みなさん、こんにちは。VMwareでパートナー様を担当させて頂いてますSEの北村です。
今回は、Cloud Infrastructure Blogに次の 2点について投稿したいと思います。
1. vRealize Operations Manager のサイジングについて
2. vSAN Ready Node について
では、それぞれについて記載していきます。
1. vRealize Operations Manager のサイジングについて
みなさん、vRealize Operations Manager (vRealize Operations for Horizonを含む) のサイジングのガイドラインとして、以下の KB (Knowledge Base) を公開しているのはご存知でしょうか?
vRealize Operations Manager Sizing Guidelines (2093783)
vRealize Operations Manager のサイズ変更のガイドライン (2124497)
注:KBの英語版に更新が入っても、ローカライズ版には反映されなかったり、更新が遅れたりする場合が多々ありますので、日本語版 (もローカライズ版の1つになります) は参考情報という扱いでご参照頂きたく存じます。
vRealize Operations Manager (vR Ops) は、仮想環境のリソース使用状況のデータを収集し、独自のアルゴリズムで分析した結果から、リソースの使用状況が健全かどうかを可視化したり、未来のリソース使用状況を予測したり、動的閾値を用いて必要に応じてアラートをあげるといった事などを可能にする製品ですが、仮想環境の規模に応じて収集すべき対象のデータが多くなったり、収集したデータの保持期間 (デフォルトでは180日) に応じて蓄積するデータが多くなったりと、それらデータを格納する為にはそれなりのディスク容量が必要となってきます。また、収集した大量のデータを分析するには、CPU や メモリ といったリソースも必要です。
と言う事で、実際にデプロイすべき vR Ops の仮想アプライアンスはどれくらいのスペック (CPU、メモリ、ディスク) を保持していればいいのか、という点をガイドしているのが上記の KB になります。実際は、上記の KB 内で、 vR Ops のバージョンに対応した KB のリンクを公開しており、その KB 内で、各バージョンでのサイジングのガイドライン、および、エクセルのサイジング・ツールを添付しています。
例えば、KB 2093783 の中で、vR Ops 6.4 の場合は、KB 2147780 を参照となっています。KB 2147780 にアクセスすると、vR Ops を展開する際の仮想アプライアンスのサイズ (Small / Medium / Large など) や、それに伴う展開された際の仮想アプライアンスのスペック、および、注意事項 (Note) の記載と、エクセルのサイジング・ツールが添付されています (KB 2147780 には 2147780_vRealizeOperationsManagerSizingFor6.4_v2.xlsx が添付されています)。
添付のエクセルには、幾つかのシートがありますが、簡易サイジングであれば、Sizing Guide (Basic) シートをお使い頂き、より詳細なサイジングの場合は、使用する Management Pack 等に応じて必要な他のシート (xxxxx Input という名称のシート) のインプット (水色) のセル部分に数値を入力して、Advanced – Results シート (このシート内にもインプットのセルはありますのでご注意ください) を結果として参照します。
是非、これらの KB を vR Ops のサイジングに役立てて頂ければと思います。
2. vSAN Ready Node について
さて、vSAN を語る上で、必ずと言っていい程出てくる言葉があります。それは vSAN Ready Node という言葉なのですが、みなさん、この vSAN Ready Node とは何の事かご存知でしょうか?
vSAN ReadyNode は、VMware Hyper-Converged Infrastructure ソフトウェア用に事前設定され、テストされ、認定された全ての主要なサーバーベンダーから入手可能な x86 サーバーで、各 ReadyNode は、必要な CPU、メモリ、ネットワーク、I/O コントローラ、ストレージ (SSD、HDD、または、フラッシュデバイス)で vSAN 用に最適に構成されています。また、構成プロファイルとして、サーバ ワークロード向けと、VDI ワークロード向けのプロファイルが用意されており、導入するシステムのワークロード、規模に合わせて選べるようになっています。
vSAN Ready Node の確認や、構成プロファイルの確認はそれぞれ以下で可能です。
VMware Compatibility Guide – vSAN Ready Node
vSAN ハードウェア クイック リファレンス ガイド
では、この vSAN Ready Node で定められたハードウェア・コンポーネントをカスタマイズする事は弊社のサポート的に許されているのでしょうか?
2014年3月11日に vSphere 5.5 Update 1 のリリースに伴い、vSAN 1.0 (当時は Virtual SAN という名称でした) が正式にリリースされましたが、当時は vSAN Ready Node をカスタマイズする事は想定しておらず、vSAN Ready Node として構成されたハードウェア・コンポーネントを使用する事がサポートの前提でした。ところが、この点が今年の春 (具体的には以下のブログが公開された2017年3月14日) から緩和され、以下のブログ (英語) で公開されている範囲でのカスタマイズが認められるようになりました。
What You Can (and Cannot) Change in a vSAN ReadyNode
詳細については上記のブログを参照頂きたいのですが、参考情報と言う事で、以下に上記ブログ内にも記載されている vSAN Ready Node から変更可能なパーツについて、一部補足情報を加えて掲載しておきます。
参照リンクのみこちらにもピックアップしておきます:
① https://blogs.vmware.com/virtualblocks/2017/01/18/designing-vsan-disk-groups-cache-ratio-revisited
② https://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php?deviceCategory=vsan
③ https://kb.vmware.com/kb/2145210
この点 (vSAN Ready Node) について、弊社の製品担当 SE もブログで触れていますので、以下のブログもチェックしてみてください。以下のブログでは、私が今回テーマとして挙げた vSAN Ready Node 以外の vSAN ネタについて掲載されていますので、それらも是非、参考にして頂けると幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。今回は以上となります。またの機会をお楽しみに。