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[GS Newsletter] VMware Tools のバージョンアップ/インストールのトラブルシューティングについて

こんにちは。VMware グローバルサポート Newsletter 担当者です。

今回は、VMware Tools のインストール、バージョンアップ時におけるトラブルシューティングを特集します。
VMware Tools は、仮想マシンのゲスト OS のパフォーマンスを強化し、仮想マシン管理を改善するユーティリティです。
こちらの導入、または導入後、バージョンアップに失敗した際の対処方法をご説明いたします。

なお、VMware Tools の概要については下記 KB にて詳細が御座いますのでご参照ください。


1.互換性の確認 – ESXi

導入する VMware Tools のバージョンと ESXi ホストの互換性を確認します。互換性は VMware 製品の相互運用性マトリックスからご確認頂けますのでご参照ください。

2.互換性の確認 – ゲスト OS

導入する VMware Tools のバージョンと、ゲスト OS のバージョンの互換性を確認します。
互換性は VMware Tools のリリースノートに記載があり、バージョンによって異なりますので導入前にご確認下さい。
例えば、11.3.0 では下記のようになります。

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  • Windows – Windows 7 SP1 または Windows Server 2008 R2 SP1 以降をサポートします。

Windows Server 2019

Windows Server 2016

Windows 10

Microsoft のアップデートKB2919355 を搭載した Windows Server 2012 R2

Microsoft のアップデート KB2919355 を搭載した Windows 8.1

Windows Server 2012

Windows 8

Windows Server 2008 R2 Service Pack 1(SP1)と Microsoft の更新プログラム KB4474419。

Windows 7 Service Pack 1(SP1)と Microsoft の更新プログラム KB4474419。

  • Linux

RedHat Enterprise Linux(RHEL)6

SUSE Linux Enterprise Server(SLES)11

Ubuntu 12.04

また、glibc バージョン 2.11 以降の他のディストリビューションもサポートしています。

  • Mac OSX

バージョン 10.11 以降をサポートします。

  • Solaris

バージョン 10 以降をサポートします。

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9.4. x より前の VMware Tools を 10.1.0 以降のバージョンにアップグレードする場合、2 段階のアップグレード プロセスを実行する必要があります。この場合、最初に 10.1.0 にバージョンアップして頂き、その後、それ以降のバージョンにバージョンアップすることが可能です。

なお、Linux ゲスト OS の場合は open-vm-tools を利用することが出来ます。Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7 以降、SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 12 以降、Ubuntu 14.04 以降の場合は open-vm-tools の利用が推奨されています。

3.Microsoft Visual C ++ 再頒布可能パッケージについて

VMware Tools のバージョンによって前提条件となる Microsoft Visual C ++ 再頒布可能パッケージがあります。例えば、11.3.0 では下記のようになります。

  • Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributable (x86) バージョン 14.28.29913.0
  • Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributable (x64) バージョン 14.28.29913.0

各バージョンの必要な Microsoft Visual C++ のバージョンについては下記 KB に詳細が御座いますのでご参照ください。

4.インスト―ル条件を満たしていても、インストールに失敗する場合

  • 仮想マシンの設定で、VMware Tools の autoupgrade が有効になっていないことを確認します。

手動で VMware Tools のバージョンアップを実施した後、意図しないバージョンに変わっている、または VMware Tools 自体が削除されている場合はこちらの可能性が御座います。autoupgrade は古い VMware Tools を削除してから新たなバージョンをインストールするため、削除後のインストールで問題が発生した場合は VMware Tools が存在しない状況となります。autoupgrade の状態は下記から確認できます。autoupgrade を無効にする場合はチェックを外します。

vSphere Client のインベントリより仮想マシンを右クリック > Edit Settings > VM Options タブ > VMware Tools > Tools Upgrades 項目の 「Check and upgrade VMware Tools before each power on」

  • VMware Tools を一度完全に削除し、新規インストールします。
    削除については下記の KB に詳細が御座いますのでご参照ください。

Unable to upgrade existing VMware Tools (1001354)

  • VMware Tools の実行ファイルを展開し、Visual C++ と VMware Tools を個別にインストールします。※ゲストOS が Windows の場合

VMware Tools を削除し、新規インストールを行っても意図したバージョンがインストールできない、または、バージョンアップ時にエラーが表示されず、成功しているように見えても仮想マシンを再起動すると元のバージョンに戻る場合は下記の手順で改善される場合があります。

    1. windows.iso をマウント
    2. コマンドプロンプト上から /x を末尾に加え setup64.exe を実行(ファイル展開)
      >D:\setup64.exe /x
    3. %temp%( C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp\ ) ディレクトリに作成された “{GUID}~setup” ディレクトリへ移動 
    4. ディレクトル内に下記のファイルが存在することを確認
      vcredist_x64.exe
      vcredist_x86.exe
      VMware Tools64.msi
    5. vcredist_x86.exe、vcredist_x64.exe をそれぞれ実行
    6. vcredist_x86.exe、vcredist_x64.exe のインストールが完了した後、
      VMware Tools64.msi を実行

※それぞれのインストール時に再起動要求が表示された場合は都度再起動を実施します。再起動の回数は環境によって異なります。

5.調査を行う場合に有用な情報

上記切り分けなどの対応で改善せず SR を起票頂く場合、調査を進める上で有用なログをご紹介します。こちらを SR 起票の際にご送付頂く事で、調査をより早く進めることが可能となります。

  • ESXi のログバンドル
  • Windows イベントログ、Linux 系の場合は syslog
  • VMware Tools 関連のログ
    Windows、Linux 毎にログとそのパスについて、下記 KB Solution 内「To enable debug logging…」の項番 2 に詳細が御座います為ご参照ください。

Enabling debug logging for VMware Tools within a guest operating system (1007873)

※原因の全てがログに出力されないことも御座いますので、デバッグの有効化や追加での切り分けをご依頼させて頂く場合も御座います。

6.終わりに

VMware Tools のバージョンアップ/インストール時に問題が発生した場合の切り分けについて、一部事例を交えご紹介させて頂きました。VMware Tools のバージョンアップ、インストールが失敗することで運用上の問題となることもあるため、お問合せ頂く事も多く御座います。環境によって問題の原因は様々ですが、上記切り分けを行うことで、問題の解決に少しでも早く近づく事が出来れば幸いです。

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