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[TAM Blog] VMware HealthAnalyzer (VHA) 取得手順のご案内

VMware TAM 契約をお持ちの皆様、こんにちは。

こちらの Blog では、各担当 TAM よりヘルスチェックとしてお願いしている VMware HealthAnalyzer(以降 VHA と表記)の取得手順についてご案内いたします。

(なお、本 Blog では、VMware HealthAnalyzer ver 5.6.0 Build:21751272 の取得手順についてご案内いたします。)

目次

 

VHAの目的

お客様の VMware vSphere / VMware Horizon 構成を第三者視点で客観的に評価・分析し、課題を抽出することにより、仮想基盤の安定化、システムおよび運用の高度化に寄与することを目的としています。
(2024/5/17 VMware NSX について、現在VHAにて対応していないため記載を削除しました)

ツールで得られた結果から、TAM にて VMware のベストプラクティス、弊社ナレッジに基づく構成チェックを実施の上、評価、分析結果を TAM とお客様で共有し、明確になった課題の解決をTAM活動を通じてご支援いたします。

通常、TAM サービス開始のタイミングと、以後、お客様とご相談させていただいた上で定期的に確認させて頂いております。

 

ヘルスチェックの免責、注意事項について記載させていただきます。

  • 設定・構成に関する問題点をすべて指摘するものではありません
  • ドライバ、ファームウェア等に関する互換性のチェックは対象外です
  • 性能・キャパシティに関するチェックは対象外です
  • 製品不具合についてはチェックの対象外です

 

VHA ツール の入手

担当 TAM よりご案内いたします。

 

VHA ツール 事前要件

VHA ツールを実行するには、以下の要件を満たす作業端末が必要です。

 

プラットフォーム

  • Microsoft Windows Server 2008 以降
  • Windows 7 以降 (64 bit)
  • Apple MacOS ( Lion, Mountain Lion, Mavericks, Yosemite, El Capitan, Sierra, or High Sierra )

 

メモリ

  • 3GB 以上を推奨

 

ブラウザ

  • 推奨ブラウザはございませんが、 Microsoft Edge, Google Chrome 94 にて動作を確認しています

 

ネットワーク

  1. 443/https
  2. 7444/https
  • ツール実行端末では下記ポートが open となります。ツール実行端末上のその他アプリケーションとポートが重複しないようご注意ください
  1. 22/ssh
  2. 80/http
  3. 8080/http
  4. 41984/tcp
  5. 5480/https

Java Runtime Environment ( JRE )

 

VHA ツール実行手順

実行準備 → 情報取得(環境に合わせて実施)→ プロジェクトのエクスポートの順番で実行します。

実行時の注意事項

  • VHA を vCenter や Connection Server などの取得対象コンポーネント上で実行させないでくださいポートの競合等が発生し、予期せぬ事象が発生する可能性があります
  • パフォーマンスの問題を未然に防ぐため、共有フォルダや USB ドライブから直接起動するのではなくローカル上に実行ファイルを移動して実行してください

 

実行準備

以下、Windows OS を作業端末とした際の手順についてご案内いたします。

① 作業端末に  OpenJDK 11 ( 64 bit )が
インストールされていることを確認してください。

②「 vha-5.6.0-build-XXXXXXXX.zip 」を作業マシン上に解凍し、
下記フォルダが揃っていることを確認の上、
「 HealthAnalyzer.jar 」をダブルクリックして実行してください。

 

③ ウィンドウが立ち上がりますので、
「 App Server 」、「 Database Server 」が「 Running 」になったら「 Connect 」をクリックしてください。
ブラウザが自動的に起動します。
*エラー等が発生した場合には、FAQ  をご参照ください or 担当 TAM にご連絡ください。

④(初回起動時のみ)EULA が表示されたら、内容ご確認のうえ「 I agree 」をクリックしてください。

 

⑤情報採取を始める前に、作業用のフォルダを作成します。

 

⑥ 任意のフォルダ名を入力します。(Descriptionは必須ではありません)

 

⑦情報取得を実施する際には “ Project ” を作成します。取得対象の環境によって作成するプロジェクトが変わるため、利用環境に合わせた情報採取をお願いします。

  • vSphere Project
    – vSphere 関連の情報を収集します。EUC 製品 ( Horizon / VMware AppVolumes ) や NSX を利用していない場合には、vSphere 情報の取得のみ、実施してください
  • EUC Project
    – EUC  ( Horizon /VMware  AppVolumes ) 関連の情報を収集します。Connection Server と App Volumes Manager から情報を取得します。vSphere 関連情報も必要なため、vSphere Project も別途作成する必要があります

各環境について情報取得手順を記載します。利用環境に合わせて情報を取得してください。

 

vSphere 情報取得

 

アクセス権

  • vCenter Server にログインして実行します。ログインユーザには下記権限が必要です。
    デフォルトのシステム管理者ロールをもったユーザであれば必要な権限を保持しています。
    *オブジェクトを参照するのみで、作成・修正・削除は行いません。
  1. すべてのオブジェクトに対する読み取り権限
  2. ホスト> 設定 > ストレージパーティション設定( iSCSI 情報取得用)
  3. プロファイル駆動型ストレージ> プロファイル駆動型ストレージ ビュー(ストレージポリシー取得用)

 

①作業用フォルダで “ New Project ” を選択してください。

 

② 以下画面が表示されますのでパラメータ入力後、”OK”を選択します。

Project Type : vSphere

Infrastructure State : 環境にあったものを選択 ※不明な場合は “ Not Operating in optimal state ” を選択してください

Project Name : プロジェクト名

Customer Name : お客様名

 

③” VMware vCenter Info ” のタブが表示されるので “ Project Type ” を利用している vCenterのバージョンに合わせて選択します

 

④ vCenter Server の ホスト名 / IP Address を入力し、情報取得に利用するアカウント情報(アカウント名・パスワード) を入力し、” Next ” を選択すると vCenter へアクセスされます
※ vCenter を追加する場合には “ Add vCenter ” から追加します

 

⑤アクセスが完了すると “ VMware vCenter Discovery ” にインベントリ情報が表示されます。除外対象のインベントリがある場合はチェックを外します。 確認後” Next” を選択します。

⑥実際に情報取得が始まると以下のようにステータスが変化します。

  •  Initiating connection
  • Collecting inventory for Datacenter […]
  • Collecting HostSystem […]
  • Collecting VirtualMachine […]
  • Collecting Folder […]
  • Collecting Datastore […]
  • Collecting DistributedVirtualPortGroup […]
  • Processing collected data
  • Dataset processed successfully

 

⑦情報取得の完了後、プロジェクトのエクスポートを行います。

 

EUC ( Horizon / App Volumes ) 情報取得

 

アクセス権

  • Connection Server にログインして実行します。ログインユーザには下記権限が必要です。
    デフォルトのシステム管理者ロールをもったユーザであれば必要な権限を保持しています。
    *オブジェクトを参照するのみで、作成・修正・削除は行いません。
  1. 管理者(読み取り専用) ロール
  2. グローバル構成およびシステム管理者(読み取り専用) ロール
  • App Volumes をご利用の場合、App Volumes Manager にもログインして実行します。ログインユーザには下記権限が必要です。
    デフォルトのシステム管理者ロールをもったユーザであれば必要な権限を保持しています。
    *オブジェクトを参照するのみで、作成・修正・削除は行いません。
  1. 読み取り専用ロール

①作業用フォルダで “ New Project ” を選択してください。

※ vSphere 関連情報も必要なため、前述の vSphere 情報の取得に従って、vSphere Project も別途作成、情報取得する必要があります

 

② 以下画面が表示されますのでパラメータ入力後、” OK “を選択します。App Volumes がある場合は” Data Collectors”にてチェックを付けます。

Project Type : EUC

Infrastructure State : 環境にあったものを選択 ※不明な場合は “Not Operating in optimal state” を選択してください

Project Name : プロジェクト名

Customer Name : お客様名

 

 

③“ Horizon View Info ” のタブで Connection Server の情報を入力し、” Next ” を選択します
※ Connection Server は Pod 毎に 1 台のみ情報収集で問題ありません

Project Type : 利用している Horizon バージョンを選択します。
※うまくいかない場合には [ Horizon 7x – Service Kit R3.3 ] を選択します

Host : Connection Server のホスト名もしくは IP Address

User : Horizon Admin へログインできるユーザー名
※“ドメイン名”\”ユーザー名” の形式で入力してください

Password : パスワード

 

④“ VMware vCenter Info ” のタブが表示されるので “ Project Type ” を利用している vCenter のバージョンに合わせて選択します

 

⑤ vCenter Server の ホスト名/ IP Address を入力し、情報取得に利用するアカウント情報(アカウント名・パスワード) を入力し、” Next ” を選択すると vCenter へアクセスされます
※ vCenter を追加する場合には “ Add vCenter ” から追加します

 

⑥実際に情報取得が始まると以下のようにステータスが変化します。

  • Initiating connection
  • Collecting VM inventory
  • Collecting vCenter references
  • Collecting connection server references
  • Collecting datastore inventory
  • Collecting pool inventory
  • Collecting desktop inventory

 

⑦“ App Volumes Manager ” のタブが表示された場合、 App Volumes Manager の情報を入力し、” Next ” を選択すると情報収集が実行されます
※ App Volumes Manager がロードバランサー配下にあるときはロードバランサの IP アドレスを入力します。

 

⑧情報取得の完了後、プロジェクトのエクスポートを行います。

 

プロジェクトのエクスポート

 

①エクスポート対象のプロジェクトを選択し ” Export ” をクリックしてプロジェクトデータをダウンロードします。

取得されたデータを、担当TAMあてに送付してください。

 

FAQ

 

ツールについて

[Q]
ツール実行時の負荷はどれくらいですか?
[A]
VHA ツールは vCenter Server にアクセスしオブジェクトを参照するのみであるため、
一般的に低負荷で稼働します。
詳細やご利用環境における差異については担当 TAM へご相談ください。

 

[Q]
ツールが取得するデータを教えてください。
[A]
VMware vSphere / Horizon / NSX 環境の設定情報を取得します。申し訳ございませんが詳細は非公開となります。

 

エラーについて

[Q]
Database Server が起動しません /  ログファイルに下記エラーが表示されました。
” Error occurred during initialization of VM Could not reserve enough space for XXX KB object heap ”
[A]
OpenJDK 11 の 64 bit版をインストールしてください。

 

起動時の問題について

[Q]
「 HealthAnalyzer.jar」起動後、
「 Connect 」をクリックしてもブラウザが正常に表示されません。
[A]
ブラウザのキャッシュクリアを実施し、再度試みてください。

 

[Q]
「 HealthAnalyzer.jar 」起動後、「 App Server 」が「 Running 」になりません。
[A]
2〜3分ほどお待ち下さい。
2〜3分経過しても状態が変わらない場合、ブラウザで以下に直接アクセスしてください。
http://localhost:8080/

 

[Q]
ツールが起動できません。
[A]
画面のスクリーンショットと以下のログを取得の上、担当 TAM にご相談ください。
< VHA instance folder >/logs および < VHA instance folder >/tomcat/logs 配下にあるログ全て

///

以上、VHA ツールについてのご案内でした。
ご不明な点などございましたら、担当 TAM までご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

VMware TAM 松橋