NSX NSX Data Center ネットワーク

NSX-T データセンター環境のアップグレード方法

VMware NSX-T Data Center には、日々の運用を支援する様々な機能が備わってます。
この記事では、簡単に NSX-T 環境をアップグレードできる Upgrade Coordinator という機能をご紹介いたします。

今回は、3.0.2 から 3.1.0 へのアップグレードを例にご紹介いたします。

アップグレードにあたり、合わせてご利用の VMware 製品との互換性を下記サイトでご確認ください。
https://interopmatrix.vmware.com/#/Interoperability

主なアップグレードの流れ

NSX-T 環境では、下記手順でアップグレードを実施いたします。

  1. Upgrade Bundle をアップロード
  2. Upgrade Coordinator のアップグレード
  3. Edge のアップグレード
  4. ホストのアップグレード
  5. NSX Manager のアップグレード

それでは、各ステップを紹介していきます。

1. Upgrade Bundle をアップロード

Upgrade Bundle とは、アップグレード時に必要なコンポーネントが含まれたファイルとなります。
my vmware (https://my.vmware.com/) からダウンロードすることができます。

ダウンロードしたファイルを NSX Manager にアップロードします。
下記2種類の方法が選べます。

  • ローカル MUB ファイルのアップロード
    • Web ブラウザを利用し、NSX Manager に対してアップロード
  • リモートからのアップロード
    • Web サーバにアップロードされた mub ファイルを NSX Manager がダウンロード

アップロードが完了すると、ファイルの正常性が確認され、 ” アップグレード バンドルが正常に修得されました” とメッセージが表示されます。

2. Upgrade Coordinator のアップグレード

正常に Upgrade Bundle をアップロードできると、アップグレード用のボタンが表示されます。

“アップグレード済みアップグレードバンドル” に意図したファイルが表示されていることを確認し、Upgrade Coordinator をアップグレードします。
“アップグレード” ボタンをクリックすると、”エンド ユーザー使用許諾契約書” が表示されます。
こちらに同意していただき、次の画面で、Upgrade Coordinator がアップグレードされます。

アップグレードが完了すると、下記画面のように”NSX-T Data Center のバージョン” にアップグレード予定のバージョンが表示されます。

この状態から、各コンポーネントのアップグレード用のページに移動可能ですが、その前に、各コンポーネントの事前チェックを実行できます。
ディスク容量やバージョン互換、各コンポーネントの稼働状況を確認し、正常にアップグレードができるかを確認できます。
事前にアップグレードの障害になるポイントを指摘されますので、そちらを修正してください。

3. Edge のアップグレード

ここから各コンポーネントをアップグレードしてきます。

まず、 Edge クラスタ (グループ) のアップグレードから実施いたします。
この際に、クラスタ内 および クラスタ間のアップグレードの順序を下記の2つから選択することができます。

  • 連続
    • 1台ずつ、コンポーネントのアップグレードを実施
  • 並列
    • 複数台のコンポーネントで同時にアップグレードを実施

クラスタ内で並列を利用した場合、Edge をメンテナンスモードを利用し、自分自身に通信が流れないようにアップグレードを実施するため、
数秒の切り替え時間のみでアップグレードいたします。

例えば、検証環境など、ネットワーク断が許容される環境では、クラスタ内のアップグレードも並列にすることも可能です。

4. ホストのアップグレード

続いて、ホストのアップグレードを実施いたします。
ホストの場合も、Edge グループと同様に、アップグレードの順序を変更することが可能です。

また、ホストの場合は、アップグレードの方法も下記方法から選択することができます。

  • メンテナンス
    • vCenter の DRS の機能を利用し、各ホストをメンテナンスモードに移行させながらアップグレード
  • インプレース
    • ESXi ホストをメンテナンスモードにせず、仮想マシンを動かさずアップグレード
    • インプレースアップグレードを利用時の制限事項は、こちらのドキュメント をご覧ください。

さらに、vSphere 7.0 U1 以降 および、NSX-T 3.1 以降をご利用の場合、vSphere Lifecycle Manager と組み合わせて、アップグレードの実施が可能です。
これにより、ESXi のメンテナンスと NSX-T のメンテナンスを同時に実施できます。
詳細は、こちらのドキュメント をご覧ください。

5. NSX Manager のアップグレード

最後にアップグレードするコンポーネントは、 NSX Manager です。
Edge や ホストのようにアップグレードの方法は特に選択せず、クラスタをアップグレードします。
アップグレードを実行している NSX Manager 以外の Manager のアップグレードが先行して行われ、最後に残った NSX Manager がアップグレードされます。

 

まとめ

この記事では、NSX-T に搭載されている Upgrade Coordinator を紹介いたしました。
この機能により、NSX 関連の各種コンポーネントを簡単にアップグレード可能なことを紹介いたしました。

従来、一度構築したらそのままにしがちなインフラ基盤ですが、このような機能を活用することで、
簡単にアップグレードできますので、常に最新のバージョンを利用することも是非ご検討ください。

NSX-T のアップグレードに関する詳細な情報は、NSX-T Data Center アップグレード ガイド をご確認ください。