皆様こんにちは。今回のEUC Blogでは、5月のVMware Horizon 7.5リリースに含まれているVMware App Volumes 2.14の新機能について紹介させていただきます。
App Volumes 概要
App VolumesはVDI環境に自由度とセキュリティの両立を提供するJMPテクノロジーのうちの一つでOSとアプリケーションを疎結合させます。そのことにより適材適所にアプリケーションをVDIやRDSH上に配布し、マスタOSイメージ数を最小にしながらユーザーが利用したいアプリケーションを柔軟に提供することが可能となります。
App Volumes 2.14 新機能
App Volumes 2.14の主な新機能を以下に紹介いたします。
・役割ベースのアクセス制御(RBAC):
App Volumes の管理コンソールであるApp Volumes Managerの包括的なRBAC (Role Based Access Control)事前定義ロールとカスタムロールが使用可能になります。従来は、Administrator権限のロールしかありませんでしたが、きめ細かいロール設定が可能になりました。
・共有データストアのサポート:
App Volumes Managerは、複数のvCenter Server間の共有データストアを認識し、共有データストア上のアプリケーションパッケージであるAppStacksは単一ロケーションとして表示されます。このことにより複数vCenter Server環境でもシンプルにAppStacksを管理できます。
・Writable Volumesの移動、バックアップ、およびリストア:
ユーザーが個別にインストールする領域などを保存するWritable Volumesを別のフォルダや他のデータストアに移動可能となりました。また、バックアップおよびリストアも可能となりました。これらの新機能によりデータストアのバランスをとることで、ストレージの使用率向上Writable Volumes管理機能の改善に役立ちます。
・OutlookおよびWindows Searchインデックス作成の永続性:
従来、Windows Searchインデックスは通常システムのネイティブディレクトリに格納されてましたが、Searchインデックスは自動的にUser Writable Volumesにリダイレクトされるようになりました。また、OutlookのOSTファイルもUser Writable Volumesにリダイレクトされるようになりました。これにより、ノンパーシステントVDIのOutlookおよび検索パフォーマンスの向上が期待されます。
・非同期マウント/ vCenterスロットリング:
従来、AppStacksの同期マウントではvCenterのパフォーマンスをフルに利用できませんでした。AppStacksのアタッチレートを向上させるために非同期マウントが導入されましたが、vCenterをオーバーランさせてボトルネックを引き起こす懸念がありました。
この新機能では、ボリュームアタッチレートが高い場合にvCenterへの要求を自動的に抑制し、vCenterのオーバーランを回避しながら、ログオンストーム時や vCenterが大量のボリューム接続要求を処理しているときのログオン時間が改善されます。
・vSphereバージョン自動検出 – AVM_PROTECT_VOLUMES:
AVM_PROTECT_VOLUMES環境変数がApp Volumes 2.10で導入されました。管理者は vSphereのバージョンに基づいてボリューム保護設定を最適化し、Writable VolumesとAppStacksが接続されたときにvMotionを有効にすることができます。この新機能ではvSphereのバージョンを検出し、ボリューム保護の設定を動的に構成します。これによりApp Volumes Managerの管理の簡素化が可能です。
・Windows 10 SAC アライメント:
App Volumes 2.14より Windows 10 Ver 1709と1803をサポートしました。
Microsoftの Windows SAC 版リリースにApp Volumes のサポートも連動する予定です。
App VolumesはHorizonサポートモデルと一致します。
詳細については、 Windows 10 Guest OS support FAQ for Horizon 7.x and 6.x をご覧ください。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したApp Volumes 2.14の新機能や詳細については、VMware App Volumes 2.14 Release Notesをご覧ください。
VDI環境の利便性と管理性を向上させる機能App Volumesは常に進化しております。これまで、App Volumesを利用してなかった方はこれを機にご利用を検討いただき、すでにご利用なされている方は最新の機能に触れていただければ幸いです。
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