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月別アーカイブ: 2014年6月

最適な”ポリシー”の設定~VMware vCenter Operations Manager活用法(最終回)~

こんにちは、VMwareの塚田です。

早いもので、連載「VMware vCenter Operations Manager活用法」も今回(第5回)が最終回です。今回のテーマは、「ポリシーの設定」です。

vC Opsが仮想基盤を正確に分析できるかどうかは”ポリシー”の設定次第

これまでの連載において、VMware vCenter Operations Mangaer(以下、vC Ops)は「仮想基盤にあと何台の仮想マシンを追加可能か?」や「リソースを無駄遣いしている仮想マシンはないか?」などの疑問に答えられる情報を提供する事、そして「リソースの需要予測」を支援する事が可能である事を紹介して参りました。

これらを行うため、vC Opsは仮想基盤を構成するサーバやストレージのリソースの利用状況、仮想マシンの構成等の情報を収集し分析し続けています。その分析を通して、仮想マシンの平均的な構成やリソースの需要や、仮想基盤のリソース使用量の推移を算出しています。

ここで、vC Opsが仮想基盤の情報を収集、分析することについて、次のような疑問が湧いて来ませんか?四半期末毎、または半年に1回のみ起動するバッチ処理専用の仮想マシンがあるのだが、それのCPU使用率やメモリ使用量も織り込んで計算してくれるのだろうか?

  • 四半期末毎、または半年に1回のみ起動するバッチ処理専用の仮想マシンがあるのだが、それのCPU使用率やメモリ使用量も織り込んで計算してくれるのだろうか?
  • CPUとメモリに一時的に高い負荷がかかるバッチ処理を受け持つ仮想マシンの場合、そのような「負荷のピーク」を正しく読み取り、ノイズを排除するような仕組みを持っているのだろうか?
  • 開発環境用仮想マシンはメモリのオーバーコミットを積極的に行い、統合率を上げたい。一方、本番環境用の仮想マシンはオーバーコミットをしたくない。このように相反する方針を両立した仮想基盤のキャパシティ管理ができるのだろうか?

実は、上記のような時々起動される仮想マシンの統計情報を正しく読み取ったり、仮想マシン毎に異なるワークロードを正確に解析したりする事はvC Opsにとって非常に重要です。そうしないと、仮想マシンの平均構成を誤って過少に算出したり、仮想基盤リソースへの需要を過少に見積もってしまったりすることが起きかねません。

また、3番目の疑問も重要です。仮想基盤上で処理されるワークロードは一様でないため、「オーバーコミットをしてもよい仮想マシン」と「オーバーコミットをさせたくない仮想マシン」が同時に存在することも当然あり得ます。

そこでvC Opsでは、仮想マシン毎に異なるワークロードの特性を把握し、それぞれのワークロードの特性に合ったリソースの使用量や容量の見積もりができるようにするための設定、「ポリシー」を定義します。また、CPUやメモリ等のキャパシティ管理を行う際、リソースのオーバーコミットを許容するか否か、許容する場合にはオーバーコミットさせる目標も「ポリシー」で定義可能です。

そして、定義されたポリシーを仮想マシンに関連付けすることにより、それぞれに合った分析を行います。

vC Opsのポシリーの設定する

仮想マシンのためのvC Opsのポリシーを構成する大まかな手順は以下の通りです。

  1. 仮想マシンやESXiホストの分類分けする
  2. 上記の分類ごとに適したvC Opsのポリシーを作成する
  3. 作成したポリシーを仮想マシンやESXiホストへ関連づける
  4. vC Opsによるデータ収集および分析結果を確認する

以下では、vC Opsのポリシー作成の詳細について説明いたします。

仮想マシンやESXiホストを分類分けする

まず、仮想マシンやESXiホストをそれが処理するワークロードや期待される SLAに応じて分類分けします。

下の表に分類分けの例を挙げてみましたのでご参照ください。

本番(バッチ型)

本番(インタラクティブ型)

開発環境

ワークロードの特性

特定の時間帯のみ高い

定常的に高い

業務時間のみ
(平均的には低い)

サービス例 バックアップ、週次・月次レポートなど ウェブサーバー 開発環境
リソース配分 CPUオーバーコミット:低
メモリオーバーコミット:なし
CPUオーバーコミット:中
メモリオーバーコミット:なし
CPUオーバーコミット:高メモリオーバーコミット:あり

ポリシーを作成する

上記で分類した仮想マシンやESXiホストごとに適切なポリシーを作成します。作成するためには、vC OpsのvSphere UIから[設定]→[+]をクリックし、ポリシーの編集ダイアログを表示させます。

vcops_6_fig1

ここでESXiホストや仮想マシンのワークロードに応じたポリシーの作成例を3点ご紹介致します。

ポシリーの作成例1: 本番環境用ESXiホスト向けポリシー

vcops_6_fig2

ポリシーの作成例2:  開発・テスト環境用ESXiホスト向けポリシー

vcops_6_fig3

設定内容の詳細については下の表を参照して下さい。

設定項目

本番環境用ホスト向けポリシー 開発・テスト環境用ホスト向けポリシー
3a. 残り容量と時間 残り容量の算出方法(需要ベース、または割り当てベース) 需要ベース、および割り当てベース双方の方法で残り容量と残り時間を算出するよう全ての項目にチェックを入れる 需要ベースのみをチェックする
[急増とピークを考慮するために負荷を使用します] ピーク時の高負荷を分析に織り込むためチェックを入れる ピーク負荷は考慮しないため、チェックを入れない
3b. 使用可能な容量 [高可用性(HA)構成の使用と容量の縮小] ホストがHAクラスタのメンバーの時にチェックを入れる 同左
バッファとして予約する容量の割合(%) 使用率が100%にならないよう、10〜20%程度をバッファとして確保するよう指定する。負荷変動が大きいホストはバッファを多めに確保する(例:40%) 統合率を上げるため考慮しない(バッファを確保しない)
3c. 使用量の計算 CPUオーバーコミット比 1から2程度に(最大でも4程度) 割り当てベースの残り容量分析を選択した場合のみ設定する。4 以上も設定可能。
メモリのオーバーコミットの割合 オーバーコミットしない場合は0%に 20%程度
ディスク容量のオーバーコミットの割合 同上 同上
4c. 低負荷および高負荷 CPU需要、およびメモリ需要のピークの考慮 ピークとして認識するしきい値を70%程度に設定
ピーク負荷が継続する時間を指定(例:4時間) [全範囲]を選択

ポシリーの作成例3: 仮想マシン向けポリシー

適切なポリシーを設定し、仮想マシンへ関連づけることにより、節約可能なリソースをより正確に算出できるようになります。

vcops_6_fig4

設定大項目

設定項目

設定値、および説明

3b. 使用可能な容量 [高可用性(HA)構成の使用と容量の縮小] チェックしない(仮想マシンには無関係)
バッファとして予約する容量の割合(%) 仮想マシンの需要がCPUやメモリの割り当て値を超えるまでの時間(残り時間)をケインさするために利用。負荷変動が大きい仮想マシンは高め(30% – 50% )に設定
4b. VMが過剰サイズとなる状況 CPU, およびメモリ需要がしきい値 ワークロードが低負荷状態と見なす値を設定(15%程度)
4c. VMが不足サイズとなる状況 CPU, およびメモリの需要のしきい値 需要平均を上回ると見なす値を設定(例:50%以上)
需要平均を超過する負荷が持続する時間 ピーク負荷が持続する時間(1〜8時間程度)を設定

ポシリー設定例4: 統計処理の対象期間の設定

vC Opsは、仮想マシンやESXiホストのリソースの利用状況は需要のデータを分析して仮想マシンの平均的なプロファイルを算出したり、キャパシティ残量を計算したりしますが、その計算対象となるデータの期間をポリシーによって指定することが可能です。これを適切に設定することにより、例えば1ヶ月に1回、または四半期に1回だけ起動されるような仮想マシンの需要や構成も正確に分析することが可能になります。

vcops_6_fig5

非傾向ビューの間隔、および間隔数を調整することにより、過剰サイズVMや過小サイズVMなどの長期的統計を取る期間を設定することが可能です。

デフォルト値は[日単位]および30[間隔]です。すなわち、直近30日間のデータが統計処理の対象です。これは週単位、および52間隔まで設定可能です。すなわち直近1年間のデータを統計処理の対象にすることが可能です。

ポリシーと仮想マシンやESXiホストを関連付ける

最後に、作成したポリシーを管理対象の仮想マシンやESXiホストへ関連付けます。

vcops_6_fig6

 ポリシーによる分析結果を確認する

ポリシーを仮想マシンやホストへ関連付けると、vC Opsはデータを収集し分析を行います。その分析結果が妥当なものかどうか確認してみましょう。

ポリシーが適切であれば、vC Opsが算出する仮想マシンの平均プロファイルや残り容量の計算結果はより正確になります。下の図は、ピーク負荷を考慮しないポリシーを使って分析した結果とピーク負荷を正しく考慮したポリシーを使って計算した結果の差異の例を示しています。

vcops_6_fig7

このように、ポリシーの内容を精査し、それを適切な仮想マシンやESXiホストへ関連づけることはとても重要です。

連載終了にあたり

本連載では、5回に渡りVMware vCenter Operations Managerの活用方法を紹介、提案して参りました。

vC Opsは、仮想基盤を導入したもののそれの有効活用に困ってらっしゃる基盤ご担当者、あるいは限られた人数でより多くの仮想マシンを管理したい運用ご担当者の課題の解決を支援致します。本連載では4つの課題の解決法とポリシーの設定方法をご紹介しました。それらが少しでも皆様の課題解決のお役に立てれば幸いでございます。

連載におつき合いいただきありがとうございました。

~VMware vCenter Operations Manager活用法~
第1回 あとどのくらい仮想マシンを載せられるか?(リソース残量を知る)
第2回 どこにリソースの無駄が発生しているのか!(リソースの無駄の把握と削減)
第3回 より多くの仮想マシンを安全に載せていく(統合率を上げていく)
第4回 将来、物理リソースがどのくらい必要か?(需要予測)
第5回 使用環境における”ポリシー”の設定
vC Ops簡単操作ガイド

仮想基盤のリソース状況を知る~VMware vCenter Operations Manager活用法(第4回)~

こんにちは!VMwareの中村です。

突然ですが、質問です。

  • 10台の仮想マシンを追加する場合、現状の仮想基盤に10台載せられるか?
  • または、追加のハードウェアリソースが必要なのか、どのように試算されてますか?

実際上記を試算するとなると現状の状況を把握した上で、いつごろ、どのくらいのハードウェアスペックで、何台必要なのか、
を計画的に算出するのは思った以上に敷居が高いかもしれません。

ということで、今日のお題は「将来、物理リソースがどのくらい必要か?」です。現在を踏まえ、将来サーバやストレージなどハードウェアリソースを追加した場合、仮想基盤のリソース状態がどのようになるのか、VMware vCenter Operations Manager(vC Ops)でシミュレーションできる機能を紹介します。

vC Opsを使った需要予測のアプローチ

vC Opsでは”What If 分析“で、もし「サーバを追加したら…」「仮想マシンを追加したら…」という感じで、将来の仮想基盤はどうなるか?といったようなシミュレーションを実施し需要予測のアプローチが可能になります。

  • 1 現状の把握
  • 2 仮想マシンの追加をシミュレーション
  • 3 ハードウェアリソース追加のシミュレーション

4-1

まず、現状であとどのくらい仮想マシンが搭載できるか?その次に物理リソースと合わせて算出することにより、投資計画も計画的に実施することも可能です。

現状の把握

まず、ハードウェア使用状況を踏まえてリソースが枯渇するまで後何日か?を確認します。クラスタを選択、ダッシュボードの残り時間バッチを確認します。

4-2

ここでは、リゾースの中でCPUが一番早く枯渇してしまうので、CPUの残り日数にあわせて仮想基盤全体の残り日数を算出しております。

次にvC Opsで該当クラスタを選択し【計画】- 【表示】とクリックし【平均収容可能仮想マシン数】を選択すると
仮想マシンのデプロイ状況のトレンドを把握することができます。

4-3

オレンジの線が実際のパワーオンVM数、赤い線が収容可能仮想マシン数です。横軸の時間が経つにつれオレンジの線が増え、赤い線が減ってきております。これは仮想マシン数増、もしくはワークロード上昇を示しており、現状のハードウェアリソースで追加できる仮想マシン数が減ってきていることがわかります。

仮想マシンを追加シュミレーションしてみよう

では実際にWhat If分析を使用して仮想マシンの追加を実施してみます。

ここでは仮想マシンのスペックを明示的に指定し、仮想マシン50台追加をシミュレーションしております。

4-4

ここでは複数のシミュレーション(50台追加、100台追加等)を実施しております。50台追加の場合ははなんとか行けそうですが…
ディスク容量がぎりぎりなのがわかりますね。ちなみに、仮想マシンを削除した際のシミュレーションも可能です。

物理サーバを追加シミュレーションをしてみよう

What If分析では物理サーバ追加時のシミュレーションもできます。
ここでは2Ghz x 12 Core 96GBのメモリを搭載した物理サーバ5台を追加してみます。

4-6

仮想マシン追加シミュレーションとハードウェア追加シミュレーションを組み合わせることによって、増設後にどのくらい余剰リソースができ、将来の増設計画も正確に把握することが可能になります。

★まとめ★
What If分析を使用して、現状の仮想基盤が将来どのようになるのか?をシミュレーションできる機能を紹介しました。
vC Opsは現状の範囲でどのようにリソースを有効活用するか?といった目線で仮想基盤を可視化することができますが、将来的なハードウエェアリソース枯渇に備えて、ユーザ様自身がいつ足りなくなるのか?どのくらい必要になるのか?を正確に判断でき、計画的な増設を支援することも可能になります。是非ご活用ください!

VMware中村朝之

~VMware vCenter Operations Manager活用法~
第1回 あとどのくらい仮想マシンを載せられるか?(リソース残量を知る)
第2回 どこにリソースの無駄が発生しているのか!(リソースの無駄の把握と削減)
第3回 より多くの仮想マシンを安全に載せていく(統合率を上げていく)
第4回 将来、物理リソースがどのくらい必要か?(需要予測)
第5回 使用環境における”ポリシー”の設定
vC Ops簡単操作ガイド

Brocade SANを VMware vCenter Operations Managerで管理する!!

vCenter Operations Manager で提供されている他社製品と連携機能のご紹介Blog 第2段です。今回はブロケード製品との連携について、ブロケード コミュニケーションズ システムズ vExpert 中本滋之様に当ブログ用の記事を執筆、ご提供いただきましたので読者の皆さんにご紹介させていただきます。
vExpert-2014-Badgeこんにちは。ブロケード コミュニケーションズ システムズの中本滋之です。大事なことなのでもう一度。ブロケード コミュニケーションズ システムズの中本滋之です。さて今回 VMware Japan Cloud infrastructure blog でご紹介させていただくのは Brocade SAN Analytics Management Pack for vCenter Operations Management Suite という、VMware vCenter Operations Management Suite (vC Ops) のプラグインアダプターです。Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite とちょっぴり長い名前ですが、その名の通り、VMware vCenter Operations Management Suite (vC Ops) にストレージエリアネットワーク(SAN)の診断管理機能を追加します。

Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite 概要

OverviewvC Ops は、vCenter からサーバーの CPU やメモリーの使用量など様々な情報を収集してそれらを分析し、仮想環境の健康状態をチェックしてくれたうえで、俯瞰してみることができます。 vSphere 環境の稼働状況やリソースの使用状況などを即座に把握できるので、問題箇所の特定も容易に行えるため効率的な仮想環境の運用管理には欠かせないツールと言えるでしょう。しかし、サー バーの状態は サーバーにインストールされた ESXi を通じて vCenter で情報を集めることができますが、vCenter からの情報だけでは仮想環境全体の健康状態管理に必要な情報として十分とは言えません。その代表がストレージの情報です。そこで、先に紹介のあった HP 3PAR を vC Ops で管理するためのプラグイン HP StoreFront Analytics Pack for vCenter Operations Manager など、ストレージからの情報を得るためのプラグインが提供されています。そして忘れてはならないのがサーバーとストレージを接続しているストレージネットワークである SAN の情報です。そこで、Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite の出番です。Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite を使うことで、vC Ops で管理する仮想環境の把握に SAN からの情報を加えて役立てることができ、より正確に仮想環境の状態を確認できるようになります。

Fabric Vision

 

ところで、ブロケードには、Brocade Fabric Vinson という、SAN の診断・監視・管理ソリューションがあります。Brocade Fabric Vision は、Brocade Gen 5 ファイバーチャネルで採用されている技術で、ストレージネットワーク全体を可視化させることで運用時間の最大化、SAN管理の簡素化、アプリケーション性能の最適化を実現させる先進的な診断・監視・管理ソリューションです。Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite は、いわば Fabric Vision を vC Ops に融合させたものと言えます。

機能詳細

Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite を使うと具体的に何が見えるようになるのか簡単にご紹介しましょう。Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite をvC Ops に導入すると Custom ユーザーインターフェースのダッシュボードに4つのタブが加わります。

  • Brocade – SAN Troubleshooting
  • Brocade – VM Troubleshooting
  • Brocade – SAN Utilization
  • Brocade – Health Overview

「SAN Troubleshooting」ダッシュボード と「VM Trouble」ダッシュボードは、「Brocade Fabric Resources」に表示されるFabricのリソースから必要な情報を追っていくのか、「Brocade VM Resources」に表示される仮想マシンやホストリソースから追っていくかの違いで、選んだリソースに対する「Health Tree」が表示され、そこで選んだリソースに関連するアラートが「アラート」、選択できるメトリックが「メトリック セレクタ」に表示されます。そして「メトリック セレクタ」 のなかで選んだメトリックのグラフが「メトリック グラフ」に表示されます。このように選んだリソースを取り巻くリソースが「Health Tree」に表示され、関連するアラートやメトリックを確認することで問題箇所の特定を手助けします。

「Brocade – SAN Utilization」ダッシュボードには、使用率の高い上位 25 ポートおよびホストが送信と受信でそれぞれ表示されており、ストレージネットワークの側面からリソースの使用率を確認できます。

「Brocade – Health Overview」ダッシュボードは、「Health Overview」にホストやファブリックなどのリソースの状態が色別に表示されます。ここで選んだリソースのアラートが「アラート」に、健全性のグラフが「マッシュアップ チャート」に表示されます。

BNAもちろん、このアダプタで取得したリソースを含むお好みのダッシュボードを作成することもできます。また、スイッチ などのより詳細な情報を得るために、ブロケードのネットワーク監視ツールである BNA (Brocade Network Advisor) を開くこともできます。

このように SAN の情報も含めて仮想環境全体の状態を把握することができるため、もし問題が起こっていればより正確に問題箇所を特定しやすくなり、また例えばストレージのトラフィックが多いスイッチのポートを容易に把握することができるので、仮想環境の拡張・改善にも役立ちます。

最後にインストールの Tips をご紹介します。アダプターは VMware Solution Exchange からダウンロードでき、ドキュメントも Solution Exchange にあります。

Brocade SAN Analytics Management Pack – Cloud Management Marketplace | Solution Exchange

Brocade SAN Analytics Management Pack for vCOPS User Guide

Install基本的にガイド通りに行えば導入できますが、ポート番号に悩むかと思いますので、デフォルト設定で BNA を導入している前提でポート番号をまとめます。

  • Brocade Network Advisor CIMOM Port : 5989
  • CIM Indications Listener Port : 24606
  • SNMP Trap Receiver Port : 162

 

まとめ

Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite を利用することで vC Ops の活用範囲がさらに広がります。また、ブロケードは Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite 以外にも、VMware vCenter Log Insight 2.0 向けのプラグイン、Brocade SAN Content Pack for Log Insight も提供しています。Brocade SAN Content Pack for Log Insight は、発表されたばかりの新しい VMware vCenter Log Insight 2.0 に対して、先に紹介した Brocade Fabric Vision を活用したインテリジェントかつ強力な SAN 分析機能を追加します。

Brocade SAN Analytics Management Pack for VMware vCenter Operations Management Suite ならびに Brocade SAN Content Pack for Log Insight によって VMware の仮想環境に SAN の可視化を追加して、仮想環境の運用管理をより効果的・効率的なものにすることができます。ぜひお試しください。

Interop Tokyo 2014に出展します!

みなさま、こんにちは。
VMware は今年もInterop Tokyo 2014 に出展致します。

今年は、Networkに加え、Software Defined Data Center (SDDC)、End User Computing (EUC) の3つのゾーンで展示いたします。VMware の最新情報をお届けすべく、ライブデモやミニシアター、ハンズオンラボの登録コーナーなど様々な企画を準備しております。
また、下記の4部門で VMware の製品およびサービスが、Interop Tokyo Best of Show Award のFinalist としてノミネートされました。
スクリーンショット 2014-06-03 14.58.07

さらに、Palo Alto Networks様の仮想FWとNSX連携もInterop Tokyo Best of Show Award Finalist としてノミネートされております。

これら Finalist としてノミネートされたものがブースで実際にご覧頂けます!
スタッフ一同お待ちしておりますので、是非、会場へお越し下さい!!

出展の概要は、こちらをご参照下さい。

仮想基盤のリソース状況を知る! ~vCenter Operations Manager活用法(第3回) ~

こんにちは、VMwareの塚田です。

「vCenter Operations Manager活用法」の連載第3 回のテーマは「統合率を向上させる」です。

サーバ統合率を向上させるための重要な課題

仮想基盤の利用効率を測る基準の一つとして「統合率」があります。これは、仮想基盤上で稼働している仮想マシンの台数を、基盤を構成するESXiホストの台数で割って得られます。すなわち、ESXiホスト1台あたりで動作する仮想マシンの平均台数です。これが高い程、より少ないESXiホストでより多くの仮想マシンを稼働している事を示しており、限られた物理リソースをいかに効率的に活用しているかを測り比較する事が可能です。

当然ながら、統合率は高いに超した事はありません。サーバの台数を最小限に抑えながら可能な限り多くの仮想マシンを作成、稼働させる事ができれば、サーバ統合の見かけ上の効果は大きくなります。しかし、ただ仮想マシンを詰め込めば統合率が上がる訳ではありません。そんな事をすれば、仮想マシンを詰め込み過ぎた結果、仮想マシン間でリソースの競合が発生し、仮想基盤全体の性能が低下する事態、すなわち性能劣化を引き起こしかねません。 また、仮想マシンが稼働するESXiホストにかかる負荷を均衡にすることも重要です。そうしないと、 一部のホストにだけに過剰な負荷がかかり、もうそれ以上の仮想マシンを稼働させられないが、その隣のホストはまだ余裕がある、などという事態が起こり得ます。また、仮想マシンを新たに追加しようにもどのESXiホストで稼働させるのが決めるのに時間がかかってしまう事もよくある事です。結果として、統合率を向上させる事の阻害要因になります。 したがって、統合率を高めるためには下記の2つの要件を満足することが重優です。

  1. 仮想マシン間でのリソース競合が発生しておらず、仮想基盤に性能劣化が生じていないことを常に確認する
  2. ESXiホスト間の負荷の均衡を維持し、稼働マシンを追加させやすい状況を維持する

VMware vCenter Operations Manager(以下ではvC Ops)は、前述のサーバ統合率を高めるための2つの重要な要件を満足する機能を提供し、お客様の仮想基盤の性能劣化を避けながらサーバ統合率を高める事を支援します。

vC Opsを使ったサーバ統合率向上のアプローチ

図1は、vC Ops、およびVMware vSphereの機能を利用してサーバの統合率を向上させるためのアプローチを示しています。すなわち、下記の順にプロセスを進め、そしてそれらを繰り返す事によってサーバ統合率の向上を実現する事が可能です。

vCOps_Blog3_fig1

図1. vC Opsを活用したサーバ統合率向上のアプローチ

  1. vC Opsの「密度」バッジのスコアに基づき、仮想マシンを少し追加する
  2. VMware vSphereの機能であるDRS(分散リソーススケジューラ)により仮想マシンの配置場所を自動的に調整し、仮想基盤の負荷を平準化させる
  3. vC Opsの「ワークロード」バッジをスコアを確認し、仮想基盤全体が過負荷の状態になっていないことを確認する
  4. サーバ統合率が目標とする値に達するまで1.から3.までを繰り返す

以下では、上記の各プロセスをもう少し詳細に説明します。

「密度」バッジから現在のサーバ統合率を把握し仮想マシンを追加する

vC Opsの「効率」バッジの下にある「密度」バッジは、仮想環境の統合率を測定し表示します。その中の「仮想マシン:ホストの比」が、ESXiホストあたりの仮想マシンの台数をあらわします。これの値が目標をとする値を下回っている場合、仮想マシンを少数ずつ追加します。

「密度」バッジを表示するためには、[ダッシュボード]タブ→[効率]→詳細に順にクリックしていきます。

vCOps_Blog3_fig2

図2. 現在のサーバ統合率を確認できる「密度」バッジ

vSphere DRSを使って仮想基盤の負荷を分散させる

仮想基盤を仮想マシンを追加する際、および追加した後、その仮想マシンをどのESXiホストで稼働させるのが最適かを判断する事は決して簡単ではありません。特に、仮想マシンの台数が増えてくるとそれが難しくなってきます。

vSphere DRSは、仮想基盤を構成するESXiホストへ対する仮想マシンからのCPUとメモリの要求状況を監視し、一部のホストに過剰な負荷がかかっている事を検知した場合、仮想マシンを自動的に移行させ(vMotionの実行)、仮想基盤全体で負荷が分散されるよう調整します。

vSphere DRSの詳細については当社ブログの記事をご参照下さい。

「ワークロード」バッジから仮想基盤が過負荷の状態にないことを確認する

上記で述べた通り、統合率を向上させる際にもっとも注意しなければならない事は、仮想基盤全体の性能を劣化させないことです。vC Opsは仮想基盤の健全性を監視し、それが過負荷な状態になっていないかどうか管理者がわかり易く表示します。

vCOps_Blog3_fig3

図3. 仮想基盤に性能劣化が発生していないか確認する事ができる「ワークロード」バッジ

vC Opsの「健全性」バッジの下にある「ワークロード」バッジは、仮想基盤にかかっている負荷の高さを表します。この値が100を超える事は、仮想基盤が提供可能な容量以上の負荷がかかっていて、性能劣化の状態にあることを示しています。つまり、サーバの統合率が高過ぎるのです。

仮想マシンを追加した後、「ワークロード」バッジのスコアが100に達していなければ、仮想基盤にはまだ余力があり、更に多くの仮想マシンを稼働させることが可能です。そこで、上記アプローチの最初に戻って、さらに仮想マシンを追加し、サーバ統合率をもう少し高めてみます。追加された仮想マシンは再度vSphere DRSによって動的に配置されます。仮想マシンの追加後、「ワークロード」バッジのスコアを確認し、それが100に達していなければ更にプロセスを繰り返します。

結果として、仮想基盤の負荷状態(「ワークロード」バッジ)を注意しながら仮想マシンを増やしていくと、目標とするサーバ統合率に達している事でしょう。

このように、vC Opsは仮想基盤の性能を維持しながら、サーバ統合率を少しずつ高めていく事を支援します。その際、難しい負荷状態の計算や仮想マシンの配置場所の決定は全てvSphere,およびvC Opsが自動的に行いますので、管理者は余計な工数を割かれる事もありません。

以上

~VMware vCenter Operations Manager活用法~
第1回 あとどのくらい仮想マシンを載せられるか?(リソース残量を知る)
第2回 どこにリソースの無駄が発生しているのか!(リソースの無駄の把握と削減)
第3回 より多くの仮想マシンを安全に載せていく(統合率を上げていく)
第4回 将来、物理リソースがどのくらい必要か?(需要予測)
第5回 使用環境における”ポリシー”の設定
vC Ops簡単操作ガイド

やってみよう! vSphere Data Protection(VDP) 環境構築

やってみよう! VMware vSphere Data Protection(VDP) 環境構築

本エントリでは、バックアップ及びリストア機能を提供するVDP の環境構築方法をご紹介します。 VDP は、vSphere のEssentials Plus 以上のライセンスに含まれており、vSphere 上で稼働する仮想アプライアンス(仮想マシン)として、提供されています。

まず、VDPの動作環境がサポートされているvSphere 環境とVDP のova ファイル準備します。 サポートされているのは、以下のような環境になります。

・vCenter 5.1 または 5.5 に対応(vCenter Server Appliance も可能)

・ESX/ESXi 4.0、4.1

・ESXi 5.0、5.1、5.5

詳細はVMware Product Interoperability Matrixes でご確認下さい。

※VDP の最小システム要件は、4つの2GHzプロセッサ / 4GB メモリ / 873GB ディスクとなっております。

VDP のova ファイル は、My VMware にログインしてダウンロードしておきます。 製品のダウンロード方法は、こちらのブログを参考にして下さい。 今回は、Virtual SAN 環境にも対応している最新バージョン5.5.6(vSphereDataProtection-5.5.6-0.0TB.ova)を使用しています。

1. VDP の動作環境にはDNS サーバが必要になりますので、VDP 環境構築する前に、VDPアプライアンスのIPアドレスおよびFQDN 用のエントリをDNS サーバに追加しておきます。

2.vSphere Web Client を使用して、ダウンロード済みの ova ファイルを展開します。 メニューの”OVF テンプレートのデプロイ”を選択します。

VDP_Deploy1

3. “ソースの選択”では、”ローカル ファイル”をチェックし、”参照”ボタンを押して、ローカルに保存している” vSphereDataProtection-5.5.6-0.0TB.ova”を開きます。

VDP_Deploy2

4. “OVF テンプレートのデプロイ”のウィザードに従って進めます。 VDP アプライアンスをデプロイするストレージを選択します。 ここで指定するストレージは、VDP アプライアンスのOS 部分を配置するストレージになります。 バックアップデータが保存されるストレージは、VDP アプライアンの初期起動後に設定します。

VDP_Deploy3

5. ウィザードを進めてネットワークのプロパティを入力し、デプロイに必要な情報の入力を完了させます。 ”終了”ボタンを押すと、デプロイが開始されます。

VDP_Deploy4

6. デプロイが完了したら、VDPアプライアンスの電源をONして、起動が完了するまで待ちます。

VDP_Deploy4.5

7.  VDP アプライアンスの起動を確認したら、VDP アプライアンスが提供するvSphere Data Protection 構成ユーティリティ(https://<IP_address_VDP_Appliance>:8543/vdp-configure/)にWeb ブラウザで接続し、”ユーザ名”に”root”、”パスワード”に”changeme” と入力し、ログインします。 構成ウィザードに従って進めます。

VDP_Deploy5

8. 1. で予めDNS サーバにVDP アプライアンスのエントリを追加しておくと、DNS サーバから情報を取得し、自動的にネットワーク項目が入力されます。

VDP_Deploy5.5

9. ”タイムゾーン”は、”Asia/Tokyo” を選択します。

10. “VDP認証情報” では、デフォルトパスワード”changeme” から変更します。

VDP_Deploy6

11. “vCenter の登録”を実施します。登録に必要な情報を入力し、接続テストを実施してから、次に進みます。

VDP_Deploy7

12. “VDP ライセンス”では、ライセンス キーを登録することで、VDP Advanced の追加機能を有効にできます。 後からでもVDP から VDP Advanced にアップグレードすることも可能なので、今回は入力せずに”次へ”ボタンを押します。

VDP_Deploy8

13. “ストレージの作成”では、バックアップデータを保存するための仮想ディスクファイル(VDP ストレージディスク)を新規に作成します。 ここでは、最小サイズの”0.5 TiB” を選んでおりますが、VDP は1TiB もしくは2TiB の選択が可能です。 ※後から容量を増加させるためには、Advanced へのアップグレードが必要になります。

VDP_Deploy9

14. “デバイスの割り当て”では、VDP ストレージディスクを配置するデータストアを決定します。こちらの例では、”アプライアンスで保存”のチェックを外し、VDPアプライアンスのOSが配置されているデータストア(datastore3)とは異なるデータストア(datastore1)に配置しております。 0.5TB の場合は、256 GiB のディスク3 台で構成されます。

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15. “CPUとメモリ”では、VDP ストレージに対する最小要件が表示されます。

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16. “設定の確認”では、必要に応じてストレージのパフォーマンス分析を実行することが可能です。 今回は字実施せず、”次へ”ボタンを押して、ストレージ構成を開始します。ストレージの構成が完了すると、VDP アプライアンスは自動的に再起動します。 環境に依存しますが、この再起動には時間が掛かります。

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17. VDP アプライアンスの再起動完了を待って、vSphere Web Client にログインします。 再起動前にvSphere Web Client にログインしていた場合には、ログオフしてから再度ログインします。 ログイン後、”ホーム”の中に”vSphere Data Protection 5.5” のプラグインが追加されていることを確認し、接続するVDP アプライアンスの名前を選択し、”接続”ボタンを押します。

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18. VDP アプライアンスに接続すると、バックアップ/リストア/レプリケーションなどを実施することができるようになります。 複数のVDP アプライアンスをvCenter に登録している場合(最大10 台)には、右上からVDP  アプライアンスを切り替えることが可能です。

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以上でVDP 環境構築は完了です。非常に簡単な手順で仮想マシンのバックアップ / リストアができる環境を構築できます。 環境構築同様にVDP を利用したバックアップやリストア手順も簡単に実施いただくことが可能です。本ブログは環境構築のみとなりますが、バックアップ手順に関してはこちらのハンズオンラボのドキュメントを参考にして、是非実施してみてください。