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月別アーカイブ: 2012年2月

Site Recovery Manager 5.0 の性能とベスト プラクティス

VMware vCenter Site Recovery Manager (SRM) は、シンプルで信頼性に優れた災害復旧を実現する製品です。昨年リリースされた最新バージョンの SRM 5.0 は、災害復旧に加えて計画的なサイト移行をサポートするほか、費用対効果の高いホスト ベース レプリケーションを搭載するなど、多くの新機能を追加しています。

先日、SRM 5.0 の性能とベスト プラクティスを扱った新しいホワイトペーパー(英語)がリリースされましたので、本日はこちらを紹介したいと思います。

前バージョンより復旧処理が大幅に高速化

このホワイトペーパーでは、SRM 5.0 の性能を色々な条件でテストしています。ここでは代表的なテストとして、前バージョン SRM 4.0 との性能比較データを紹介します。下記の図は、1,000 VM 構成における性能を SRM 4.0 と比較したもので、アレイ ベースのレプリケーションが用いられています。

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テスト リカバリでは 15 倍程度、実際のリカバリ (Unplanned Migration) では 8 倍程度と、SRM 5.0 では復旧処理がかなり高速化されていることがわかります。SRM の価値の1つは復旧処理の自動化による RTO (Recovery Time Objective) の短縮ですが、その価値が今までより大きくなることになります。

これだけの高速化が実現できた理由は、復旧の際の多くの処理が並列化されたためです。SRM 4.0 では、ストレージ接続の準備、ストレージのマウント、VM の起動などにおいて、多くの処理が逐次的に行われていました。SRM 5.0 ではこれらの処理を並列化し、多くのホスト、VM、保護グループが存在する状況でも迅速な復旧が行えるようになっています。

このほかにも色々なテスト結果がホワイトペーパーで紹介されているので、興味のある方は参照いただければと思います。

復旧処理を高速化するためのベスト プラクティス

このホワイトペーパーのもう1つのトピックは、SRM の復旧処理をより高速にするためのベスト プラクティスです。前述のように SRM 5.0 では性能が向上していますが、これらの設定と組み合わせることが高い性能を引き出すために重要です。ここではいくつか代表的なものを紹介します。

  • 復旧サイト側では DRS(動的なリソース スケジューリング)を有効にすることが推奨されています。SRM 5.0 は DRS を利用し、復旧処理の際に複数のホストに VM がうまく分散するようにします。
  • SRM のデータベースと SRM はなるべく接近して配置し、レイテンシを小さく保つ事が推奨されています。
  • vCenter Server と SRM のデータベースは、性能的な観点から異なるデータベースを用いることが推奨されています。
  • 大規模な構成で NFS ストレージを使う場合には、ボリュームのサイズをなるべく大きくして、ボリューム数を少なく保つことが推奨されています。これは、NFS を用いる場合には、ホストあたりで同時に発行できる mount/unmount コールが 2 つまでだからです。

詳しくはホワイトペーパーにてご確認ください。

 

なお、SRM 5.0 の機能について興味のある方は、当社エンジニアが SRM 5.0 の解説記事を書いておりますので、こちらをお読みになっていただくと良いと思います。ウェブサイトからも製品の詳細を確認いただけます。今すぐ試用版を60日間無料でお試しいただくこともできます。

VMware vSphere Storage Appliance (VSA) が RAID 5 & 6 をサポートし、容量効率を大幅に向上

ご存知の方も多いと思いますが、中堅・中小企業のお客様向けの新しいストレージ ソリューションである VMware vSphere Storage Appliance (VSA) が vSphere 5.0 から利用可能になっています。先日、VSA がより使いやすくなる変更点が1つ発表されましたので、本日のエントリではそちらを紹介したいと思います。

内部ストレージを利用して共有ストレージを作り出す

まず、VSA をご存じない方も多いと思いますので、VSA を簡単に紹介します。

vSphere HA や vMotion のような vSphere のコア技術を利用するためには共有ストレージの利用が前提になりますが、中堅・中小企業のお客様にとっては、外部ストレージ装置の導入が負担になる場合があります。 その理由としては、装置の設定などストレージの専門知識を新たに習得しなければならないという点や、ストレージ装置購入に伴うコストの増加が挙げられます。

VSA は、専門知識やコストの面からストレージの導入を困難と考えている中堅・中小企業のお客様に適した製品です。VSA を用いると、サーバの内部ストレージを利用して共有ストレージを作り出すことができます。これにより、外部ストレージ装置が無くても、vSphere HA や vMotion などを利用して仮想化のベネフィットを引き出すことができるようになります。

VSA を利用されるお客様は、2 つか 3 つの新しくインストールされた ESXi 5.0 ホストが必要になります。各ホストには、インストーラによって VSA の仮想アプライアンスが自動的にデプロイされます。これらのアプライアンスが各ホストに共有ストレージ (NFS データストア)を提供します。

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RAID 10 に加え、RAID 5 & 6 を新たにサポート

すべての VSA のデータは、 2 つのレベルでデータが保護されています。その 1 つがサーバのローカル RAID で、ディスク障害からの保護を実現しています。

今回改善が行われたのは、このローカル RAID の部分です。ローカルストレージは RAID 10 構成のみがサポートされていたのですが、その要件が緩和されました。現在では、RAID 10 に加えて、RAID 5 と RAID 6 構成がサポートされています

これにより、より多くのストレージ容量を共有ストレージ(NFS データストア)として利用できるようになりました。この改善は、VSA の多くの潜在顧客からの機能リクエストでした。

なお、もう 1 つの保護は、サーバ間でのネットワーク ミラーリングで、ノード障害からの保護を実現します。VSA は、ローカル ストレージを 2 つのボリュームに分割することで、データのレプリケーションと冗長性を管理しています。そして、複製されたボリュームを NFS ボリュームとして、VSA クラスタ上に存在する全ての ESXi ホストからアクセスできるようにします。これらはインストーラにより自動的に行われます。

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VSA の管理は、VSA Manager から行います。VSA Manager は、vCenter Server 5.0 のエクステンションであり vCenter Server マシンにインストールすることができます。VSA Manager が有効化されると、vSphere Client から VSA Manager のタブが見えます。VSA Manager は VSA クラスタをデプロイし、その後監視する際に使われます。

製品にご興味のある方は、ウェブサイトから製品の詳細をお確かめください。今すぐ試用版を 60 日間無料でお試しいただくこともできます。

VMware vCenter Operations Management Suite をリリース

仮想環境およびクラウド インフラの管理を最適化する VMware vCenter Operations Management Suite がついにリリースされました。VMware vCenter Operations Manager を中心とするこの製品スイートは、VMware vSphere 環境におけるパフォーマンス、キャパシティの管理を大幅に簡素化します。

VMware vCenter Operations Management Suite にはさまざまな機能があるのですが、本日のエントリでは、システム全体の状況を容易に把握する機能と、それを支える技術について紹介したいと思います。

システムの状態を容易に把握

vSphere 環境の管理ツールとしては vCenter Server があり、さまざまなデータを vCenter Server を用いて集めることができます(CPU やメモリーの使用率など)。これらのデータは、仮想環境の管理を行ううえで欠かせない重要なものです。

しかし、管理者にとってより重要なのは、これらのデータが何を意味しているかということです。たとえば、CPU やメモリーの使用率がしきい値を超えたというデータだけでは、何が起こっているのかを判断することは困難です。それは単なる一時的な負荷の増大かもしれませんし、リソースが逼迫しているのかもしれません。もしくは何かの設定ミスにより引き起こされたのかもしれません。 

問題が発生しているかどうか、そして、問題の原因がどこにあるのかを理解するためには、vCenter Server が収集したデータに解釈を加えていく必要があります。ここに運用管理の難しさの一面があります。

vCenter Operations Manager が解決しようとしている課題は、この部分です。vCenter Operations Manager は、vCenter Server が収集した無数のデータから、管理者の目的に合った3つの指標 Health、Risk、Efficiency を自動的に計算し、表示します。

Blog vCOps dashboard

Health はシステムの健全性を意味し、現在システムに問題が起きていないかどうかがこの指標でわかります。Risk は近い将来にキャパシティ不足に陥るリスク、Efficiency はシステムの最適化の余地を意味します。管理者はこれらの指標により、無数のデータを見てそれらを分析してという作業をすること無く、システムの状態を把握することができるようになるのです。 

これらの指標は、システム全体だけでなく、vSphere 環境のさまざまなオブジェクトに対して同様に計算されています(クラスタ、ホスト、仮想マシンなどに対して)。これにより、システムの個々のオブジェクトがどんな状態にあるかについても、容易に把握することができます。

トップレベルの指標に問題が出た場合に、下位のオブジェクトにドリルダウンしていって、問題をより詳細に理解していくこともできます。仮想マシンに閉じた問題なのか、それともホストのリソースが枯渇しているのかなどが、すぐに判断できるようになります。

Blog vCOps drilldown

異常を自動検出する動的しきい値技術

では、vCenter Operations Manager が、データの解釈をどのようにして自動的に行っているのか、そのエッセンスを簡単に紹介しましょう。

vCenter Operations Manager は、一定期間のデータが入力されると、システムの標準的なふるまいを自動的に学習し、しきい値を設定します。下記の図において、グレーの部分が自動的に設定されたしきい値の範囲です。このしきい値から外れると、システムが異常と判断します(赤い部分)。この分析は、特許取得済みの動的しきい値技術によるものです。

Blog vCOps dynamic-threshold

従来では、最大値=○○、最小値=△△といった固定的なしきい値を設定してシステムを監視していました。たとえば、CPU 使用率が 80 %を超えたらアラームを上げる、という様な設定です。

しかし、そのような固定的なしきい値では、現実世界での負荷の変化についていけません。負荷は、時間帯や曜日によって大きく変化します。たとえば、平日と週末では負荷パターンは大きく違います。平日に合わせたしきい値設定では、週末に起こる問題は見過ごされてしまうか、もしくは大量の誤ったアラーム発生に繋がるでしょう。

vCenter Operations Manager は、そのような問題を解決することができます。時刻とともに変わる負荷の変化を認識し、それぞれの時間帯に適切なしきい値を自動的に設定するからです。上記の図から、しきい値は固定ではなく、時刻とともに柔軟に変化していることがおわかりになると思います。曜日や時間帯に合わせたしきい値設定により、システムの異常を従来よりもずっと正確に検知できるようになります。

しきい値のメンテナンス作業がなくなるという利点もあります。管理者の方ならご経験があると思いますが、アラーム設定をメンテナンスするというのは大きな負担のかかる作業です。時間が経てば 負荷・構成が変わるので、適切なしきい値は変わってきます。vCenter Operations Manager の導入により、そのような変化に伴うしきい値の調節が必要なくなるのです。

 

本日のエントリでは、vCenter Operations Manager の優れた視認性と、動的しきい値技術について紹介しました。

製品にご興味のある方は、60日間無償評価版をぜひお試しください。インストールの手順をスクリーンキャプチャ入りでわかりやすく説明した、vCenter Operations簡易インストールガイドもあります。

データシートから、製品の詳細、または貴社に最適なエディションをお確かめいただくこともできます。

VMware Japan 公式ブログを開始しました

このたび、VMware Japan の公式ブログを開始しました。

このブログは、VMware のビジョンとソリューション、そしてテクノロジーに興味のある方々を対象にしています。

ブログで直接発信することで、新製品やドキュメントなどの情報をよりタイムリーにお伝えしていくことができればと思っています。プレス リリースなどではお伝えしきれない、機能やテクノロジーの具体的な情報についても、わかりやすく補足していく予定です。

本ブログは、まずはVMware のインフラストラクチャ製品群のみを扱います。具体的には、以下の様な製品を対象とします。

  • VMware vSphere
  • VMware vCenter Site Recovery Manager
  • VMware vCenter Operations Management Suite
  • VMware vShield
  • VMware vCloud Director

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