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ハイブリッドクラウドをより身近な存在に!

 

 

 

ハイブリッドクラウドの新しい選択肢!

~Dell Technologies Cloud~

こんにちは。Dell EMC でクラウドソリューションを担当している吉田尚壮です。今回から 4 回に渡り、この場をお借りして Dell EMC のクラウドソリューションと具体的な製品について、弊社の各専門家よりご紹介します。

 

ハイブリッドクラウドを促進するインフラ製品を強化!

 

これまで Dell EMC は VMware 製品とのインテグレーションを積極的に進めてきました。さらに今後は VMware が掲げるクラウドのビジョンにアラインする形でハイブリッドクラウド化を支援する製品やサービスを強化しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図 1 : Dell EMC はエッジとプライベートクラウドに注力

 

その最初の取り組みとして、VMware Cloud Foundation(以下 VCF)とのインテグレーションを強化したインフラ製品を増やしました。今後も新しいサービスを提供する予定がありますが、まずはその主役である VCF について簡単におさらいしておきましょう。

 

これまでの導入や運用手法をガラッと変える新基準プラットフォーム!

VCF は、従来のインフラ導入や運用手法を一変させるような新しい価値を提供する SDDC プラットフォームです。VCF を採用すれば、SDDC 環境の構築作業を簡素化し、作業時間も大幅に短縮できます。それを実現するコンポーネントが「SDDC Manager」です(図 2)。

 

 

 

 

 

 

 

図 2 : VMware Cloud Foundation の主要コンポーネント

 

SDDC Manager は、VCF の主要コンポーネントの一つで、VMware の各種ソフトウエアのインストールと構成を管理者に代わって自動的に処理してくれます。例えば、新しく SDDC 環境を構築するシーンを考えてみましょう。これまでは、マニュアルで vCentervSpherevSANNSX をそれぞれインストールしてから設定するという作業が必要でした。しかし、SDDC Manager を利用すれば、簡単な操作で完了します。SDDC Manager のダッシュボード(図3)から使用可能なホストを選択したのち、ウィザードに従って必要なパラメータを入力し、実行ボタンをクリックするだけです。あとは自動的にインストールと設定を処理してくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図 3 : リソースの使用状況と構成が把握できる「SDDC Manager」のダッシュボード画面サンプル

 

同様に、vRealize OperationsvRealize Automation などのインストール作業も SDDC Manager から実行できます(図4)。インストールの処理が自動化されることは、管理者にとって時間の節約だけではなく、作業が失敗するリスクを低減させるメリットもあります!

 

 

 

 

 

 

 

 

図 4 : SDDC Manager から vRealize Suite 関連ソフトウェアを展開する際の画面サンプル

 

これで塩漬けから脱却!SDDC環境を常に健康な状態で維持できる!

 

もう一つ、VCF を採用するメリットがあります。最近、ソフトウェアの定期的なアップデートは必須だと言われるようになりました。ソフトウエア機能の拡張や新機能追加の頻度が多いことが一因と言えますが、最大の理由はセキュリティの担保です。攻撃手法が巧妙化しているサイバー攻撃からシステムを守るために、管理者はソフトウェアの脆弱性に対して迅速に処置する必要に迫られています。

 

しかし、ソフトウェアのアップデートとパッチ適用作業は多くの管理者にとって大きな悩みでした。製品ごとに互換性と作業手順をチェックしなければならず、マニュアル操作による面倒なアップデート作業が必要だからです。また、安全に作業を遂行するためには事前にテストする必要があるなど、容易に準備を進めることができないため、不本意ながら結局塩漬けにするケースが多かったと思います。

 

ご安心ください。VCF ならこの悩みが一気に解決します!VCF には VMware 製品のライフサイクル管理機能が標準搭載されているので、簡単な操作でアップデート作業を完了できます!

 

 

 

 

 

 

 

図 5 :  SDDC Managerのダッシュボード(アップデート処理の確認)画面サンプル

 

操作はとても簡単です。SDDC Manager のダッシュボードからアップデート対象の環境を選択し、アップデートの内容を確認します(図5)。その後、環境の健全性をチェックしてから、問題なければそのままアップデートを実行します。処理は自動化かつオンラインで実行されるので管理者の負担が軽減されますし、当然作業が失敗するリスクも回避できます。ちなみに、アップデート処理はスケジュールを設定しておいて、任意のタイミングで実行させることもできます。

 

VCFの価値を最大化するのがハイパーコンバージドインフラ!

 

このように理想的な SDDC 環境を提供してくれる VCF ですが、どんなハードウエア製品と組み合わせるのが良いのでしょう?その答えは「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ (以下HCI)」です!Dell EMC の HCI 製品である「VxRail」は、予め vSphere がバンドルされた状態でデータセンターに搬入されます。それをラッキングして電源投入した後、数十分で vSphere と vSAN を構成し、vCenter にアクセスできるようになります。納品直後から使えるので、構築作業に対する管理者の工数は殆ど考慮する必要はありません。さらに、VxRail はハードウエア層およびバンドルされているソフトウエア(vSphere や vSAN など)を対象としたライフサイクル管理機能が標準装備されています。つまり、物理ホストから vSphere までのアップデート作業は VCF と同じように自動的に処理できるのです(図6)!

 

 

 

 

 

 

 

図 6 :  究極の SDDC プラットフォーム「VCF on VxRail」

 

この HCI 製品「VxRail」と VCF を組み合わせば、ハードウエア層を含めた SDDC 環境のライフサイクル管理が理想的な形で維持できます。まさに、最強の組み合わせと言えるでしょう!Dell EMC は、VCF と VxRail を組み合わせて「VCF on VxRail」として販売しています。この詳細は次の投稿で詳しくご紹介します。

 

大容量ストレージなど、あらゆるニーズにも対応!

 

IT の多くのワークロードは、HCI と VCF の組み合わせで構成される SDDC 環境でカバーすることができるでしょう。しかし、お客様によっては「一度構築した環境で 3 年間は維持するのでホスト(ハードウエアリソース)の拡張性は要らない」とか「VCF は導入したいがハードウエア製品はこちらで選びたい」、または「VCF 環境で大容量ストレージも併用したい」というご要望も実際に存在します。

 

これらのご要件に対応するため、Dell EMC は VCF が使える製品ラインナップを増やしていきます(図7)。具体的には、VCF をバンドルしたコンバージドインフラ製品、およびサーバー、ストレージ、ネットワーク製品と VCF を個別に組み合わせたリファレンスアーキテクチャを提供します。例えば Dell EMC が提供するモジュラー型サーバー(PowerEdge MX シリーズ)と VCF を組み合わせれば、ソフトウェアとハードウェアの両面で統合管理を実現できます。この辺りの詳細は、本連載の後半でご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

図 7 :  VCF をベースとしたインフラ製品ラインナップ

 

管理者不在のエッジもカバー!

 

更に、Dell EMC はエッジまで VCF の価値を届ける取り組みも進めます!VMware が 2018 年に発表した「Project Dimension」 をご存知でしょうか?これは、SDDC を搭載したコンピュートリソースをエッジに提供するフルマネージドサービスの開発プロジェクト名です。それを世界で初めてVMware と協業してサービス化しようとしているのが Dell EMC なのです!このサービスは「VMware Cloud on Dell EMC」という名称で 2019 年の下期から北米にてリリース予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図 8 :  SDDC をクラウド消費モデルで調達する新しいサービス「VMware Cloud on Dell EMC」

 

お客様がこのサービスを利用する流れをご紹介します。お客様は VMware が提供する本サービスのダッシュボードから必要なコンピュートリソースを選択して、それを配備する場所を指定します。次に注文ボタンをクリックすれば、数週間後に指定した場所に SDDC が配備され、使用できる状態になります。

 

尚、選択するコンピュートリソースとは、前述した VCF と VxRail に SD-WAN (VMware SD-WAN by VeloCloud) を搭載したネットワーク製品の組み合わせであり、SDDC のコンピュートリソースとして予めパッケージ化されて提供されます。

 

お客様が調達したコンピュートリソースは、管理コンソールから一元的に管理できます(図8)。尚、ハードウエアとソフトウエアのメンテナンスは、VMware と Dell EMC がサービスの一環として実施します(図9)。「VMware Cloud on Dell EMC」は、既存データセンターも対象とするサービスなので、新しいコンピュートリソースの調達方法として注目されるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図 9 : 「VMware Cloud on Dell EMC」のサービス内容

 

ハイブリッドクラウドにご興味があれば、Dell EMC にご相談を!

 

Dell EMC は、ここでご紹介した製品やサービスをまとめて「Dell Technologies Cloud」とい名称で展開しています。VMware のクラウドに対するビジョンにアラインして製品やサービスに落とし込み、ハイブリッドクラウドの現実解としてお客様に提供しています。ご興味があれば是非とも Dell EMC にお声がけください!

 

 

 

 

 

 

 

図 10 :  ハイブリッドクラウドを実現するサービスと製品を包含する「Dell Technologies Cloud」

 

次回は、技術面から「VCF on VxRail」に関して詳しくご紹介します。

 

<連載リンク>

第1回 ハイブリッドクラウドの新しい選択肢!~Dell Technologies Cloud~

第2回 VMware Cloud Foundation on VxRailから始めるオンプレクラウド

第3回 VCF on VxRailの構築と運用

第4回 次世代アーキテクチャのモジュラー型サーバのVCFでの活用 ~PowerEdge MXのご紹介~

 

StorageHub リファレンスアーキテクチャのご紹介・vSphere/vSAN オンラインセミナー実施のお知らせ (2019年07月)

VMware パートナーチームの内野です。

皆様が新しいシステムを構築・提案される際に実際に上に乗るアプリケーションでどの程度、パフォーマンスが出るのかある程度、事前に把握する必要があると思います。

その際に、もちろん、物理的な機器を準備して、実際にアプリケーションをインストールおよび検証の上、パフォーマンスを確認する。という事も非常に重要なことだと思っていますが、出来れば、検証する前に検証するための推奨構成 (リファレンスアーキテクチャ) を事前に確認できたら。と思う方は多いのではないでしょうか。

VMware では、下記の Storage Hub リファレンスアーキテクチャーというページで各アプリケーションメーカー様や用途、業界向けの推奨構成一覧をまとめているページをご用意させて頂いております。

https://storagehub.vmware.com/t/vmware-vsan/reference-architecture/

この中で “Oracle and MySQL” をアプリケーションとして載せる場合の vSphere & vSAN の構成例やリファレンスアーキテクチャ、”Microsoft 社” の SQL Server や MS-Exchange を構築する場合の vSphere & vSAN としての構成例やパフォーマンス結果等を事前に確認することが可能です。

 

 

今回は、全ての情報をご紹介することはできませんが、例えば、データベースと言っても数多くのデータベース製品がございます。StorageHub の中の情報では、Oracle 社の Oracle データベース (12c) 、My SQL データベース、Microsoft 社の SQL Server や Mongo データベースのパフォーマンス情報等が様々な形で掲載されておりますので、色々なシチュエーションに応じた情報をご準備させて頂いております。

 

 

Oracle データベースのパフォーマンスデータの例

 

 

My SQL データベースのパフォーマンスデータの例

 

 

SQL Server データベースのパフォーマンスデータの例

 

 

Mongo データベースのパフォーマンスデータの例

 

 

パフォーマンスデータはハードウェア構成やソフトウェア構成、テスト方法等も正しく確認しないと想定しているシステムの要求と異なる結果になってしまう事もあると思いますが、Storage Hub では、ハードウェア構成やソフトウェア構成(バージョン等)、テストツール等の実行方法の記載もございますので、是非、参考にして頂ければ幸いです。

なお、上記でもご紹介している VMware vSAN に関して、2019 年 7 月にオンラインセミナーを実施させて頂くこととなりました。

(注意 : 上記、アプリケーションのリファレンスアーキテクチャ等の詳細に関する内容はオンラインセミナーでは含まれておりませんのでご注意下さい)

今回は、下記の 3 つのオンラインセミナーを実施させて頂きます。

 

外部ストレージはもう古い!! 3階層から VMware vSAN HCI への移行がもたらす効果

vSphere / vSAN オンラインセミナー 2019#4

最近では、これまでハイエンドストレージで稼働していた重要な業務が VMware vSAN をベースとした HCI に移行されている事例がいくつもあり、移行されたお客様は HCI のメリットをご体感いただいています。どんなお客様が、どのような課題を従来環境に抱えていて、それを VMware vSAN HCI がどのように解決したのか? “にわかに信じがたい、嘘のような本当の話” を実例を用いてお伝えします。

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 07 月 12 日(金) 12:00-13:00 (11:50 から受付開始)

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込みください。

講演者 : ヴイエムウェア株式会社

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:50

1. VMware vSAN 概要紹介
2. 3階層構成の課題
3. VMware vSAN 導入までの検討事項
4. VMware vSAN 導入効果

12:50-13:00

QA

 

Hyper-V 環境からの vSphere 環境への移行手法ご紹介

vSphere / vSAN オンラインセミナー 2019#5

Windows Server 2008 R2 の延長サポート期間が 2020 年 01 月 14 日と迫ってきております。次期仮想基盤として vSphere/vSAN を用いた最新 HCI 環境をご検討頂いている方向けに Hyper-V から vSphere 基盤への移行方法に関してご紹介します。

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 07 月 17 日(水) 12:00-13:00 (11:50 から受付開始)

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込みください。

講演者 : ヴイエムウェア株式会社

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:50

1. HCI 最新情報ご紹介
2. VMware vSAN 概要紹介
3. Hyper-V 環境からの移行方法に関して

12:50-13:00

QA

 

 

 

HCI 導入シェア No1 : VMware vSAN 導入事例紹介

vSphere / vSAN オンラインセミナー 2019#6

基盤更改を迎える多くのお客様にとっても、 “HCI” が選択肢に入っているのではないでしょうか。
本セミナーでは、次の基盤をご検討中の皆様に向けて、”VMware vSAN HCI” の実際の導入事例を用いて、

・どんなお客様が導入しているのか?
・どんな課題をお持ちのお客様だったのか?
・導入後にどんなメリットを得ているのか?

を解説します。

“百聞は一見にしかず” 皆様と同じ課題をお持ちのお客様が “VMware vSAN HCI” で課題を解決している実例をぜひ見つけてみてください!

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 07 月 26 日(金) 12:00-13:00 (11:50 から受付開始)

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込みください。

講演者 : ヴイエムウェア株式会社

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:50

1. HCI 最新シェア情報のご紹介
2. VMware vSAN 概要紹介
3. 海外 VMware vSAN 事例紹介
4. 国内 VMware vSAN 事例紹介

12:50-13:00

QA

では、当日のオンラインセミナーでお会いできることを楽しみにしております。

また、今後、定期的にオンラインセミナーを行う事を計画しております。

今後、取り扱って欲しい内容等がございましたら、是非、オンラインセミナーご参加時に直接、コメントを頂ければ幸いです。

VMware 内野

第3回 シュナイダー (APC) UPS と VMware vSAN はシャットダウン連携ができるんです!! ~2 Node vSAN 対応とよくある QA編~

第3回 シュナイダー (APC) UPS と VMware vSAN はシャットダウン連携ができるんです!! ~2 Node vSAN 対応とよくある QA編~

 

#第1回 シュナイダー ( APC ) UPS と VMware vSAN はシャットダウン連携ができるんです!!
~導入構成編~

 

#第2回 シュナイダー ( APC ) UPS と VMware vSAN はシャットダウン連携ができるんです!!
~電力消費量計算編~

 

#第3回 シュナイダー ( APC ) UPS と VMware vSAN はシャットダウン連携ができるんです!!
~2 Node vSAN 対応とよくある QA編~

 

 

◆はじめに

 

いつもシュナイダーUPS & vSAN 連携ブログを閲覧いただきありがとうございます。

シュナイダー エレクトリック 出口と冨田です。

前回のブログでは 広島の田中電機工業社 村上さんと中野さんに自社導入実績をもとに、機器構成と消費電力量の計算方法をご紹介いただきました。

今回のブログでは多くの方からご相談を頂いていた 「2 Node vSAN での対応状況」と「サポートされる構成」、「2 Node vSAN でよくあるQA」を紹介していきます。

 

 

1.そもそも 2 Node vSAN とは?

通常の vSAN は 3台以上の vSAN ノードを用意して vSAN クラスタを構成しますが、2 Node vSANは 2台の vSAN ノードと1台の管理用ノードで実現できる最小構成の HCI です。

管理用ノードには  Witness Appliance という vSAN ノードのマスターを判定する機能を持った仮想アプライアンスと vCenter Server をデプロイします。

構成イメージは下記の図を参照ください。

 

2.2 Node vSAN でサポートされる構成

2019年6月5日 現在、 PowerChute Network Shutdown (以下略 PCNS)は バージョン4.3になり、2 Node vSAN にも対応しています。

今回紹介する構成はよくある2パターンの構成で、1つ目は2 Node vSAN システム外部の 物理Windows サーバーにPCNSをインストールするパターン。

2つ目は2 Node vSAN システム内部の Witness アプライアンスを実装した管理ノードに仮想アプライアンスとして提供されている PCNS 仮想アプライアンスをデプロイするパターンをご紹介します。

 

◆2 Node vSAN の構成におけるポイント

PCNSを外部の物理Windowsサーバーにインストールして管理する方法とESXiホストに仮想アプライアンスとしてデプロイして管理する方法がありますが、仮想アプライアンスの場合はvSANクラスタ外の管理ノードにデプロイします。
いずれの構成もUPSが電源障害を検知すると、PCNSはvSANクラスタと管理ノードのすべてのESXiホストを安全にシャットダウンします。

※こちらで紹介する構成は UPS がシングル構成、冗長構成どちらでもサポート対象となります。

 

パターン1. 外部 の物理 Windows サーバーに PCNS をインストールする構成

 

パターン2. vSAN 管理用ノードに 仮想アプライアンス版 PCNS をデプロイ

※パターン2の構成で、電源復旧後にvSANシステムを自動起動する場合には、管理ノード上にデプロイした PCNS と Witness Appliance を ESXi の機能を用いて自動起動するように設定してください。(設定方法については下記リンクを参照)

https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/6.7/com.vmware.vsphere.vm_admin.doc/GUID-5FE08AC7-4486-438E-AF88-80D6C7928810.html

 

これで2 Node でも 3 Node以上でも、安心して vSAN を導入できますね (^^♪

 

3.2 Node vSAN 構成の Tips 集

◆vSAN 用ネットワークの構成について

vSAN ネットワーク用の NIC は 10G ネットワークで構成してください。

2 Node vSAN に限り、10G NIC 直結でも、スイッチ経由でも構成可能です。

 

◆ネットワークの組み方について

vSAN のよくある質問でネットワークの組み方について聞かれることが多いと思います。

このネットワーク部分で、世界で70名ほどしかいない vExpert-vSAN の一人である「Captain大塚」こと SB C&S 大塚正之さんのBlogに良い記事がありましたので引用させていただきました。

https://vm-fun.blogspot.com/2019/04/2-node-vsan.html

大塚さん ありがとうございます m(_ _)m
https://twitter.com/masotsuka

 

・LAN内で Witness アプライアンスに2つのIPアドレスを設定しないで構成する場合

 

・ROBO構成などのように、Witness アプライアンスに2つのIPアドレスを設定して構成する場合

 

4.参考リンク

PCNS v4.2 の2 Node vSAN 対応について

https://www.se.com/jp/ja/faqs/FA350086

 

以上で3回続けてきたシュナイダーUPS & VMware vSAN ブログも今回で最後となります。

 

これからも皆様の HCI 環境を快適に動かすための情報があれば情報展開していきますのでこれからも シュナイダー社とVMware社に乞うご期待ください!!

 

VMware Cloud Foundation でハイブリッドクラウドへ踏み出そう

Part3: 理想のSDDC環境をツールで一気にセットアップ!

ー Back Number ー

#1 「VMware Cloud Foundation (VCF) 」 をご存知ですか

#2    VCFはどんなお客様向けの製品?

#3   自動セットアップの方法とは?

#4   VCFはHPE Synergy との連携に優れている

 

日本ヒューレット・パッカード(HPE)で仮想化やハイブリッドクラウドソリューションなどのプリセールスをしている片山倫哉(かたやまともや)です。

 

連載第3回は、VCF(VMware Cloud Foundation)のセットアップ方法についてご紹介いたします。

 

前回の連載では、VCFは VMware社の理想形で構築され、さらに構築が早い!”ことをお伝えしました。では、 VCFのセットアップは実際に「どのような流れで進めていくのか」「本当に構築が早いのか??」、またSDDC(Software-Defined Datacenter)インフラを構築するにあたり、“VCFアリ”と “VCFナシ”では、どれくらい作業内容に差があるか見ていきましょう。

 

◆スクラッチでのセットアップと、専用ツールでのセットアップ◆

◇スクラッチで1個1個セットアップ◇

ホストごとに設定画面を開き、細かい部分まで手作業で設定していくという大事ではあるけれど、時間がかかって辛い仕事―――。

これらの作業を手動で実施すると1週間以上かかっていたなんてこともありますよね?

また、集中力が切れてしまい「途中1台だけミスをしまう」ことや、そのミスに気づかずに1台だけ設定が異なってしまうことで、隠れた癌のように後々カットオーバー後に性能や安定性に影響を及ぼしてしまうリスクもあります。

◇専用ツール◇

では、VCFだとどうでしょう?

VCFには専用のセットアップツールが付属しています。用意されたパラメーターシートにホスト名、IPアドレス、ライセンスキーなどを入力し、セットアップVM(Cloud Builder VMといいます)にブラウザからアップロードするだけで、各種SDDCコンポーネント(ESXivCenterNSXvSANvRealize:オプション)がVMware社の理想とする“完璧な状態”で出来上がります!

作業時間はもとより、「設計ミス」「構築ミス」から解放されます!

◇パラメーターシートの入手◇

VCFのセットアップはパラメーターシートの入手から始まります。私は前職SIerで勤務していたのでよくわかりますが、パラメーターシートというと会社ごとに書式が決まっていたり、パッと見て分かりづらいものも多かったりするのが実情ですよね。

しかし、VMware社が専用のパラメーターシートを用意してくれています!!

こういったところもVMware社は利用者(構築者)目線だと思いませんか。

 

入手方法ですが、MyVMwareにログインをして「Cloud Builder Deployment Guide」(Excel形式)をダウンロードすることができます(※)。

ファイル名:vcf-ems-deployment-parameter_VCF3.X.X.xlsx

※本稿執筆時の最新バージョンである「バージョン3.7.1」の場合、次のURLからアクセス可能です。

https://my.vmware.com/jp/group/vmware/details?downloadGroup=VCF371&productId=865

 

◇パラメーターシートの記入◇

Excelでパラメーターシートを開くと、視覚的にわかりやすいレイアウトになっていることが分かります。タブがいくつか用意されていますが、サンプルとして既にIPアドレスが入力されていますので、お客様環境に合わせた内容に調整するだけです。

 

 

◇パラメーターシートをセットアップVMにアップロード◇

 

ブラウザ(Chormeなど)から https://<CloudBuilderVM IP >:8008/  へアクセスします(注)。

「UPLOAD」ボタンをクリックし、作成したパラメーターシートをアップロードしてください。

 

(注)アクセスするアドレスはバージョンにより変わります。該当するバージョンのドキュメントをご確認ください。

◇セットアップ前の不安も払拭!自動構成チェック◇

 

実機でセットアップする際は、私自身もここで不安になりました。

それは「自分が記入したパラメーターシートに内容に誤りがないか」です。入念にチェックをしても、どうしても心配になるかと思います。

しかし、安心してください!

パラメーターシートをアップロードすると、内容に矛盾がないか、誤りがないかを確認してくれます。作業者の不安まで払拭してくれるため心強いですね。

 

 

Configuration File Validation

      ※ESXi、vCenter、NSX、vSAN、vRealize 1つ1つのパラメーターチェック

 

もちろん、問題があればきちんとエラーを表示してくれます。

また、パラメーターシートに記入した「値」のチェックだけではありません。ネットワークの疎通チェックや、ESXiハイパーバイザーが正しくセットアップしているかもチェックしてくれます。

 

※次の例では意図的にESXi側でSSH接続を無効にし、SSH接続できない状態にしてエラーを表示させました。

 

◇自動セットアップの開始(Bringing Up)◇

各SDDCコンポ―ネントのセットアップ作業は「Bringing Up」と呼ばれます。視覚的に現在進行中の作業がわかる画面デザインになっています。

◇自動セットアップの完了!◇

 

約2時間待つだけ で全てのセットアップが完了します。

無事セットアップに成功すると、緑色の枠内に待ちに待った “VMware SDDC Manager”のアクセスURLが表示されます。

 

さっそくアクセスしてみましょう!

次のスクリーンショットはVMware SDDC Managerのログイン直後の画面です。

 

◇これがVMware社理想の状態!!◇

 

「VMware社の理想」と繰り返しお伝えしましたので、それがどのような状態か気になっている方も多いかと思います。みなさまお馴染みのvCenter Server(vSphere Client)の画面も用意してみました。さすがにフルスタックというだけあって、たくさんの管理系の仮想マシンが並んでいます。リソースプールも使われていますね。

vSAN の構成ももちろんバッチリです!

ここまでで、基本的なVCFのセットアップ作業は完了です。VMware理想の設計でインフラが組まれました。

 

ESXi、vCenter、NSX、vSAN、vRealizeと、それぞれ技術書籍一冊ずつ書けてしまうものが、そのセットアップをたった1回のブログ記事で書けてしまいました。。。

この点においても、VCFのスゴさを私自身が再認識してしまったところです。

 

次回は、ここまでオンプレミス環境を中心に書いてきたVCF、クラウド適用についてご紹介します。是非ご期待ください!

 

 

片山 倫哉(かたやま ともや)

日本ヒューレット・パッカードのプリセールス部門に所属するプリセールスコンサルタント。

前職ではプログラマー、HPEでは仮想化のサポートエンジニアを経験後、プリセールス部門に転身。

技術が好きでVMware製品やMicrosoft製品の提案や、ProLiantサーバーを中心としたハイブリッドクラウドの提案などに従事。

 

タイムマシンをお持ちでない方向け仮想化基盤移行の話

皆様、はじめまして。  日本ヒューレット・パッカード(HPE)でサーバーの仕事をしています齋藤豪(さいとうごう)と申します。

突然ですが、皆様の環境には仮想化基盤はありますでしょうか。そのシステムは何年前に入れたものですか?と言うのも、古いものだとそろそろバージョンアップを考えないと不要なリスクを負うことになってしまうんですよ。

 

環境を塩漬けにしていませんか? vSphere 5.5のEOGS(End Of General Support)

例えばお使いの環境がVMware vSphere 5.5の場合、General Supportが終了し、既にセキュリティリスクが発生していると言うことができます(General Supportが終了しているため、既にセキュリティを含むパッチは提供されません)。

でも、自分は大丈夫だと思っていませんか?近年、感染すると恐ろしい被害をもたらすマルウェアの1つが流行していますが、JPCERT/CCの調査 (2018/7/30発表)によると、調査した組織のうち、35%がLockyやWannCryなどのランサムウエアの被害を経験したと発表されています。

タイムマシンをお持ちでない限り時間は遡れません。既に今日現在はGeneral Supportが終了した“黄信号”の状況ですので、お早目の更改をご検討ください。(もしお持ちの方がいたら詳しくお話聞かせください)また、vSphere 6.0 についても2020年3月にGeneral Supportが終了し、“黄信号”に入ります。なので、寿命の長い最新のvSphere 6.7へのアップデートが激しくオススメなのですが、古いサーバーだと最新のvSphereバージョンがサポートされていない場合もあります。

 

環境を塩漬けにしていませんか?(Gen8サーバの保守期限が近付いています)

今ご利用のサーバはどの世代でしょうか?

ご購入時期が2012年9月~2015年頃の場合、HPEで言うとGen8世代のサーバー(Intel Xeon E5-2600v1、v2を搭載のもの)に該当するかと思います。販売終了から5年を迎え、一般的に機器の老朽化による故障も心配ですし、保守契約が終了してしまった機器の場合はパーツ交換ができないことも考えられます。

また保守が受けられないということは、サーバに同梱されているファームウエアの改良版の提供も受けられないということになります。2018年最初には、大規模セキュリティインシデントとなった「Meltdown」 と 「Spectre」という、近年発売されたほとんどのプロセッサにおいて深刻なセキュリティホールが存在するというニュースが流れましたが覚えておられるでしょうか?ほぼすべてのデスクトップOSとモバイルOSの搭載端末に影響を与える大問題で、対策にはファームウエアのアップデートが必要になります。このような場合でも、保守切れのサーバには対策されたファームウエアがリリースされません。

安心して日々の業務を行って頂くために、またご自身のお客様のために、vSphere 6.7へのアップグレードと共に、新しいサーバーへの移行もご検討ください。

 

HPEのサーバーなら結構安心

リプレース先としては、HPEのサーバーがすごくオススメです。

リプレース先としては、HPEのサーバーがすごくオススメです。(2回目)

x86サーバーはご多分に漏れず、最新モデルの性能は結構あがっていますので、そもそもの集約効率や費用対効果の向上が見込めます。

それだけではなく、HPEサーバーならではの充実したセキュリティ機能があります。

サイバーセキュリティに関する怖いニュースが後を絶ちません。攻撃者の狙い目がネットワークからサーバーにも及び始めていることから、HPEの最新サーバーは全てファームウェアレベルでの改ざん検知・復旧機能を持っています。しかも標準搭載。無償です。

 

vSphere 6.7への移行と、どうせならもう少し楽でイケてるインフラを

肝心な移行方法につきましては、お客様環境にもよるので一概には言えませんが、HPEでも移行のお手伝いをさせて頂くことが可能です。こちらについては、後述のウェビナーでもご紹介予定です。

ここで、仮想化基盤の更改と合わせてご検討頂きたいインフラ技術についても少しご紹介します。

ストレージ専用装置はもちろん優秀ですが、コストや求められるスキルの専門性から負担になっているケースも多く見受けられます。そこで普及が進んでいるのがSDS(ソフトウェアデファインドストレージ)を用いたHCI(ハイパーコンバージドインフラ)です。めっちゃ横文字。。要はサーバーの内蔵ディスクを共有ストレージとして使う技術がかなり充実してきたというお話で、VMware vSANであればいつも仮想化環境でお使いの管理画面からストレージの管理も行えます。

そしてもちろん、HPEサーバーはお客様のシステム規模やご要件に応じて最適なものをご提案させて頂きます。コスト重視環境ならばAMD EPYC プロセッサ搭載のProLiant DL325、小~中規模環境ならProLiant DL380、サーバー数が4台以上になるような基盤や外部ストレージとの併用、仮想化しきれない環境も混在する場合はHPE Synergyがおすすめです。

単に従来型のサーバー・ネットワーク・ストレージ構成(3-Tier)をHCI 化するだけでなく、ネットワーク仮想化であるVMware NSX Data Centerや、運用監視のためのVMware vRealize製品群も取り入れたSDDC (Software-Defined Datacenter)をご希望であれば「VMware Cloud Foundation (VCF)」を検討することをお勧めします。VCFであれば、VMware Cloud on AWS に代表されるようなVMwareベースのクラウドとのハイブリッドクラウドも実現可能です。詳しくは弊社の片山の投稿を是非ご覧ください。

VMware Cloud Foundation でハイブリッドクラウドへ踏み出そう

 

ウェビナーのご案内

少々長くなりましたが、VMwareさんとHPEで共同開催するウェビナーでより詳しく解説します。

vSphere 5.5のジェネラルサポート終

今だから知りたいVMware最新情報と移行の勘

日時: 2019年06月 04日 (火)11:00 -11:45

以下のリンクよりお申込みください!

https://event.on24.com/wcc/r/1991399/6CB64B78C708EF56A0C80F5AB5C14847?partnerref=VMBlog

齋藤豪(さいとう ごう)

日本ヒューレット・パッカードのプリセールス部門に所属。HPE入社以来金融業界のお客様を担当し、現在はコンポーザブルインフラ、ハイパーコンバージドインフラの提案、ビジネス開発活動に従事。好きな音楽はMYTH&ROID。

VMware Cloud Foundation でハイブリッドクラウドへ踏み出そう

Part2: VCFのメリット

ー Back Number ー

#1 「VMware Cloud Foundation (VCF) 」 をご存知ですか

#2    VCFはどんなお客様向けの製品?

#3   自動セットアップの方法とは?

#4   VCFはHPE Synergy との連携に優れている

 

こんにちは。日本ヒューレット・パッカード(HPE)で仮想化やハイブリッドクラウドソリューションなどのプリセールスをしている片山倫哉(かたやまともや)です。

 

連載第2回は、VCF(VMware Cloud Foundation)はどのようなお客様向けの製品なのかをご説明します。

 

今回お伝えしたことは、大きく3つです!

 

  1. VMware開発者の理想形が手に入る
  2. SIerさんも嬉しい
  3. 運用中も理想形のまま維持される

 

◆ 1. VMware開発者の理想形が手に入る ◆

 

連載第1回では、VCFはハイブリッドクラウドを実現するための製品であることやVMware CloudTM on AWS も実はVCFをベースとした共通技術(アーキテクチャー)で動いていることをお伝えしました。

共通技術で稼動するシステムがプライベートクラウド上とパブリッククラウド上にあれば、もうおわかりですよね。

――――そうです。

それぞれがシームレスに連携可能になります。わかりやすい例を1つ挙げると、VCF環境にインターネット接続が整っていれば、プライベートクラウドとパブリッククラウドの仮想マシンが相互vMotionすることが可能になります。

では、もしVCFを導入していないVMware仮想化環境でプライベートクラウドとパブリッククラウドをシームレスに連携させるとどうなるでしょうか??

 

下記のようなコンポーネントを一から ”1つ1つ” 構築をしていくことになります。

これらを構築するとなると、様々なソフトウェアを設計し、セットアップし、設定項目も判断しなければなりません。各々は連動もするでしょうから、相互の動作テストも必要です。何十時間、場合によっては何百時間も必要な設計と構築作業―――。うんざりしてしまいますよね。

 

第1回でもお伝えしたとおり、VCFには専用のセットアップツールが付属します。

これで構築を行うとどうなるのでしょう??

 

なんと、 開発元が想定した“理想形”が復元される んです!!

 

先ほどのソフトウェア(コンポーネント)は担当者の設計・判断は必要なく、開発元であるVMware社の最も理想とする形にセットアップされます。せっかく予算化して調達したのですから、良いもの・理想的なもの・高品質なものを手に入れたいのは担当者にとって当たり前のこと。開発元の想定した“理想形”であれば不安もないですし、安心です。

◆ 2. SIer さんも嬉しい ◆

日本のIT現場では“SIerさん”も無くてはならない存在です。

ツールを用いたセットアップはお客様だけはなく、SIer様にもメリットがあります。

 

1つは誰でも構築できること。担当者は実行ボタンをクリックはしますが、実際にセットアップするのはツールの中にいる“ロボット”です。ヒトに判断を委ねることもほとんどありませんので、引っ張りだこの“スーパーエンジニア”でなくとも品質を一律に保ってセットアップできます。そして早い

VCFのセットアップツールは高品質なうえに驚異的な早さでセットアップしてくれます。私が検証したときはナント セットアップ時間 1時間54分 で完了しました。

自動セットアップ完了時の画面 「Bringing Up the SDDC」

vSANやNSX・vRealizeといったVMware SDDCインフラを構築したことがある方であればこれが驚異的な早さであることはお分かりいただけるはず。忙しい設計担当者(アーキテクト)の工数も大きく削減可能です。

◆ 3. 運用中も理想形のまま維持される ◆

では、設計・構築の話はここまでにして、ここからはお客様が最も気になる「運用フェーズ」の話をしたいと思います。

いきなりですが、従来のVMware環境と、理想的な形でセットアップされたVCF環境は運用にどれくらいの違いがあるか説明していきます。

 

◇従来のVMware環境◇

運用を開始し、半年、1年、2年と経過していくと、メインコンポーネントであるVMware vSphere(ESXi)やNSX、管理コンポーネントであるvCenter Server・vRealizeといった各ソフトウェアに新しいバージョンが次々とリリースされていきます。機能強化だけではなく、脆弱性に関するパッチも含まれるため、セキュリティ対策のためにも定期的なアップデートが求められます。

 

これとは逆に“バージョン塩漬け”を好まれるお客様もいらっしゃいますが、VMware製品には製品ごとにサポート期間が設けられており、「サポート切れ」予告が次々に襲ってきます。このようなシステムでは計画停止もタイミングもなかなかありませんし、後手後手でバージョンアップしていくと、各コンポーネント間の互換性チェックが疎かになったり、知らぬ間に相互連携機能が正しく動かなくなってしまう―――。

 

その結果どうなるでしょうか??

 

導入当初どれだけ完璧な状態に構築されても、実際に運用が始まり、日が経つにつれてメーカーの理想形からどんどんかけ離れていきます。

気がついたら、サポートされない組み合わせになっていた・・・なんてことも良く聞く話です。

 

参考:「VMware Product Interoperability Matrices」
https://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php

 

 

◇VCF環境◇

では、VCFを導入している環境ではどうでしょうか。

もちろん、従来環境と同様に、VCF環境でも半年、1年、2年が経過していくと、コンポーネントごとに次々と新しいバージョンがリリースされていきます。

 

しかし!

VCF環境にはバージョン管理の“救世主”として「VMware SDDC Manager」がいます。

 

覚えていますか?? Part1 でご紹介した「導入」「構成」「プロビジョニング」「パッチの適用」といった一連のライフサイクル管理を自動化して運用を大幅にラクにするツールです。

 

VCF環境はメーカーの理想形で完璧に構築されるだけでなく、お客様の運用が始まっても、SDDC Managerが理想の状態を維持してくれます。各コンポーネントにパッチがリリースされたりバージョンアップしても、「互換性を考えながら」「最適な手順で」「管理者の手を煩わせずに」最新の状態にアップデートしてくれます。従来と一線を画すこの管理手法は「自動ライフサイクル管理」と呼ばれています。

 

 

 

自動ライフサイクル管理により、理想の状態が保たれますので、運用管理者は不安なく、いつも安心して日々の運用を続けていくことができるというわけです。

 

これまでのようにバージョンアップを検討するたびに「これとこれの組み合わせは大丈夫だったかな・・・」と毎回考えないでよいと思うと、大きな重荷から解放されますよね!!

 

 

今回は、VCFを導入することにより、お客様のメリットをご紹介しました。

 

VCFはVMware開発者の理想形で構築され、それを維持し続けることができる。みんな幸せ!

 

この一言を是非、記憶に留めていただければと思います。

次回は今回取り上げたセットアップツールを解説していきます、是非ご期待ください!

 

片山 倫哉(かたやま ともや)

日本ヒューレット・パッカードのプリセールス部門に所属するプリセールスコンサルタント。

前職ではプログラマー、HPEでは仮想化のサポートエンジニアを経験後、プリセールス部門に転身。技術が好きでVMware製品やMicrosoft製品の提案や、ProLiantサーバーを中心としたハイブリッドクラウドの提案などに従事。

 

Microsoft SQL や Exchange サーバーを VMware vSAN で稼働させるリファレンスアーキテクチャのご紹介・vSphere / vSAN オンラインセミナー実施のお知らせ(2019年04月)

VMware パートナーチームの内野です。

皆さまは、システムを構築する時に、例えば、Microsoft SQL サーバー専用の環境・Exchange サーバー専用の環境の様に各システムを個別に構築しておりませんでしょうか。

もちろん、SQL サーバーの負荷が高くなってしまった時に Exchange サーバー側への影響が発生してしまうのではないか。等のご心配も多くあるのではないかと思っております。

VMware vSAN は、Oracle、SAP、MS SQL サーバー、Exchange 等の様々なビジネスクリティカルなアプリケーションを混在させて稼働させることにより、クラスタの統合が行えることができるスケーラビリティを備えています。

クラスタの統合を行う事により、運用管理負荷の減少・柔軟性の向上・ハードウェアリソースの有効活用により、結果としてトータルコストの削減に役立ちます。

今回、ご紹介する “Mixed Workloads on VMware vSAN All-Flash” では、混在するワークロードがある様な環境において、インフラ管理者が VMware vSAN をどの様に構成するべきかの助けになる構成ガイドとベストプラクティスが記載されております。

 

 

また、こちらのデザインガイドの中には、よくお問い合わせを頂くパフォーマンスに関するテスト結果や Disk Group やキャッシュディスクが破損 (Fail) した場合のパフォーマンス結果の記載もございますので、ご興味がある方はぜひ、ご一読下さい。

■ 例 : 単一の vSAN データストアグループ上で SQL Server Always On Availability Groups と Exchagne Server Database availability groups を同時に稼働させた際のパフォーマンスデータ

■ 例 : Disk Group 障害時 (18:40 前後) の SQL サーバーの動作に関するテスト結果

 

本ガイドの中には、バックアップに関する影響等に関しても記載がされております。詳しくは、是非、”Mixed Workloads on VMware vSAN All-Flash” からご興味のある内容をご確認頂ければと思います。なお、本ブログは、下記 URL ブログの内容を翻訳・抜粋・補足を追記させて頂いたものとなります。不明点に関しては、下記ブログも合わせてご確認下さい。

Mixed Workloads on VMware vSAN for Microsoft SQL Server and Exchange

 

なお、上記でもご紹介している VMware vSAN に関して、2019 年 4 月にオンラインセミナーを実施させて頂くこととなりました。

(注意 : 上記、Microsoft SQL や Exchange サーバーを稼働させる際のリファレンスアーキテクチャーの話はオンラインセミナーでは含まれておりませんのでご注意下さい)

今回は、下記の 2 つのオンラインセミナーを実施させて頂きます。

4/19 日の “vFORUM 2019 プレイバック!基礎からわかる HCI 入門” では、HCI 導入の背景や VMware vSAN の概要・特徴等を解りやすくご紹介させて頂きます。vFORUM 2019 のブレイクアウトセッションでも非常にご好評を頂いたセッションンになっております。

4/24 の “【リアルタイム実況!!】 1 時間で vSAN 初期構築はどこまできる!?” では、オンラインセミナー中に VMware のインターネット上のハンズオン環境を使って、実際に VMware vSAN の構築作業を行い、その様子をオンラインセミナー経由で中継させて頂きますので、実際の構築作業を行いたい方向けの内容となっております。

 

vFORUM 2018 プレイバック! 基礎からわかる HCI 入門

vSphere / vSAN オンラインセミナー 2019#2

 

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 04 月 19 日(金) 12:00-13:00 (11:50 から受付開始)

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込みください。

講演者 : ヴイエムウェア株式会社 奥村 奈緒美

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:50

1. HCI が定番になりつつある背景
2. vSAN 技術概要
3. やっぱり vSAN がベストな理由
4. HCI 導入にあたる不安要素を取り除こう!
5. まとめ

12:50-13:00

QA

 

【リアルタイム実況!!】1 時間で vSAN 初期構築はどこまでできる!?

vSphere / vSAN オンラインセミナー 2019#3

 

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 04 月 24 日(水) 12:00-13:00 (11:50 から受付開始)

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込みください。

講演者 : ヴイエムウェア株式会社 内野 賢二

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:50

1. 検証環境への接続/vCenter への接続
2. 検証環境の確認 / VMware vSAN の有効化
3. ノードの追加・ディスクの追加作業
4. 仮想マシンストレージポリシーの設定作業
5. 仮想マシンの作成およびディスクレイアウトの確認

12:50-13:00

QA

 

では、当日のオンラインセミナーでお会いできることを楽しみにしております。

また、今後、定期的にオンラインセミナーを行う事を計画しております。

今後、取り扱って欲しい内容等がございましたら、是非、オンラインセミナーご参加時に直接、コメントを頂ければ幸いです。

VMware 内野

VMware Cloud Foundation でハイブリッドクラウドへ踏み出そう

Part1:「VMware Cloud Foundation (VCF) 」 をご存知ですか?

 

ー Back Number ー

#1 「VMware Cloud Foundation (VCF) 」 をご存知ですか

#2 VCFはどんなお客様向けの製品?

#3 自動セットアップの方法とは?

#4 VCFはHPE Synergy との連携に優れている

 

はじめまして。日本ヒューレット・パッカード(HPE)で仮想化やハイブリッドクラウドソリューションなどのプリセールスをしている片山倫哉(かたやまともや)と申します。

昨今、パブリッククラウドやプライベートクラウドの登場を背景に、「従来型のシステムを将来に向けてどのように変化させていけばよいのか」といった相談が増えてきました。こういった性質の異なるサービスのメリットをうまく組み合わせた「ハイブリッドクラウド」というワードもメディアで取り扱われるようになり、都市部では有志によるハイブリッドクラウド勉強会なども開催されるようになってきています。

 

そんなハイブリッドクラウドを実現する1つの手段として、「VMware Cloud Foundation ™」製品があります。“VCF”(ヴイ・シー・エフ)と略されるこの製品はvExpertでもある私のイチオシであり、今後もVMwareのオンプレミス製品をお使いの方はもちろん、「VMware CloudTM on AWS」といった話題のクラウドサービスをご検討の方も理解しておかなければならない“必須科目”です。

 

HPEはVCFにおいて日本のみならずグローバルにて協業を進めており、以下のような記事も発表しております。

今回は、HPE Synergy上でVCFを検証した結果も含め、4回に分けてVCFのご紹介を行っていきます。

ご参考記事:

HPE、VMware Cloud Foundation認定のハイブリッドIT基盤を発表(ASCII.jp)

https://ascii.jp/elem/000/001/666/1666586/

 

対談 システムの自律化がクラウドの未来を切り開く(日経XTECH)

https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/18/hpe1005/

 

◆ VMware Cloud Foundation (VCF)とは?◆

 

早速ですが、VCFを一言でいうと「ハイブリッドクラウドを実現するための製品」です。

 

VMware Cloud Foundationの“ファンデーション”は化粧品のそれと同じで「土台」や「基盤」といった意味があります。つまり、VCFはVMware Cloudのベースとなっていることがわかります。意外に知られていませんが、実は先ほど挙げたVMware Cloud on AWS もVCFをベースに動いています。

 

“クラウド”という言葉が付いていますが、VCFはなんとオンプレミス環境でも利用することができます。つまり、VCFはオンプレミスでもパブリッククラウドでも利用することができる、共通技術(アーキテクチャー)なのです!!

 

―――オンプレミスでもパブリックでも?あれ、このフレーズ最近よく耳にしますよね?

はい。「ハイブリッドクラウド」です。

 

 

◆ VCFの構成要素 ◆

 

冒頭ではVCFのことを「製品」と書きました。ただ「共通技術(アーキテクチャー)」とも表現しています。しかもVMware Cloud on AWSもVCFで動いている!?

――― 一体どういうことでしょう。

 

まず、VMware Cloud on AWSについてですが、これはAWSのべアメタルサーバーにVCFソフトウェア(製品)をインストールしてユーザーに提供するフルマネージド型のクラウドサービスです。

 

理解を深めるために、より身近な製品(コンポーネント)まで掘り下げてみましょう。VCFにはよく耳にする次の製品が組み込まれています。

 

 

◆ キーとなるのは 「VMware SDDC Manager」 ◆

あれ、1個聞き慣れない製品が混じっていますね・・・「VMware SDDC Manager」。これは何者でしょう?

 

「VMware SDDC」も呼ばれる、vSANやNSX・vRealizeまで導入したソフトウェアデファインドなVMwareインフラ。これを実際に構築・運用することを考えてみてください。HCI(Hyper Converged Infrastructure)であるvSANを使っていますし、一見外部ストレージ要らずでシンプルなアーキテクチャーに感じますが、実際のところはどうでしょう?

よくよく考えてみると、面倒を見なければいけないものがものとても多い。大まかに図にしただけでもこれだけのものがあります。

 

 

これら1個1個の四角アイコンは、ハードウェアもソフトウェアもそれぞれ“バージョン”を持っています。バージョンがあるということは「バージョン管理」をしていかなければならない―――。

 

このバージョン管理を手動で行っていくのは、日常的にかなりの手間と時間が掛かります。芋づる式のバージョン互換性を紐解きながらバージョンアップしなければいけませんし、トラブルなく進めるには事前検証・調査も必要です。それなりの規模になればトラブル無しは当たり前。いかにダウンタイムを最小限に留められるかを求められる運用管理者も多いのではないでしょうか。もし、事前の調査不足や検証不足などでバージョンアップが途中で失敗したらそこでトラブルシューティングをしなければならず、更に時間を要してしまいます。損ばかりの悩ましい問題です。

※バージョンは一例です

 

vSphereはもちろん、vSAN, NSX, vRealizeをきちんと導入してソフトウェアデファインドなSDDCインフラを目指したいけど、運用が大変―――。

 

これを解決するのが「VMware SDDC Manager」です。

 

VMware SDDC Manager はVCFアーキテクチャー環境専用の運用管理ツール。VCFを構成するvSphere, vSAN, NSX, vRealizeといった各コンポーネント(ソフトウェア)の「導入」「構成」「プロビジョニング」「パッチの適用」といった一連のライフサイクル管理を自動化して運用を大幅にラクにするツールです。

 

「ライフサイクル管理??」

 

このメリットは今後本連載を通じて一つずつご紹介していきたいと思いますが、少しだけスクリーンショットをお見せします。

 

まずは導入(セットアップ)フェーズ。

既にここから自動化です。vCenter Serverのインストールはもちろん、仮想スイッチやクラスタ構成・vSANのセットアップ・設定もすべて自動。しかも、VMware社の開発エンジニアの考える「うちの製品をこう設計・構築して欲しい」という姿―――。つまり“メーカーの理想形”(*) の環境にセットアップされます。

 

*「VMware Validated Design」と呼ばれています

 

自動セットアップ画面 「Bringing Up the SDDC」

自動セットアップが終わると、VCF専用の管理画面「VMware SDDC Manager」にアクセス可能になり、ここで一連のライフサイクル管理を行っていきます。

 

VMware SDDC Manager:Dashboard

 

今回はVCFの概要についてご紹介しました。

次回は、VCFがどのようなお客様にとってメリットがあるのかをご紹介いたします。

 

片山 倫哉(かたやま ともや)

日本ヒューレット・パッカードのプリセールス部門に所属するプリセールスコンサルタント。

前職ではプログラマー、HPEでは仮想化のサポートエンジニアを経験後、プリセールス部門に転身。

技術が好きでVMware製品やMicrosoft製品の提案や、ProLiantサーバーを中心としたハイブリッドクラウドの提案などに従事。

 

vSphere 6.7 / vSAN 紹介ウェビナー開催のお知らせ

VMware パートナーチームの内野です。

3/13 (水) のお昼の時間に、下記のオンラインセミナーを開催させて頂きます。インターネットに接続出来ていれば、日本全国はもちろん、海外からでも参加できる非常にお手軽なオンラインセミナーです。

去年の vFORUM でも非常に人気のセッションだった vSphere 6.7 の最新機能紹介とやはり、お客様やパートナー様からのお問い合わせが非常に多い VMware の HCI : vSAN に関するご紹介をさせて頂きますので、是非、多くの皆様にご参加頂ければと思っております。

 

vSphere & vSAN オンラインセミナー

~ 仮想化システムの運用負荷軽減に効く!! vSphere & vSAN 最新機能と活用法をご紹介


 

本オンラインセミナーでは、vSphere や vSphere に一番最適な HCI である vSAN に関して製品のご紹介から利用用途・導入事例等様々な情報をお届けさせて頂きます。

対象 : パートナー企業様、エンドユーザー様
※競合企業、もしくは対象外と判断させていただいた方は、ご遠慮いただく場合がございます。

主催 : ヴイエムウェア株式会社

日時: 2019年 03 月 13 日(水) 12:00-13:00

費用: 無償

申し込み : こちらよりお申込み下さい

■ セミナー目次 :
=============

12:00-12:25
—————–
vSphere 6.7 What’s New – 進化した vSphere 6.7 の最新機能をご紹介

講演者 : ヴイエムウェア株式会社

(セッション概要)
今回のリリースの特徴には、管理の大幅な簡素化と効率化、組み込み型の包括的なセキュリティ、より多くのワークロードへの対応強化、ハイブリッド クラウド関連機能の強化があります。本セッションでは、それらを実現する為に実装された VMware vSphere 6.7 の新機能と拡張された機能について解説します。

12:25-12:50
—————–
vSAN 概要紹介

講演者 : ヴイエムウェア株式会社

(セッション概要)
サーバにコンピューティング機能とストレージ機能を統合したシンプルな構成の仮想化基盤として、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の普及が急速に進みつつあります。仮想化システムの運用管理の負荷にお困りのお客様や、仮想化システムの更新を検討中のお客様に最適な VMware の HCI : vSAN に関して、概要および利用方法をご紹介させて頂きます。

12:50-13:00
—————–
Q&A


 

では、当日のオンラインセミナーでお会いできることを楽しみにしております。

また、今後、定期的に vSphere や vSAN 等のオンラインセミナーを行う事を計画しております。

今後、取り扱って欲しい内容や VMware のオンラインセミナーで発表してみたい等のご意見がございましたら、お気軽にご意見を頂ければ幸いです。

 

VMware 内野

VMware NSXとTrend Micro Deep Securityで実現する仮想化セキュリティの最適化(12)

Cross-vCenter NSX 環境における Deep Security の構成ベストプラクティス

 

トレンドマイクロ VMware テクニカルアライアンス担当 栃沢です。

 

私の役割の 1つとして、お客様毎の VMware 仮想環境とお客様の要望に対して、Deep Security をどのように導入するのが最適かをご提案させていただく、というものがあります。

その中で 2018年にいくつかのお客様からご相談をいただいたのが、Cross-vCenter NSX 環境における Deep Security の導入についてでした。

データセンターが複数にまたがっている場合には、vCenter Server の Block もデータセンター毎に配置されることが多く、Cross-vCenter NSX を利用して仮想マシンの一元管理と障害時のスムーズなデータセンター間移行を実現したいというニーズが増えてきているようです。また、同一データセンター内でも管理上 vCenter Server を分けているケース(開発環境と本番環境の分割管理)もあり、運用フェーズに応じて仮想マシンを移行していきたいというケースもあるようです。

 

そこで今回は Cross-vCenter NSX 環境において Deep Security を導入する場合のユースケースをご紹介したいと思います。

 

Cross-vCenter NSX 環境について改めて整理してみる

まず、Cross-vCenter NSX 環境について改めて整理をしてみましょう。

  • 同一の Platform Services Controller(PSC)配下に各データセンターの vCenter Server が配置され、各 vCenter Server が同一 SSO ドメインに属していること。
    vSphere 6.7 の場合は、Embedded PSC もサポートされていますが、Deep Security との連携とは直接関係がないため、言及は割愛しています。)
  • 各 vCenter Server で拡張リンクモード設定が行われていること。
    拡張リンクモードにより複数の vCenter Server Block のインベントリ情報を一元管理することができるようになります。
  • Cross-vCenter NSX 設定により NSX サービスも vCenter Sever を跨いだクラスタで一元管理できること。
    Cross-vCenter NSX 設定時に vCenter Server に紐づく NSX Manager のどちらをプライマリロールとするかを選択する必要があります。
    ※ ネットワークの拡張においては、各 vCenter Server Block のクラスタ間のオーバレイネットワークが同一セグメントで拡張されるようにする必要があります。
    ※ 物理的にデータセンターが分かれている場合は、ユニバーサル分散論理スイッチを展開して L2 ネットワークを拡張する必要があります。同一データセンターで各 vCenter Server 配下のクラスタ上に展開されている分散スイッチ上のネットワークアドレス体系が同一の場合(同一のネットワークスイッチ群に接続されている)場合には、ユニバーサル論理スイッチの展開は不要となるでしょう。

 

Cross-vCenter NSX 環境における Deep Security 構成のベストプラクティス

ここからはサンプルのデータセンター構成(2つのデータセンターにそれぞれ vCenter Server、NSX Manager が構築されている Cross-vCenter NSX 環境)で Deep Security を導入する際のベストプラクティスを解説していきたいと思います。
Cross-vCenter NSX 環境で Deep Security を導入する場合には、プライマリとして動作するデータセンター(以下の図ではデータセンター A)に Deep Security Manager(DSM)を配置することを推奨します。

Cross-vCenter NSX 環境に限らず、Deep Security と VMware NSX との連携にあたっては DSM、vCenter Server、NSX Manager の連携が非常に重要となります。
以下のような三角形のようなイメージでのコネクションにより、インベントリ情報の共有、ポリシー連携などが実現されます。
(ポリシー連携の詳細については、第6回ブログをご参照ください。)Cross-vCenter NSX 環境で DSM を連携する際には、データセンター A の vCenter Server / NSX Manager、データセンター B の vCenter Server / NSX Manager それぞれと接続設定をする必要があります。(拡張リンクモードで接続されているとしても、DSM はあくまで vCenter Server Block がそれぞれ独立して存在するものとして連携します。)
連携設定後、DSM の管理コンソールからは vCenter Server Block が両サイト分表示されることになります。

サンプル構成のように、DSM を片方のサイトに設置して、両サイトの vCenter Server 配下の仮想マシンを統合的に保護することによって、データセンター A からデータセンター B へ vCente Server 跨ぎで Enhanced vMotion した場合でも自動的に Deep Security のセキュリティ保護を継続することができます。
実際には、Enhanced vMotion した際には移行先の vCenter Server 上では新たな仮想マシンが生成されたように見えるため、その仮想マシンに新たなUUID が付与されたと認識して、NSX セキュリティポリシーが自動的に適用されて、合わせて Deep Security ポリシーも有効化される動作となります。
(Deep SecurityのポリシーとNSXセキュリティポリシーの関係については、第6回ブログをご参照ください。)

ここで、「なぜ、DSM を vCenter Server と同様に両サイトに置かないのか?」という疑問が出てくることでしょう。
その理由は、DSM がその管理配下に入る Deep Security Agent(DSA)、Deep Security Virtual Appliance(DSVA)をどのように管理するかということに関係してきます。

Deep Security では DSA、DSVA の保護に問わず、仮想マシン毎に割り振るべきポリシーを管理しており、その仕組みに ”フィンガープリント” を利用しています。
DSA または DSVA の保護対象になる仮想マシンは、DSM の管理配下で有効化処理をされた時点で仮想マシン毎に固有のフィンガープリントを発行され、一意に管理されます。(コンバインモードで保護されている仮想マシンは、DSA と DSVA 双方のフィンガープリントを保持します。コンバインモードについての詳細は、第9回ブログをご参照ください。)フィンガープリントを保持することにより、対象の仮想マシンは必ず一意の DSM に紐づくことが保証され、vMotion などにより他の環境に移動した際にも、勝手に他の DSM の管理下に入ってしまうことを防ぐためにセキュリティ的なプロテクトをかけることができます。(フィンガープリントは、仮想マシンに対する無効化処理を行い、なおかつ、DSA の場合にはエージェントが保持しているフィンガープリントを手動でリセットしない限り削除されません。)

上記のように、Deep Security は VMware vSphere / VMware NSX の仕組みとは別に独自の仕組みによって、DSM と保護対象である仮想マシンをセキュリティ保護する DSA / DSVA との間で各仮想マシンを一意に管理しているため、Cross-vCenter NSX 環境で DSM を利用する場合には、DSM はどちらかのサイトにだけ配置して、各 vCenter Server、NSX Manager と連携をすることが運用面からも最適と考えられます。

 

vCenter Server Block に対応して DSM を配置した場合の留意点

もし、DSM をデータセンター B にも配置して、vCenter Server Block と対になる形で構成したい場合には、前述の通り、Deep Security は VMware vSphere / VMware NSX の仕組みとは別にフィンガープリントにより DSM と DSA が一意に紐づいていることから、Enhanced vMotion を実行する仮想マシンに DSA がインストールされている場合、移行先の vCenter Server 配下のクラスタで有効化されたとしても、DSA のフィンガープリントが移行元の DSM となっているため、正常に保護を行うことができなくなります。正常に有効化をするためには、Enhanced vMotion 実行後に DSA のリセット処理を行う必要があります。この処理は、仮想マシン上から手動にて実行する必要があります。

また、いくつかの機能については、DSM 側で情報を保持して機能を提供しているため、以下の制約が発生します。

  • 各サイトにおいて、それぞれ同一の DSM 上のポリシー、vCenter Server / NSX Manager の NSX セキュリティポリシー / セキュリティグループを設定しておく必要がある。
  • 推奨設定の検索の結果、変更監視のベースラインが移行元 DSM から移行先 DSM へ引き継がれない。(推奨設定の検索、ベースラインの新たに構築を実施する必要がある。)

 

Cross-vCenter NSX 環境で Deep Security 連携する場合の制約事項

ベストプラクティスに則った構成であっても、いくつかの制約事項があります。

  • 移行元の vCenter Server 配下で DSA が有効化されていなかった仮想マシンが、Enhanced vMotion した場合には、移行先の vCenter Server で起動したタイミングで、DSA の有効化が自動的に行われます。(NSX セキュリティポリシーによって、新しい UUID を付与された仮想マシンが起動したと認識して、Deep Security ポリシーを含めたサービス適用を行うため。)
  • DSVA で変更監視を行っている場合、変更監視のベースラインマッチングを行うエージェントデータベースを移行できないため、ベースラインを新たに構築する必要がある。

 

少し複雑な内容だったかもしれませんが、ご理解いただけましたでしょうか?
基本的には、以下の点を抑えて設計をいただければ、正しい設計をいただけるのではないかと思います。

  • DSM は vCenter Server / NSX Manager とそれぞれの Block 毎に連携設定を行う。
  • DSM と DSA / DSVA は仮想マシン毎にフィンガープリントによって一意に紐づいている。
  • 構成に応じた制約事項、留意事項があることをあらかじめ理解しておく。

 

執筆者:
トレンドマイクロ株式会社
エンタープライズSE本部
セールスエンジニアリング部 サーバセキュリティチーム
シニアソリューションアーキテクト / VMware vExpert
栃沢 直樹(Tochizawa Naoki)

 

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