Home > Blogs > Japan Cloud Infrastructure Blog


次世代アーキテクチャのモジュラー型サーバの VCF での活用 ~PowerEdge MX のご紹介~

こんにちは! Dell EMC でパートナー様担当の SE をしている石塚です。ご存知の方々はお久しぶりです!こちらでも宜しくお願いします!!

さて、これまでの 3 回で吉田から Dell EMC のクラウドソリューション Dell Technologies Cloud のコンセプトや概要を高橋から VMware Cloud Foundation On VxRail についてご紹介させて頂きましたが、最終回の 4 回目は私から VMware Cloud Foundation と組み合わせられる面白いアーキテクチャを持った弊社の PowerEdge MX についてご紹介させて頂きます。

 

そもそも PowerEdge MX とは何ぞや?

ご存じではない方も多いと思いますので、まずは PowerEdge MX についてご紹介します。

PowerEdge MX は様々なコンポーネントを柔軟に組み替えたりすることができる「コンポーザブルサーバ」と言うジャンルに属した最新サーバーです。見た目はブレード ? と思われる方も多いかと思いますが、中身は旧来のブレード型サーバとは異なる優れた機能・特徴を持ち合わせております、下記に PowerEdge MX の機能・特徴に関してご紹介させて頂きます。

図 1 : PowerEdge MX 外観

 

〇シャーシのシングルポイント&ボトルネック問題を解消!

vSphere をご利用の皆様であれば、サーバーをクラスタ化して、vSphere HA 等での機能で、サーバー単体の可用性を高めている場合が多いのではないかと思います。しかし、ブレードサーバーによるミッドプレーン問題が発生してしまった場合には、サーバーをクラスタ化しても、ブレードサーバー内の全てのサーバーを停止しなくてはいけないため、システムの完全停止が必要になってしまいます。

ブレード型サーバのミッドプレーン問題とは、 シングルポイントフェイルとして停止を伴うメンテナンスが必要になったり、時間と共に陳腐化してボトルネックになってしまう問題のことです。

PowerEdge MX は、旧来のブレード型サーバではしばしば問題となっていたミッドプレーンに関する問題を解消しています。PowerEdge MX にはいわゆるミッドプレーンと呼ばれるものはありません。 サーバコンポーネントとバックエンドコンポーネント(ネットワークスイッチ等)が下記の図の通り、直接接続するアーキテクチャになっているためです。

図 2 : ミッドプレーン付きの従来モジュールとサーバーとスイッチモジュールを接続する直交コネクタ形状の比較

このおかげで、旧来のブレード型サーバで発生していたようなミッドプレーン故障による仮想サーバーの全停止メンテナンスはありませんし、ミッドプレーンの限界速度によるボトルネックも生じません。

例えば、ミッドプレーン障害(シングルポイントフェイル)を懸念して、管理ドメインとワークロードドメインを複数のシャーシに分散配置するようなことは不要です。1つのシャーシに管理ドメインとワークロードドメインを集約しても安心してご利用頂けます。また、NVMe や今後リリースされる高速デバイスが vSAN にサポートされて活用したとしても、ミッドプレーンがボトルネックになることは回避できます。長期的に変化しながら運用できるシステムになり得ることはご理解頂けると思います。

〇刻々と進化するアーキテクチャを取り込むことが出来る

例えば、vSphere 6.7 では NVMe をサポートされるようになったり、GPU が割り当てられた仮想マシンも vMotion 出来る様になりました。その様な最新デバイスやアクセラレータコンポーネントも、「この時点」で想定していなかったデバイスだったとしても、バックエンドコンポーネントに直接接続することで取り込むことができる様になっています。

また、将来的には、今後リリースされてくる様々な新しい技術 / デバイスをそのスペックを阻害することなく取り入れることができます。

これは PowerEdge MX の設計理念にある、コンピューティングやストレージのリソースを細分割して共有プールを作成し、必要に応じてリソースを拡張性のあるファブリックで接続して割り当てる、と言うキネティックアーキテクチャが実現しています。

このキネティックアーキテクチャを採用している PowerEdge MX は VMware Cloud Foundation や vSAN 等のスケールアウトが容易に行えるプライベートクラウド基盤に最適なハードウェアと言えるのではないでしょうか。

VMware 社も NVMe や GPU 等の最新ハードウェアへの対応を進めておりますが、PowerEdge MX のシャーシは 3 世代に渡るサーバコンポーネントをサポートしておりますので、今後、vSphere のバージョンアップによって最新ハードウェアを vSphere がサポート可能になった場合に、そのままの PowerEdge MX のシャーシで、最新ハードウェアを利用することができます。

よくあるケースとして、導入後に新しい CPU /チップセットが登場したときもシャーシに空きスロットがあれば、そこへ新しいサーバコンポーネントを組み込むことで運用システムへ取り込むことができます。 そして、PowerEdge MX は次世代アーキテクチャとして策定が進んでいる Gen-Z を想定したアーキテクチャでもあります。

図 3 : ユニバーサルプロトコルにより、すべてのコンポーネントが直接通信可能

Gen-Z は Dell EMC や VMware 社等、様々なベンダーが一丸となって取り組む、次世代コンピューティングアーキテクチャです。例えば GPU などのアクセラレータや SCM などのコンポーネントをプール化し、必要に応じてサーバコンポーネントへ割り当てることができるようになります。

PowerEdge MX は Gen-Z を前提としているため、直接接続アーキテクチャになっていると言うわけです。つまり PowerEdge MX は次世代 Ready! なコンポーザブルサーバーなのです。

〇シンプルな管理ツール

PowerEdge MX には冗長化された管理コンポーネント ( OpenManage Enterprise Modular : OME Modular ) が標準搭載されています。この管理コンポーネントを使って、PowerEdge MX シャーシ、サーバコンポーネント、ネットワークコンポーネントなどを一元的に管理することができます。また、PowerEdge MX 以外のサーバやネットワークスイッチなどがある場合にも同様に統合管理ツール (OpenManage Enterprise) から一元的に管理することができます。

また、vCenter Server のプラグインである OpenManage Integrated VMware vCenter(OMIVV)にも PowerEdge MX は対応しているので、「vSphere の管理」と言う視点でも vCenter から一元的にシンプルな管理を実現できます。

図 4 : Open Manger Enterprise を利用した統合管理

PowerEdge MX のセットアップや管理は全て管理コンポーネント(OME Modular)上の GUI(日本語)で行うことができます。CLI フリーです!初めて見る方でも直観的に分かる GUI、シンプルなセットアップウィザードで迷うことなく順番にサーバ設定、ネットワーク設定を行うことができます。これにより運用はかなり容易になると思います。

もちろん、サーバの管理は基準となるサーバを「テンプレート化」することができるので、同一用途のサーバの複数台のセットアップも非常に簡単です。!このアーキテクチャと VMware Cloud Foundation や VMware vSAN などの「スケールアウト」アーキテクチャを組み合わせることで拡張時の TCO を削減することができます。

〇vSAN Ready

スケールアウトがしやすい管理性を持っているため、PowerEdge MX は VMware vSAN との親和性が非常に高いです。その最大のポイントはディスク搭載のアーキテクチャにあります。 まず、起動ディスクにフロントディスクベイを消費する必要がありませんブート専用デバイスである BOSS (Boot Optimize Storage Solution) があるからです。この BOSS のおかげで、全ディスクスロットを VMware vSAN  のために活用できます。

そして、1 サーバコンポーネントあたり 6 つのディスクスロットがあります。VMware vSAN であれば 1 つのキャッシュディスクと 5 つのキャパシティディスクが搭載できます。コンパクトながら必要十分な VMware vSAN 容量を確保することができます。

そして、これでもディスクリソースが足りない、と言うことであればディスク搭載専用コンポーネントで最大 16 個のディスクドライブを搭載することが可能で、各ディスクを自由にサーバコンポーネントへ割り当てることができます。

図 5 : サーバーコンポーネントとストレージコンポーネント

 

VMware Cloud Foundation on PowerEdge MX のメリットは?

上記でご紹介させて頂いた PowerEdge MX と VMware Cloud Foundation を組み合わせるとどんなメリットがあるのか?についてご説明したいと思います。

〇VMware Cloud Foundation Ready なので導入も運用もシンプル & 確実

ご紹介する以上、当たり前ともいえるのですが PowerEdge MX は VMware Cloud Foundation Ready です。確実に構成・導入するためのデプロイメントガイドをどなたでも見れるように公開しています。 また、ディスク構成の面で VMware vSAN との親和性が高いことは上記でご説明していた通りですが、ネットワークの観点でも VMware vSAN との親和性が高いのが PowerEdge MX の特徴です。

サーバコンポーネントの追加はもとより、旧来のブレードサーバでは面倒だったシャーシの追加も「既存のネットワークファブリックに物理的に接続するだけ」で既存ネットワークへの参加が完了するからです。サーバコンポ―ネント設定もテンプレートで即時完了できるので、VMware Cloud Foundaiton でクラスタの拡張や増設をするまでの手間が非常に少なく済みます。

図 6 : MX Fabric Switch を使ったシンプルな増設作業

 

〇変化するシステム要件に柔軟に対応できる

前述のとおり、直接接続アーキテクチャのおかげで PowerEdge MX はコンポーネントを自由に組み替えることができます。「現時点」でのシステム要件を踏まえて設計・導入したとしても、そのシステムがいつまで有用なのかは、アーキテクチャやビジネスの変革スピードが激しい昨今では予想することは難しいと思います。

しかし、PowerEdge MX であればその変化に対応することができることは上記の通りですし、VMware Cloud Foundation と組み合わせることでシステムライフサイクル管理=既存システムの「縮小」や「削除」や、新しいコンポーネントを搭載したサーバコンポーネント群で新しいワークロード向けクラスタをデプロイすることが容易です。PowerEdge MX+ VMware Cloud Foundation は変革するシステム要件に対応するためのベストな組み合わせではないでしょうか!?  

図 7 : PowerEdge MX と Cloud Foundation を用いた柔軟性のある仮想環境

 

〇特殊ワークロード/システム要件に対応できる

特殊なワークロード/システム要件、例えば「アプリケーションと連携したデータ保護がしたい」 等の場合には、外部ディスクの利用が最適なシステムも存在するかと思います。

この様な要件がある場合にはやはりエンタープライズのストレージが最適ですが、Dell EMC には歴史と実績を誇るエンタープライズストレージ Symmetrix の血統を受け継ぐ PowerMax があります。この PowerMax も VMware Cloud Foundation との接続をサポートしています。

なお、VxRail も FC HBA を追加可能なので、PowerMax を接続することももちろん可能です。

さらに PowerEdge MX + PowerMax なら様々なコンポ―ネントと組み合わせることで特殊ワークロードへの対応もできますし、長期的なサポートアーキテクチャでもあるので相乗効果を生むことができます。そして、今後出てくるであろう NVMe Over Fabric であったとしても PowerEdge MX なら直接接続アーキテクチャでそのメリットを活かしきることができます。

今回の VMware Cloud Foundation のご紹介とは少し離れてしまいますが、PowerEdge MX 内のサーバコンポ―ネントをVMware Cloud Foundation 管理下におくものと、それ以外で混ぜて利用することも可能です。

例えば基本的には VMware Cloud Foundation で利用する基盤として運用しているが、データベース等の特定アプリケーションにおいて数台の物理サーバを準備しなければならない、と言う場合も多いのではないでしょうか。その様な時、PowerEdge MX であれば個別運用サーバを準備することなく、サーバリソースとしては 1 つのシステムとして運用をまとめることができます。

図 8 : PowerEdge MX とPowerMax の接続

 

まとめ

コンポーザブルサーバの PowerEdge MX と VMware Cloud Foundation を組みあわせることによるメリットはご理解頂けたでしょうか。PowerEdge MX に関しては、私どものブログでも全10話(予定)と言う熱い思いが溢れている記事もあるので、是非ご覧下さい。

図 9 : プライベートクラウド・ベストスターターキット

 

今回の連載を通して、Dell Technologies クラウドによるハイブリッドクラウドのビジョンから、VMware Cloud on VxRail ・VMware Cloud on PowerEdge MX 等の各製品・ソリューションをご紹介させて頂きました。今回の連載を読んで頂き、もし、具体的なお話をお伺いしたいというご要望がございましたら、是非、お気軽に弊社営業までお問い合わせ頂ければ幸いです。

<連載リンク>

第1回 ハイブリッドクラウドをより身近な存在に!~Dell Technologies Cloud~

第2回 VMware Cloud Foundation on VxRail から始めるオンプレクラウド

第3回 VMware Cloud Foundation on VxRail の構築と運用

第4回 次世代アーキテクチャのモジュラー型サーバの VCF での活用 ~PowerEdge MX のご紹介~