本エントリでは、最新のVMware vSphere の機能を理解し、簡単に検証していただくためにご利用いただくための簡単な裏技をご紹介します。機能検証や操作手順の確認のであれば、本ブログで以前ご紹介した(http://blogs.vmware.com/vmware-japan/2013/12/hol.html)ハンズオンラボをご利用いただくのも良いのですが、ハイパーバイザーのインストールを含めた構築作業そのものやハンズオンラボのシナリオに無い操作をご体験していただくことができません。
VMware vSphere はVMware Fusion やVMware Workstation, VMware Player を使用するとMac OSX やWindows のPC 上で簡単に構築することができます。
このように、ハイパーバイザー上に仮想マシンを構築し、ハイパーバイザーをインストールしてさらにゲストマシンをインストールする構成を”Nested(ネステッド) ”と呼びます。
ネステッド構成は、互換性リストに掲載されているハードウェアが準備できない場合等に、手持ちの環境で手軽に検証環境を構築できることがこの構成の大きなメリットです。
なお、下記KBにあるように、ネステッドの構成の場合は本番環境としてご利用いただくことはできませんのでご注意ください。
Support for running ESXi/ESX as a nested virtualization solution (http://kb.vmware.com/kb/2009916)
最近では、このネステッド環境に特化したVMware tools もFling (フリーウェア)として提供されています。
https://labs.vmware.com/flings/vmware-tools-for-nested-esxi
では、早速VMware Fusion を使用してネステッドESXi を構築してみましょう。
1. 仮想マシンライブラリで+(追加)→新規をして仮想マシンを新規作成します。
2. ディスクまたはイメージからインストールを選択します。
3.「別のディスクまたはイメージを使用」をクリックしてあらかじめダウンロードしておいたハイパーバイザーのインストールイメージを指定します。
4.「仮想マシンの構成が完了しました。」とメッセージが表示されます。
このままだと、デフォルトの仮想マシン構成(vCPU 2コア、4GB RAM 、40GB ディスク)という構成になりますので、適時ご利用いただいている環境に合わせてサイズを変更します。
VMware Fusion でネステッド構成を構築した場合、ネットワークアダプタはE1000 となりますが、vSphere on vSphere の場合はvmxnet3 を利用するとより安定したパフォーマンスが得られます。
ここまででひととおり完了です。
作成した仮想マシンを起動すると、ESXi のインストーラが始まりますので、通常と同じようにインストールします。Mac の場合に、F11キーが直接入力できませんので、fn + ⌘(Command) + F11 もしくは、仮想マシン→キーの送信→F11 を使用して入力します。
インストールが完了した画面がこちらになります。
お手軽な検証環境をつかって、操作方法の確認等にぜひお役立てください。
参考KB
Installing ESXi in VMware Fusion (http://kb.vmware.com/kb/2009580)
Support for running ESXi/ESX as a nested virtualization solution (http://kb.vmware.com/kb/2009916)