Tanzu アプリケーションのモダナイゼーション

VMware Image Builderの発表 – Bitnami の機能を活用し DevSecOps の新たな価値を引き出す

この記事は、11月7日に公開された「.Leveraging Bitnami’s Capabilities to Unlock New DevSecOps Benefits 」の抄訳です。

オープンソースソフトウェア( OSS )は長年にわたり、マルチクラウドとアプリケーションのモダナイゼーション戦略の中心を占めてきました。OSS エコシステムが提供する能力と柔軟性が増え続けていることを考えると、モダンな IT インフラストラクチャにおいて決定的な役割を果たし続けることは間違いないでしょう。しかし、企業が OSS の採用を拡大しマルチクラウドとアプリケーションのモダナイゼーション戦略を成熟させるにつれ、特にセキュリティとツールの面で多くの課題に直面するようになりました(出典:「2022年 ソフトウェアサプライチェーンの現状 」)。

お客様の OSS へのニーズをより良くサポートし、これらの課題を乗り越えるための支援を行うことを目的として、ヴイエムウェアは 2019 年に Bitnami を買収しました。VMware のチームは Bitnami の潜在能力を増強するだけでなく、新しいツールやソリューションを構築してその能力を革新的に活用し、新しいユースケースと利点を引き出しています。

VMware Image Builder のベータ版を発表

複数のプラットフォームにまたがる何千ものソフトウェア成果物を、毎日継続的にパッケージング、検証、公開することは、どの企業にとっても簡単な作業ではありません。残念ながらマルチクラウドの世界ではこれらが企業にとって日常的な作業となっています。

「2022年 ソフトウェアサプライチェーンの現状 」によると、企業は複数のツール、タスク、チームを通じてビルドパイプラインに対処しており、すでに退屈なプロセスをますます非効率にしていると言われています。この問題に対処するため、VMware Image Builder という製品の技術プレビューを発表しました。このサービスは企業のビルドパイプラインを効率的に統合し自動化することを目的としています。そして今回、VMware Explore 2022において VMware Image Builder のベータ版を発表しました。

VMware Image Builder は、プラットフォームに依存しない API ファーストのモジュラー型サービスで、開発プロセスのビルディングブロックとして開発者に公開する、安全で信頼性が高く継続的にメンテナンスされるソフトウェア成果物(企業標準に準拠)の作成を自動化するものです。VMware Image Builder は、長年にわたって Bitnami を支えてきたビルドパイプラインエンジンを活用しており、企業の DevSecOps チームは、実績ある Bitnami パイプラインを利用してパッケージング、検証、公開といった作業を自動化することが可能です。

オペレータは VMware Image Builder を使用して、成果物を複数の形式(コンテナ、Helm、Carvel、OVA など)にパッケージ化し、それらを最新の状態に保って開発者に提供することができます。開発者は VMware Image Builder の機能を利用して、既存の開発プラットフォームや CI/CD パイプラインに直接統合することができます。

開発者は、複数の Kubernetes ディストリビューションやクラウドプラットフォームにおけるコンプライアンスチェック、機能テスト、性能テスト、脆弱性スキャンを含む一連の自動テストを通じて、変更内容を迅速に検証することができます。

コンプライアンスチームはこの製品を使用して、ソフトウェアパッケージに含まれるすべての成果物およびバージョンのトレーサビリティを確保することができます。

要約すると VMware Image Builder は、DevSecOps の流れの中でユーザーが使用している多くのポイント製品を置き換え、ビルドパイプラインを合理化し自動化するのに役立ちます。

VMware Image Builder のベータ版リストへの登録をご希望の方は、[email protected] までご連絡ください。弊社のエキスパートが折り返しご連絡し、製品の微調整を行いながら、お客様のビジネス目標を達成するための可能性を検討させていただきます。

VMware Application Catalog にサブスクリプションクラウドサービスプロバイダー向けのGAを追加

VMware Application Catalog は信頼性が高く継続的にメンテナンスされ、検証可能な OSS のイメージカタログです。お客様企業の仕様に合わせてカスタムビルドされ、お客様が選択したレジストリに直接プライベートで配信されます。2020 年 3 月に発表された VMware Application Catalog は Bitnami の長年の経験によって構築され、現在では VMware Tanzu のポートフォリオの一部として、いくつかの企業のOSSニーズへの対応を支援する重要な要素となっています。このたび、VMware Application Catalog がサブスクリプションクラウドサービスプロバイダー向けに一般提供されることを発表します。

VMware クラウドプロバイダーは長年にわたり、お客様が求める迅速かつコスト効率の高い方法で VMware テクノロジーを市場に提供する上で重要な役割を担ってきました。今回のリリースにより、プロバイダーは VMware Application Catalog を従量課金制のサブスクリプションモデルで利用できるようになり、すでに提供されている堅牢な開発者向けクラウドサービスを強化することができます。

「2022年 ソフトウェアサプライチェーンの現状 」によると、企業の 90 パーセントが本番環境で OSS を使用しており、そのうち 94 パーセントが本番環境でセキュリティ上の懸念があることを認めています。

VMware Application Catalog が提供するセキュアで本番環境に対応した OSS イメージによりクラウドサービス事業者は、OSS を本番環境で利用しようとする企業のセキュリティ上の懸念に対応することができます。VMware Application Catalog が提供する OSS イメージは、コンテナ、Helm チャート、および仮想マシンとして利用でき、VMware プラットフォームと非 VMware プラットフォームを問わず、どこにでも導入することができます。この柔軟性により、クラウドサービスプロバイダーは、マルチクラウドへの取り組みにおいて、顧客がどこにいようと対応することができます。VMware Application Catalog を使用すると、銀行、金融サービス、ヘルスケア、政府機関など、規制の厳しい業界の顧客のセキュリティとコンプライアンスのニーズによりよく対応することができるようになります。

Tanzu Mission Control における Bitnami Application Catalog

VMware Tanzu Mission Control は企業内のチーム全体でマルチクラウドおよびマルチクラスタの Kubernetes 管理を簡素化する、統一ポリシーエンジンを備えた一元管理ハブです。Bitnami Application Catalog は、2023年初頭に Tanzu Mission Control のGUIから直接アクセスできるようになり、OSSイメージをHelmチャートとして消費しやすくなる予定です。

Tanzu Mission Control はこれまで、Carvel ベースの OSS パッケージへの容易なアクセスをユーザーに提供してきました。それに加えて、Tanzu Mission Control は今後 Bitnami Application Catalog を通じてHelmチャートとしてパッケージされた OSS イメージの消費をサポートする予定です。これにより、PostgreSQL、Redis、MongoDB、MariaDB、NGINX、Apache Kafkaなど、Bitnami のリポジトリから100以上の人気OSSイメージに直接アクセスできるようになり、最新のクラウドネイティブアプリケーションの構築時にさらなる柔軟性を提供することになります。