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VMware Virtual SAN 6.2 の発表 – 重複排除などの新機能で、ハイパーコンバージドの成長をさらに加速

ヴイエムウェアは先週、ハイパーコンバージド インフラ戦略の要となる VMware Virtual SAN (VSAN) の新バージョン 6.2 を発表しました。VSAN 6.2 には、重複排除やイレイジャー コーディングなど、重要な新機能が追加されています。
本エントリでは、VMware のハイパーコンバージドの戦略について改めて説明するとともに、VSAN 6.2 の新機能の概要をお伝えします。

VMware は「ハイパーコンバージド ソフトウェア」をパートナーに提供

ハイパーコンバージド インフラ (HCI) は、業界標準の x86 サーバ上にコンピューティングとストレージの機能を集約するため、仮想インフラやプライベート クラウドを従来よりもシンプルで低コストに構築することができます。
このメリットは確実に市場に浸透しつつあり、実際、VMware の HCI ビジネスは非常に速いスピードで成長しています。VSAN はまだ正式リリースから 2 年未満ですが、グローバルですでに 3,000 以上のお客さまがいます。そして、VSAN の 2015 年のビジネスは、前年比で 200% 以上の伸びを記録しました。
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この市場における VMware の戦略は、ハードウェア ベンダー/システム ベンダーが HCI ソリューションを容易に提供できるようになるためのソフトウェア スタックを提供することです。vSphere、vCenter、そして VSAN から構成されるこのソフトウェアスタックを、私たちは VMware ハイパーコンバージド ソフトウェアと呼んでいます。これは緊密に統合された「ひとつ」のソフトウェア スタックで、HCI ソリューションを提供するパートナー エコシステムの基礎になります。
VMware ハイパーコンバージド ソフトウェアは、さまざまなベンダーが多様な HCI ソリューションを提供することを可能にします。もしオープンな x86 サーバを幅広く選択したいのなら、Virtual SAN Ready Node を使うことができます(100 種類以上のサーバが認定されています!)。ハードウェアと緊密に統合して HCI アプライアンスとして出荷することもできます。そして、ネットワーク仮想化を行う VMware NSX なども加えた完全な SDDC 環境を作る EVO SDDC として仕立てることもできます。
さらに今回、私たちは VSAN Ready Node プログラムの拡張を発表しました。OEMベンダーは  VSAN の構成を済ませた状態で出荷できるようになり、導入がより容易になります。
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ここまで、VMware の HCI に対する戦略を説明してきました。ここからは、今回発表された VSAN 6.2 の新機能について説明していきます。

重複排除とデータ圧縮

VSAN 6.2 の最も重要な新機能の 1 つが、重複排除とデータ圧縮です。重複したデータが取り除かれ、さらに圧縮されるため、データ容量を大幅に削減することができます。その効果はデータ特性に依存しますが、私たちは、重複排除と圧縮を組み合わせることで、2〜7 倍の容量削減効果が得られると試算しています。重複排除と圧縮はオール フラッシュ構成でサポートされます。
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重複排除と圧縮は、キャッシュ階層からキャパシティ階層へのデステージングの際に実行されます。クラスタレベルでこの機能をオン・オフできます。また、重複排除はディスクグループ単位で行われるため、ディスクグループが大きければ大きいほど高い重複排除率が期待できます。圧縮は重複排除の後に実施されます。
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イレイジャー コーディング

ネットワーク越しの RAID 5 および RAID 6 はイレイジャー コーディングとよく呼ばれます。VSAN 6.2 では、ネットワーク越しの RAID 5 と RAID 6 をサポートしています。RAID 5 では、3+1 の構成で、4 ホストのうち 1 ホストまでの故障に耐えることができます。削減効果を例として挙げると、ミラーに基づいた今までのバージョンでは 20GB のデータセットにたいして 40GB の容量が必要になっていたのが、RAID 5 なら 27GB で済みます。
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データの重複排除と圧縮、およびイレイジャー コーディングの新たなサポートにより、私たちはオール フラッシュ環境における容量効率を最大で 10 倍向上できると試算しています。

Quality of Service

VSAN 6.2 では、VMDK あたりの IOPS の制限値を設定する QoS 機能を使うことができます。この機能を使えば、同じノードやクラスタにいる他の仮想マシンが IO リソースを使いすぎて、パフォーマンスの問題を引き起こすような状況を容易に避けることができます。この設定は、vSphere の Storage Policy-Based Management (SPBM) 機能を通してデプロイされます。
サービス提供者は、同じクラスタ/ストレージ プールを使いながら、サービスの差別化を行うことができます。顧客はさまざまなワークロードをミックスして、それらが相互に影響を与えることを防ぐことができます。

性能モニタリング サービス

性能モニタリングサービスは、ユーザが vCenter から既存のワークロードを監視することを可能にします。具体的には、マクロ レベルのビュー(クラスタ レベルでのレイテンシ、スループット、IOPS など)と細かな粒度でのビュー(ディスク グループでのキャッシュ ヒット レシオなど)の双方を vCenter 内で確認できます。情報を API でサード パーティ モニタリング ソリューションと共有することも可能です。性能モニタリング サービスは、VSAN 上の分散データベースとして動作しています。
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ここまで、VSAN 6.2 の新機能を説明してきました。技術の詳細は、テクニカル ホワイト ペーパーで確認いただくこともできます。VSAN に興味の湧いた方は、ぜひハンズオンラボなどで操作感など試していただければ幸いです。
文/桂島  航、図/高橋  洋介
参考リンク:  Introducing VMware Hyper-Converged Software
参考リンク:  What’s New – VMware Virtual SAN 6.2