vSphere App HA (以下App HA)を使用すると、環境内の仮想マシンで実行中のアプリケーションの高可用性を定義できます。
先日、App HA 1.1がリリースされましたので、今バージョンで強化されたポイントについてご紹介します。
- vSphere App HA には vSphere Web Client 5.1 U2 との下位互換性があります。
- デフォルト以外のプラグインを管理するカスタムのサービスを作成することができます。
- ポリシーを編集することができます。サービスに割り当て済みのポリシーでも編集可能です。
- 監視対象として、OracleとPostgreSQLが追加されました(監視可能なバージョンはドキュメトを参照下さい)
- App HA 1.1で利用するVMware® vFabric™ Hyperic®(以下 Hyperic Server)のバージョンは5.8.1となります。(App HA 1.0ではVMware® vFabric™ Hyperic®の対応バージョンは5.7.xとなっております。) その他のソフトウェア要件につきましては、インストールマニュアルを参照下さい。
1.カスタムのサービスの作成と、登録について
・・・App HAで標準としてサポートされていないプラグインを使用するための、カスタムサービスを定義することができます。
カスタムサービスの設定手順について、ご紹介します。
# /opt/vadm-engine/bin/custom_service.sh add
Enter service name: JBoss7.1
サービス名(Enter service name:)は、Hyperic Server側の「Server Type」で定義されている名前と同じ名前を指定する必要があります。
1-3. サービスが追加されたら、App HA サービスが自動的に再起動します。
サービスの再起動には 1~2 分かかります。
Adding custom service 'JBoss7.1'
2014-04-16 15:51:03,260 [main] INFO c.v.v.d.service.ConfigurationService - Configuration:
DB Host: 127.0.0.1
DB Port: 5432
DB Name: apphadb
DB Username: appha
Config schema: dbconfig
Postgres bin: /var/lib/pgsql/bin
2014-04-16 15:51:03,264 [main] INFO c.v.v.dbconfig.service.FacadeService - Validating configuration
Operation succeeded.
Restarting vSphere App HA ...
1-5. vCentre Hyperic Serverにログイン後、カスタム定義されたサービスと関連付ける「サーバ」を登録します(監視対象のプラットフォームに既にサーバが登録されている場合は、こちらの手順は必要ありません)
- vSphere App HA で使用される用語の “仮想マシン” は、vCenter Hyperic ではプラットフォームと呼ばれます。
- vSphere App HA で使用される用語の “サービス” は、vCenter Hyperic ではサーバと呼ばれます
1-6. 「プラットフォーム」に対して、[Tools Menu]-[New Server]を選択して、「サーバ」を追加します。
設定の詳細についてはマニュアル(About vCenter Hyperic 5.8 Configuration and Metrics Guide)を参照ください。
1-7. 「プラットフォーム」に「サーバ」を追加後、Hypericエージェントからのメトリックの収集が実行されるとvCenter側でクラスタ-[監視]-[アプリケーション可用性]にカスタム定義された「サーバ」が表示されます。
1-9. vCenter側でポリシーの割り当てすると、監視している「サーバ」が停止した場合、ポリシーで定義したアクショに従い、処理が実行されます。下図の例ではvCenter側にアラートが表示されています。