マルチクラウド環境の複雑化に伴い、「ノイズ」をカットする効果的なクラウド運用モデルの必要性が高まっています。今日、VMware Cloud Management は、このノイズを、メロディとハーモニーを奏でるクラウド運用に置き換えています。
VMware Explore 2022 で発表された VMware Aria は、あらゆるクラウドにおけるインフラストラクチャとクラウドネイティブ アプリケーションのコスト、パフォーマンス、構成、デリバリーを管理するためのエンドツーエンド ソリューションを提供するマルチクラウド管理ポートフォリオです。VMware Aria を支えるのは、クラウド規模のデータストア技術である VMware Aria Graph で、アプリケーションやユーザー、構成、関連する依存関係など、お客様のマルチクラウド環境の複雑性を把握することができます。VMware Aria Graph を支える強力なテクノロジーは、VMware Aria Cost powered by CloudHealth、VMware Aria Operations、VMware Aria Automation といったすべてのコア管理ソリューションの基盤となっています。さらに、クラウドガバナンス(VMware Aria Guardrails)、クラウド移行(VMware Aria Migration)、大規模なビジネス洞察(VMware Aria Business Insights)のための一連のエンドツーエンド マルチクラウド管理ソリューションが強化されており、これらはすべて、VMware Aria Hub(旧称 Project Ensemble)による統一されたエクスペリエンスとワークフローを介して利用できます。この新しいマルチクラウド管理プラットフォームは、VMware Aria のポートフォリオ全体を統合するものです。
今回発表のリブランディングにより、従来の製品は以下のように名称変更を行いました。
- VMware Aria Automation(旧:vRealize Automation)
- VMware Aria Operations(旧:vRealize Operations)
- VMware Aria Operations for Networks(旧:vRealize Network Insight)
- VMware Aria Operations for Logs(旧:vRealize Log Insight)
- VMware Aria Operations for Secure Clouds(旧:CloudHealth Secure State)
- VMware Aria Cost powered by CloudHealth(旧称:CloudHealth)
クラウド ネイティブの運用を合理化
VMware Aria Graph は、ほぼリアルタイムで更新される単一の真因 ( Source of Truth ) を提供し、クラウドネイティブなアプリケーションと環境の運用上の課題を解決するために設計されました。主な機能は以下のとおりです。
- 高いスケーラビリティ – クラウド ネイティブ環境をサポート
- 数億ノードの規模に対応
- 依存関係を完全に理解するために必要な関係をキャプチャするグラフデータストア
- 根本原因の分析に重要な、過去の設定の閲覧を可能に
- イベントベースの収集 – 高い変化率に対応
- 変更イベントが発生するたびにそれを捕捉
- 完全な粒度を捕捉
- 連携したモジュラー型アーキテクチャ – あらゆるソースからのデータ集計が可能
- プラグ & プレイアプローチにより、サードパーティツールからのデータのレイヤリングが可能
- 運用データを単一の全体的な真因に整合し、チームがより良い意思決定を行いより効率的に作業できるようにします
- 統一されたGraphQL API – 開発者と運用チームの両方による利用を簡素化
- マルチクラウド環境に対応した、開発者に優しい一貫性のある単一のインターフェースを確立
- GraphQL クエリにより、データへの迅速かつ非常に効率的なアクセスを提供
VMware Aria Graph (ベータ版)
トラブルシューティング、プランニング、プロビジョニングのプロセスでは、アプリケーションと環境を表示し検索する簡素化された方法を持つことが重要です。昨年私たちは、アプリケーション中心のコラボレーション ユーザー インターフェースで異なるペルソナを統合することにより、マルチクラウドへの旅を簡素化および加速する方法として、Project Ensemble のテック プレビューを紹介しました。このたびベータ版として発表された VMware Aria Hub は、マルチクラウド環境全体を管理するための一元的なビューとコントロールを提供します。それはお客様にとってどのような意味を持つのでしょうか。
- アプリケーションと環境の概要を視覚的に把握できるため、管理者は、リソース間の依存関係、アプリケーションのグループ化、パフォーマンス、コスト、コンプライアンスの要約された状態を理解することができます。 グローバル検索は、基盤となる連携ソースに関係なく、オブジェクトを簡単に見つける方法を提供します。
- 集中管理により、アプリケーション、アカウント、ロール、プロジェクト、ワークフローを一箇所で管理することができます。
- エンドツーエンドのソリューションは VMware Aria Hub に常駐し、複数のツールやドメインを持つ完全に統合されたワークフローを提供します。これらのソリューションは、アプリケーションの移行、クラウドのガバナンス、トラブルシューティングなど、典型的なマルチクラウドの課題に対応できます。
クラウドをまたがるエンドツーエンドの管理
VMware Ariaには、クロス クラウドの主要なユースケースに対応する新しいエンドツーエンドのソリューションも含まれています。
- VMware Aria Guardrails
- マルチクラウド環境におけるネットワーク、セキュリティ、コスト、パフォーマンス、および構成のためのクラウド ガードレイルを、すべてをコード化したアプローチで自動化します
- VMware Aria Migration
- 評価、計画、実行のプロセスを自動化することで、マルチクラウドへの移行を迅速かつ簡単に実行することができます。
- VMware Aria Business Insight
- AI / ML 分析を活用したフルスタックイベントの相関関係から、関連するビジネスの洞察を見出すことができます。
- VMware Aria Hub
多くのクラウドをまとまった形で簡単に利用しようとするインフラストラクチャ プロバイダ、クラウド プロバイダ、クラウド コンシューマにとって、VMware Aria は、変革をもたらすマルチクラウド管理ポートフォリオとなります。VMware Aria は、従来の環境とモダンな環境の両方をサポートする、構成とデリバリーの自動化、パフォーマンス管理、コスト管理にわたる中核的な管理機能を提供します。VMware Aria を使用することで、お客様はビジネスの俊敏性を高め、コストとパフォーマンスを最適化し複数のクラウドにまたがるコントロールを強化することができます。
その他のVMwareクラウド管理に関する革新的な技術
VMware Aria に含まれる新しいリリースに加え、VMware Cloud Managementのポートフォリオ全体において、以下のエキサイティングなアップデートも発表しました。
- VMware Aria Automation は、Tanzu Mission Control との統合を実現し、クラウド、VM、Kubernetes ベースのワークロードの統合ガバナンスと消費を促進することで、管理しきれないほどのクラウドの複雑さの問題に取り組みます。
- VMware Aria Operationsは、主要なパフォーマンスと可用性メトリクスに対するアプリケーション KPI を提供する合成モニタリング、オープンソースの Telegraf エージェントの導入機能、ルールベースのアプリケーション検出機能などを追加します。
- VMware Aria Operations for Logs には、解決までの時間を短縮するためのログ根本原因分析、「Log Compare」による2つのクエリの並列実行、Azure VMware Services および Oracle Cloud VMware Solution 用の新しいコンテンツパックが含まれます。
- VMware Aria Operations for Networks は、注意が必要なアプリケーションを特定するための新しいアプリケーションダッシュボードと、アプリケーションのパフォーマンスを向上させるためにインシデントをさらに詳しく調べる機能を追加します。
- VMware Aria Operations for Secure Clouds は、AWS向けのクラウドエンタイトルメントの可視化、異常検知、および脅威相関のサポートを追加します。
- VMware Aria Cost powered by CloudHealth は、AI / MLベースの異常検知機能を搭載し、コスト支出のパターンを分析し、業界トレンドに沿った履歴データを活用することで、通常とは異なる支出や異常な支出の監視が可能になりました。
- VMware Skyline には、VMware Aria Universal Suite(旧:VMware vRealize Cloud Universal)エクスペリエンス、エンドポイントの自動検出、レポート機能および機能の強化が含まれる予定です。
VMware は、ソリューションの革新に加え、SaaS への投資にも力を入れており、すべてのサービスをグローバルに提供できるようにしています。