vSphere 5.5 へのアップグレードについて その1 ~ vCenter Server 編 ~
2014年5月21日に vSphere 4.x(vCenter Server 4.x、および、ESX/ESXi 4.x)のジェネラル サポートが終了となります(詳細は、弊社ウェブサイトのVMware サポートポリシーの販売終了(エンド オブ アベイラビリティ)タブにある製品のライフ サイクル マトリックス(PDF)を参照してください)。
そこで、2回にわたり「vSphere のアップグレード」のドキュメントの参照ポイントについてご紹介します。
アップグレードを計画する上で、最初に行う必要があるのは、既存のハードウェアや関連ソフトウェア(特に vCenter Server や Update Manager で利用しているデータベース) が vSphere 5.5 でサポートされているかを確認する事です。
それぞれ以下のサイトで確認の上、必要な場合は、ハードウェアのリプレイス (32bit CPU を搭載したサーバの場合) や、関連ソフトウェアのアップグレードを行ってください。その後、vSphere 5.5 へのアップグレード作業を開始してください。
- ハードウェアの互換性についての確認(VMware Compatibility Guide)
- 関連ソフトウェアや弊社製品間の相互運用性の確認(Product Interoperability Matrix)
vSphere のアップグレードには次の様な段階的な工程があります。
ステップ1(vCenter Server) のポイント:
- vCenter Server 5.5のハードウェアやソフトウェアの要件については、「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「システム要件」を参照して下さい。
- vCenter Server 5.5 でサポートされるインプレース アップグレード元のvCenter Serverのバージョン、vCenter Server 5.5へのアップグレードと同時にシステム移行 (ハードーウェアやオペレーティング・システムの変更の為) をしたい、vCenter Server 5.5で管理可能な ESX/ESXi のバージョン、などを確認するには、「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「vCenter Server のアップグレードについて」を参照してください。
- vCenter Server 5.1 から 5.5 へのアップグレードを実施する場合、5.1 から導入されたSingle Sign-On の変更は vCenter Server のインストール、アップグレード、および、運用に影響しますので、「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 」を参照してください。
- vCenter Server 5.5 には、①Single Sign-On、②Web Client、③Inventory Service、④vCenter Serverの4つのコンポーネントが含まれています。
- 新規インストールもアップグレードもこの順番で行います。同様に、アップグレードの場合も新規インストールと同じインストーラを使用します。そのインストール ウイザードでアップグレードに必要な情報入力が求められます。詳細は「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールまたはアップグレードに必要な情報」を参照してください。また、インストーラは、全てのコンポーネント (上記の①~④) を1台のサーバに配置する「シンプル・インストール」と、各コンポーネントを異なる複数のサーバに配置する「カスタム・インストール」を提供しています。
- 実際のアップグレードでは、既存環境の Single Sign-On コンポーネントの有無、インストーラーが提供している「シンプル・インストール」または「カスタム・インストール」のどちらを使用したアップグレードを行うかによってステップが異なります。詳細は「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「vCenter Server のアップグレード」の該当するサブトピックを参照してください。
- アプライアンス版の vCenter Server を使用している場合、「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「vCenter Server アプライアンスのアップグレードと更新」の各サブトピックを参照してください。
ステップ2(Update Manager)のポイント:
- Update Manager を使用している場合、vCenter Server を 5.5 にアップグレードした後に、Update Manager も 5.5 へアップグレードする必要があります。詳細は「vSphere のアップグレード」のドキュメントの「Update Manager のアップグレード (サブトピック含め)」を参考にしてください。
- Update Manager の使用権はvSphereに含まれており、ESX/ESXi ホストへのパッチ適用、および、アップグレード、仮想マシンの VMware Tools、および、仮想ハードウェア バージョンのアップグレードの管理が可能で、手作業でのパッチ適用やアップグレードを実施する際の人的ミスを回避するのに非常に有益な製品です。今までご使用になられていない場合は、vSphere 5.5 へのアップグレードを期に 、是非、Update Manager の新規導入もご検討ください。
今回は、ステップ1(vCenter Server)とステップ2(Update Manager)の「vSphere のアップグレード」のドキュメントの参照ポイントについてご紹介しましたが、アップグレードに際しては必ず「vSphere のアップグレード」ドキュメントを事前にご一読される事をお勧めします。
次回は ~ vSphere ホスト (ESXi) と仮想マシン編 ~ として、ステップ3からステップ5の「vSphere のアップグレード」のドキュメントの参照ポイントについてご紹介する予定です。