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VMware vCenter Converter のインストールと Windows 2003 のP2V

皆様、こんにちは。VMware山口です。今回は大変好評なP2Vシリーズの第2弾として VMware vCenter Converter (以降Converter) のインストールをしてみます。
また、今回はせっかくなので来年にサポート終了控えております Windows 2003 サーバを実際の物理サーバからP2Vしてみたいと思います。物理サーバを用意してWindows 2003をインストールするステップが一番大変でした。

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その際にハマったポイントもそのままシェアさせて頂きます。Windows 2003サーバがインストールされた物理サーバとなると、5、6年前のものが多いと思いますが、故障の確率も上がっている頃と思います。本ブログを通して仮想環境に移行させるお手伝いが出来れば幸いです。

P2Vにはどのような手法があるのか、サポートOS等の前提知識を習得したい場合は、こちら第1弾のBlogをご参照ください。

今回のシナリオは下図の通り移行対象のWindows2003がインストールされた物理サーバ1台から、Converter サーバを利用して移行対象を抽出し、vCenter サーバで管理されたESXiホスト上にP2Vします。Converter サーバを利用せずに、Converterソフトウエアを直接移行対象にインストールして移行することも可能です。どちらのやり方でも結構ですが、移行対象の数が多い場合にはConverterサーバを用意した方が効率的と言えます。

簡単に解説します。
①はConverterサーバから移行対象に対しエージェントがプッシュインストールされます。
②のエージェントは移行対象をイメージファイルを移行先に転送します。
③移行対象のイメージファイルは移行対象の物理サーバと移行先のESXiホスト間で転送されます。
④様々なジョブの制御はConverterサーバより行われます。

スクリーンショット 2014-09-05 15.23.19

なお、今回は移行対象を1台として記載しております。システムの規模、重要度によっては綿密な移行計画が必要になりますのでご注意ください。

<作業ステップ>
Step0:事前準備
Step1:Converterの入手
Step2:Converterのインストール
Step3:コンバージョンの設定
Step4:仮想マシン動作確認

Step0:事前準備

<用意するもの>

  • Converterサーバ
  • 移行対象のOSメディア
  • Converterソフトウエア(下記に入手方法あり)
  • ネットワークスイッチ、ケーブル等
  • 作業手順書

<事前リハーサル>

本番移行前に必ず事前移行テストすることをお勧めします。P2Vを実行すると移行元のOSはなくなるわけではなく、コピーされる仕組みですのでテスト目的での平行稼働が可能です。正常動作することを確認の上、本番移行を行ってください。また、万が一のトラブルに備え、バックアップも取得もお勧めします。

Step1:Converterの入手

Converterは無償で入手できるソフトウエアです。こちらのURLよりダウンロードすることができます。My VMwareのアカウントをお持ちで無いお客様は登録が必要です。Downloadボタンを押してソフトウエアを入手します。今回は VMware-converter-en-5.5.2-1890136.exe を利用しています。

My VMware の登録はこちらが参考になります。

WS000000

Step2:Converterのインストール
入手したソフトウエアをConverterサーバにインストールします。ウィザードに従って進めて頂ければ特に迷う所は無いと思います。なお、今回Converter用のサーバにはWindows 2008 R2を利用しています。

WS000003

Step3:コンバージョンの設定

デスクトップに表示されたConverterのアイコンをクリックし、Converterを起動させたらConvert machineをクリックします。

WS000005

下図は、Source(移行元)を選択するところです。今回はパワーオンしたまま移行するホットクローン方式で実施します。従って、Select source type(ソースタイプの選択)は、Powered-on machine を選択します。

次はA remote machineを選択肢、移行対象のIPアドレス、ユーザ/パスワード、OSファミリーを選択します。なお、移行対象にConverterをインストールしている場合には、This Local machine を選択します。こちらも試しましたが、特に問題なく実行できます。

WS000007

続いて、プッシュインストールされるエージェントの利用後の扱いを選択します。移行完了と同時に自動的に削除するか、マニュアルで削除するかです。特に理由が無い限り、下図の通り自動削除で良いかと思います。

WS000009

ここまでは順調でしたが、下図の通りエージェントインストール中エラーとなりました。結論から書きますと移行対象の時刻が正しく設定されておらず、認証がうまく行っていないことが原因でした。結果としてエージェントがプッシュインストールできずエラーとなりました。こちらは正しく時刻設定することで回避可能です。

WS000029

余談ですが、Windows ゲスト OS で、ファイアウォール、ユーザー アクセス制御(UAC)機能がある場合に同様のエラーがでる可能性があります。詳しくはKB2079864をご覧ください。

続いて、Destination system (移行先)を設定します。今回はvCenter サーバを指定しますので、移行先のタイプはVMware Infrastructure virtual machine を選択します。次のそのvCenterのIPアドレス、ユーザ/パスワードを設定します。

WS000031-1

認証に成功すると、証明書の警告がでますが、Ignoreをクリックします。

WS000013-1続いて、移行先(vCenter上)での仮想マシン名と、配置場所(フォルダとデータストア)を選択します。

WS000015-5WS000016-1

最後に仮想マシン化する時のオプションを設定します。例えばディスクサイズを変更したり、接続する仮想ネットワークを選んだりします。 Windows 2003の場合には、Microsoft社より提供されているSysprepというツールを利用してOSのカスタマイズを(コンピュータ名やSIDの変更)実施することも可能です。今回はオプション無しで実施します。

WS000047

Finishをクリックすると、ジョブ(P2V)が開始します。下図の通り進捗が確認できます。

WS000050-1

Step4:仮想マシン動作確認

P2Vのジョブが完了すると、移行先に仮想マシン(移行対象)が作成されます。初回起動すると右下のホップアップが表示されドライバーをインストールするOSの処理があります。これは新しい環境上でOSが動作する際に必ず起きますので、正常な動作となります。また、下図の通りドライバーがうまくインストールされない場合があります。

スクリーンショット 2014-09-08 16.30.02

まず、VMware toolsがインストールされているか確認し、されていない場合にはインストールします。VMware toolsは、仮想マシンとして動作するためとデバイスドライバを提供します。

余談ですが、VMware toolsがインストールしていないで仮想マシンのコンソールをマウス操作するとマウスコントロールが取られたままの状態になります。CTRL+ALTでマウスがリリースされます。

スクリーンショット 2014-09-08 16.31.16

今回は移行元のWindows 2003をクローンしましたので、コンピュータ名が重複したエラーが出でました。必要に応じて変更してください。なお、仮想マシン化すると、IPアドレスは仮想NICが保持るようになります。その仮想NICのMACアドレスは、VMware のベンダーIDのものに変更されますので重複することはありません。

今回は、ほぼ未使用のWindows2003 を利用しました。ほぼトラブルなく移行完了しました。今回のブログでは触れられていないノウハウなど、Converterを使用するときのベストプラックティスがKB1033253に詳しくまとめられています。また、今回のWindows 2003 サーバのサポート終了を機にサーバ仮想化の世界へ足を踏み入れる方は是非弊社の新卒社員が書いたブログが参考になりますのでご覧下さい。

新卒 SE 社員が贈る vSphereのキソ!
第1回 vSphereを俯瞰する
第2回 仮想環境におけるネットワークとストレージ
第3回 vMotionとvSphere HA/vSphere FTの違いとは?
第4回 仮想マシンの配置管理はDRSにお任せ!

新卒 SE 社員が贈る vSphere のキソ!第4回~仮想マシンの配置管理はDRSにお任せ! ~

みなさん、こんにちは! VMware 新卒 SE の野田です。
少しずつ vSphere について、理解が深まってきているのではないでしょうか?
第4回目は管理者にうれしい、仮想マシンの配置に絶大な効果を発揮する機能 vSphere Distributed Resource Scheduler (以下 DRS )をご紹介します。

〜はじめに〜

DRS というのは” Distributed Resource Scheduler “という単語の頭文字を繋げた略称です。訳すと“分散リソーススケジューラ”となります。 ESXi サーバの物理リソース CPU /メモリを効率的に使いましょう!そんな感じ感じの解釈をされた方もいるのではないでしょうか。果たして DRS とはどんな機能なのか?見ていきましょう。

その前に、まずは前回登場したクラスタのおさらいです。
クラスタの構成
 vCenter Server の配下にある複数の ESXi サーバを論理的にグループ化し、 ESXi  サーバ群を作ります。このサーバ群を協調動作させる仕組みを”クラスタ”と呼びます。

図3。クラスタ構成図

図1. クラスタ構成図

クラスタとして一つにまとめられたサーバ群は、あたかも一つの大きなリソースであるかのように扱うことができました。前回の例では図1のようにクラスタは一つの大きなコンピュータのように扱える、とご説明しました。このクラスタの構成が、今回ご紹介する DRS には必須となってきます。

では、本題に入ります。ここから少しの間、社会の IT 管理者になったつもりで考えてみてください。

【状況】
あなたは IT 管理者として自社の仮想基盤の整理を任されています。今、自社の仮想基盤では10台の ESXi サーバ上で100台の仮想マシンが動いています。(図2参照)

図2。 自社のvSphereの環境光製図

図2. 自社のvSphereの環境構成図

あなたの会社がある新規サービスを立ち上げるため、仮想マシンを展開することになりました。しかし自社の ESXi サーバはリソースが飽和状態のものや時間帯によって大きく変化したりと様々です。(仮想環境は生き物です)

課題1. どこの ESXi サーバ上で新規の仮想マシンをパワーオンすべき?
おそらく ESXi サーバ1台1台のリソースの消費具合を確認し、展開先の ESXi サーバを探そうと考えたのではないでしょうか。 ESXi サーバの台数が多くなればなるほど、各 ESXi サーバのリソースを調べるのにも大変な労力と時間を消費します。見つかったとしてもすぐ負荷負荷状況が変わる可能性もあります。困りました…。

課題2. ESXi サーバ間に負荷の偏りが出てきた場合(図3参照)

図0.3のESXiホスト間の負荷の偏り

図3. ESXiホスト間の負荷の偏り

手動で仮想マシンを他の ESXi サーバに移行して ESXi サーバ間の負荷の均衡をとります。移行先の ESXi サーバのリソースに余裕があればよいですが、どの ESXi サーバにどの仮想マシンを移行すればよいのか?判断が難しい。困りました…。

課題3. 物理サーバのメンテナンスやハードウェア交換、パッチの更新やメンテナンスの時期

各 ESXi サーバのリソースを調べながら、手動で仮想マシンをリソースに余裕のある ESXi ホストへ移行していくのも根気のいる作業。こちらも課題2と同様、どの ESXi サーバにどの仮想マシンを退避したらいいのか?もちろん移行先にある仮想マシンに影響がでないようにしなくては…。

せっかく仮想基盤にしたにもかかわらず悩ましい課題がでてきてしまいました。こういった状況で存在感を示すのが「 DRS 」という機能です。先ほどクラスタは複数の ESXi サーバを、一つの大きなコンピュータ(リソース)として扱える、と説明しました。管理者はクラスタ上に仮想マシンが存在する!と意識しておりますが、実際どこの ESXi サーバ上に仮想マシンが配置されるかはこの DRS にお任せできてしまいます。

課題1. どこの ESXi サーバで新規の仮想マシンをパワーオンすべき?

DRS によって、仮想マシンはクラスタ内で最適な ESXi サーバ上に自動(もしくは管理者が承認後)で展開されます。

課題2. ESXi サーバ間に負荷の偏りが出てきた場合

負荷の偏りが発生した時点で、自動(もしくは管理者が承認後)で適切な ESXi サーバ上に移行されます。(図4参照)

図4。 DRS発動後の​​負荷のロードバランス

図4. DRS 発動後の​​負荷のロードバランス

課題3。物理サーバのメンテナンスやハードウェア交換、パッチの更新やメンテナンスの時期

物理サーバメンテナンス時も、 ESXi サーバをメンテナンスモードにすることによって、仮想マシンの再配置を自動的に行ってくれます。

このように、 DRS は仮想マシンをどの ESXi サーバ上へ展開するか?といったことを考える必要はなく、単にクラスタに仮想マシンを展開するといった感覚で仮想マシンの展開を可能にしています。課題1~3について考慮する必要は無くなりますね。
どうですか?クラスタ単位で考えると、今まで以上に仮想基盤を有効に使う事ができるかもしれません。

〜 DRS の設定〜

では DRS の設定を行ってみましょう。 DRS として仮想マシンの再配置が行われるタイミングは以下の2つです。
A )仮想マシンのパワーオン時
B )クラスタ内のリソースに偏りが生じたとき
この2つに意識しながら、 DRS の設定を行います。

図5.DRSによって再配置が行われるタイミング

図5. DRS によって再配置が行われるタイミング

 DRS の設定で特徴的なのが「自動化レベル」「移行のしきい値」です。 DRS を有効にしても仮想マシンを移行するタイミングは自分で確認したい!という方には自動化レベルの設定が役に立ちます。

図6。 DRS設定画面

図6. DRS設定画面

自動化レベル
 DRS には以下3種類の自動化レベルが提供されています。

●完全自動化
仮想マシンをパワーオンすると、仮想マシンが最適な ESXi サーバに自動で移行されます。また、 DRS がクラスタ内の負荷の偏りを検出し、自動で仮想マシンの移行を行ないます。 IT 管理者は仮想マシンがどの ESXi サーバで動いているかあまり意識しません。自動化レベルの設定ではこの完全自動化がデフォルト値となっています。

●一部自動化
仮想マシンをパワーオンした段階は、完全自動化と同じくDRS により仮想マシンが最適なホストに配置されます。しかし、クラスタ内のリソースに偏りが出てくると、仮想マシンの移行推奨が表示され、IT管理者が承認後、仮想マシンの再配置が行われます。

●手動
この場合、自動的な仮想マシンの移行は行われません。つまり、仮想マシンをパワーオンすると、推奨の ESXi サーバのリスト表示、またクラスタのリソースに偏りが出た場合、仮想マシンの移行を推奨する表示がされ、いずれもIT管理者の承認後仮想マシンの配置、再配置が行われます。

では DRS が発動するタイミング B )のクラスタのリソースに偏りが出た場合ですが、少しの偏りでも再配置をするのか、大きく偏りが出た場合に再配置をするのか?を定義するのが「移行しきい値」です。

図7。 移行しきい値設定画面

図7. 移行しきい値設定画面

移行しきい値
クラスタ内の ESXi サーバ間のリソースの偏り具合によって移行するかしないかを決定します。この決定する値のことを移行しきい値と呼びます。図7に示す通り、しきい値は1(保守的)〜5(積極的)までの5段階あり、デフォルトは3に設定されています。しきい値1はメンテナンスモードと呼ばれ、仮想マシンの再配置はメンテナンスモードが実行された際のみ行なわれます。移行しきい値は、値が大きくなるにつれ、少しの偏りでも仮想マシンの再配置(積極的な再配置)が行なわれるようになります。

再配置先を限定する〜ホストアフィニティ〜

 DRS を使用すると、仮想マシンの再配置先はクラスタ上の全ての ESXi サーバとなります。ここでゲストOSで使用しているソフトウェアライセンスの関係上等で、再配置先の ESXi サーバを限定したい!というご要望があるかと思います。このような状況で役に立つのが、 DRS のホストアフィニティという機能です。前もって仮想マシンをグルーピングしておき、その仮想マシンが動く ESXi サーバを限定することでソフトウェアライセンスの節約や、仮想マシンの所在をはっきりさせておくことも可能となります。また、このグルーピングは DRS のみならず、HAの時にも有効に働きます。

まとめ

 DRS についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? DRS でできることを一度ご理解いいただくと、この機能にきっと魅力を感じると思います。そして一度でも DRS を使ったことがある方は「 DRS がない環境はちょっと大変…と思われているかもしれません。ちなみに、VMwareでは事例を紹介しております。こちらのお客様 、4台の物理サーバ上に130 VM (統合率32.5)を稼働させ、リソースを有効に使用させてさせております。是非こちらのお客様のお声もご参照ください。
 DRS を使用されているお客様にうかがうと、「この機能はやはり便利♪」とおっしゃっておりました。今後もこの DRS の魅力を理解しながら、仮想基盤のリソースを更に有効に、またもっと楽に管理して頂ける様、私自身も vSphere の魅力をご紹介していきたいと思います。

次回もお楽しみに!

– VMware SE 野田裕二

 

新卒 SE 社員が贈る vSphereのキソ!
第1回 vSphereを俯瞰する
第2回 仮想環境におけるネットワークとストレージ
第3回 vMotionとvSphere HA/vSphere FTの違いとは?
第4回 仮想マシンの配置管理はDRSにお任せ!

新卒 SE 社員が贈る vSphere のキソ!第3回~vMotionとvSphere HA/vSphere FTの違いとは?~

こんにちは!

毎週恒例となって参りました 新卒 SE 社員が贈る vSphere のキソ! 第3回である今回は私、川崎( Kawasaki )が担当致します。

今回扱うのは、 vSphere の持つ機能のうち、 vMotion と vSphere HA (以下HA) / vSphere FT (以下FT) です。これらの機能は少し紛らわしい部分がありますので、その違いをクリアにしていきたいと思います。

 

ずばり vMotion と vSphere HA の違いとは!?

はじめに、ずばり vMotion と HA の違いは何か、どんな時に使う機能なのか、ということから触れていきたいと思います。まずは、それぞれがどんな場合に有用な機能なのか見てみましょう。

vMotion の使い時

    •  例えば…物理サーバにCPU予防交換の必要があるため一度停止したいが、そこで稼動しているサービスは平日には止めることができない。土日に出勤してメンテナンス作業を実行する必要がある。
    • 例えば…負荷分散の最適化のためにシステムの構成を変更したいが、日中は仮想マシンを停止できない。夜間に一度仮想マシンを停止して、別の物理サーバに移行することで適正な負荷バランスにしよう。
      ⇓  これが vMotion を用いると…
  • 稼働中の仮想マシンを別物理サーバに移行でき、仮想マシンで動いているシステムを止めずに、物理サーバのメンテナンスや負荷分散が可能!

HA の使い時

    • 例えば…物理サーバが障害で停止してしまったため、その上で動いていたサービスも停止してしまった。早急に復旧が必要だが、データセンターまで出向いての対応には多くの時間を要する。
    • 例えば…仮想化はしたものの、突発的な障害に対処するため土日昼夜を問わず監視をしている。
      ⇓  これが HA を用いると…
    • 月曜の朝来たら物理ホストが一台、障害により停止していた。しかしながら、 HA の機能により全ての仮想マシンは別ホストで問題なく稼動しており、IT管理者は余裕を持って対応できた♪

これらのケースからも読み取れるように、 vMotion は計画的な物理サーバの停止に対応する機能である一方、 HA は非計画的な物理サーバの障害に対応して可用性を確保する機能です。したがって、 vMotion は物理サーバのメンテナンスなど計画的に物理サーバを停止する必要がある場合に使用する移行機能であるのに対し、 HA は機能としては常に有効にしておき、いざ物理サーバに障害が起きた際に自動で保護してくれる復旧の仕組みとなります。

では、それぞれの機能の詳細を見て参りましょう。

 

vMotion ~仮想マシンのホット移行~

vMotion は、起動している仮想マシンをシャットダウンすることなく、動かしたまま別の物理サーバに移動する機能です。(図1)起動したままの移行ということで、”ホット移行”とも表されます。

図1. vMotionによる仮想マシンのホット移行

図1. vMotionによる仮想マシンのホット移行

この vMotion による仮想マシンの移行は、管理画面から仮想マシンを指定し、図2のようなウィザードに従って進めることで数クリックの簡単な操作により完結することができます。(詳細はオンラインラボ、NEE HOL-SDC-1310 http://labs.hol.vmware.com/HOL/catalogs/ でいつでもご確認できます!)

図2. vMotion による移行は数クリックで完了

図2. vMotion による移行は数クリックで完了

 vMotion の機能は、ホストの定期メンテナンスや一部パーツの交換等で、物理サーバを計画的に停止しなければならない際に有効です。 vMotion によって停止する物理サーバから別の物理サーバへ仮想マシンを退避しておくことで、仮想マシンとして、あるいはその仮想マシンの提供しているITサービスとしてはダウンタイムがなくなります。

なお、 vMotion を行うためには、対象物理サーバ (= ESXiサーバ)が vCenter に登録されていること、移行元、移行先の物理サーバのCPU互換性があること、共有ストレージが構成されていることが必要です。CPUの互換性に関しては、同じメーカーかつ同一の互換性グループに属するファミリのもの同士でなければなりません。詳細はこちらをご確認ください。 (http://kb.vmware.com/kb/1991, http://kb.vmware.com/kb/1992)

FAQ ~vMotion~

Q.移行の前後ではMACアドレスやIPアドレスは変わりますか?
A. vMotionによる移行ではMACアドレスとIPアドレスは保持されます。仮想マシンの場合IPアドレスは vNIC ごとに割り当てられるため、これが vMotion による移行前後でそれぞれ保持されることになります。

Q.後日物理サーバを追加していくとCPUの互換性確保ができなくなりそうですが…?
A. Enhanced vMotion Compatibility (EVC) により異なるCPU世代間の vMotion が可能です。クラスタ内で EVC のベースラインを定義することにより、クラスタ内の全ての物理サーバを同一の CPU 機能に統一します。詳細はこちらをご覧ください。(http://kb.vmware.com/kb/2011037

Q.移行先の物理サーバとの間に共有ストレージがありません。
A.vMotion とvSphere Storage vMotion という機能を同時にご利用いただくことで、共有ストレージがない物理サーバ間でも移行することが可能です。(クロスホスト vMotion とも呼ばれます)

Q.移行中に加えられた変更について整合性は保たれますか?
A. vMotion は実行中のメモリおよび全てのシステム状態を移行先の物理サーバにコピーし、移行元の仮想マシンをサスペンドして切り替えます。実行中のメモリトランザクションをコピーした後に移行先で仮想マシンを再開するため、トランザクションの整合性も保たれます。

Q.一般的にvMotionに要する時間はどの程度ですか?
A.ネットワークの状況に依存しますが、数秒から数分程度で完了する場合が一般的です。

 

“クラスタ”の構成

ここで、HA / FT の紹介を行う前に、クラスタという概念について説明いたします。なぜなら HA / FT を利用するためには、クラスタの構成が必須だからです。クラスタは複数の物理サーバを論理的にグループ化したもので、まとめられたサーバはあたかも一つの大きなリソースであるかのように扱うことができます。(図3)

図3.クラスタ構成図

図3.クラスタ構成図

このような物理ホストのグルーピングのメリットは、それらをひと括りに一つの大きなコンピュータのように扱うことで、個別に稼動していた場合を超えるサービス品質を提供できることです。これら複数の物理ホストはクラスタ内で各自の持つリソースを互いに共有するため、各時刻で余剰のリソース能力(CPU, Memory)を最適に配分することで処理能力を上げたり、計画的/非計画的なホストの停止に対応する可用性の確保を実現したりします。

そのクラスタに対して HA 機能を有効にすることで、クラスタ内に含まれる仮想マシンは全て HA により保護されることになります。また、 FT の保護を施したい場合には、仮想マシンを選択して FT を有効化することで、自動でクラスタ内の別ホストにセカンダリが作成されます。なお、 vMotion の利用にはクラスタの構成は不要です。

 

 HA / FT ~物理サーバ障害における可用性を向上~

計画外停止( = 物理ホスト障害)に対して可用性を向上する機能が HA と FT です。 HA は “High Availability” ( = 高可用性) を意味し、アクティブースタンバイの可用性を提供する機能です。 HA を使用しない場合、ある物理サーバが障害等で機能を停止するとその上で起動している仮想マシンも停止してしまいます。それに対し、予めクラスタを構成して HA を有効にしておくことで、同じクラスタ内の別の物理サーバで自動的に再起動することが可能です。(図4)HAの場合、仮想マシンが再起動するまで数分の停止が発生しますが、仮想マシンが自動的に起動するだけでも管理者としては助かります。

HA により仮想マシンを別ホストで再起動

図4. HA により仮想マシンを別ホストで再起動

FT (Fault Tolerance) は、物理サーバ障害が発生しても無停止でサービスを継続する機能です。保護対象となる仮想マシン(プライマリ)に対し、別の物理ホスト上にセカンダリというコピーマシンを作成します。(図5)これらは常に同期し、仮にプライマリ仮想マシンが起動している物理サーバが停止しても、すぐに切り替わってセカンダリで動作し続けることが可能です。これにより物理サーバ障害によるダウンタイムを0にすることができますので、特にダウンタイムが許容されないシステムがある場合はご使用を検討ください。現状では FT 機能が対象とできる仮想マシンはvCPUが1つの仮想マシンに限られています。

 

図5. FT のアクティブなセカンダリによる保護

図5. FT のアクティブなセカンダリによる保護

FAQ  ~ HA / FT ~

Q. HA で仮想マシンが再起動した場合、実行中だったアプリケーションはどうなりますか?
A.仮想マシンが再起動されるため、アプリケーションは一度終了されます。Crash Consistent ( = OSが起動している状態で電源を落ちる状態)ではありますが、仮想マシンの起動とともに特定のアプリケーションが起動するよう設定しておくことで、アプリケーションやサービスの再開までを自動化することも可能です。

Q.クラスタ内に HA に必要なリソースの余裕があるか確認できますか?
A.クラスタで”許容するホスト障害数” を設定したり一定割合を予約したりすることができます。これにより常に物理サーバ障害時に必要なリソースを確保した計画的なリソース使用が可能です。

Q. HA で再起動される先の物理サーバは指定できますか?
A.アドミッションコントロールポリシーにより特定のホストをフェイルオーバーホストとして再起動する物理サーバに指定可能です。(ただし、リソースの空き具合により他のホストで再起動する可能性もあります。)

Q. FT で保護されている仮想マシンのセカンダリに対して操作を行うとどうなりますか?
A.セカンダリに対する操作は行えず、プライマリに対する操作のみが反映されます。

Q. 一度物理サーバの障害に対応すると FT の保護はなくなりますか?
A. プライマリ、またはセカンダリのホストに障害が発生した場合、クラスタ内にある別の物理サーバに新たなセカンダリが生成されて保護状態が継続されます。

 

vMotion と HA の使い分け

これまで見てきたように、 vMotion と HA は、仮想マシンを移行して別のホスト上で動かすという点では共通していますが、移行の際に起動したままか再起動するか、利用シーンが計画的な移行か非計画的な障害対応か、クラスタの構成は不要か必要か、といった違いがあります。このような違いを FT も含めて整理したのが表6です。

表6. vMotion と HA / FT の比較

機能

使用目的

設定対象

仮想マシン停止

ダウンタイム

オペレーション

vMotion

計画停止削減

仮想マシン単位

なし

ゼロ

手動

HA

物理サーバ障害対策

クラスタ単位

あり

数分

自動

FT

物理サーバ障害対策

仮想マシン単位

なし

ゼロ

自動

表にあるような特徴を押さえておくことで、 vMotion と HA / FT の違いを明確に整理しておくことができます。特にそれぞれの機能を使用するシーンや目的は全く異なるため、機能をよく理解することでvSphereをこれまで以上に使いこなしていただけたらと思います。

 

終わりに

以上いかがでしたでしょうか?仮想マシンのホット移行を行うvMotionと、アクティブースタンバイ / アクティブーアクティブの可用性を提供する HA / FT という機能。どちらも vSphere を語る上で外せない重要な機能です。この記事で少しでも理解を深めていただけましたら幸いです。

VMware SE川崎 一青

新卒 SE 社員が贈る vSphereのキソ!
第1回 vSphereを俯瞰する
第2回 仮想環境におけるネットワークとストレージ
第3回 vMotionとvSphere HA/vSphere FTの違いとは?
第4回 仮想マシンの配置管理はDRSにお任せ!

VMworld 2014速報: 【VMware PartyとALSアイスバケツチャレンジ】編!!

皆様こんにちは。VMwareの秋山と申します。
本稿では、Breakout セッション以外のVMworldの見所として、VMworld Partyについてご紹介してまいります。

■  VMworld Party
水曜日の夜は、VMworld Partyということで、モスコーンセンターのすぐ近くにあるイェルバ・ブエナ ガーデンズというモスコーンセンターのWESTと同じくらいの大きさの講演でPM7:00から開催されました。会場内では、筋肉系のエンターテイメントが実施されたり、かつらをかぶって記念撮影が出来たり、大きな画面でいろいろな映像を流したりしながら、ビールやワイン等のアルコールといろいろな軽食が取れるようになっています。
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こちらでは、楽しみながらエンドユーザ様やパートナー様等の参加者様同士のコミュニケーションをとってもらうためのネットワーキングイベントとしての位置づけされています。アメリカのお客様同士でのコミュニケーションが主になるかと思いますが、ざっと1万人近いお客様が参加されているようには感じました。
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また、弊社CEOのPat GelsingerがEMCのCEOであるJoe Tucciからの指名によりアイス・バケツ・チャレンジも実施されました。こちらは、ご存知の方も多いかと思いますが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)協会への寄付を募る活動で、氷水を頭からかぶるものになります。実施後弊社CEOが次に指名したかは残念ながら聞き取れませんでした。。。

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また、8時半からはモスコーンセンターのNorthでコンサートが開催されました。コンサートは、BlackKeysというUSで今年Breakしているグループのようですが、私は、疎く知らなかったです。。。(有名なようなみんなスマフォで写真とってました)

最終日の前日になりますが、まさに参加者様を交えた打ち上げといった雰囲気のイベントであったかと思います。

■  ご注意
VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。

VMworld 2014速報:【Storage/Hyper-Converged Infrastructure】編!!

皆様こんにちは。VMwareの石橋と申します。San Francisco から速報をお届け致します。

私の方では、General Session でもお話にありました Software-Defined Data Center のベーステクノロジーの一つである Storage/Hyper-Converged Infrastructure に関連したトピックを中心に Breakout Sessionを聴講しました。後日 Web で Breakout Session の聴講が可能になったときに参考になるように、その中でいくつかキーとなるセッションやトピックをご紹介していきます。また、VMware Virtual SAN/Virtual Volumes 2.0 のPublic BETA がアナウンスされましたが、プログラムに参加する事で詳細な情報が取得可能となります。
vmw14-stg01
■Virtual Volumesとは?

Software-Defined Data Centerを支える新しいテクノロジーとして、Virtual Volumes(VVOL) がアナウンスされております。この Virtual Volumes について紹介している STO1965 Virtual Volumes Technical Deep Dive についてトピックをご紹介致します 。
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写真左の緑色の器はStorage Container(SC)という、スナップショットやレプリケーションなどのデータサービスを提供するストレージプールです。中段のProtocol Endpoint(PE)は、ESXi からストレージアレイへのI/Oを制御するアクセスポイントです。中段の右にあるVASA(vStorage APIs for Storage Awareness)はストレージのCapability をESXi に認識させる役割を担っております。ユーザは仮想マシンと必要なSLA(ストレージポリシー)を VASA プロバイダを通じて紐づける事で、アプリケーションが必要とするストレージを配備する事ができます。

この仕組みにより、伝統的なLUNを中心としたストレージ管理ではなくストレージポリシーベースの容易なストレージ管理を実現します。このセッションでは、 VVOL の仕組みについて丁寧に説明されておりました。

■ストレージ管理はどのように変わるの?

Software-Defined Storageとは具体的にどのようなストレージ管理に変わるのか疑問に思われる方もいらっしゃると思います。今年の Solution Exchange では、例年にも増してストレージベンダー様が出展して頂いており、この辺りのデモを各社展示して頂いているのですが、Breakout Session の中で今後の Software-Defined Storageついて分かり易く説明しているのが、STO1491 From Clouds to Bits: Exploring the Software Defined Storage Lifecycle です。
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前回掲載の Cloud Automation でも少し取り上げられましたが、VCAC を使ってストレージポリシーを選択してプロビジョニングをすることにより仮想マシンやネットワークだけではなく、例えば右写真にあるような自動拡張、重複除外、圧縮、ディスクタイプなど必要なストレージポリシーに紐づけられたストレージも同時に展開されます。今後のストレージ管理は、VSAN や VVOL を問わず共通のストレージポリシーというフレームワークを使って容易に管理する事ができます。ユーザは、VASAを通じて表示される任意の Capability から仮想マシンの要件にあったポリシーを選択するだけです。

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このセッションでは、VCACとVVOLの連携デモや  OpenStackと VVOL の連携デモ、PoweCLI での展開デモによる紹介がありました。

■Virtual SANってどのように使うの?

最近、Virtual SAN(VSAN) の事例が日本でも出始め益々注目のされるソリューションですがこれからご検討されるお客様向けにご参考になりそうなセッションがございました。STO2521 Virtual SAN Best Practices and Use Cases です。

まずは VSAN のおさらいです。VSAN は、各 ESXi ホスト分散配置された内蔵ストレージを集約し、各ホストから利用可能な共有ストレージとして提供します。従来の LUN + VMFS とは異なり仮想ディスクを直接オブジェクトとして管理します。ホストの追加と共にストレージも拡張される分散スケールアウト型の Hypervisor-Converged Storageです。

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セッションでは、 Use Cases として Virtual Desktop, ROBO(Remote Office/Branch Office), DMZ / Isolated, Management Clusters, Backup and DR targetなど利用目的に応じて構成情報やサンプルサイジングについて語られております。

例えば Virtual Desktop はこんな感じです。左写真は、Horizon View 用のデフォルトのストレージポリシーです。右写真は、仮想デスクトップ 1000 台 Linked Clone構成のサンプルです。

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その他、左写真のBackup DR Target サンプル構成の説明や右写真の vSphere Replication を使ったデモが紹介されました。

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vmw14-stg11 また、STO1153 Performance Best Practices to Run Virtualized Applications on Virtual SAN では、DVDStore, Olio,など各種ベンチマークツールを使った結果の掲載がされており、STO 3098 Virtual SAN Best Practices for Monitoring and Troubleshooting では Ruby vSphere Console(RVC), VSAN Observer 等を使ったトラブルシューティングをご紹介しておりました。

■EVO : Hyper-Converged Infrastructure

次に、先日のGeneral Session で大々的に新しいモーメンタムとして発表されました EVO : Hyper-Converged Infrastructure についてご紹介します。EVO:RAIL について詳しく紹介しているセッションが SDDC1337 VMware EVO:RAIL Technical Deep Dive です。

EVO:RAIL の特徴についてご紹介します。

構成についてですが、vSphere, VSAN をベースとした基盤と Log Insight,  EVO:RAIL Engine により基盤を管理するソフトウェアで構成されております。2U/4Node の EVO:RAIL appliance が最大 4 アプライアンス 16 Nodeまで構成可能です。HTML5 ベースの直感的で使い易いUI を使って15分以内で環境の展開が可能で、Patch の適用やUpgrade についてもダウンタイムなしに実施可能です。

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ハードウェアの監視や仮想マシンの管理も容易に実施可能です。

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EVO:RAIL appliance あたりの想定 View Desktop 数は 250 デスクトップ、サーバVM 数は 100 サーバです。ご覧のパートナー様から EVO:RAIL appliance ご購入頂く事が可能です。

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ご参考までに動画デモをリンクします。

https://www.youtube.com/watch?v=l37dokaZ7zY

続いて Tech Preview としてアナウンスされました EVO: RACK についてご紹介します。

EVO:RACK について紹介されているのがSDDC1767 SDDC at Scale with VMware Hyper-Converged Infrastructure: Deeper Dive です。
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左写真にありますようにEVO:RAIL との違いは RACK レベルでの拡張が可能である事と含まれるソフトウェア構成がさらに vCloud Suite, NSX が含まれるということなので、大規模な SDDC 基盤を支えるインフラを瞬時に構成できるような、HW,SW構成となっております。

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■明日の予告
明日はBreakout Sessionの他のトピックを一気に公開予定ですので、是非お楽しみに!

■ご注意
VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。

発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。

VMworld 2014速報: Breakout Session 【vSphere / vCenter Operations Manager】編!!

皆様こんにちは。VMwareの金と申します。

本稿では、VMware vSphere及び、VMware vCenter Operations Managerの新機能、及び将来のロードマップにおいて追加予定の機能に関してVMworld 2014で入手した旬な情報をご紹介してまいります。

  • vSphere に関して

vSphere は、もはや説明する必要がないくらい広く普及しているサーバ仮想化製品です。VMware が強力に推進する Software-Defined Data Centerにおいても根幹を担う非常に重要なポジションに位置づけれております。VMworld 2014では、次期vSphereで提供予定の下記機能が紹介されました。

【可用性に関するエンハンスメント】

  • vCenter Server間を跨いだvMotion の実行
  • Long-Distance vMotion の実現※ 往復100ms の遅延をターゲット
  • レイテンシー・センシティブなアプリのvMotionサポート※ 通信業界のネットワークサービスや、金融トレーディングアプリなど
  • FT (Fault Tolerance)のマルチプロセッサ対応 (4 vCPU)
  • ホストとストレージ間の接続障害(APD / PDL) 発生時、VMを HA で再起動※ APD (All Path Down):ホストのFCパス全断などの状況※ PDL (Permanent Device Loss):LUNストレージグループからホストが除外

【vCloud Director 機能の vSphereへの追加】

  • Content Library※ テンプレート、OVF、vApp 、ISOイメージを複数vCenter / vCD間で共有
  • 仮想データセンターとポリシーベース管理

【vCenter で新しいプラットフォームサービスの採用】

  • Platform Service Controller  (PSC)※ PSC にはSSO機能に加え、ライセンス、CA、サービス登録機能などが追加されvCloud Suiteの各コンポーネントから共有される 。

どれも注目すべき機能ですが、やはり、会場で一番注目度が高かったのでは FT のマルチプロセッサ対応でしょうか。もちろんデモで動作確認させていただきました!

なお、既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、vSphere 次期バージョンのベータ版は下記サイトからお試しいただくことが可能です。まだの方は是非この機会に次世代のvSphereをいち早く試してみませんか!?

http://www.vmware.com/go/vspherebetaq2

  • VMware vCenter Operations Manager に関して

vCenter Operations Manager は最近では vSphere with Operations Management (通称vSOM)でもお馴染みかと思いますが、VMwareの仮想環境の健全性監視、キャパシティー管理などの機能を提供する非常に強力な管理ツールです。以下、vCenter Operation Managerのダッシュボード画面のスナップショットになります。
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画面左から仮想環境における

  • 健全性:いますぐ対処すべき問題があるか
  • リスク:近い将来対応すべき問題があるか (キャパシティー不足など)
  • 効率       :最適化の余地があるか

を表しており、仮想環境全体を俯瞰して監視することが可能となります。

VMworld 2014では、これらのお馴染みの機能に加え、本来この製品のあるべき姿、つまりVMware が推進する Software-Defined Data Centerにおける包括的なマネージメントツールとしての位置づけが強調されていました。
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vCenter Operations Manager はSDDCやクラウド環境をはじめとして、AWSなど他社のパブリッククラウド、さらにはBig Data 解析アプリをはじめとしたVM上で動作する様々なアプリケーションまでを単一のコンソールで監視、管理することを目的とした非常に野心的な製品です。

以降VMworld 2014のセッションで紹介された、vCenter Operations の拡張機能をいくつか紹介いたします。下記は、ネットワーク仮想化を実現するNSX環境をvCenter Operations Managerで監視するためのアドオン・パッケージ、Operations Management Pack for NSXの紹介スライドです。(セッション中にカメラで写真を撮ったのですが少し曲がっていてすみません…)
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こちらのアドオンを利用することで、通常のNSX管理ツールの機能に加えて

  • 各NSXコンポーネントの健全性ステータスの監視
  • 物理と仮想ネットワークのトポロジーマッピングの表示
  • サーバ、ストレージ、ネットワークにまたがる問題の相互関係性

など、管理に役立つさまざまな情報が可視化され管理者に提供されます。

vCenter Operations ManagerではNSX以外にも、ストレージを監視するアドオン、クラウドを監視するアドオンなど、様々なアドオン・パッケージをはじめ、物理、仮想環境の構成管理、OSやアプリケーションの健全性管理を実現する様々な管理製品と連携することができ、クラウド・インフラ全体を包括的に管理することが可能です。

また、vCenter Operations Managerよりさらに詳細な分析を希望されるお客様には、先日発表されたvRealize Operations InsightやvRealize Cloud Management Suiteという新たなパッケージをご選択いただきますと、vCenter Operations Managerに加え、リアルタイムでのログ管理およびログ分析機能を提供するLog Insight をご利用いただくことも可能です。

以下、Log Insight と vCenter Operations Managerの連携を紹介するスライドになります。まず、Log Insightによるログ解析結果からストレージ障害が発生したことがLog Insightの画面を通してユーザに通知されます。
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さらに、次回この障害が発生した場合には、vCenter Operations Manager に通知することも可能です。(以下スライド)
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  • 明日の予告

明日以降もBreakout Sessionの他のトピックを公開予定ですので、是非お楽しみに!

  • ご注意

VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。

VMworld 2014速報 : General Session 2日目編!!

■はじめに

こんにちは。本日もVMworld 2014が開催されている現地からお届けしています。サンフランシスコで開催されているVMworld 2014は引き続き本日も大盛況です。本日で2日目となるGeneral Sessionでは、昨日のGeneral SessionのSDDCに関する内容をより技術的に補足する内容についてと、「End User Computing (EUC)」に関する新しいビジョンやアーキテクチャ、テクノロジ、他社との協業についての発表が行われました。本ブログでは会場を大いに驚かせたEUCに関する各発表についての概要とSDDCに関するサマリをお伝え致します。発表されたEUCに関する新しいアーキテクチャについてはブレークアウトセッションの内容とあわせて明日以降でお伝えする予定です。

■EUCに関する発表の概要

EUC 事業のExecutive Vice President兼General ManagerのSanjay Poonenはセッションの冒頭で、エンドユーザ環境は変化し続けており、アプリケーション、データはオンプレミスだけでなくクラウドにも配置されるようになり、多種多様なデバイス環境が前提になると現在市場で起きている変化やその変化に伴うチャレンジについて説明しました。そして、こうしたモバイルクラウド時代に対応したEUCのビジョン、”Secure Virtual Workspace for Work at the Speed of Life”を紹介しました。
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さらに、このビジョンが示すようなこれからのエンドユーザコンピューティング環境をDesktop、Mobile、Contentの3つのカテゴリに分類し、VMwareがどのようなテクノロジやソリューションを提供していくのかと、それらがSDDCと密接に連携して動作する事を説明しました。
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-Desktop

Desktop領域に関しては、業界で唯一単一のプラットフォームによる提供が可能なVDIとアプリケーション配信、DaaS、リアルタイム アプリケーション展開、ユーザ体感の向上が提供可能な事を説明しました。さらに、VMware、NVIDIA、Googleの3社協業についても発表されました。この協業により、ユーザは3Dコンテンツのようなリッチコンテンツを、今まで以上に素晴らしい環境で利用きるようになります。

詳細につきましては以下のリリースをご覧ください。(英語)

<http://www.vmware.com/company/news/releases/vmw-newsfeed/VMware,-NVIDIA-and-Google-Unveil-Future-of-Graphics-Rich-Applications-Delivered-on-Enterprise-Cloud-Desktops/1873414>

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-Mobile

Mobile領域に関しては、デバイス、アプリケーション、コンテンツ、e-mailの管理に対し、この領域のリーダであるAirWatchのソリューションが有効である事を説明しました。image009

さらに、この領域におけるSAPとの協業についても発表されました。
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詳細については以下のリリースをご覧ください。(英語)

http://www.vmware.com/company/news/releases/vmw-newsfeed/VMware-and-SAP-Collaborate-to-Deliver-Mobile-Security-and-Simplified-User-Experience-for-Mobile-Applications/1873416

-Content

コンテンツに関しては、AirWatchが、場所や時間を問わず、あらゆる端末から、オンプレミスだけでなくクラウド環境にあるコンテンツすら透過的に扱え、エンタープライズ環境に対応できるセキュリティ機能を提供している事を説明しました。
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■Workspace Suiteの発表
EUC環境における統合パッケージ製品である”VMware Workspace Suite”が発表されました。前述のビジョンに基づくカテゴリに対応する製品がすべて含まれており、これさえあれば次世代のエンドユーザ環境が実現できる強力な製品です。
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詳細につきましては以下をご査収ください。

<https://www.vmware.com/jp/company/news/releases/vmw-Workspace-Suite-082714.html>

■SDDCに関する内容

General Session後半では、SDDC事業のExecutive Vice PresidentであるRaghu Raghuramが中心となり、従来のアプリケーションとクラウドネイティブなアプリケーションを両方動かす事ができるSDDCに関する内容について説明を行いました。強調していたのはオンプレミスかオフプレミスかという選択ではなく、SDDCはどちらも両立できるという事でした。SDDCのアーキテクチャをManagement by Policy、All Apps、Open Cloud Infrastructure、Hardware Choiceという4つの視点からそれぞれについて説明を行いました。
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■Hardware Choice
SDDCへのアプローチの仕方は3通りあり、SDDC環境でもHardwareは自由に選択可能な事を説明し、その中で昨日発表されたばかりのEVO: RAILとEVO: RACKについて説明を行いました。

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-EVO: RAIL

EVO: RAILは最初に電源を入れてから15分以下で仮想マシンをデプロイすることができるほど、セットアップが簡単です。2Uに4ノードが搭載されて1セットとなっており、1セットで100VM、250VDIをサポートします。今のところの最大構成は4セットです(16ノードまで拡張可能です)。
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-EVO: RACK

リリース前でTech Preview中ですがより拡張性が高く、ハンズオンラボで利用されていると発表されました。既にVMworld 2014で稼働中です!
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■Open Cloud Infrastructure

-OpenStack

昨日発表されたVMware Integrated OpenStackでは、VMwareが提供するディストリビューションだけでなく、パートナーが提供するディストリビューションも利用できる事が改めて説明されました。

■All Apps

-vSphereの機能拡張

vCenter ServerをまたがるvMotionや、複数の仮想CPUをサポートするFTなど、改めてvSphereの機能拡張予定について紹介されました。

-従来のアプリケーション、クラウドネイティブなアプリケーションのどちらもSDDC上で実行可能image025

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コンテナなど今後のアプリケーション実行環境もSDDC上で動作する事を改めて説明し、実際にデモを実施しました。

■Management by Policy

Raghuはここでいうポリシーとは、ビジネスルールやコンプライアンスであると説明をしていました。

-vRealize Suite

昨日発表されたvRealize Suiteが従来のアプリケーションとクラウドネイティブなアプリケーションの双方の実行基盤の管理に利用できる事が説明されました。

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-ポリシーによる管理

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SDDC上では多くのアプリケーションが稼働する事になりますが、1台1台に対し細かい設定作業をしていくのは現実的ではなく、定義したポリシー(ビジネスルールやコンプライアンスから導かれる)に基づいてSDDCが自動で適切なストレージやネットワーク設定を反映させる事が重要と説明し、オンプレミスとクラウド間でネットワーク設定のポリシーが実際に引き継がれる様子などをデモで紹介しました。

■最後に

2日目のGeneral Sessionの発表はSDDCビジョンに関するより詳細な説明とEUCに関する各種の発表でしたが、ブログではお伝えしきれない事がまだまだたくさんあります。これらの発表の詳細については、明日以降のブログでも概要はお伝えする予定ですが、11月に日本で開催されるvForumにてブログではお伝えしきれない詳細含めて説明させて頂く予定です。皆様奮ってご来場ください!

■次回予告

明日以降はEUCに関するGeneralセッションの続きとEUC/SDDCのブレークアウトセッションの内容でこれは!というものを複数に分けてお伝えする予定です。ご期待ください!

■ご注意

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VMworld 2014速報: Breakout Session 【Cloud Automation】編!!

皆様こんにちは。VMwareの荒木と申します。

今回のVMworld 2014ではセッション担当として、他の参加者の方々と同様にBreakout Sessionの方に参加させていただいております。

VMworld 2014のBreakout Sessionは、Moscone Westという会場を中心に300以上のセッションが実施されています。
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私の方では、主にCloud Automation、つまり自動化に関連したトピックを中心にご紹介していきます。

■VMwareが提供するCloud Automationとは?

VMwareのCloud Automationを支える主要な製品は、vCloud Automation Center (vCAC)と呼ばれる製品で、vCloud Suiteのコンポーネントとして提供されています。

また、今回のVMworldで発表されたvRealize Suiteにも含まれており、VMwareのクラウド管理製品の中心的な存在です。

今回のVMworldでは、vCACの最新版6.1の発表と共に、様々な連携機能の紹介がありました。
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vCACについてご存じない方もいらっしゃるかと思いますので簡単にご紹介しますと、仮想マシンを展開するために必要な様々なタスクを自動化し、サービスカタログとして公開することででプライベートクラウド環境を柔軟に活用するための製品です。また、vCloud Air等のパブリッククラウド環境とも連携することで、Hybrid Cloud環境を自在にコントロールできます。
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vCACは、様々なソリューションとの連携が可能な拡張性の高さが特徴で、今回のVMworld 2014でもNSXによるネットワーク仮想化やSite Recovery Manager (SRM)との連携、さらにはHorizon Viewとの連携機能が紹介されました。

ここからは、Breakout Sessionで紹介された様々な連携機能について簡単にご紹介させていただきます。

■vCACとVMware NSXの連携
vCACをVMware NSXと連携させることで、仮想マシンの展開プロセスの中でネットワークも自動的に構成することが可能になります。仮想マシンの作成と同時にオンデマンドでネットワークを構成し、さらにはセキュリティポリシーの適用までが1つのプロセスとして実行されます。

最新バージョンのvCAC 6.1では、NSXのDistributed Logical Routerへの対応やvCenter Orchestratorプラグインの提供など機能強化が図られています。
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vCACでは、NSXに対して4種類のネットワークを構成させることが可能です。

具体的には、External / Routed / NAT / Privateから選択することが可能で、仮想マシンのネットワーク構成に合わせて柔軟に構成し、自動化が可能です。また、NSXで提供されるファイアウォール機能とも連携し、仮想マシンに対してセキュリティポリシーを自動適用させることもできます。ロードバランサに関してももちろんOKです。
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■vCACとSite Recovery Manager (SRM)の連携
SRMによってDRを構成した環境でもvCACと連携させることで自動化を実現します。仮想マシンを展開する際に、Storage Policyを使用して適切なデータストアを選択し、SRM側の構成も自動的に実施させることで、プロビジョニングプロセスを一気に実行することができます。

セッション中のデモでは、vCACから仮想マシンの作成を実行する際に、SRMで保護するかをプルダウンで選択し、SRMの設定まで一気に実行させていました。
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SRMでフェイルオーバーを実施する際にvCACと連携させるためのツールも用意されるので、DR保護された仮想マシンの自動展開も容易に実現できるようになりそうです。

■vCACとHorizon Viewの連携機能
vCACから自動化できるのはサーバ環境だけではありません。Horizon Viewが提供する仮想デスクトップについてもvCACから展開することが可能です。

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vCACのカタログから仮想デスクトップを申請すると、自動的に仮想デスクトップが展開され、利用者に提供される、セルフサービス型のデスクトップ環境の実現が可能な連携です。

・VMware Integrated OpenStack (Beta)の提供
今回のVMworldでは、新たにVMware Integrated OpenStackが発表されました。現時点ではベータ版となりますが、既に製品ページが公開されています。
http://www.vmware.com/products/openstack

VMware Integrated OpenStackを介することで、Nova、Neutron、CinderといったOpenStack APIからVMwareのSDDC環境をコントロールすることができるようになります。

Solution Exchangeの方で実際のデモも見ましたが、vSphere Web ClientからOpenStackコンポーネントを1つのウィザードで簡単にデプロイしていました。

また、vSphere Web Clientとの統合はもちろんのこと、vCloud Automation CenterやvCenter OperationsをはじめとするVMwareが提供するCloud Management製品との連携も強化されていきますので、こちらも注目です。
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■明日の予告
明日はBreakout Sessionの他のトピックを一気に公開予定ですので、是非お楽しみに!

■ご注意
VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。
発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。

VMworld 2014速報 : General Session初日編!!

■導入
こんにちは。VMwareの巨勢でございます。今年も派手なパフォーマンスと共にVMworld 2014が幕開けしました。今年も、サンフランシスコのダウンタウンにあるモスコーンセンターで開催され、世界85カ国から22,000名の方々にご来場頂いています。日本からも約300名のお客様やパートナー様にお越し頂き、初日から大盛況です。

今回のメインテーマは「NO LIMITS」、限界なき挑戦という意図が込められており、CEOのPat GelsingerがGeneral Session第一日目となる今日、新しいITに向けた勇気ある行動を推進することの重要性について力強く説きました。 その動きを支援すべく、VMwareは昨年に続き、SDDC(Software-Defined Data Center)、ハイブリッド クラウド、エンド ユーザー コンピューティングの3つの柱からなる戦略でお客様のITの変革を支援することをコミットしています。このブログでは、そのコミットメントの内容についてご紹介していきます。
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■内容
近年のITの躍進によって、様々な業種のお客様がビジネスを変革させています。その多くは、従来までの型にはまったITから脱却し、変幻自在な言わば液体のようなIT及びビジネスモデルへと変貌を遂げています。これによって、過去には例のないダイナミック且つ柔軟なIT及びビジネスへと移行をした先進的な組織の多くが、既に多くの成功をおさめるに至りました。

この変幻自在なITを支援する為の基盤としてVMwareはSDDCにおいて更なる技術革新を約束します。その第一弾として、SDDCのアーキテクチャに基づいてプライベートクラウドを構築・管理するための統合ソリューションの新バージョンである VMware vCloud Suite 5.8を発表しました。

その中核となるコンピューティングの技術にとしては、引き続きvSphereがその役割を担い、このVMworldで次期バージョンとなるvSphere 6.0のベータ プログラムを発表しました。これまで以上の大規模且つ高スペックを要求するアプリケーションに対応する様々な機能を実装し、お客様のニーズに応えていくことを約束しています。

また、ストレージにおいては昨年のVMworldで発表したVirtual SAN(VSAN)の次期バージョンのベータ プログラムを発表しました。ストレージ領域においては、もう一つの先進的な技術となるVVOL のリリースが間近であることを伝えており、ストレージの仮想化技術に対する積極的な取組みは今後も目を離せません!

ネットワークにおいては、NSX 6.1と様々なパートナーとのソリューションについて発表されましたが、中でもこれまでのセキュリティ対策の常識を覆すマイクロセグメンテーションは、 多くのデータセンターで採用されている境界で防御を図るセキュリティ戦略から仮想マシン自体を防御する戦略への転換を支援する先進的な技術です。これまでのネットワークのマイクロ セグメンテーションが抱えていたコストおよび運用上の様々な課題はNSXによって払拭され、SDDCにおけるセキュリティを担保する中核技術として実用段階にあります。
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そして、異種混在環境やハイブリッド クラウドを管理するためのソリューションとしてVMware vRealize Suiteを発表しました。また、これまでのライセンス形態に加えて、SaaSとして提供されるサブスクリプション型のVMware vRealize Airを発表しました。as a Service型のあらゆるソリューションには、今後Airのキーワードが付き、お客様のクラウド環境を支援していきます。

今回のVMwareのSDDCの発表の中で最も聴衆を驚かせたのが、EVO: RAILとOpenStackディストリビューションの発表だったのではないでしょうか。EVO: RAILはVMwareがハイパーコンバージド システムとして位置付けているワンストップのSDDCソリューションです。SDDCのシステムを構築する場合、普通はある程度の時間がかかりますが、EVO: RAILでは、電源を入れてから数分以内に仮想マシンを起動することができます。今回、富士通様やネットワンシステムズ様をはじめとする6社をOEMパートナーとして発表させて頂き、Solution Exchangeにおいても展示をしています。これらのハードウェアとソフトウェアが一体化した仮想化ソリューションによって、最速でお客様のデータセンターにSDDCを構築します!
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また、OpenStack ディストリビューションとして発表されたVMware Integrated OpenStackは、これまでお客様環境下で発生したOpenStackかVMwareかといった二者択一の議論を完全に無くす建設的な取組みです。重要なのは、アプリケーションであり、OpenStackかVMwareかという議論ではありません。OpenStack ディストリビューションの発表により、単一の仮想化プラットフォーム上にOpenStackとVMwareのAPIを両立することが可能となります。今後、OpenStackへの取組みをさらに加速し、オープンソースコミュニティへの貢献も同時に強化を図っていきます 。

そして、General Session 初日で最も多くの時間を割いたのが、vCloud Airです。vCloud Airは昨年のVMworld 2013にて発表されたvCloud Hybrid Serviceのリブランディング名で、VMwareが提供するパブリッククラウドです。現在、米国及び欧州にて展開中のこのサービスは、日本にも展開されることが決まっており、今年の第4四半期にサービスインする予定になっています。VMwareはvCloud Airをハイブリッドクラウドのプラットフォームと位置付け、IaaSサービスやDRaaSに加え、DevOpsサービス、DBaaS、オブジェクト ストレージサービス、モバイル アプリケーション サービス等、様々な付加価値サービスの展開を予定しており、ハイブリッドの環境下におけるクラウドの最適解を推進していきます。これらの新しい機能性に加え、コンプライアンスへの対応も積極的に進め、PCI、ISO、SOC、HIPAA、FedRAMPへ順次対応していきます。また、分単位の課金とクレジットカードによる支払いが可能になるvCloud Air VPC OnDemandのベータプログラムが開始されます。米国での同サービスの開始は来年の1月を予定しており、日本での展開が待ち遠しいサービスの一つです。

さらに、vCloud Air Networkというパートナー向けのプログラムは全世界100各国以上に存在する3900の事業者を支援するプログラムで、vCloud Airと共に互換性のあるクラウドの展開を進めていくことで、お客様に対しての今迄以上の選択肢を提供していきます。

関連する日本語のプレスリリースは下記となります。ご興味のある方はぜひご覧下さい。

https://www.vmware.com/jp/company/news/releases/vmw-EVO-RAIL-082614.html

  • VMware、VMware vCloud® Air™のハイブリッド クラウド サービスの新機能とモバイル アプリケーション サービスを発表

https://www.vmware.com/jp/company/news/releases/vmw-vCloud-Air-Mobile-082514.html

General Session初日の発表はSDDCとHybrid Cloudに関する発表でしたが、このブログでは伝えきれない程充実した内容でした。これらの発表の詳細は、11月に日本で開催されるvForumにて細かに説明させて頂く予定です。皆様のご来場をお待ちしています!

■明日の予告
明日はGeneral Session二日目の速報をお届けする予定です。どうぞお楽しみに!!

■ご注意
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VMworld 2014速報 : Solution Exchange編!!

■導入
今回はVMworld 2014のハイライトの一つ、Solution Exchangeについて現地からレポートします。Solution Exchange では Hybrid Cloud や SDDC(Software-Defined Data Center), EUC などに関連するVMwareの最新ソリューションのデモや、200社を超える協賛企業様によるVMware関連ソリューションのデモや展示を見ることができます。VMware本社の製品担当に直接質問ができるAsk  the Expertコーナーや協賛企業様の社員の方々とFace to Faceで意見交換できるのもSolution Exchangeの魅力の一つです。

■内容
今年の VMworld 2014のSolution Exchangeでは 近々日本でもリリース予定のHybrid Cloud ソリューション、VMware vCloud Air (旧VMware vCloud Hybrid Service)や ワークステーションのVDI化を促進するvGPU 、エンタープライズモバイル管理のAirWatch、SDDC 関連としてはvCAC とvCO による連携ソリューション、vCenter Operations Managerなどのデモが盛況でした。

アルコールや軽食も振舞われ、ほろ酔いながらも、皆様熱心にデモに見入っています。

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写真 (1) Solution Exchange 会場の様子

Horizon 6 + vGPU による3D CAD  on Horizonのデモの様子です。実際に3D アプケーションを動かしてみましたがかなりスムーズに操作ができました。なんと、設計した結果を3Dプリンタで印刷できる特典もありました!

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写真(2)  Horizon 6 + vGPU による3D CAD  on Horizon のデモ

こちらはVMware vCloud Air を活用したHybrid Cloudのデモの様子です。Backup to the CloudやDR to the Cloud などがデモで展示されています。日本での展開が待ち遠しいですね!

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写真(3)  VMware vCloud Air によるHybrid Cloud デモ

vCenter Operations Manager のデモの様子。USではvSOM がかなり浸透しており、vCenter Operations Manager の上位エディションに関する注目が高いようでした。

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写真(4)  SDDC 関連のデモ

協賛企業様の展示では、スケールアウト型ストレージやvVOL 対応ストレージ、All Flash Storageなど、ストレージ関連の展示が多いイメージです。 また、ネットワーク仮想化NSX との連携製品なども数多く展示されていました。Solution Exchange は元々VMwareに限らず仮想化に関連するソリューションを幅広く展示することを目的としているということで、VMwareソリューションの競合製品も大々的に展示されていたりと、参加されたお客様やパートナー様にとっても刺激的だったのではないでしょうか。個人的にもとても勉強になりました!!今年の11月に開催されるvForumでもわくわくするデモを皆様にお届けできるように社員一同がんばります!

■明日の予告
次はGeneral Sessionの速報をお届けする予定です

■ご注意
VMworld 2014速報ブログシリーズでは、USで開催されているVMworld 2014について現地から速報でお届けしています。発表時点での予定情報であり、本ブログに記載されている製品仕様やロードマップは将来予告無く変更になる可能性があります。