皆様こんにちは。VMwareの石橋と申します。San Francisco から速報をお届け致します。
私の方では、General Session でもお話にありました Software-Defined Data Center のベーステクノロジーの一つである Storage/Hyper-Converged Infrastructure に関連したトピックを中心に Breakout Sessionを聴講しました。後日 Web で Breakout Session の聴講が可能になったときに参考になるように、その中でいくつかキーとなるセッションやトピックをご紹介していきます。また、VMware Virtual SAN/Virtual Volumes 2.0 のPublic BETA がアナウンスされましたが、プログラムに参加する事で詳細な情報が取得可能となります。
■Virtual Volumesとは?
Software-Defined Data Centerを支える新しいテクノロジーとして、Virtual Volumes(VVOL) がアナウンスされております。この Virtual Volumes について紹介している STO1965 Virtual Volumes Technical Deep Dive についてトピックをご紹介致します 。
写真左の緑色の器はStorage Container(SC)という、スナップショットやレプリケーションなどのデータサービスを提供するストレージプールです。中段のProtocol Endpoint(PE)は、ESXi からストレージアレイへのI/Oを制御するアクセスポイントです。中段の右にあるVASA(vStorage APIs for Storage Awareness)はストレージのCapability をESXi に認識させる役割を担っております。ユーザは仮想マシンと必要なSLA(ストレージポリシー)を VASA プロバイダを通じて紐づける事で、アプリケーションが必要とするストレージを配備する事ができます。
この仕組みにより、伝統的なLUNを中心としたストレージ管理ではなくストレージポリシーベースの容易なストレージ管理を実現します。このセッションでは、 VVOL の仕組みについて丁寧に説明されておりました。
■ストレージ管理はどのように変わるの?
Software-Defined Storageとは具体的にどのようなストレージ管理に変わるのか疑問に思われる方もいらっしゃると思います。今年の Solution Exchange では、例年にも増してストレージベンダー様が出展して頂いており、この辺りのデモを各社展示して頂いているのですが、Breakout Session の中で今後の Software-Defined Storageついて分かり易く説明しているのが、STO1491 From Clouds to Bits: Exploring the Software Defined Storage Lifecycle です。
前回掲載の Cloud Automation でも少し取り上げられましたが、VCAC を使ってストレージポリシーを選択してプロビジョニングをすることにより仮想マシンやネットワークだけではなく、例えば右写真にあるような自動拡張、重複除外、圧縮、ディスクタイプなど必要なストレージポリシーに紐づけられたストレージも同時に展開されます。今後のストレージ管理は、VSAN や VVOL を問わず共通のストレージポリシーというフレームワークを使って容易に管理する事ができます。ユーザは、VASAを通じて表示される任意の Capability から仮想マシンの要件にあったポリシーを選択するだけです。
このセッションでは、VCACとVVOLの連携デモや OpenStackと VVOL の連携デモ、PoweCLI での展開デモによる紹介がありました。
■Virtual SANってどのように使うの?
最近、Virtual SAN(VSAN) の事例が日本でも出始め益々注目のされるソリューションですがこれからご検討されるお客様向けにご参考になりそうなセッションがございました。STO2521 Virtual SAN Best Practices and Use Cases です。
まずは VSAN のおさらいです。VSAN は、各 ESXi ホスト分散配置された内蔵ストレージを集約し、各ホストから利用可能な共有ストレージとして提供します。従来の LUN + VMFS とは異なり仮想ディスクを直接オブジェクトとして管理します。ホストの追加と共にストレージも拡張される分散スケールアウト型の Hypervisor-Converged Storageです。
セッションでは、 Use Cases として Virtual Desktop, ROBO(Remote Office/Branch Office), DMZ / Isolated, Management Clusters, Backup and DR targetなど利用目的に応じて構成情報やサンプルサイジングについて語られております。
例えば Virtual Desktop はこんな感じです。左写真は、Horizon View 用のデフォルトのストレージポリシーです。右写真は、仮想デスクトップ 1000 台 Linked Clone構成のサンプルです。
その他、左写真のBackup DR Target サンプル構成の説明や右写真の vSphere Replication を使ったデモが紹介されました。
また、STO1153 Performance Best Practices to Run Virtualized Applications on Virtual SAN では、DVDStore, Olio,など各種ベンチマークツールを使った結果の掲載がされており、STO 3098 Virtual SAN Best Practices for Monitoring and Troubleshooting では Ruby vSphere Console(RVC), VSAN Observer 等を使ったトラブルシューティングをご紹介しておりました。
■EVO : Hyper-Converged Infrastructure
次に、先日のGeneral Session で大々的に新しいモーメンタムとして発表されました EVO : Hyper-Converged Infrastructure についてご紹介します。EVO:RAIL について詳しく紹介しているセッションが SDDC1337 VMware EVO:RAIL Technical Deep Dive です。
EVO:RAIL の特徴についてご紹介します。
構成についてですが、vSphere, VSAN をベースとした基盤と Log Insight, EVO:RAIL Engine により基盤を管理するソフトウェアで構成されております。2U/4Node の EVO:RAIL appliance が最大 4 アプライアンス 16 Nodeまで構成可能です。HTML5 ベースの直感的で使い易いUI を使って15分以内で環境の展開が可能で、Patch の適用やUpgrade についてもダウンタイムなしに実施可能です。
ハードウェアの監視や仮想マシンの管理も容易に実施可能です。
EVO:RAIL appliance あたりの想定 View Desktop 数は 250 デスクトップ、サーバVM 数は 100 サーバです。ご覧のパートナー様から EVO:RAIL appliance ご購入頂く事が可能です。
ご参考までに動画デモをリンクします。
https://www.youtube.com/watch?v=l37dokaZ7zY
続いて Tech Preview としてアナウンスされました EVO: RACK についてご紹介します。
EVO:RACK について紹介されているのがSDDC1767 SDDC at Scale with VMware Hyper-Converged Infrastructure: Deeper Dive です。
左写真にありますようにEVO:RAIL との違いは RACK レベルでの拡張が可能である事と含まれるソフトウェア構成がさらに vCloud Suite, NSX が含まれるということなので、大規模な SDDC 基盤を支えるインフラを瞬時に構成できるような、HW,SW構成となっております。
■明日の予告
明日はBreakout Sessionの他のトピックを一気に公開予定ですので、是非お楽しみに!
■ご注意
VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。
発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。