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月別アーカイブ: 2017年5月

ちょっとした技術的な TIPs のご紹介 (2017.05)

みなさん、こんにちは。VMwareでパートナー様を担当させて頂いてますSEの北村です。

今回は、Site Recovery Manager (SRM) のコンパチビリティに関連した次の2点について、Cloud Infrastructure Blog に投稿したいと思います。

1. SRM がサポート対象としている vCenter Server と ESXi のバージョンについて
2. SRM の Guest Operating System Customization Support について

では、それぞれについて記載していきます。

 

1. SRM がサポート対象としている vCenter Server と ESXi のバージョンについて

例えば、SRM 6.5 がサポートしている vCenter Server のバージョンは 6.5 ですが、SRM 6.5 がサポートしている ESXi のバージョンは、vCenter Server 6.5 がサポートしている ESXi と同じバージョンになります。 この事は、Compatibility Matrixes for VMware Site Recovery Manager 6.5 vCenter Server RequirementsESXi Server Requirements で確認できます。

ただし、SRM 環境で異なるバージョンの ESXi が混在している場合、仮想マシン・ハードウェア・バージョンなど、vSphere としての互換性が求められる場合があります。 つまり、SRM の保護サイトが vSphere 6.5 ( vCenter Server も ESXi もバージョンは 6.5) で、災害対策サイトが vCenter Server 6.5 と ESXi 6.0 の場合、仮想マシン・ハードウェア・バージョン 13 は、ESXi 6.0 ではサポートされませんので、この様なサイト間では、使用される仮想マシン・ハードウェア・バージョンは 11 より以前のバージョンである必要があります。 この様に、SRM 環境においては、保護サイトと災害対策サイトの 2つのサイトを 1つのシステムとして考える必要があります。

参考情報:Virtual machine hardware versions (1003746)

図1:SRM 6.5 ドキュメント ページ

図2:Compatibility Matrixes for VMware Site Recovery Manager 6.5 ページ

SRM の Compatibility Matrixes は、それぞれの SRM のバージョン毎に存在しています。 上記、図1は最新バージョンの SRM 6.5 のドキュメント ページです。 オレンジ色で囲われている “Site Recovery Manager 6.5 の互換性マトリックス” をクリックすると、図2の SRM 6.5 の Compatibility Matrixes のページが表示されます (他の SRM のバージョンでも同様です)。 Compatibility Matrixes のページは英語表記のみでの提供となっています。

 

2. SRM の Guest Operating System Customization Support について

SRMでは、仮想マシンの IP 設定をカスタマイズする機能を提供しています。この機能を使う事で、仮想マシンが災害対策サイトで起動されるときに、今まで使用していた保護サイトの IP 設定を災害対策サイトの IP 設定に上書きする事ができます。この事を “SRM のゲスト OS の IP カスタマイズ” と、言ったりするのですが、このカスタマイズのサポート対象となるゲストOSのマトリックスを公開しています。

図3:Compatibility Matrixes for VMware Site Recovery Manager 6.5 ページの プルダウンメニュー

図3の SRM 6.5 の Compatibility Matrixes のページで、プルダウンメニューから Guest Operating System Support を選択すると、次の図4のページが表示されます。

図4:SRM 6.5 Compatibility Matrixes ページ

このページ (図4) で、SRM 6.5 でサポート対象となる Guest Operating System SupportGuest Operating System Customization Support について説明していますが、Guest Operating System Customization Support の中で、SRM のゲスト OS の IP カスタマイズのサポート対象を PDF:VMware Guest OS Customization Support Matrix で公開しています。

また、仮想マシンによっては、複数の IP アドレスが割り当てられている場合がありますが、”SRM のゲスト OS の IP カスタマイズ“ としてサポートされる構成について、KB (Knowledge Base) を公開しています (英語のみ)。

以下は SRM 6.5 の KB になりますが、SRM 5.8 以降、Operational Limits for Site Recovery Manager X.X (X.X は、5.8、6.0、6.1、または、6.5) という KB を公開しています (KB のサイト で “Operational Limits for Site Recovery Manager” というキーワードで検索すると、他の SRM のバージョンの KB も検索結果から参照できます)。

Operational Limits for Site Recovery Manager 6.5 (2147110)

上記 KB 内で、IP Customization Maximums for Site Recovery Manager 6.5というセクションに記載されている内容 (以下はその抜粋) がサポートされる構成となります。

=== KB2147110 より抜粋 ===
IP Customization Maximums for Site Recovery Manager 6.5
If you implement IP customization for recovered virtual machines, you can configure a maximum of one IP address for each NIC, using DHCP, static IPv4, or static IPv6. For static IPv4 or IPv6 addresses, you provide the following information per NIC:
・1 IP address
・Subnet information
・1 gateway server address
・2 DNS servers (primary and secondary)
====================

上記、KBのポイントは、「仮想マシンの個々 (複数) の vNIC に、それぞれ 1つの IP アドレスが割り当てられている構成がサポートされる構成」 という点です。

似ている構成として、「仮想マシンの 1つ vNIC に複数の IP アドレスが割り当てられている構成」 も考えられますが、以下の KBで公開されている通り、この構成は、SRM の IP カスタマイズではサポートされませんので、ご注意ください。

Can I use multiple IP addresses mapping to a single NIC with vCenter VMware Site Recovery Manager’s IP customization? (2129186)

今回触れた SRM の Compatibility Matrixesですが、日々の活動の中で、意外と存在を知られていない、と感じる事が続いた為、今回はこの件をピックアップしてブログにさせて頂きました。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。今回は以上となります。またの機会をお楽しみに。

ここが変わった! VMware vSphere 6.5 Part1

日本ヒューレット・パッカード株式会社の中川明美です。

vSphere 6.0とvSphere 6.5の違いを尋ねられることが多くなりました。そのご質問に、こちらのBlogで回答します!

また、バージョンアップ時にプリセールスのみなさまからよくご質問をいただく内容をふまえ、vSphere 6.5の変更点をお伝えします。次の6回構成です。

 

#1: vCenter Sever Appliance_1 (コンポーネントおよびサービス / スケーラビリティ)

#2: vCenter Sever Appliance_2 (高可用性 / バックアップとリストア)

#3: 仮想ハードウェア Version 13 / VMware Tools Version 10.1

#4: 3つの管理ツール (vSphere Host Client / vSphere Client / vSphere Web Client)

#5: vSphere HA (Proactive HA / ホスト障害への応答 / 仮想マシンで許容するパフォーマンス低下)

#6: vSphere DRS (Predictive DRS / その他のオプション)

 

 

1回目と2回目は、vCenter Server Applianceのアップデートについてです。併せてWindows版との違いも説明します。

 

■ vCenter Server Applianceに含まれるソフトウェア ■

vCenter Server Appliance 6.5は、下表のソフトウェアで構成されます。

6.5からPlatform Services ControllerとvCenter ServerはPhoton OS上で動作します。Project PhotonはVMwareがコンテナ向けにリリースした軽量Linux OSです。

Update ManagerはvCenter Server Appliance 6.5ではサービスとして提供されます。そのためインストール不要です。Windows版のUpdate Managerはコンポーネントとして提供されるため、従来通りインストールが必要です。

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vCenter Server Appliance 6.5は仮想ハードウェアバージョン10 (ESXi 5.5以降でサポートされるバージョン) で提供されます。仮想ハードウェアバージョン10ですから、vCenter Server 6.5は、ESXi 5.5以降のホストまたはvCenter Server 5.5 以降のインスタンスのインベントリに含まれる ESXi ホストまたは DRS クラスタにデプロイできます。

 

~ハードウェアリプレース時~

ハードウェアリプレース時には、vSphereの移行方法(導入手順)に関わるため、最新のvCenter Serverの配下に既存のESXiホストが動作可能なのかをよく尋ねられます。

下図は、「VMware Product Interoperability Matrices」の画面ショットです。vCenter Server 6.5ではESXi5.5以降のホストを配置可能です。

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■ vCenter Serverのコンポーネントとサービス ■

6.0と6.5で、「Platform Services Controller」と「vCenter Server」のコンポーネントがインストールされるのは変わりません。「Platform Services Controller」は6.0から提供されているコンポーネントです。

6.5で追加されたサービスは、Webブラウザを使用するvSphere ClientとUpdate Managerです。先に述べたとおり、Update ManagerはAppliance版に追加されます。

Syslog CollectorはWindowsと明記しているとおり、Windows OS上にインストールするサービスです。vCenter Server ApplianceでのLog収集はLinux OS に組み込みの Rsyslogサービスを使用します。

ESXiホストにLocalディスクを搭載しない場合は、トラブルシューティングのためにDump CollectorやSyslog Serverを別途準備しておく方がよいですね。

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■ vCenter Serverのスケーラビリティ ■

vCenter Serverのキャパシティについてです。6.0と6.5では約2倍の差があります。

Appliance版とWindow版のデータベースにかかるコストで比較すると、ESXiホストを20台以上管理する場合、vCenter Server Appliance  6.5に分がありますね。

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最大構成数は、パブリックのドキュメントを参照しています。

vCenter Server Appliance 6.5は上表から判断できるように、外部データベースをサポートしません。Window版でサポートしている外部データベースの詳細はこちらでご確認ください。

http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php#db

 

◆参考情報◆

ハードウェア要件とポート情報を付記します。

 

■ Platform Services Controllerのハードウェア要件 ■

規模に関わらず、2 個の vCPU と 4 GB メモリです。

 

■ vCenter Serverのハードウェア要件 ■

規模に合わせて、ハードウェア要件は異なります。Window版は最小推奨ハードウェア要件となりますから、vCenter Serverに同居するサービスによってメモリサイズを考慮した方がよいと思います。

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■ Platform Services Controller アプライアンスのストレージ要件 ■

Platform Services Controller アプライアンスのストレージ要件は 60 GB です。

 

■ vCenter Server Applianceのストレージ要件 ■

このストレージ要件には、vCenter Server Appliance でサービスとして実行される vSphere Update Manager の要件も含まれています。インストール中に3つのストレージサイズを選択することが可能です。

■ Windows での vCenter Server および Platform Services Controller の最小ストレージ要件 ■

各フォルダの最小ストレージ要件は、インストール時のデプロイ モデルによって異なります。

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■ vCenter ServerおよびPlatform Services Controllerに必要なポート ■

必要なポートはこちらで確認できます。

http://pubs.vmware.com/vsphere-65/index.jsp#com.vmware.vsphere.install.doc/GUID-925370DD-E3D1-455B-81C7-CB28AAF20617.html

 

◆まとめ◆

1回目は、Platform Services ControllerとvCenter Serverの概要についてでした。

プリセールスの方には必要なコンポーネントやハードウェア要件を、導入エンジニアの方には設定値レベルで必要な情報と思われるものをリストアップしました。

今後は、vSphere 5.5からvSphere 6.xにアップグレードされるお客様が増えてくるのではないかと思います。今回のテーマの5.5と6.xの違いは、vCenter Single Sign-OnがvCenter Serverコンポーネントに存在するか否かです。

6.5のアップデートでは、Enterprise Plusを前提とする機能も散見しますが、それらはパフォーマンスを改善する機能として提供されます。

2回目はvCenter Server Applianceの高可用性とバックアップです。お楽しみに!