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VMware Cloud Foundation

VCF 9 ローンチイベント:Inside Look Roadshowのご紹介 (1)

VMware Cloud Foundation®ですが、6月17日に無事リリースされましたが、7月23日、29日、8月5日にお客様、そしてパートナー様向けにローンチイベントを開催させていただきました。

3か所で開催させていただきましたが、当レポートは主に23日の東京イベントのご紹介をシリーズでお届けします。

晴天に恵まれた2025年7月23日、情報インフラストラクチャのモダナイズの一端を担うVMware by BroadcomとしてVMware Cloud Foundation(VCF)の最新情報をお届けする「VCF 9 Inside Look Roadshow」と題したイベントを東京コンファレンスセンター品川にて開催。多くの人でごった返す会場の様子から、VCF 9への期待の高さが垣間見えたイベントでした。

■開催挨拶

まずは、カントリーマネージャーの山内が登壇し、ブロードコムによるVMware買収から約1年半を経て初めてのメジャーリリースとなったVCF 9の話題とともに、ブロードコムという企業の事業概要について紹介。

なかででもソフトウェア事業の中心であるVMwareは、プライベートクラウドが核になると語り、パブリッククラウドに対するコストへの懸念をはじめ、データ主権やセキュリティ、レジリエンスといった課題に対応するため、プライベートクラウドの進化が必要とされていることを世界1800人のCIO/CXOをはじめとした上級ITリーダーへのアンケート結果から示しました。

「従来のサーバ、ネットワーク、ストレージといった部門ごとのチームを統合し、これらを束ねる組織が運用できるソフトウェアプラットフォームが求められています。パブリッククラウドのメリットとデータセンター運用におけるメリットを双方の長所を融合させたのがモダンプライベートクラウドで、VMwareの進むべき道なのです」と説明しました。

■新生VMwareのフラッグシップ製品「VCF 9」が持つ3つのコンセプト

続いて登壇したのが、執行役員 ソリューションアーキテクト本部 本部⻑ 塩崎 崇。「オンプレでも実現できるクラウドプラットフォーム」と題して、VCF 9のコンセプトを技術的な詳細に入る前に、分かりやすさに重点を置いた全体像を説明させていただきました。新生VMwareのフラッグシップ製品として誕生したVCF 9は、「真に統合されたプラットフォーム」「パブリッククラウドとオンプレミスデータセンターのいいとこ取りが可能なクラウドプラットフォーム」「クラウドの設計・運用思想をオンプレミスにも持ち込む」という3つのコンセプトを持っています。

性能はカタログから選ぶといった、ある種の割り切りや制約を受け入れざるを得ないパブリッククラウドは、ユーザが責任共有モデルを受け入れることで成り立っています。一方で、従来のオンプレミスデータセンターの運用は、インフラ担当者がアプリケーション担当者に寄り添い、個別カスタマイズなどによって安全で安心なシステムを構築しようとする傾向にあります。その分、レガシーな設計や運用方法を引き継ぎ、手作業によるミスやコミュニケーションオーバーヘッドが発生しやすいという課題があると指摘。

「クラウドの割り切り自社運用データセンターに持ち込む際には、組織・人材の壁、プロセス・文化の壁、アーキテクチャ・技術の壁などが出てきます。VCF 9はこの壁を乗り越えるきっかけになる。自動化などアーキテクチャの変更がプロセスをシンプルにし、あわせて組織も変わることで、クラウド活用のメリットを享受しやすくなる」

クラウド運用モデルに移行する前提には、アプリケーションチームとプラットフォームチームという「組織の変革とプロセスの分離」とともに、リソースプールを提供する物理環境に対して初期設定後は全て論理的な環境で運用していく「データセンター全体の仮想化」という2点が重要になります。

この前提を踏まえてクラウドの設計・運用思想のポイントを「完全にセルフサービス」「性能はカタログから選び運用でカバー」「可用性はアーキテクチャで担保」「IaC/デザインパターンで再現性・自動化を実現」「専門家でなくても扱えるNW&Security」「よく使う機能はマネージドな-aaS型で提供」という6つの視点で整理しました。

 

「これら当たり前のことがオンプレミスで実現できるのがVCFであり、運用担当者にとっても最適なプラットフォームとなります。少人数で大規模環境をサポートし、ライフサイクル管理や性能、障害、コスト、セキュリティの可視化と改善を定常的に行うことが可能になるのです」と語ります。

次回は、VCF9の技術的なトピックを徹底解説する回となります!