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月別アーカイブ: 2016年2月

VMware NSX と IBM SoftLayer による大陸間 vMotion デモ

IBM と VMware は、企業のハイブリッド クラウド導入を促進するために、新たな戦略的パートナシップを発表しました。内容についてはプレスリリース(英語)を参照いただければと思いますが、本記事では、この提携が持つ大きなポテンシャルを、ある技術のデモンストレーションを通してわかりやすく紹介したいと思います。

その技術とは、大陸間という長距離での VM のライブマイグレーション です。今回のデモでは、オーストラリアのシドニーで稼働中の VM を、アメリカのダラスまでライブマイグレーションしています。

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このデモでは、3 つのキー コンポーネントが組み合わされて使われています。

  1. Long Distance vMotion:  vSphere 6.0(昨年 3 月リリース)からサポートされている、地理的に離れたサイト間でライブ マイグレーション(vMotion)をするための新機能です。vMotion を行うシステム間で 150 ms までの遅延を許容できます。
  2. NSX Universal Logical Switch:  VMware NSX 6.2(昨年 8 月リリース)からサポートされている、(地理的に離れた)vCenter 間で「1 つの」論理的なスイッチを作るための新機能です。vCenter 間で同じ L2 ドメインを利用できるので、移行前後で同一の IP アドレスを VM が保持できるようになり、vCenter 間でシームレスに VM を移行することが可能になります。
  3. IBM SoftLayer プライベート ネットワーク バックボーン:  すべての SoftLayer データセンターとネットワーク拠点は、IBM SoftLayer のプライベート ネットワークによって接続されています。このプライベート ネットワークはパブリック ネットワークとは切り離されているので、高い品質を持つとともに、サーバ間のデータの移動を無料で行なうことを可能にします。

これらのコンポーネントはそれぞれ、今日時点で全て利用できるものです。これらを組み合わせて、大陸間での長距離 vMotion をお見せしようと言うわけです。

デモのビデオは約 10 分で、下記のリンクから見ることができます。リソースには IBM SoftLayer ベアメタル キャパシティを使っており、地理的に離れた 2 つのサイトに、それぞれホスト 3 台の小さなクラスタが構成されています。クラスタには vSphere、NSX、Virtual SAN が、それぞれ vCenter のインスタンスと共に配備されています(いわゆるハイパーコンバージドです)。データセンターおよび vCenter にまたがる形で NSX Universal Logical Switch が配備され、この論理スイッチが、地理的に離れたデータセンターを同一の IP アドレス スペースで接続する仮想ネットワークを形成します。

まず片方のサイトに、小さな Linux の VM(16GB HDD & 1GB メモリ)が 4 つデプロイされ、上記で配備された Universal Logical Switch に接続されます。そして、その中から 1 つの VM が、SoftLayerのプライベート ネットワークのバックボーンを使ってまず vMotion されます。地理的に離れたデータセンター間での vMotion です。2 分間で VM はこの「旅」を終え、VM はサービスの切断も無く安全に移動されます。同じ論理スイッチ/L2 ドメインに接続されたままなので、IP アドレスを打ち直したり、VM を修正したりする必要はありません。

02.22.16-NSX-Cross-vCenter-Networking-1

まとめると、vSphere、NSX、そして IBM SoftLayer のプライベート ネットワークを組み合わせることで、VM を大陸間でスムースに移行できることがデモで示されました。この技術は、顧客がオンプレミスからクラウドへワークロードを移行したり、クラウドを用いて DR を行なったりすることを今までよりも容易にするでしょう。

このデモは、この戦略的パートナーシップがもたらすであろう多くの価値の中の 1 つのシンプルな例です。今後も、このような VMware の製品・技術を活用したハイブリッド クラウドの進展にご注目いただけると幸いです。

参考リンク:  Cross Continental vMotion with VMware NSX and IBM SoftLayer Cloud

VMware Virtual SAN 6.2 の発表 – 重複排除などの新機能で、ハイパーコンバージドの成長をさらに加速

ヴイエムウェアは先週、ハイパーコンバージド インフラ戦略の要となる VMware Virtual SAN (VSAN) の新バージョン 6.2 を発表しました。VSAN 6.2 には、重複排除やイレイジャー コーディングなど、重要な新機能が追加されています。

本エントリでは、VMware のハイパーコンバージドの戦略について改めて説明するとともに、VSAN 6.2 の新機能の概要をお伝えします。

VMware は「ハイパーコンバージド ソフトウェア」をパートナーに提供

ハイパーコンバージド インフラ (HCI) は、業界標準の x86 サーバ上にコンピューティングとストレージの機能を集約するため、仮想インフラやプライベート クラウドを従来よりもシンプルで低コストに構築することができます。

このメリットは確実に市場に浸透しつつあり、実際、VMware の HCI ビジネスは非常に速いスピードで成長しています。VSAN はまだ正式リリースから 2 年未満ですが、グローバルですでに 3,000 以上のお客さまがいます。そして、VSAN の 2015 年のビジネスは、前年比で 200% 以上の伸びを記録しました。

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この市場における VMware の戦略は、ハードウェア ベンダー/システム ベンダーが HCI ソリューションを容易に提供できるようになるためのソフトウェア スタックを提供することです。vSphere、vCenter、そして VSAN から構成されるこのソフトウェアスタックを、私たちは VMware ハイパーコンバージド ソフトウェアと呼んでいます。これは緊密に統合された「ひとつ」のソフトウェア スタックで、HCI ソリューションを提供するパートナー エコシステムの基礎になります。

VMware ハイパーコンバージド ソフトウェアは、さまざまなベンダーが多様な HCI ソリューションを提供することを可能にします。もしオープンな x86 サーバを幅広く選択したいのなら、Virtual SAN Ready Node を使うことができます(100 種類以上のサーバが認定されています!)。ハードウェアと緊密に統合して HCI アプライアンスとして出荷することもできます。そして、ネットワーク仮想化を行う VMware NSX なども加えた完全な SDDC 環境を作る EVO SDDC として仕立てることもできます。

さらに今回、私たちは VSAN Ready Node プログラムの拡張を発表しました。OEMベンダーは  VSAN の構成を済ませた状態で出荷できるようになり、導入がより容易になります。

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ここまで、VMware の HCI に対する戦略を説明してきました。ここからは、今回発表された VSAN 6.2 の新機能について説明していきます。

重複排除とデータ圧縮

VSAN 6.2 の最も重要な新機能の 1 つが、重複排除とデータ圧縮です。重複したデータが取り除かれ、さらに圧縮されるため、データ容量を大幅に削減することができます。その効果はデータ特性に依存しますが、私たちは、重複排除と圧縮を組み合わせることで、2〜7 倍の容量削減効果が得られると試算しています。重複排除と圧縮はオール フラッシュ構成でサポートされます。

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重複排除と圧縮は、キャッシュ階層からキャパシティ階層へのデステージングの際に実行されます。クラスタレベルでこの機能をオン・オフできます。また、重複排除はディスクグループ単位で行われるため、ディスクグループが大きければ大きいほど高い重複排除率が期待できます。圧縮は重複排除の後に実施されます。

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イレイジャー コーディング

ネットワーク越しの RAID 5 および RAID 6 はイレイジャー コーディングとよく呼ばれます。VSAN 6.2 では、ネットワーク越しの RAID 5 と RAID 6 をサポートしています。RAID 5 では、3+1 の構成で、4 ホストのうち 1 ホストまでの故障に耐えることができます。削減効果を例として挙げると、ミラーに基づいた今までのバージョンでは 20GB のデータセットにたいして 40GB の容量が必要になっていたのが、RAID 5 なら 27GB で済みます。

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データの重複排除と圧縮、およびイレイジャー コーディングの新たなサポートにより、私たちはオール フラッシュ環境における容量効率を最大で 10 倍向上できると試算しています。

Quality of Service

VSAN 6.2 では、VMDK あたりの IOPS の制限値を設定する QoS 機能を使うことができます。この機能を使えば、同じノードやクラスタにいる他の仮想マシンが IO リソースを使いすぎて、パフォーマンスの問題を引き起こすような状況を容易に避けることができます。この設定は、vSphere の Storage Policy-Based Management (SPBM) 機能を通してデプロイされます。

サービス提供者は、同じクラスタ/ストレージ プールを使いながら、サービスの差別化を行うことができます。顧客はさまざまなワークロードをミックスして、それらが相互に影響を与えることを防ぐことができます。

性能モニタリング サービス

性能モニタリングサービスは、ユーザが vCenter から既存のワークロードを監視することを可能にします。具体的には、マクロ レベルのビュー(クラスタ レベルでのレイテンシ、スループット、IOPS など)と細かな粒度でのビュー(ディスク グループでのキャッシュ ヒット レシオなど)の双方を vCenter 内で確認できます。情報を API でサード パーティ モニタリング ソリューションと共有することも可能です。性能モニタリング サービスは、VSAN 上の分散データベースとして動作しています。

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ここまで、VSAN 6.2 の新機能を説明してきました。技術の詳細は、テクニカル ホワイト ペーパーで確認いただくこともできます。VSAN に興味の湧いた方は、ぜひハンズオンラボなどで操作感など試していただければ幸いです。

文/桂島  航、図/高橋  洋介

参考リンク:  Introducing VMware Hyper-Converged Software

参考リンク:  What’s New – VMware Virtual SAN 6.2

日本語環境が増えました!VMware製品の無償評価環境 ハンズオンラボ

VMware では、お手元のWebブラウザからオンライン越しにVMware 製品の「実機」を操作して使用方法を実習できるVMware ハンズオンラボを拡大し、翻訳を進めております。特に日本語は一番翻訳が充実しており、こちらの日本語版ハンズオンラボポータルから製品を評価いただけます。
これ以外の製品についても以下の通り、多くのマニュアルが日本語化されています。これらのマニュアルおよび、言語設定を変更する方法(PDF) を参考ハンズオンラボをご活用ください。

language_logos

ハンズオン ラボ ポータルで、ラボのエントリの横に新しいバッジが追加されました。これらのバッジは、ラボのマニュアルを利用できる言語を示しています。上の画像に示すとおり、英語、スペイン語 (中南米)、日本語、韓国語、ポルトガル語 (ブラジル)、および簡体字中国語のバッジがあります。また、ハンズオン ラボ ポータルでこれらのバッジをクリックすると、その言語で利用できるすべてのラボを確認できます。

マニュアルは PDF と HTML でもご利用いただけます。次の表からマニュアルをダウンロードまたは表示できます。表でラボの SKU および名前をクリックすると、そのラボに直接アクセスできます。

 ラボ型番 & 名称E 日本語 韓国語 ポルトガル
語(ブラジル)
中国語
(簡体字)
スペイン語
HOL-CHG-1965 – vSphere チャレンジ ラボ PDF / HTML PDF / HTML
HOL-HBD-1681 – VMware vCloud Air – vSphere 管理
者向けの vCloud Air Jump Start
PDF / HTML
HOL-HBD-1684 – VMware vCloud Air – Disaster Recovery PDF / HTML
HOL-HBD-1686 – VMware vCloud Air – Data Services PDF / HTML
HOL-MBL-1651 – Horizon 6 の高 度な技術概念のすべて PDF / HTML PDF / HTML
HOL-MBL-1652 – 変化するデスク トップのデリバリと管理  PDF / HTML PDF / HTML
HOL-MBL-1656 – Horizon Air:詳細確認と管理 PDF / HTML
HOL-MBL-1657 – AirWatch – モバイルデバイス管理とコンソー ルの基本的なカスタマイズ PDF / HTML
HOL-SDC-1603 – VMware NSX の概要 PDF / HTML PDF / HTML PDF / HTML PDF / HTML PDF / HTML
HOL-SDC-1608 – Virtual SAN 6の新機能 PDF / HTML PDF / HTML
HOL-SDC-1610 – vSphere with Operations Management の基礎 PDF / HTML PDF / HTML PDF / HTML
HOL-SDC-1628 – EVO:RAIL の概要 PDF / HTML

ぜひハンズオンラボをお試しください!