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月別アーカイブ: 2020年7月

第 3 回 かゆいところに手が届く、vSphere 7/vSAN 7最新情報!【HPE】

みなさんこんにちは!

日本ヒューレット・パッカード株式会社(HPE)の橘孝祐(たちばなこうすけ)です。

前回vSphere 構成を組むうえでのハードウェア要件として意外な注意ポイントである「ブートデバイス」についてご紹介しました。

今回は vSAN 7.0 の HPE サーバー対応状況と認定構成である vSAN ReadyNode 構成の紹介、そしてファームウェアやドライバのチェック方法についてご紹介いたします。

Backnumber

第1回 VMware vSphere 7待ちに待った メジャーアップデート速報!【HPE】

第2回 vSphere 7.0 時代のESXiブートデバイスの選び方【HPE】

第3回 vSAN はファームウェアとドライバのチェックを忘れずに!!【HPE】

■ vSAN 7.0 対応 HPE ハードウェア

vSAN には、VMware 社から認証されている vSAN ReadyNode 構成と、認証 Component を組み合わせる Build Your Own 構成があります。

ここでは、vSAN ReadyNode 構成をメインにご紹介します。HPE では、vSAN 7.0 に対応した多数の vSAN ReadyNode 構成を展開しており、7/6時点で171件もの構成が認定されています。

対応サーバーの種類としては、汎用的なラックマウントサーバーで Intel 製 CPU 搭載の HPE ProLiant DL360 / 380 Gen10 を始め、高集約型の HPE Apollo シリーズ、AMD 製 CPU 搭載の HPE ProLiant DL325 Gen10/Gen10 Plus や DL385 Gen10/Gen10 Plus にも数多くの構成が認定されています。

どのような構成が vSAN ReadyNode 認定されているかは、以下の手順で確認することができます。

    1. HCL サイトにアクセスhttps://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php?deviceCategory=vsan
    2. “リリースタイプ” から ESXi 7.0 (vSAN 7.0)、 “ベンダー”に Hewlett Packard Enterprise を選択して検索
    3. vSAN 7.0 対応の HPE vSAN ReadyNode 構成がリストで出力されるため、要求スペックに合わせたモデルを選択

図1. vSAN ReadyNodeのHCLサイト

また、vSAN ReadyNode 構成はルールに従ってカスタマイズすることが可能です。

必ずしも希望スペック要件が vSAN ReadyNode 構成にぴったり当てはまるとは限りらないため、下記 vSAN ReadyNode 構成のカスタマイズルールに従ってコンポーネントを変更することで、よりお客様環境にマッチした vSAN 環境を提供することが可能です。

vSAN ReadyNode 構成カスタマイズ ルール(VMware KB)

https://kb.vmware.com/s/article/52084?lang=ja

 

図2. vSAN ReadyNode のカスタマイズルール

図2は URL 先の VMware KB をまとめたものになりますが、アレイコントローラー以外は基本的に変更可能となります。ただし、変更可能なコンポーネントにも注意点があり、より上位のモデルにすることが必要となります。

例:HPE 1.6TB 12G SAS MU SFF SC DS SSD → HPE 1.6TB 12G SAS WI SFF SC DS SSD

上の例では MU → WI とパフォーマンスクラスが上がっているため変更が可能になります。

■ vSAN ReadyNode のチェックポイント  ーコンポーネントのファームウェアー

vSAN ReadyNode ではアレイコントローラーとディスク(HDD・SSD・NVMe)に関して適切なファームウェアを使用する必要があります。今回は、各コンポーネントの適切なファームウェアの検索方法をご紹介いたします。

ファームウェア確認が必要なコンポーネントに関しては、先ほどの vSAN ReadyNode と類似した個別の HCL サイトから検索することができます。

    1. vSAN 認証コンポーネントの HCL サイトにアクセスhttps://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php?deviceCategory=vsan
    2. “検索対象”、 “バージョンタイプ”、 “ベンダー”等を指定して検索
    3. “検索結果”をクリックし、ファームウェア要件を確認

図3. vSAN 認定コンポーネントの HCL サイトキャプチャ①

 

図4. vSAN 認定コンポーネントの HCL サイトキャプチャ②

キーワードに “モデル名”や “型番”を入れて検索することも可能です。ディスクの場合はファームウェアの最小要件が書かれており、これより新しいファームウェアであれば OK となります。

例:最小要件 → HPD1 , 現在のファームウェア → HPD4 はOK


図5. vSAN 認定コンポーネントの HCL サイトキャプチャ③

 

アレイコントローラーの場合はファームウェアバージョンが決まっている点に注意します。ファームウェアだけでなく、対象となるデバイスドライバも確認することが重要です。

 

今回は vSAN 7.0 対応 vSAN ReadyNode 構成、そしてファームウェアの確認方法についてご紹介しました。

次回は、今回の続きとして HDD / SSD やアレイコントローラーといったコンポーネントのファームウェアをHPEサーバーに適用する方法、そして新機能である vSphere Lifecycle Manager (vLCM) についてご紹介する予定です。

次回のブログ更新をお楽しみに!

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橘 孝祐(Tachibana Kousuke)

日本ヒューレット・パッカード株式会社(HPE)でHPE ProLiant Server シリーズを中心とするサーバー製品を担当。主に VMware 仮想化ソリューションと組み合わせたプリセールス活動に従事。

第 2 回 かゆいところに手が届く、vSphere 7/vSAN 7最新情報!【HPE】

みなさんこんにちは!

日本ヒューレット・パッカード株式会社(HPE)の橘孝祐(たちばなこうすけ)です。

前回は速報として VMware vSphere 7.0の HPE サーバーの対応状況や Custom ISO の公開、新機能一覧などをご紹介しました。今回は vSphere 構成を組むうえでのハードウェア要件として意外な注意ポイントである「ブートデバイス」についてご紹介いたします。

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第1回 VMware vSphere 7待ちに待った メジャーアップデート速報!【HPE】

第2回 vSphere 7.0 時代のESXiブートデバイスの選び方【HPE】

第3回 vSAN はファームウェアとドライバのチェックを忘れずに!!【HPE】

 

■そもそも vSphere の構成を組むうえでチェックすることは?

vSphere の構成を組む際の最小ハードウェア要件は下記になります。

https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/7.0/com.vmware.esxi.install.doc/GUID-DEB8086A-306B-4239-BF76-E354679202FC.html

以上の内容をまとめると、

  • 2 コア以上のCPU
  • 8 GB以上のメモリ
  • ブートデバイスとして、USB/SD デバイス用に 8 GB以上、HDD/SSD/NVMe などのデバイスタイプ用に 32 GB以上

となります。CPU とメモリに関しては、一般的に仮想マシンを動かすために用意するハードウェアで気にすることはほとんどなく、vSphere のハードウェア要件は非常にハードルが低いです。

一方で、ブートデバイスに関してはスタンダードな HDD/SSD での RAID 構成であれば特に最小要件を意識しないかもしれませんが、ESXi のブート領域専用であれば価格の安い USB ドライブや SD カードをブートデバイスとして選定されている方も多いかと思われます。

■USB/SD フラッシュデバイスにおける推奨は 32 GB

USB ドライブや SD カードといったフラッシュデバイスをブートデバイスとして利用する場合の最小ハードウェア要件は 8 GB 以上ですが、VMware としては 32 GB以上を推奨しており、HPE としても 8 GB のフラッシュメディア製品が販売終了予定となっています。

図1. ESXi のフラッシュメディアブート製品

フラッシュメディアにおいて 32 GB 以上を推奨する理由としては以下の2つがあります。

  1. ROM データ領域としての ESX-OS Data 領域を十分に確保するため
  2. 将来的な追加モジュールに備えて Boot bank 領域を確保するため
  3. ブートデバイス自体の書き込み容量に余裕を持たせ、デバイス単体の寿命を延ばすため

聞きなれない言葉もあるかと思いますので、順を追って説明していきます。

まず、ESXi 7.0 ではシステムストレージレイアウトが図2のように変わっています。コアダンプやスクラッチと個別に分かれていたパーティションから、ESX-OS Data 領域として統合的に確保され、この中でコアダンプやスクラッチ機能の読み書き領域として使用されます。USB ドライブや SD カードの場合は ESX-OS Data 領域が ROM データ専用となり、RAM データはメモリ(DIMM)上に構成されます。図3 のように system boot 領域や Boot bank 領域を除いた残りのデータ領域が ESX-OS Data 領域として割り振られており、ROM データ領域として十分に確保するには 32 GB 以上が推奨となります。

図2. ESXi 7.0 のシステムストレージレイアウト (VMware vSphere blogより)

https://blogs.vmware.com/vsphere/2020/05/vsphere-7-esxi-system-storage-changes.html

また、メディアサイズによって Boot bank 領域が 500MB, 1GB, 4GB と可変になります(図3)。Boot bank 領域が最大の 4GB となるのが 32GB 以上のメディアサイズとなるため、今はまだ予定がなくとも今後の機能拡張に備えて Boot bank 領域の容量を十分に確保しておくことが推奨されます。

特に、NSX-T や NVIDIA GPU を利用する場合は、ドライバ関連のフットプリントが大きいために Boot bank 領域の容量が枯渇してしまうといったトラブルが私の知るお客様でもいくつか見られています。vSphere 7.0 では Boot bank 領域の容量は増えておりますが、USB/SD フラッシュデバイスを利用する場合は注意が必要です。

【参考】https://docs.vmware.com/jp/VMware-NSX-T-Data-Center/2.5/installation/GUID-8490FFB5-7B76-4EDC-B1A3-6CC4E63C5098.html

図3. ESXi 7.0 でのメディアサイズとパーティションの関係 (VMware vSphere blog より)

https://blogs.vmware.com/vsphere/2020/05/vsphere-7-esxi-system-storage-changes.html

さらに、USB ドライブや SD カードはフラッシュデバイスのため、SSD と同様に書き込み回数や保持期間がある程度定まっています。書き込み領域に余裕のない状態が続くと、同じフラッシュ領域に対する書き込みの割合が増し、結果としてフラッシュデバイスの寿命を早めることになります。

以上の3つを踏まえて、ESXi のブートデバイスとしてフラッシュメモリを利用する場合は 32GB 以上を選択することを推奨いたします。

■本命はノート PC でも利用されるM.2 SSD

USB ドライブや SD カードは価格が安い反面、ログを保存する領域であるスクラッチ領域がメモリ(DIMM)上に作成されます。メモリは揮発性のため、電源障害などで電力供給がストップした場合や再起動がかかってしまうとスクラッチ領域が消えてしまい、スクラッチログからのトラブルの原因調査ができなくなります。

かといって、通常の HDD や SSD を選択すると、サーバーのディスクベイを消費してしまううえ、ブートデバイスを冗長化(ミラーリング)すると、vSAN の場合にはディスクコントローラー(RAIDコントローラー)をブート用と vSAN データストア用とで 2 枚用意せねばならず、コストやスペース的な課題もありました。

こちらの課題に対する“本命”としては、ノート PC で使われる 「M.2 SSD」 と言われています。図4 のような、板ガムのようなメモリのような小型の SSD です。これにより USB/SD のスクラッチ領域の問題も回避しながら、サーバーのディスクベイをブート用に余計に消費する HDD/SSD ハードウェアRAIDを組むことなく、空いたディスクベイの分をさらなるディスクの拡張スロットとして使用することが可能になります。

USB/SD, HDD/SSD 両者のデメリットをうまく吸収し、かつ価格も比較的安価にすませることができる M.2 SSD ブートデバイス。気になる冗長化(ミラーリング)についても、数か月後の 2020 年秋ごろには HPE ProLiant サーバー用の RAID キットもリリースいたします。

図4.M.2 SSD デバイス

今回は vSphere 7.0 構成を組むうえで重要なハードウェア要件であるブートデバイスについてご紹介しました。

次回は、vSAN 7.0 対応の HPE ハードウェアに関してご紹介する予定です。次回のブログ更新をお楽しみに!

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橘 孝祐(Tachibana Kousuke)

日本ヒューレット・パッカード株式会社(HPE)で HPE ProLiant Server シリーズを中心とするサーバー製品を担当。主に VMware 仮想化ソリューションと組み合わせたプリセールス活動に従事。

 

All NVMeに対応したVxRail

皆様こんにちは!株式会社ネットワールドの Dell EMC 製品担当です。

連載 3 回目は「All NVMe に対応した VxRail」についてご紹介したいと思います。

さて、みなさん、NVMe ってもうご存知ですよね?
まだ不安な方はこちらをご確認ください。

今まで VxRail はキャッシュだけ NVMe でしたが、約半年前にリリースされた VxRail4.7.4xx から All NVMe に対応した新機種が 2 つ発表されています。今日は改めて All NVMe 対応のハードウェア「E560N/P580N」をご紹介致します。

E560N

Dual-Soket、All NVMe の 1U アプライアンス

※E560 が All NVMe に対応したとイメージしてください。

 

 

E560N はまさに省スペースでハイスペックとなるので様々な用途がありそうですし、兄弟機の E560 はまさにネットワールドでも不動の一番人気のモデルです。

 

P580N

Quad-Soket、All NVMe の 2U アプライアンス

 

 

P580N は Quad も何に使うの?という疑問を持たれた方もいるかと思います。

実はこの超ハイスペックの利用用途はずばり、「SAP HANA」での利用を想定しています。
すでに SAP HANA の HCI として運用できる事がいち早く認定されています。

https://www.sap.com/dmc/exp/2014-09-02-hana-hardware/enEN/hci.html#recordid=2173

これにより HCI のメリットを享受する形で SAP HANA を HCI 基盤で安心・安全に稼働させることが可能になります。

P580N に関しては Quad 対応ということで今までの VxRail になかった全く新しいハードウェアになりますので、ハードウェア構成に関してもご説明させて頂きます。

搭載可能な CPU はハイエンドモデルということもあり、Intel Xeon 型番 :  52XX~82XX を構成可能で 35 種類 (2020 年 6 月現在) とハイエンドモデルでありながら柔軟な選択が可能です。

E560N に関しては E560 の筺体を採用し、対応ドライブが SAS から NVMe に変更されている点以外は大きな変更点はありませんので、Intel Xeon 型番 :  32XX~82XX までさらに幅広い選択が可能で 54 種類 (2020 年 6 月現在) とさらに構成パターンが増えています。

VxRail は比較的ハードウェア構成が制限されがちな HCI アプライアンスでありながら、ハードウェアの選択が非常に多いというメリットがありますが、新機種になってもそのコンセプトは継続しているという事になります。また、非常に選択肢が多いハードウェア構成とソフトうウェアを一元的にサポートできるという事も管理者の皆様には非常に安心ではないでしょうか。

そして気になる NVMe SSD ですが、E560N と P580N で同じ容量のドライブを提供致します。

 

キャパシティ用ドライブ(E560N/P580N共通)
Intel 1TB NVMe RI
Intel 4TB NVMe RI
960GB NVMe Datacenter RI
3.84TB NVMe Datacenter RI

 

最大で 4TB を提供しますので E560N は 1 ノードあたり 32TB (4TB×8) 、P580N は 1 ノードあたり80TB (4TB×20) が最大容量となります。

 

続いてキャッシュについては以下の通りとなります。

 

キャッシュ用ドライブ(E560N/P580N共通)
1.6TB NVMe Mix Use
375GB Optane NVMe(P4800X)

 

All NVMe モデルなのでキャッシュも当然 NVMe なのですが、もう一つ “Optane” のオプションが選択出来ます。

 

Intel Optane は実はキャッシュ用として従来の VxRail でもサポートしていましたので新規対応ということではございませんが、あまり聞いたことがないという方が多いのではないでしょうか?

 

Intel Optane は、Intel 社と Micron 社が共同開発した「3D Xpoint」を採用した SSD であり、従来の NAND フラッシュと比べて耐久性と性能に優れている製品となりまし、VxRail が採用している VMware vSAN でも非常にパフォーマンスが発揮されることが期待されます。

 

今回サポートされているキャッシュ用ドライブのスペックで比較してみましょう。

 

レイテンシは 3 倍、書込耐久性を表す DWPD (Drive Writes Per Day) は 12 倍と圧倒的な差が出ています。

 

キャッシュ用ドライブはアクセス頻度が高いので当然性能面、耐久性が高いというのが求められますが、まさに Intel Optane は VxRail にうってつけと言えるでしょう。

 

とここまではスペック上でのお話をしてまいりましたが、やはり気になってくることがありますよね。そうです、実際に VxRail で Intel Optane を搭載したらいったいどれくらいの性能が出るのでしょう!と。

 

オールフラッシュモデルであり、不動の一番人気モデルであるEシリーズの E560F に Optane をキャッシュとして搭載したらどれくらいの性能が出るのか?とか考えていたらいつのまにか実機を用意していました。。。。

 

【開梱の儀】

【Optane 外観】

 

 

次回 Part4 では Intel Optane をキャッシュドライブで利用するとどれくらい性能が出るのか?をネットワールドが誇る優秀な SE が検証した結果を大公開します。

なお、VxRail の詳細を知りたいと思われた方は、「EVOLVE ONLINE」にご登録・ログインいただくことで、説明動画および資料がダウンロードできます。是非、アクセスしていただけますと幸いです。

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また、「EVOLVE ONLINE」では様々なコンテンツを提供しております。お客様の抱えられている課題に対する解決策がきっと見つかると思います。

 

ぜひ次回の更新をお楽しみに!