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vCloud Airを使った災害対策~活用編・前半~

引き続きソフトバンクC&Sの幸田さまより、機能強化された VMware vCloud Air のDisaster Recoveryサービスについて寄稿していただきます。それでは幸田さま、よろしくお願いします!!


みなさまこんにちは、ソフトバンクC&Sの幸田です。
前回に引き続き、機能強化されたVMware vCloud AirのDRサービス、通称「DR 2.0」をご紹介させていただきます。今回の活用編では、クラウドへ退避した仮想マシンのフェイルオーバー、およびフェイルバックに関する操作を行う方法をご紹介します。

(前半)フェイルオーバー試験/フェイルオーバー試験のクリーンアップ/フェイルオーバー 本記事
(後半)フェイルバックの実行

DR2.0では、オンプレミスで有事の際、vCloud Airへ切り替え機能(フェイルオーバー)と切り戻し機能(フェイルバック)をもっております。その他、コピーした仮想マシンがvCloud Air上で本当に起動するかどうか?をテストすることも可能となっております。まずフェイルオーバー試験の手順からみていきます。

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フェイルオーバー試験 (テスト)

DR 2.0は、ボタンひとつで仮想マシンをテスト起動する機能を持っています。この機能を使って、災害が発生して実際にフェイルオーバーをした際、システムが想定どおりに動作するかを確認することが可能です。

今回は、オンプレミス環境のWebサーバをvCloud Air DR 2.0に退避している状態を想定して、テスト起動の方法、およびテスト起動後のインターネットからのアクセス試験までの一連の手順をご紹介します。

vCloud Air DR 2.0 のテスト起動では、コピーされた仮想マシンの複製を一時的に生成して起動します。テスト起動中も、オンプレミスの仮想マシンとの差分を自動同期する処理は継続されます。そして、テスト終了後の複製のクリーンアップ(削除)はボタンひとつで可能です。オンプレミスで稼働中の仮想マシンは、テスト起動の影響を一切受けません。

早速フェイルオーバー試験を実施します。
vCloud Airにログインして仮想データセンタ内で「仮想マシン」タブを選択します。テスト起動を行いたい仮想マシンを選択し、「テスト」ボタンをクリックします。

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確認のメッセージが表示されますので「はい」をクリックします。

テストリカバリを実施したいリカバリポイントを選択します。今回は最新の状態を選択します。

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仮想マシンが起動されたことを確認します。

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テスト起動が完了したら、ネットワーク接続やアプリケーションの実行など、動作確認を行います。この段階でフェイルオーバーを実行した場合に起きる問題点を洗い出し、システムの各種設定変更や運用フローの策定を行っておくことで、万が一災害が発生した場合の対処をスムーズに実行することができます。

フェイルオーバー試験のクリーンアップ (後処理)

仮想マシンのテスト起動が完了したら、「仮想マシン」タブで当該の仮想マシンを選択のうえ「クリーンアップ」ボタンをクリックします。

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確認のメッセージが表示されますので「はい」をクリックします。

クリーンアップが実行され、仮想マシンはテスト起動前の状態(テスト起動前に、最後にオンプレミスの仮想マシンと同期したときの状態)に戻り、停止します。

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フェイルオーバー

有事等によりオンプレミス環境から切り替える必要がでた場合、もちろん仮想マシンのコピー処理も停止します。vCloud Airにログインして表示される仮想マシンの状態からも見て取れます。

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それでは、オンプレミスで動いている仮想マシンをvCloud Airに切り替えていきましょう。
切り替えする仮想マシンを選択して「リカバリ」ボタンをクリックします。

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保存されている復旧可能なリカバリポイントが表示されます。復旧させたい時点を選択し「OK」をクリックするとフェイルオーバーが開始されます。今回は最新の状態を選択します。

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フェイルオーバーの成功が表示され、選択した仮想マシンがパワーオンされます。

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<補足>フェイルオーバー後のDNSなど外部サービスの切り替えについて

フェイルオーバーが完了し、仮想マシンがvCloud Air上で起動しただけでは、災害発生前と同様にサービスを提供することができず、追加で作業を行わなければならない場合があります。ひとつがDNSサーバによる名前解決設定の変更です。

例えばWebサービスなどでは、サービスをインターネットに公開しているグローバルIPアドレスは、オンプレミス環境とリカバリ先のvCloud Air上で異なったものとなります。そのため、オンプレミス環境で当該Webサービスへのアクセスが可能なグローバルIPアドレスに紐づいているDNS名(災害発生前のURLが http://drtest.company.com であれば、drtest.company.comに該当する部分)を、インターネットサービスプロバイダ等のDNSサービスにてvCloud Air上のグローバルIPアドレス(今回の例では 210.237.145.42 )に紐づくよう設定を変更する必要があります。
※今後、この辺りも自動化できる仕組みを提供する予定です。

次回は切り戻し(フェイルバック)の手順についてみていきます!

1回:vCloud Air DR 2.0 概要編
第2回:vCloud Air DR 2.0 構築編
・(前半) vSphere Replication のデプロイ
・(後半) vCloud Air を退避先として登録/・仮想マシンの保護設定
第3回:vCloud Air DR 2.0 活用編
・(前半) フェイルオーバー試験テスト/フェイルオーバー 本記事
・(後半)フェイルバック