格で提供されていますが、今年5月より”1年RI”に対する追加20%の割引を開始しました。本割引価格は2024 年 12 月 31 日までの期間限定で提供されます。
    割引後の加価格は価格 – Azure VMware Solution | Microsoft Azureよりご確認いただけます。
  • 5年間の予約インスタンスの提供
    Azure 上の予約インスタンスは、原則1年または3年で提供していますが、より長期の安定した基盤を求めるお客様の声にお応えして、AVS では”5RI” の提供も行っています。
    本オファリングは、残念ながら東日本・西日本で提供されている AV36 というインスタンスは対象外ですが、海外リージョン等のご利用も検討されているケースではぜひご活用ください。本サービスは、2024年12月末までの提供を予定しています。

 

2.      追加の移行支援オファリング (Azure クレジット)

新規で AVS をご利用するお客様向けに、利用規模に応じた Azure クレジットのご提供を開始しました。対象は、1年間または3年間のAVS予約インスタンスをご購入いただく新規のお客様で、最大 $120,000 (米ドル) の Azure クレジットオファーを受け取ることができます。

 

また、これら新たな移行支援に加え、AVS  では、 “Azure ハイブリッド特典によるライセンスコスト削減”、”拡張セキュリティ更新プログラムの無償提供”、”Azure Migrate and Modernize プログラムによる包括的な移行支援”など、さまざまな移行の支援と特典をご提供していています。
各プログラムや特典の詳細については、ぜひMicrosoft アカウント担当者にお問い合わせください。

Figure 3 VMware Rapid Migration Plan概要

 

AVS は、買収による影響を極小化しつつ、企業内で長年培われた VMware スキルやアセットをそのまま活用できる、現実的なプライベートクラウド基盤の一つと言えます。安定した次期ITプラットフォームとして 、今後もぜひAVS をご検討・ご活用いただければ幸いです。