こんにちは。グローバルサポート Newsletter 担当者です。
今回は Apple が提供する Apple ボリューム購入プログラム（VPP）を利用し、 Workspace One UEM （UEM）でどのような事が実現できるかをご紹介いたします。
1. はじめに
VPP の概要について
Volume Purchase Program (VPP) は Apple が提供する企業や教育機関向けのビジネス プログラムです。
VPP は管理対象の Apple IDで VPP ストアから MacOS と iOS のためのアプリケーションを一括で購入することができ、iPad、iPhone、MacOS デバイスへ効率的にアプリケーションを配布する仕組みを提供します。
VPP を利用したアプリケーション配布のメリット
- アプリやブックを一括で購入できる
- アプリ配布の管理工数削減
- ライセンス管理の効率化
- アプリのバージョン更新が管理できる
- デバイス ベースで割り当てることにより、Apple ID なしで管理デバイスへアプリを配布できる (iOS 9以降)
VPP に関する詳細は Apple ビジネスサポートをご参照ください。
2. VPP とUEM の連携方法
Apple Business Manager（ABM）へログイン
VPP の連携を開始するには、管理対象 Apple IDで ABM へログインが必要となります。
ログイン時に 2ファクタ認証が求められます。
- ABM へアクセスし、Apple ID とパスワードでログイン
- 登録した Mac/iOS デバイス に送信される 2 ファクタ認証の確認コードを使用してログイン
※ ブラウザを「信頼」すると次回以降は確認コード不要でログインできます
ABM 上で VPP のサーバ トークンを確認
1. 左下のアカウント名をクリック – [環境設定] をクリック
2. [お支払いと請求] をクリック – [App とブック] タブを下にスクロール
3. トークンの一覧が表示されるので、該当のトークンをクリックしてダウンロード
アカウント情報に紐付いたサーバ トークンの確認方法
下記手順でアカウントの役割から自身が権限を持つサーバ トークンを確認します。
[ユーザ] – 該当アカウントを選択 – [詳細] タブ – [役割/場所] ～のコンテンツマネージャ
Workspace ONE UEM へトークン（sToken）をアップロード
1. UEM へログイン
2. [設定] – [デバイスとユーザー] – [Apple] – [VPP 管理配布]
3. [現在の設定] で [オーバーライド] を選択
4. ダウンロードした sToken をアップロード
5. [保存] をクリックし、VPP 管理配布の画面が更新されることを確認
3. VPPを連携する際の注意事項
同一のサーバ トークンがすでに登録されている場合、
他の組織グループで利用しようとするとエラーが発生します。
購入済みアプリの同期
1. [アプリとブック] （または [リソース] ）- [アプリ] – [ネイティブ] – [リスト表示] – [購入済み] から [アセットを同期] をクリック
2. [更新] ボタンをクリック
しばらくすると VPP の購入済みアプリが UEM へ反映されます。
コンソール上のリストから VPP アプリを削除しても ABM 上には存在するため、同期するたびにリストに反映されます。
スマート グループと紐付けてアプリを割り当てる際の注意事項
スマート グループと割り当てる数量（ライセンス数）を指定し、保存
4. デバイス ベースでの割り当てについて
iOS 9 以降のデバイスでは、デバイス ベースの割り当てが可能です。
デバイス ベースで割り当てることにより、デバイス側で Apple ID が不要となります。
Apple ID を使用しないため、App Store をチェックしてアプリのバージョンを更新することができません。その代わりに、自動更新の有効化や手動プッシュなどの更新管理方法がございます。詳細につきましては下記資料をご参照ください。
・Workspace ONEでデバイス ベース VPP の割り当ての有効化 (50100966)
・デバイス ベース VPP アプリの自動更新管理 (50122177)
該当アプリを選択 – [その他のアクション] – [デバイス割り当てを有効化]
アプリの編集画面でも変更できます。
5. よくある質問とトラブルシューティング
◆概要・ベストプラクティス・トラブルシューティング
・Workspace ONE を使用した VPP 設定およびプロセス フロー (2960993)
・FAQs: Integrating Apple’s Volume Purchase Program (VPP) with Workspace ONE (2960994)
◆配布
・パブリック アプリから VPP アプリへの移行方法 (50122190)
・トラブルシューティング：アプリ インストール時の問題 (50122169)
◆ライセンス
・一部の VPP ライセンスが「外部引き換え済み」にカウントされる理由 (50122173)
・Workspace ONE との同期の際に VPP エラーが発生する (2960900)
◆アプリ更新
・Workspace ONE UEM を使用してパブリック アプリと VPP アプリの更新をデバイスにプッシュ (50104457)
・デバイス ベース VPP アプリの自動更新管理 (50122177)
6. 最後に
今回は Apple が提供する VPP を利用したアプリケーションの配布方法やトラブルシューティングを中心にご紹介しました。VPP を配布する際に発生するエラーは、VPP のライセンス管理や UEM コンソールの設定内容によって多岐に渡りますので、常に最新の情報が得られるよう当サポートニュースレターや KB サイトをご活用ください。
