こんにちは、VMware Educationチームです。
『VCIが語る』シリーズに寄稿いただいておりますDell EMCの坂井様より、VMworld2018 EUROPE
の中で開催されたVCI Day (VMware認定トレーナー交流会) の模様をレポートいただきました。
現地の空気感とともに、VMware Educationサービスの根幹を感じていただける素敵なレポートです!
皆さんこんにちは、Dell EMC Education ServicesでVMware公認インストラクターを担当している
坂井 大和です。今回の記事では、私が2018年11月に、スペインのバルセロナで開催されました
VCI Day (VMware認定トレーナー交流会) に参加をしましたので、そのレポートをお届けまします。
本記事を通して、VMwareがいかに教育への投資を重要視しているかや、バルセロナ会場の様子が
皆様に伝われば幸いです。
※ なお、本記事以外にもVMware教育本部様のブログにいくつかの技術ブログも寄稿しており
ますので、よろしければそちらもご覧ください。
VCI Day Report in バルセロナ, スペイン
VCI Dayとは…
VMware Certified Instructorの事であり、VMware Education Services主催で行われる、
認定インストラクターのための会合です。ここでは最新の教育関連の情報やインストラクター
同士のミートアップによる情報交換の場が提供されます。
今回なぜバルセロナでのVCI Dayに私が参加をしているかというと、VMworld 2018 EMEAに
参加をするために現地を訪れていたためです。日本国内でもVCI Dayは行われていますが、
海外ではVMworldと合わせて基本的に開催されます。
ちなみにこちらはVMworld EMEAの会場入り口です。なお、本記事の最後にも記述していますが、
VMworld 2018の参加レポートについては私の個人ブログで紹介していますので、興味があり
ましたらアクセス頂けますと幸いです。
さてVCI Dayの話に戻りましょう。
今回のVCI Dayの会場はVMworld 2018が開催される会場から徒歩で10分ほどの場所にありました。
Hotel Porta Firaというホテルが会場です。
それでは会場の様子です。会場の前には招待者用の軽食が用意されていました。
学習には頭を使いますのでここで体力をつけておきます。
食事を終え、会場内の席を確保します。気合を入れていたので、一番乗りです。
会場後方には座席数も多く、ほぼヨーロッパから参加のVCIが締めていました。
アジア圏からは私のみが参加していました。
各席にはVCI用のノベルティが準備されていました。ステッカー、カッコいい!
こちらがVCI用のポロシャツです。私はトレーニングの際はユニフォームとしていつも
VMwareロゴついた服は身につけています?
いよいよVCI Day セッション開始、と思いきやここであるVCIに出会います。
VMware USのSenior VCI Tim Burkard氏です。
私はvSphere, vSAN, NSXの3製品を担当しているVCIですが、NSXについては自学自習以外に、
Youtube上での動画を多く使い学習しました。
その際、彼の講義がとても魅力的で、技術もそうですが教え方のスタイルもとても印象深く、
彼のファンでした。
まさか直接お会いして、会話が出来るとは思っておらず、とても緊張しましたね…
一緒に記念撮影もしていただけました。海外の素晴らしいエンジニアの方とお会い出来るのも、
自分の視野が広がってとても有意義ですね。
Timのセッションを一部載せておきますので、もしよければご覧ください。
VMware NSXのVXLANのテーブルの仕組みと分散ファイアウォールのトラブルシューティングです。
https://www.youtube.com/watch?v=gGbNHX_oifo
https://www.youtube.com/watch?v=zLHxnKQoQYE&t=4s
それではいよいよVCI Dayのセッションの内容に入りましょう。
まずはVMwareのCTOであるレイ・オファレル氏から、これまでのテクノロジーの進化の歩みと
今後注目すべき技術についてスピーチがありました。
レイのプロファイルはこちらからご確認いただけます。
上記スライドは、VMwareが提唱するビジョンである、“Any Device, Any Application, Any Cloud”
ですね。このスライドの右側には南京錠の絵がありますが、今後はやはり“セキュリティ”はトレンド
のひとつなるであろうとのことです。
その理由としては、量子コンピューターの登場とIoT/Edgeにあるとのことです。
日々の生活の中で、既に登場しているスマート家電を始めとし、ネットワークへ接続されるデバイス
がこれまで以上に増え続けています。
一方で、それらを保護する手法というのは必要である一方、既存のコンピューターよりも複雑な演算が
可能な量子コンピューターの実用化が近く迫っており、量子コンピューターを使えば既存の暗号化、
セキュリティアルゴリズム以上のものが必要になるであろう、というお話でした。
特にVCIが学ぶべきテクノロジーには、今後セキュリティというのは標準的なものとして組み込まれて
いくだろうという事です。確かに、vSphere Platinumという新しいvSphereの考え方が登場したのは
記憶に新しいです。
vSphere Platinumとは、これまでのvSphereに対し、“AppDefense”というセキュリティ機能
を足したものであり、これにより仮想マシン内の不正な挙動を検知し、それに対し管理者自身または
管理ツールが必要なアクションを取れるというものです。
※本製品は既存のvSphere ESXiユーザーの方も追加ライセンスを購入することで導入可能となっています。
次のセッションでは、“資格取得の有効性と学習の重要さ”の紹介がありました。
VMware公式トレーニング受講後には、必ず講師よりアンケートの案内がありますが、アンケート
の結果の集計や市場全体の評価を総合的にみた際に、VMware認定資格の位置づけは業界内でも
リーダーの位置付けであり、これは全世界のVCIが高い評価を得ている事によると賞賛を頂きました。
VMwareの公式トレーナーは1年更新なのですがライセンスのキープには一定水準以上の満足度取得
が必要となっていますが、5点満点中グローバルでの平均値は4.8であるとの事です。
(VMware Educationの皆様も貴重な登壇の機会をいただき本当に感謝しかありません、ありがとう
ございます。)
また、特にこの点でのアップデートは、最近発表されたVMware認定科目の名称変更についてです。
VCP6.5-DCVのように、製品のバージョン番号が入ることで資格の世代を確認出来ていたのに対し、
今後の命名手法にはVCP-DCV 2018のように西暦に置き換わるようになります。
これにより、資格保持者やそのマネージャーや採用担当者の視点でも、より最新のテクノロジーを
身に着けた人材なのかどうかを判断しやすくなるという利点があります。
VCI Day以前に公式発表が既にあった内容でしたので、興味がある方は以下のリンクをご覧ください。
この後は一部VCIに向けた限定的な情報共有でしたので、ダイジェストで記述をさせていただきます。
- コンテンツチームによる今後登場するかもしれない新コースの紹介及びVCIからのコンテンツに
対するリクエストヒアリング会 - NSX-T及びVMware Cloud on AWSのトレーニングコース概要紹介
以上の工程を終え、時間は既に18時程を周り、その後はVCI同士での懇親会として、ウェルカム
パーティーが開催されました。
この回を通じて、私もDellのヨーロッパ圏のVCI達と交流し、普段何の製品を提供しているか
トレーニングにおける技術的な話で盛り上がりました。
まとめに入りますと次の通りです。
- VCI Dayという年単位でのイベントにて、VMware公認インストラクターはミートアップをして
おり、インストラクター同士の情報交換の場としている。 - VMware公式トレーニングのクオリティは、業界内でもトップレベルです。
- 今後の注目すべきテクノロジーは、セキュリティを始め、コンテナテクノロジーを中心とした
ネットワーク管理の”NSX-T”やハイブリッドクラウドを形成するためのインフラとして
“VMware Cloud onAWS”などになります。
なお、VCI Dayと同じ週に開催されました“VMworld 2018“についても参加をしましたが、その記事や
情報については私の個人ブログとTwitterにて掲載をしておりますので、よろしければ是非ご一読ください。
- 個人ブログ VMwareな日々 http://instructor8010.hatenablog.jp/
- Twitterアカウント https://twitter.com/tw1tter_8010
長い文面ではありましたが記事をお読み頂きありがとうございました。
最後になりますが、トレーニングをなぜ受けなくてはいけないか、ですが時代は“オートメーション化”
が標準的になりつつあります。
一方人で成すべきオペレーションというものも減りつつあります。そうするとでは私達人間の
エンジニアは何をすべきか?ログの兆候検知やそれによる対処のアドバイスは既にvRealize Operations
やLog Insightなどの自動化ツールがあります。
しかしこれらを使い、環境への投資や操作をどうすべきかの判断は最終的には人間で行う必要が
あります。またビジネスは最終的には人と人との繋がりによって生まれ、その関係性は継続、
成長をします。信頼を得るには確かな技術力と説得性が重要となります。
資格は取る事がゴールではなく、自信をつけ、さらなる学びを加速させるツールである、という
ことを是非ご理解頂き、皆様の知識吸収のさらなるスピードアップに繋がれば幸いです。